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バイオ・微生物実験好きな管理人による、研究仕事、日常、実験技術や理科系ネタのブログ

ピアス穴の球菌

2006-08-08 21:09:30 | 日記
私は10年位前にピアス穴を開けたのですが、そのせいで金属アレルギーになってしまい、1年ほどでやめてしまいました。
その後1年くらい穴は開いていましたが、3年後くらいにはもうふさがっていたかな。

でも、いまだにその名残があります。
後がうっすら残っているし、なによりしこりがあります。
そして面白いのが、ネックレスをしたり時計をしたりしていると、旧ピアス穴に変化が現れます。
(ここからちょっと汚い話になるのでお食事中の方はすみません)

金属アレルギーが症状として出ているのだと解釈しているのですが、旧ピアス穴が膿んでしまうんです。
その膿み方はですね、ホント汚い話でもうしわけないのですが、(かゆくなってきてモミモミしてしまうんですが)旧穴から穴が開いて白ニキビをつぶしたときのような感じで中身がでてきます。
その中身はやっぱり菌ぽいなーという感じで、おそらく表皮ブドウ球菌だと思うのですよ。
私的には黄色ブドウ球菌じゃないかなーと思ってるんですが。

いつもつぶした後に思うのですが、培養して正体みたいなぁ・・・・。
今度こそ今度こそと思いつつ、つぶすのはデスクワークをしているときだったりするので(実験中は両手がふさがっているし菌を扱っているのでなるべく手はきれいにしていたい)、なかなかすぐに回収できる状態じゃないのですよね。
なのでいつも水道で流されるかティッシュで拭かれる運命にあります。
今度こそ!

ゲド戦記

2006-07-29 23:36:46 | 日記
公開初日、1週間前から座席予約して見てきました。

YAHOO!のユーザーレビューでは酷評なんてもんじゃありませんでしたが、間違いなくこれは秀逸ですよ。
宮崎吾朗さんの初監督作品としては素晴らしい出来でした。

YAHOO!のレビュー(特にジブリ映画に対するもの)は当てにならないと確信しました。
絵が油絵タッチで雑だとかさんざんレビューされてますけど、「駿監督がそのタッチが良いとチラッと漏らして、ジブリのスタッフが取り組んだ」ってパンフレットに書いてますし・・・。

私ジブリの映画は大好きなのですが、物語が苦手なもの(理解はできるんだけど、映画としてはイマイチというもの)がいくつかあります。
好きな方には申し訳ないのですが、「トトロ」「千と千尋の神隠し」がそれにあたります。
対して共感するのは「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」です。

今回のゲド戦記、私と共感するものが同じ傾向の人には絶対に見て欲しい。
「生と死とは何か」「人の生き方とは」というテーマに、真摯にそして素直に語られている物語です。
音楽も、久石さんほどではないけれど、世界観を違和感なく伝えてくれましたよ。
久しぶりに、「何度も映画館で見たい」と思いました。

ただ、ヒロインの女の子(テルー)が棒読みなのがなぁ。。。残念。
唄は最高ですけどね。
駿監督の「千と・・・」のヒロインもそうだけど、棒読みの女の子が好きなのかなぁ・・・。
どーしても違和感ありすぎる。
「トトロ」のお父さんの棒読みは味があるのでいいんですけど。

とにかく、良い映画。
また見に行こう~っと。

菌のお顔拝見

2006-07-22 22:33:06 | 様々な微生物

菌は培地で培養すると特徴のある外見の集落(コロニー)を作ります。
写真はBacillusの一種で、標準寒天培地で培養一日目ですが、
まるで足が生えているようになっていたので、昼休みにちょっといたずらしました。
こういうのって、足みたいだ・・・と思うとずっと固定されてしまうのですよね。


こちらはまた別のBacillus
花柄とか蝶柄にみえて可愛らしいw


培養することで特徴的な外見になる=こいつの名前は「A」だ
とは一概に言えません。
おそらくBacillusだろう、とか、これはグラム染色陰性菌だな、とか、その辺りまでは目星がつけられます。
あとはこっちはまん丸にコロニー作ってるから球菌かな、こっちは歪だから桿菌、かなとか。
(勉強と経験が足りないだけかも

特に外見に特徴がない菌は沢山あります。
培地の種類によってコロニーの形状が全く異なることもあります。
特に貧栄養培地上の見かけと、富栄養培地上での見かけは驚くほど異なることがよくあります。
厳しい環境ではつつましく生きていたのに、豊かになると豪遊しちゃう(増えまくりな)菌もいれば、厳しい環境で並みの生き方をして、豊かになると駄目になっちゃう(全然生きられない)菌もいます。
繰り広げられる菌社会、菌模様。

ここまでは細菌の話ですが、これがカビになるとまたわがままな奴が多いんです。
温度は30℃くらいじゃないと嫌だとか、
栄養豊富なら子孫作らねぇぜ(胞子生産しない)ってやつとか、
生きてる植物じゃないと嫌だとか、
もうね、君らなんなの?
少しはAspergillusPenicilliumを見習え!!!
(繁殖力旺盛。どんな時でも子沢山。低温にも強い。)
と言いたくなるほどカビのお守りには手を焼いているspirillumでした。

起業ごっこ

2006-07-19 21:39:24 | 日記
私は昼休みに同じ部屋の同年代の女の子と過ごしています。
1週間のうち、半分は「もうこの仕事辞めたい」(仕事が辞めたいというより、このへやから脱出したい)という話題で持ちきりです。
その際に打開する候補として、
1.異動願い
2.寿退社
3.転職
4.起業
が挙げられます。
このうち全く現実味のなさそうな4.起業についての妄想ごっこが一番盛り上がります。

これまでに立ち上げた会社の業務内容

1.家内工業的チーズ工房
    →業務内容
       牛飼い放牧。放牧地は観光地化。
       牛から手絞りで牛乳を取り、チーズを作成し、販売する。
       全て手作業。
       加工、包装、出荷全て手作業。
       ていうか作業者は4人くらい。
       社長1名。
       経理1名。
       牛飼い1名。
       チーズ作成1名。
       包装・出荷4名(全員)。

2.アイス移動販売
    →業務内容
       最近流行している(らしい)、アイスとフルーツなどを
       氷点下の大理石上で混ぜて提供するアレを、移動販売者で提供。
       提供は都内に限る。
       本家が行列をなしている横で出店。
       コストパフォーマンスの高い高品質なアイスを行列前で
       提供し、客を横取りする。
       営業妨害といわれそうになったら移動。
       
       
ここまで計画して、最終的に決まった会社。

企画会社。アイディアを提供する。

案件募集中。


菌と人間のいたちごっこ。

2006-06-23 21:32:35 | 様々な微生物
いつのまにかこんなに日にちが経ってます(汗
毎日忙しくてブラジル戦も睡魔に負けて見ていない非サムライspirillumです。こんばんは。

今日は気になるニュースを見かけたのでその話を。
埼玉医大で院内感染?入院患者から多剤耐性緑膿菌検出 (読売新聞) - goo ニュース


薬剤耐性菌は、抗生物質や殺菌剤などがある環境条件でも生きていられる細菌です。
生きていられるというのは、それらの物質を積極的に排出したり分解したりする能力を持っているからこそです。

もともとそういう能力を持っていない、人体に影響を及ぼす細菌が耐性を持つことがあります。

一つ例をあげると・・・・・

一種類の菌の中で、少し環境に強い、身体の丈夫な生まれたとします。
身体の丈夫な菌は、低濃度の薬剤中でも生きながらえることが出来ました。

長時間同じ薬剤に浸っているうち、その菌はその薬剤を異物として排出する器官を備えるようになりました。
積極的に特定の薬剤を排出できるようになったので、もう少し濃度が高くなってもその薬剤では死ななくなってしまうのです。
これが薬剤耐性菌が生まれる過程(大雑把)です。
これまでに問題視されてきた薬剤耐性菌のうち、有名なものはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA;Methicillin-Resistannt Staphylococcus Aureus)があります。
MRSAでは、耐性を獲得した菌には、その耐性をつかさどる遺伝子情報があり、その遺伝子情報は通常の菌にも伝播することがわかっています。

薬剤耐性菌は、健康な人には特に悪さもせず、感染(保菌)していることには気付かないのですが、免疫力のない人にこの菌が感染すると、たちまち髄膜炎などを起こしてしまうというものです。
病院は消毒薬や抗生物質を日常的に使っています。
耐性菌の出現がまだ広く知られていなかったころ、病院では毎日毎日同じ消毒薬を使い、同じ抗生物質を投与し、そのため薬剤に慣れてしまった菌が出現しました。
健康な看護士や医師や回復力のある患者からは、耐性菌を保持していると気付かず、抵抗力の少ない患者にそれが感染してしまいます。
これを院内感染といいます。


今回は多型耐性緑膿菌の院内感染もありうるが、抗生物質投与による人体内での耐性化が原因かもしれないとのこと。


菌と人間のいたちごっこ。
最後に勝利するのはどちらだと思いますか?
細菌はその構造がシンプルなので、進化に要する時間は短いですよ


水虫になった

2006-06-06 19:59:13 | 様々な微生物
手指に切り傷が耐えないspirillumです。お疲れ様です。


サイキンのオハナシのmoakoさんのところで、「もやしもん」(かわいいキャラの菌が見えるという農大学生の、すごくためになるコミック。使用している紙は再生紙。印刷しているインクは大豆インクなんてちょっとエコロジー。)の占いを紹介していたので試してみた。

あなたは
トリコフィートン・メンダグルフィテス[Trichophyton mentagrophytes]
です




・・・・・・・・・・・・・・水虫かよっ(T_T)


くそう。よりによって白癬菌とは・・・・やるな、私(笑

なになに・・・・

「あなたは、自分だけの王道楽土を築くのが夢です。それは茨の道ですが、あなたは決してくじけません。粘り強く積み上げていけば、いつか野望は果たされるでしょう。」


なるほど、粘り強くわがままを通す奴なんだね。

なるほど。



・・・・・・否定できません。orz

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


せっかくなので、トリコフィートン・メンダグルフィテス[Trichophyton mentagrophytes] について少し学術的情報を調べてみた。
(by「標準微生物学第9版」医学書院、p352-p353)

メンタグルさんは表在性真菌症(表皮・表層にとどまる真菌症)の原因菌。
症例全体の10~30%はメンタグルさん。ちなみに1位(60~80%)はT.rubrumさん。
本来は動物寄生真菌で、人畜共通感染症。

確か前にも水虫について記事にしたことがあるような気がします。
そのとき確か、24時間以内に皮膚を洗えば殆どが感染しないで落ちるとかなんとかデータを発見したんです。
なので、放置の時間が24時間以上、長ければ長いほどすれば、皮膚の角質層を分解して中に入り込める隙を与えるのだと思われます。
24時間かかっても角質は分解できないんだろうなぁ。
確かに粘り強くないと感染は出来ないでしょうね。


ガンバロ~っと。(?)

ミート

2006-05-31 20:51:45 | 日記
ミート完了。
サイキンのオハナシのmoakoさんと。

逢ってきちゃった(エヘ


顔を覚えられるようにと、前から2列目発表者立ち位置にカメラ小僧でスタンバイ。

撮っちゃった(エヘ
あとであげます、moakoさん。

終了直後のmoakoさんにソロソロと近づく私。

私「(ニヤニヤ)・・・お疲れ様です(^.^)」
moakoさん「・・・はじめまして~!!(^o^)」

速攻で察していただき光栄です(笑
私が事前に伝えていた自己イメージが的確だったにちがいない(笑
moakoさんは、とっても明るくてしっかりしていて、好感度Maxでした!

そのあと少しだけお話をさせてもらい、話し込むうちに上司の方ともお話を。
「ちょっとした知り合いで・・・」と言ったら、さすがに上司の方は驚いてましたね。(笑
そりゃそうか・・・(意味深
学会2日目の今日は興味深い話題が盛り盛り(+帰ってから打ち合わせもあったし・・・)で、私もあまり時間がなく、ゆっくりお話もできず失礼してしまいました。
また機会があったら是非!今度はお食事でもご一緒できればなぁ、と思ってます。


それにしても、全く面識がなかったのに、ブログを通じて知り合って、しかも学会自体もクロスして、こうやってリアルでも繋がれるって本当に凄いことですね。
企業に勤める者というのは、大学や公的機関の方とは知り合いになれるのですが、企業者同士の交流というのは、なかなか機会がないわけなんです。
それは企業が利益追求型であって、機密情報の保持などの閉鎖環境にあるからなのですね。
そういうしがらみから、核心を話し合うことはなかなかできないかもしれませんが、同じテーマを抱える者同士が交流して切磋琢磨しあうというのは本当必要だと思います。

このブログをやっていてよかった。
これからも是非是非色々な方にお会いしていきたいです。
moakoさん、これからも宜しくお願いします。
(ただ私は会社の都合で部署が変わる可能性が物凄く高いので、いつまでこのテーマをやっていけるかが分からず、なんだか複雑です・・・)



桜の病原菌

2006-03-31 20:11:25 | 様々な微生物

関東圏では桜が満開ですね。
私が住んでいる土地には、相当な規模の桜並木がありまして、しかもものすごく長寿で大きいのですが、病気にもならない様子。

ところで、植物の病気にはカビ(糸状菌)と、細菌によるものがあります。
桜の病原菌について調べてみることにしました。

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・萎ちょう病 Verticillium dahliae 糸状菌
350種以上の植物に感染して萎凋性の病害を引き起こす土壌伝染性糸状菌。

・かわらたけ病 Coriolus versicolor 糸状菌

・がんしゅ病 Cylindrocarpon sp. 糸状菌
アカマツ・クロマツ苗立枯、ブナ苗立枯、スギ苗立枯もこの属の菌。

・こうやく病 Septobasidium kameii 糸状菌

・こぶ病 Pseudomonas syringae pv. 細菌
野菜の腐敗にも関わっていたりする菌。
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この他にも5病原菌ほどある様子です。
色々な微生物が病原菌になっていますね。
でもやっぱりカビが多い。
以前も紹介したことがありますが(カテゴリ「植物の免疫機構と微生物の戦略」参照)、カビはその感染機構に複雑で巧妙なものを持っています。
どんなに硬い植物の細胞壁でも、隙あらば栄養源にしてやろうという気概が感じられます。

細菌が一つありますが、実はこの菌は細胞壁を分解する能力を持っています。
なので、この病気にかかった野菜は溶けてしまいます。
キュウリとかよく溶けますね。キャベツとか。
細胞壁を溶かすことが出来るので、栄養源に届きやすいわけですね。

んな感じで微生物も頑張っているし、それに対して精一杯抵抗している植物の方もすごいメカニズムを持っているんです。
面白いですねー。

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植物性乳酸菌、動物性乳酸菌

2006-03-28 20:31:25 | 様々な微生物
最近忙しいのと仕事の環境状況が悪いのとで病んでいるようなspirillumです、こんばんは。

今日は、乳酸菌には植物性乳酸菌と動物性乳酸菌がある?という話題で。

乳酸菌とは、ヨーグルトに含まれているものと限定されているわけではありません。
乳酸のように有機酸を糖を分解して生成する細菌の総称を言います。

どうやらその総称に分類があるらしい。(と最近気づいた)

植物性乳酸菌=植物由来の有機酸生成菌
動物性乳酸菌=牛乳由来の乳酸生成菌

・・・?
かなり大雑把ですね。

まーとりあえず、大雑把なのはいいとして、植物由来の乳酸菌は、発酵食品である漬物(ぬか漬けとかキムチ)とか、そういうものに生息しています。
動物性乳酸菌はヨーグルトですね。
ところで、動物性乳酸菌が乳糖、オリゴ糖をエネルギー源とするのに対し、植物由来の乳酸菌はブドウ糖や果糖、麦芽糖など様々なものをエネルギー源として酸を生成します。
また、植物性乳酸菌は丈夫で、ほかの微生物とも一緒に生息することができます。

有機酸を生成するのですが、乳酸のみを生成するホモタイプ、乳酸と酢酸を生成するヘテロタイプがあります。

Lactobacillus sp.
Bifidobacterium sp.
よくヨーグルトに含まれる乳酸菌。

Bacillus coagulans
よく機能性がある菓子の中に入っている。「有胞子性乳酸菌」という表示がされている。
胞子をもつため、水分含量の少ない菓子など、過酷な条件でも耐えることができる。

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・・・すみません、力尽きました。
とりあえず自分用メモとして残しておきます。

ゴタゴタワタワタ中

2006-03-22 19:42:04 | 様々な微生物
HDD取りに行きました。


・・・・1日後には再び

「おぺれーしょんしすてむなっとふぁうんど」


って、黒画面に白字で出てきたとです。


再修理に出しました。(涙)
・・・大至急とかかかれてました。



身内のチラシ作成頼まれてるんだよー。
勘弁してくれよー。

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仕事もワタワタ。
シャーレ200枚に混釈培養操作、頑張りました。
明日朝から研究所長と面談なんですが。
まとめの資料なんてまだ用意できていないんですが。
データでていて統計処理しないといけないんですが。
くそー統計なんて大嫌いだ。
QC(クオリティーコントロール;品質管理業務)をやっている方尊敬しますだ・・・。
lone_lynxさん教えてくだしゃい・・・