全国縦断シンポジウム・スタート!

2010-09-01 23:48:41 | お知らせ

 私たち「性暴力禁止法をつくろうネットワーク」では、今月から2年間の予定で、全国縦断シンポジウムを開催します。その第1回は、札幌で行われます。今月の19日です! ぜひお運びください!!! ご参加には事前申込が必要です。下をご覧ください。

「性暴力の根絶に向けて 全国縦断シンポジウム/札幌シンポジウム」
 

日時 2010年9月19日(日) 10:00~17:00

会場 札幌市男女共同参画センター《札幌エルプラザ》3Fホール
(札幌市北区北8条西3丁目 tel. 011-728-1255) アクセス

プログラム

 10:00 シンポジウム
   「基地・軍隊と性暴力」 高里鈴代
   「当事者が《語る》ということ」 井上摩耶子
 12:00 休憩
 13:30 報告集会
   性暴力禁止法ネットワーク全体報告
   ワーキングチーム報告
 14:30 当事者の語りと支援者アピール
 17:00 まとめ・終了
 18:00 別会場にて交流夕食会

参加費 資料代 1000円

後援;北海道・札幌市
共催;北海道シェルターネットワーク、北海道ウィメンズ・ユニオン、働く女性の全国センター、全国女性シェルターネット、日本フェミニストカウンセリング学会
主催;性暴力の根絶に向けて全国縦断シンポジウム札幌シンポジウム実行委員会

★ご参加には事前申込が必要です。
 チラシ(裏)下部に掲載している申込書をダウンロードしていただき、必要事項を記入の上、申込書に掲載のファクシミリ番号までお送りください。申込はファクシミリのみの対応です。

チラシ(裏);100919ura.pdf ←ここをクリックするとダウンロードできます


連絡先;NPO法人女のスペース・おん tel. 011-219-7012  fax. 011-219-7022


 全国縦断シンポジウムは、札幌でスタートした後、さ来年9月まで、広島、名古屋、京都、福岡、岡山、仙台、兵庫、新潟、沖縄、東京での開催を予定しています。

性暴力禁止法をつくろうネットワークです!

2010-09-01 18:05:52 | 私たちについて

 100年以上も前にできた強姦罪・堕胎罪、50年以上前にできた売春防止法が日本では今もそのまま現存しています。この現行法とそれを良しとする社会意識は、子どもや女性の人権を向上させ性暴力被害者の回復に寄与するどころか、ジェンダー差別を助長温存している原因となっています。そのため、サバイバーや支援者たちは、性暴力をなくし被害から回復するためにはこの法体系そのものを変えなければならないと長年痛感してきました。

 2007年11月23日NPO法人全国女性シェルターネット「DV根絶国際シンポジウム」@幕張で、「性暴力をなくすための法律をつくろう宣言」がなされたことをきっかけに、2008年1月から呼びかけが始まりました。数回の準備会には、これまで同じ目的をもちながらも一同に会する機会がなかった人々が参集しました。サバイバーはもちろん、カウンセラー、シェルター・スタッフ、アクティビスト、社会福祉士、婦人相談員、婦人保護施設職員、医師、看護師、弁護士、学生・研究者、教員、議員など多岐に渡る人々が、個人として賛同し多数集まったのです。それぞれの現場・仕事・経験が異なるゆえ、視点や意見の違いが当然あるとはいえ、むしろそれを幅広い法整備を行うために生かし、「性暴力をなくし被害回復をはかるための法律をつくる」というただ一点で力を合わせようと確認し合いました。

 一世紀を越えた悪法を変え、今までなかった新法を成立させるという困難な仕事を成し遂げるには、皆の力を合わせるしかありません。失望や分裂はたやすいことですが、この機会を逃せば、現行法下で苦しむ状況から抜け出すことはさらに難しくなります。「いばらの道」ではありますが、あきらめずに大同小異で一緒に進むことだけが成功の鍵であり、皆が力を合わせることさえできれば、きっと道は開けると確信しています。

 性暴力の「禁止法か、防止法か」も議論されました。性暴力防止と被害者の回復・支援を立法化するに留まらず、加害者対策も含めたより包括的な法体系の整備を目指す意味で、「性暴力禁止法をつくろうネットワーク」という名称になりました。

 以下は、2008年5月31日に大妻女子大学(東京)でスタンドアップ・パーティに向けたネットワークへの参加呼びかけ文です。


私の体は私のもの。
いつ、どんなふうに、触れていいのか決めるのは私自身。
・・・本当はすごく当たり前の権利のはずなのに。

痴漢、強制わいせつ、強かん、ストーキング、セクシュアル・ハラスメント、パートナーからの強かんを含むDV、人身売買、性的搾取、子どもへの性的暴行・性的搾取、・・・

たくさんの場面で、私たちは性的な自由を脅かされています。
地域で、学校で、職場で、そして安全なはずの家庭で、さらには戦場で・・・。
被害にあっても、「被害にあった自分のせいではないか」「誰も信じてくれないのではないか」と思って、誰にも打ち明けられない。
勇気を出してやっと訴えても、「なぜそんなところに行ったの?」「なぜちゃんと抵抗しなかったの?」と責められ、加害をした人をちゃんと罰してもくれない。

加害をした人がその責任を取らない限り、被害を受けた人の方が、自分を大切に思えず、後遺症と格闘し続けなければならない。
そして、被害にあったことをきちんと受けとめられず、今度は他の人に自分が受けたことと同じ事を繰り返してしまうこともある。
日本にはまだ、あらゆる性暴力をなくすための法律がありません。

性暴力被害を受けた人たちが回復できるようにしてくれる法律にもなっていません。
そして加害をした人がきちんとそのことを理解して、責任を取った上で社会で再び暮らしていくことができる法律にもなっていません。
《ジェンダー・国籍を問わずあらゆる性暴力をなくすための法律をつくろう!》と、私たちはネットワークを作ることにしました。

一緒に性暴力禁止法をつくりたいと思うあなたの力が必要です。

是非、あなたもネットワークに参加してください。


 私たちはジェンダー・国籍を問わずあらゆる性暴力をなくすための法律をつくろうという目的でネットワークを立ち上げました。集まって下さった皆さんに「多様な考え方」、「多様なアプローチ」があることを前提とした上で、法律の案文を考えるだけではなく、裁判員制度におけるプライバシー保護の活動に象徴されるような、性暴力被害を受けた当事者の支援となるような行動、社会に対する働きかけ等も行っていこうということもまた、共有化されています。(2010年3月31日発行『安心できる青空を―性暴力禁止法をつくろうネットワーク中間報告書』より)