会津八一&団塊のつぶやき

会津八一の歌の解説と団塊のつぶやき!

会津八一 2612

2019-08-13 19:21:18 | Weblog
会津八一に関するブログ 1122

西の京・第10首(会津八一)  2019・8・13(火)  歌の解説

 その他(第1首)

   ガラスど の たな に ならびて おのも おのも 
               いりひ かがよふ しやり の おんたふ


 「しやり」とは舎利(しゃり)とは仏陀の遺骨、奈良博物館には、西大寺、海龍王寺等より出陳せる数基があった。

会津八一 2611

2019-08-12 23:07:36 | Weblog
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西の京・第9首(会津八一) 2019・8・12(月)  歌の解説

 阿修羅の像に(第2首)

   けふ も また いくたり たちて なげき けむ 
               あじゆら が まゆ の あさき ひかげ に


 興福寺の三面六臂(ぴ)・三面六手の阿修羅像はとても有名、今日も沢山の人が対面し深く感動しただろうと詠う。 

会津八一 2610

2019-08-11 22:09:13 | Weblog
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西の京・第8首(会津八一)  2019・8・11(日)  歌の解説

 阿修羅の像に(第1首)

   ゆくりなき もの の おもひ に かかげたる  
               うで さへ そら に わすれ たつ らし

 
 興福寺の阿修羅像は有名、先月亡くなられた素空の仏像づくりの師・安達先生は素晴らし過ぎて摸作しない方がよいと言われたし、先生の作品に阿修羅像は無い。 

会津八一 2609

2019-08-10 19:05:50 | Weblog
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西の京・第7首(会津八一) 2019・8・10(土) 歌の解説

 十四日奈良帝室博物館にいたり富楼那の像を見て(第2首)

   ならやま の かぜ さむ からし みんなみ の 
               べんしや が かた に うすき ころもで
 

 暖かい南の国からやって来た富楼那の胸元もあらわな薄い衣を詠う。 

会津八一 2608

2019-08-09 19:38:48 | Weblog
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西の京・第6首(会津八一)  2019・8・9(金)  歌の解説

 十四日奈良帝室博物館にいたり富楼那の像を見て(第1首)

   あらは なる その ふところ に もの ありて 
               わく が ごとく に かたり いづ らし


 富楼那(ふるな)とは「富楼那弥多羅尼子」の略。釈迦十大弟子の一人で弁舌さわやかに説くことにすぐれ、弟子の中で説法第一と称された。 

会津八一 2607

2019-08-08 18:15:38 | Weblog
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西の京・第5首(会津八一)  2019・8・8(木)  歌の解説

 同じ日唐招提寺にいたり長老に謁して斎をうく(第2首)

   せうだい の けふ の とき こそ うれしけれ 
               そう の つくれる いも の あつもの


 僧の手づから作った貴重な食を与えられたと感動を表す。この頃、宿泊するには米持参だった。素空の小学校の修学旅行(1960年)の時、米持参だったことを覚えている。

会津八一 2606

2019-08-07 18:53:35 | Weblog
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西の京・第4首(会津八一)  2019・8・7(水)  歌の解説

 同じ日唐招提寺にいたり長老に謁して斎をうく(第1首)

   りつゐん の そう さへ いでて このごろ は 
               はた つくる とふ その には の へ に

 
 敗色濃い戦時下、食糧難にため畑作を禁じられていた僧さえ耕していたと詠う。

会津八一 2605

2019-08-06 18:59:39 | Weblog
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西の京・第3首(会津八一)  2019・8・6(火)  歌の解説

 仏足堂にて

   いにしへ の うた の いしぶみ おしなでて 
               かなしき まで に もの の こほしき


 仏足跡歌碑(仏足石歌碑)を押しなでながら、古えのことを思う。 

会津八一 2604

2019-08-05 18:40:42 | Weblog
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西の京・第2首(会津八一)  2019・8・5(月)  歌の解説

 東院堂の聖観音を拜す

   みほとけ の ひかり すがしき むね の へ に 
              かげ つぶら なる たま の みすまる


 薬師寺・東院堂の聖観音は素晴らしく、模作してみたいと思ったが果たせなかった。仏像彫刻の師・安達正秋先生が7月22日に亡くなられた。

会津八一

2019-08-04 22:34:27 | Weblog
会津八一に関するブログ 1113 

西の京・第1首(会津八一)  2019・8・4(日)  歌の解説

 十三日西の京薬師寺にいたる

   うかび たつ たふ の もごし の しろかべ に 
              あさ の ひ さして あき はれ に けり


 秋晴れの朝、塔の前で詠う。薬師寺の東塔を詠ったものは南京新唱に4首ある。とりわけ以下の歌が好きだ。
   薬師寺東塔(第2首)   解説
     すゐえん の あま つ をとめ が ころもで の
           ひま にも すめる あき の そら かな