新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

中国の感染拡大(2023.1)、本質の問題

2023-01-09 23:31:50 | COVID-19

ここのところ、中国の感染拡大についてメディアから聞かれることが多くなっています。
実際に、テレビを見れば病院の混乱だとか、葬儀場に行列だとか、「絵になる光景」を中心に流れています。
たしかに、現時点では、そうした混乱だとか隠蔽だとかがキーワードになるでしょう。

ただ、管理人的には、コトの本質は少し先に出て来るのではとにらんでいます。そのためのウォッチング視点。
例によって、こういうことは「はずれてほしい・はずれることを願う」予想ではありますが、視点の提供として。

キーワードは「変異株」と「罹患後症状(Long covid,いわゆる後遺症と称されているもの)」

1.変異株と透明性
 いまのところの流行株は、BA5,BF7,BQ1,XBBと比較的おなじみの顔ぶれですが、将来の変異株。新たな発想のものが発生したとき、それが即座に透明性をもって出てくるのか。変異株の出現は感染者数が多い方が確率はあがるといわれ、たとえば感染者数が激増していたインドでデルタ株が発生したような歴史があったりします。 変異株情報はGISAIDというデータベースに提出され、公開されるわけですが、気になるのは、この提出が義務なのかどうか。たとえば発生数だ対策だとか、WHOのIHR国際保健規則⇒PHEICのなかで報告が義務づけられていますが、GISAIDへのアップロードはどうか。義務づけられていなければ、アップロードをしなくとも”隠蔽”とさえ言えなくなってしまうのではないか。。。
 ただし、透明性に?がついても、たとえば米国が中国から到着客に対してanonymous(無記名? プレスリリース原文ママ)で咽頭スワブを採って分析すると発表していたりするわけなので、ひょっとしたらCDCから新変異株の発表があるかもしれなかったりと、必ずしも絶望することはありません。さらには、かの国では重要な節目に内部告発する医療関係者が現れてきたのもこれまでですから、(2003年SARSの時に北京現地にいた管理人としては、北京の発生者数をTIMESに告発送ってくれた軍病院医師を思い出しますし、今回は武漢の眼科の先生なんかがいましたね)なんやかんや表には出てくるような気がします。すると、その変異株がどのような状況なのか次第。

2.罹患後症状(Long covid,いわゆる後遺症と称されているもの)
 米国で、COVID罹患後に職務が困難になり労働力から離脱するケースが400万人という報告がありました。オーストラリアでも百万人以上。
400万×人口比で計算すれば、、、
実際にその計算どおりの数字なるかはともかく(管理人としては、そうはならない事を希望しますが)、近づく春節の帰省ラッシュ(春節)の画像を見れば、候車室(待合室)や硬座車(最もエコノミーなボックスシート)にひしめく大群衆は、ほぼ全てが「労働力」なわけで、この場面を舞台に感染拡大すれば、それに引き続く事態はかなり厳しいことになるかもしれません。
 労働力が大規模に毀損すれば、経済的打撃、生産性低下のみならず、その結果としての物価上昇、政治体制への影響などドミノ的に広がってゆきます。

 

 

Millions of Americans have long COVID. Many of them are no longer working

An estimated 4 million workers in the U.S. are struggling to work due to debilitating symptoms from long COVID. The government is urging employers to provide acc...

NPR.org

 

 

 

Long COVID costs Australia millions of working days

Long COVID has already cost the Australian economy three million working days this year, according to a government analysis seen by AFP Friday, significantly wor...

 

 

 

新型コロナ後遺症 最大400万人働けず 米・シンクタンクが分析 | NHK

【NHK】アメリカのシンクタンクは、アメリカ国内で、新型コロナウイルスに感染したあと息が続かないなどの後遺症に苦しむ人の数がおよそ…

NHKニュース

 

 

 

おそらくは、こうした観点をいれながら、ウォッチしてゆかねばならない2023年です。

これから春節の大群衆を迎える中国鉄路の駅。

こうした農村部に感染拡大・・というのは目の前の懸念。

GISAIDの見解
GISAID - gisaid.org

 

 

 

 

 

 


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新年あけましておめでとうございます

2022-12-31 22:43:07 | 雑談/ごあいさつ/その他

新年あけましておめでとうございます

時はまたたく間に流れ、さらに脱兎のごとく卯年に入りました。
2023年はコロナをめぐるあれやこれやから、「平常を取り戻す年」になりますが、これは同時に、コロナ以外のウイルスや細菌にとっても「平常を取り戻す年」になりそうです。
コロナ対策のもと抑えられていた通り道・・半径1mの感染対策から国際往来まで・・の回復とともに、海の向こうに目を転じれば、身近なアジアではデング熱など蚊媒介の激増をはじめ、麻疹、インフルetcもまた、因幡の白兎よろしく海を飛び越えて来ようとしているようです。渡航医学の立場からは、しっかり視点を切り替えつつ、情報提供してゆきたいと考えております。
 私自身は、国際交流基金の海外派遣研修の再開(すでにインドネシア・タイ向け依頼いただき)、文科省からは高校生の海外派遣事業関連の委員など、国際往来の本格的回復を見据えたお仕事の依頼をいただいております。こちらも渡航医学の立場から、頭を切り替えて努めてゆきたい2023年です。
 さまざまに大展開になりそうな新年、みなさまの健勝とご発展を願っております。
               2023年吉日
               勝田吉彰
 

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サル痘のワクチンクリニック、英のガイダンス公表

2022-07-01 08:45:54 | サル痘 monkeypox

サル痘のワクチンクリニックマニュアル、英保健当局からリリース。

詳細は以下にURL貼っているので元ソースへ。
要約:クリニック来てもらう前にあらかじめ電話でアセスメントと。

  1. 曝露前ワクチンは、他のワクチン同様の標準予防策で。接種スタッフがワクチン接種済である必要はない。
  2. 曝露後接種。ワクチン接種の前にアセスメント。
    頭痛・発熱・背部痛・倦怠感・関節痛・悪寒・リンパ節腫脹など前駆症状チェック。
    発疹も注意深くみてもらう
  3. なにもなければ打ってよし。
    前駆症状がなにかあれば、ワクチン接種は(その時点では)不可。
    専任チーム(UKHSA health protection team (HPT) )の評価うける。
  4. その評価の結果、OKでればワクチン接種検討。
  5. クリニックに来るには、公共交通機関は原則としてダメ。できれば徒歩か自転車か自家用車か。それらが不可で送ってくれる家族もいないなら、仕方ないが、それでも混雑時間帯は避けよ。
  6. クリニックでは入口は別で。到着時はいきなり入らずに、到着したことを知らせて、別ルートで。あらためて検温と症状ないことの確認。

曝露後接種では、発症していれば接種おこなわず、また、かなりの注意が必要です。

 

Monkeypox: reducing risk of transmission at vaccination clinics

Monkeypox: reducing risk of transmission at vaccination clinics

Advice to help lower the chance of passing monkeypox infection to others during post-exposure vaccination clinics.

GOV.UK

 

 

https://www.gov.uk/guidance/monkeypox-reducing-risk-of-transmission-at-vaccination-clinics

 


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サル痘monkeypox、ECDCのリスクアセスメント

2022-05-29 01:55:40 | サル痘 monkeypox

欧米を中心に拡大しつつある(5/26現在)サル痘(monkeypox)。 どうも一過性に終わりそうにはない状況になってきており、ECDCがリスクアセスメント発表。

感染者の皮膚病変からの感染物、飛沫などから。

  • 現時点においては男性→男性の性行為(MSM)が主流。局所症状からも、性交感染が主と思われる。
  • セックスパートナーが複数例でリスク高。
  • 現状では大部分が軽症例であるが、小児・妊婦など重症化する可能性のある群もあり。重症化例については正確に検討されているとは言い難い。
  • 現時点の評価はセックスパートナー複数例、MSMでは中等度。その他は小
  • 治療は二次感染予防を含めた対症療法。
  • ワクチンは感染者接触例の曝露後予防については考慮しうる。しかしコストベネフィットの検討は注意深くされるべし。種痘(天然痘ワクチン)情報は不足。抗ウイルス薬は潜在的に重症例の治療としてありうる。
  • 感染者は発疹消失まで隔離されるべきで、免疫不全者やペットとの接触を避けるべき。セックス自粛、濃密接触自粛も発疹消失まで避け、原則として自宅隔離にて対症療法を。
  • 濃厚接触者は、最後の接触から21日間、自己観察すべし
  • 医療従事者は、疑い例や感染者のケアでPPE着用すべし
  • 濃厚接触者は最終接触から21日間、献血や臓器ドナーは避けるべし
  • リスクコミュニケーションは地域活動にて注意喚起、情報提供
  • リスコミの重点は、密接な接触で感染、特に家庭内、性交ルート。
  • 同時に、広範囲に容易に広がってゆくものでは無いという点も。
  • ヒト→動物感染の可能性あり、獣医領域との協調要。ペットへの感染、そして野生へと拡大を防ぐことを。

まずは性交を含む濃厚接触、そしてペットなど動物に注意が強調されています。

今後の展開に注目。

 

Risk assessment: Monkeypox multi-country outbreak

Risk assessment: Monkeypox multi-country outbreak

Cases of monkeypox (MPX) acquired in the EU have recently been reported in nine EU Member States (Austria, Belgium, France, Germany, Italy, Portugal, Spain, Swed...

European Centre for Disease Prevention and Control

 

 

https://www.ecdc.heuropa.eu/en/publications-data/risk-assessment-monkeypox-multi-country-outbreak

 


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ジカ熱。感染妊婦から脳神経・眼球の先天異常が5%出現。ならば・・・

2022-03-19 09:41:46 | ジカ熱/ジカウイルス感染症/Zika

米CDC。

  • ジカ熱感染妊娠から、5%に脳神経系や眼球の先天性異常。そのうち1/3は複数の障碍を抱える。
  • こうした先天性異常の発生から、これまでジカ熱が報告されていなかった土地でジカ熱が発生していることを推測するきっかけになるかもしれない。

ジカ熱。実は東京や北京以前にも五輪が感染症で影響されるということはあって、2016年のオリンピックも、現地でジカ熱が流行していることを理由に参加辞退した選手が相次ぎました(日本からもゴルフで)。

ジカ熱は蚊が媒介しますから、感染症法では不動の4類(動物媒介)。COVIDのような国民を分断する「2類5類問題」なんてことになりませんが、媒介するヒトスジシマカの生息域は温暖化とともにどんどん北上していて、青森県までカバーされてきたりしています。

国内に本格的に入ってこれば、これもなかなかに厄介です。コロナ「禍」収束後、国際往来回復後の注目点のひとつでしょう。

 

OGPイメージ

Zika-Associated Birth Defects Reported in Pregnancies ...

This report describes the frequency of individual Zika-associated birt...

Centers for Disease Control and Prevention

 

 

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7103a1.htm

 

 


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新年あけましておめでとうございます

2022-01-01 00:26:38 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎
新年あけましておめでとうございます。
 あっという間に時が流れた旧年中はなにかとお世話になり、ありがとうございました。
コロナに明けコロナに暮れた今年でしたが、オンライン・リモートでの講義・出演・会議・面接などコロナが無ければありえなかったスキルも定着した一年でした。
 さて、新年2022年はどのような年になるでしょうか。
渡航医学的には、コロナ一極から全方位広角の年になるかと予想しております。
 2019年から足掛け4年目となる新型コロナは、人類がこれを「飼いならす」年となることを期待しております。オミクロンに次いでパイ株やシグマ株などが出てくるであろう中でも、次第に人智の優位も見えてきてコロナ「禍」は落ち着きを見せてくるでしょう。
 一方で、マスクから解放されるであろう口や鼻からは、ここ数年抑制されてきたインフルエンザなど、思わぬ伏兵が大規模に侵入しそうでもあり目が離せません。コロナの陰に隠れあまり報じられなかったけれど実は頻発した鳥インフルエンザの動向も気になるところであります。
 さらに国際往来が回復し空港や観光地に多言語の喧噪が戻るとなると、これもコロナで一休みだった蚊に媒介される疾患、デングやチクングニヤやジカといった面々も日本列島を目指してくるのかもしれません(コロナ禍の前年2018年には京都奈良を巡った海外渡航歴のない修学旅行生のデング熱罹患という出来事もありました)。蚊対策から人々の目をそらす、というコロナの置き土産がどう出るか・・・ これもコロナ前に関空や野外コンサートなどで騒動を起こしていた輸入麻疹(はしか)、コロナで世間公知の概念となった基本再生産数はコロナの倍以上という現実も想起させられる出来事も想定されるかと思います。
 渡航医学の現場からは、ビジネス往来の回復からは、企業社会への情報発信やサポートといった本来業務も復活しそうです。
 こうして、新年はより広い視野で全方位に目を配る必要のある年になると想定しております。
 みなさまにおかれても、さまざまな意味で広角的な視野が求められる年になるかと思いますが、ご活躍とご健勝を願っております。
 新年もよろしくお願いいたします。
            2021年1月吉日
*画像はミャンマー ヤンゴンで見かけた「寅のようなもの」

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オランダ スキポール空港で61例の意味するところは

2021-11-28 08:36:43 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

南アフリカから直行便がない成田関空では起こりようがないが、アムステルダムに到着した2機から61例の陽性者。
これが意味するのは、、、
1.潜伏期を考えれば、機内で感染はなかろう(あったとしても、それが判明するのは後日でこの61例とは別の人々)
2.やはり搭乗時点で感染していたと考えるのが自然。現地では面として広がっているか。
3.で、その「面として」なのだが、アフリカに住んでた身から言えるのは、富裕層や欧米系外国人、つまり航空機で旅行できる層と、そうではない層は居住空間や行動範囲が異なる。その前者の方でも拡大してるか。
4.南アフリカのレベルはアフリカの中ではかなり上。私の前職では「特勤度」という概念があり、昭和の昔は「瘴癘度」と言っていた。これは”気候風土による伝染病”を意味。その分類で、実は南アフリカはかなり上位、先進国(これを「健康地」とよぶ)の次のランクあたり。保健体制は途上国としてはまずまず、を意味。実際には治安とか戦乱とかの要素も加味されるが、治安は悪いがクーデター類なし
5.よって、ある程度しっかり症例がつかまえられる条件で相当広がっているわけで、そうではない周辺国、昔でいう”瘴癘度の高い地”では容易に想像。
6.そして、そのようなことを扱いなれてるなあと感じるのもスキポール空港、その背景の欧州当局

 

OGPイメージ

In Netherlands, 61 out of 600 passengers from South Africa test positive for COVID

61 passengers who landed in the Netherlands on two planes from South A...

Republic World

 

 


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子どものコロナ後遺症(Long covid)はこんな数字

2021-07-08 08:17:55 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

子ども(18歳未満)のlong covidの数字。入院例の退院後

  • long covidの症状持続は24.3%.  うち、
  • 疲労感10.7%
  • 睡眠障害 6.9%
  • 感覚障害 5.6%
  • 複数症状は8.4%
  • リスクファクターは、(子どものなかでも比較的あと、6~11歳)オッズ日2.74
  • 同12~18歳 同2.68
  • アレルギー歴 同1.67
  •  
  • 子どもの入院例の約1/4がLong Covidを経験し、1/10が複数症状。リスクファクターは比較的年齢が後で、アレルギーもち。

ざっくりこんな感じで子どもは大丈夫だっ!と言ってる人、ワクチンなんか要らないと言ってる人(に影響されそうな周囲の人)に伝えてあげると良いかもしれません。

詳細は↓

 

Risk factors for long covid in previously hospitalised children using the ISARIC Global follow-up protocol: A prospective cohort study

Background The long-term sequelae of coronavirus disease 2019 (Covid-1...

European Respiratory Society

 

 

https://erj.ersjournals.com/content/early/2021/06/10/13993003.01341-2021

 

小児のまとまった話は厚労省手引きp19-20です。↓

https://www.mhlw.go.jp/content/000801626.pdf

 

 

 

 


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五輪後を暗示するような話。G7サミット開催後のコーンウェルで感染者20倍増

2021-06-23 23:10:25 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

COVID感染者が開催前の2450%増えた!という、なにやら五輪後を暗示するような報道。

G7が開催されたUKのコーンウェル。ここの感染者数が開催前日曜時点の人口10万あたり2.8から81.7になったというだけで十分衝撃的ですが、さらに局地的にみると冒頭見出しの数字が浮かび上がってきます。

St Ives and Halsetown村の数字が、6月13日までに週平均で同733.2/10万まで激増。

St Ives East, Lelant & Carbis Bayでは同294.9まで800%に。

Falmouth council wardsでは500/10万、Falmouth Eastでは600/10万で2000%。

800%だとか2000%だとか2450%だとか、まるで破綻国家の通貨暴落みたいな現実感ピンと来ない数字が羅列されていますが、これがフィクションでもなんでもなく、世界中から集まる一大イベントの「宴の後」に起こることだという現実が突き付けられています。

現地は風光明媚な観光地ですが、もともとブレグジットで外国人労働者が減っていたところに隔離者増でさらに逼迫。

今回の感染者増が、G7だけによるものか、あるいは観光客の持ち込みか、議論はあるようですが、いずれにせよ「人流」が増えればこうなるということで、こんなに感染者が増えたのは五輪のせいだ、いや、〇〇も要因だ、といった百家争鳴状態まで含めて日本の五輪後を暗示するような話ではあります。

 

G7 was ‘super spreading’ event in Cornwall as cases go up 2,450% after Johnson summit

Locals, politicians and business leaders call on Government to impleme...

inews.co.uk

 

 


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ワクチン接種担当を希望する医師の80%がその場を得られていない、すさまじいミスマッチが生じている

2021-05-11 09:34:51 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

新型コロナのワクチン接種、それを担う人員が不足しているという報道があふれています。

いわく、自治体が人員確保に苦慮している、医師会総動員だ、休日返上だ、(大規模接種会場に動員される)自衛隊員に過剰な負担を強いるのはいかがなものか、エトセトラエトセトラ。

一方で、そのような現実とミスマッチな現実も、いまこの日本にあることを痛感。そして、その事実は、棲息する世界が違えばまず知られないということも。

すばり「新型コロナのワクチンを接種するという労働を積極的に希望する人の80%が、その場を得られていない現実」

いま、医師派遣エージェントの募集サイトには、集団接種会場における接種担当医師の募集が多数でています。そして各エージェントは登録医師たちにその案内メールを送っています。ところが、それに応募する医師の数が、募集数に比べて圧倒的に多く、時間的地理的に条件の良いところには、ひとつの募集に対して5人ぐらい応募があって(当然)4人はありつけていない現実。

そして深刻なのは、その事実が政策担当者はもとより医療関係者にも、ひとつ世界が違えば知られにくい構造になっていることです(ほかならぬ当管理人自身が、昨日初めて知って驚いている)。

管理人がそれを知った経緯。

前ポストに披露したように、管理人は、どちらかといえば「野戦現場に潜入するジャーナリスト」的ノリで、週末、本職の休日に面白そうな場所を見つけては希望だしています。異変を察知したのは連休明けあたり。希望に対し「充足のご案内」「充足対応」のメールが還ってきます。かなり独特な日本語ですが、この狭い業界独特の言葉で、平易な日本語に翻訳すると「ほかに来てくれる先生が見つかったから、お前は要らないよ」という意味。一般社会的には「お祈りメールのスポット版」といえばピンと来るかも(逆に、医療業界の人はこちらがわかりにくいかもしれません。一般企業が就職を希望する新卒学生に不採用通知を送るとき、その文面の最後が、「ますますのご活躍をお祈りします」で結ばれるので、多くの就活学生はこれを「お祈りメール」とか「ますますメール」と言って忌み嫌う)

これは、あまりスキルを要しない、たとえば健診の診察医の募集では、かなり以前から「充足のご案内」メールが飛び交っていました。それが、連休明けに、しかも、人材不足が喧伝されるコロナワクチン関連で来たので異変察知。

ちょうどその翌日の昨日(5月10日)、出演したMBS(よんチャンTV)のテーマが、「ワクチン接種は間に合うのか」。コメントの参考になるかと思い、楽屋からエージェントの担当者にTEL,聞いてみました。「私にくれたような、充足のご案内メールはワクチン関連ではどれぐらい出してるの?」と。その答えは驚愕すべきもの。

  • いま、(新型コロナのワクチン接種医のスポット募集に対して)希望者が殺到している。コーディネートセンターに殺到。
  • 土日や、平日でも交通の便の良いところでは、ひとつの応募に5人ぐらい応募がある。
    (=当然、採用はひとりですから4人はあぶれる)

  • 土日と平日では、そんなに事情変わらない。

ということで、さっそく直後の番組中に、「実は接種を担ってくれる医師はまだまだいるのに、場を得られていない」現実を紹介しました。

さて、問題は、この現実が、あまり知られようのない構造になっている点です。こうした、スポット勤務(わかりやすくいえば、「日雇い」)で食いつないだりするのは、医療の世界では主流ではないという点。たしかに医局解体とも揶揄される状況下、エージェントは隆盛を謳歌しているものの、政策担当者や、政策担当者に助言する立場にあるエリート街道にある医療関係者はまだまだ関係ない世界。縁遠いところで生きています。だから、あくまでも「表街道」の発想にて、医師会に頼むだとか、大学に派遣要請するだとか、すでに限界を越えてる人々に休み返上で働け的発想しか浮かんできません。TVに出ている先生方も大方は同様。 余っている医者にやらせろ的発言をする政治系・経済系の出演者にしたところで、こういう現実を知らないで具体性なく言ってるからアッという間に論破というか、まあ、平行線に終始。

少々、視点を広げてみれば打開策はありそうです。
ワクチンの「もの自体」の供給がこれから改善されつつあるところ、この現実が全国自治体の政策担当者のみなさまにお役に立てれば幸いです。「医師派遣会社」で検索すればいくらでも出てきますから、担当者の才覚で適切なところを選んでください。

 


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新型コロナのワクチン接種、初日の市中会場の潜入、もとい、スポット勤務してみた

2021-05-06 22:39:02 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

新型コロナワクチン接種。(執筆時点で)なかなかすすまず、まだ医療従事者の接種は2割足らず、全国自治体も高齢者施設入所者の接種が中心です。そんななか、いち早く、5月1日から大阪府堺市では高級ホテルやダイエー(イオン系)を会場に仕立てて市中接種が始まりました。その、全国に先駆けて始まったショッピングセンター会場の初日、接種医のスポット勤務がエージェントから出ているのを発見。そんな野戦病院みたいな場所でどんな事が起こるのか、好奇心いっぱい、ほとんど”ドヤ街に潜入取材するジャーナリスト”のノリで(笑)潜り込むことにしました。タイミング良いことにGW中の土曜日にあたり本職がお休みの日。エージェントは、医者の世界では「民間医局」、テレビマンの世界では「クリークアンドリバー」といえば、それぞれ、ピンと来るお馴染みのところです(それぞれ、反対の世界ではその名前は知られず。ブランド使い分けの巧みさに感心)

ダイエーといえばイオンに買収されて久しいですが、関西の一部ではまだダイエーブランド健在です。接種現場の人間は多彩。堺市から下請けは南海国際旅行。さらに事務スタッフ集めの孫請けは通訳会社(アレスコ)です。渡されたマニュアルにある連絡先は金さん・李さん。中国人の指示のもと に働く日本人派遣者と、近未来の縮図のようです。

医療者は、医師が南海国際旅行→クリーク&リバー/民間医局(私)と、堺市医師会からの1名。看護師さんが看護協会から。私とペアに なった看護師さんは引退した61歳、なにか助けになるならと協会に申し出られた方。協会で接種法など再教育プログラムがあったそうです。

  おそらく今後各自治体ともこんな感じて”当日初めて顔をあわせた” 混成部隊で運営されてゆくかと思います。後述しますが、将来さらに複雑になるかも。

 最初期、5月19日までは予約数を半分に抑えている(ダイエー会場で本来200人/日の半分、100人)ので、とりあえず混乱などは発生せず若干の余裕もって進行。接種 を受けに来る高齢者は意外にも、8割方は付き添い無しで来られます(堺の高齢者は独立心旺盛なのか・・)。少しお話する余裕もありましたが、初日の予約取得は大変で、4時 間かけてアクセスし続けたという方もおられました。会場には付いてこなくても、予約取得のネットを手伝うご家族はそれなりに多いようです。

会場

 作業する人の環境。あまり休む時間もありませんから、休憩室はさほど充実せずとも、こんなものでしょう。ただ、注射器に充填する薬剤師さん3人の作業スペースが少な目で 、唯一、密が発生するのが薬剤師さんが注射器に充填作業するところ。ちょっと気の毒でした。  

 

接種うける人目線では、接種が終わってから15~30分間待機(観察)する場所が殺風景で退屈かと思いました。接種終わった人の目に入るのは「ダイエーが独自に提供している割引券がおい てあるラック」と「観察しているスタッフ」がすべて。TV局が各会場にモニターでも貸し出して番宣でも流しては如何でしょう。 

 さらに全国の自治体などで、6月から気温が上がり、もう少し狭そうな会場がでてこれば、エアコンの効きとか、密空間の発生とか、色々でてきそうです。  この、接種後待機場所は重要で、アナフィラキシーなど副反応有無の観察が主目的であるものの、たとえば迷走神経反射(採血や献血などでも、針を刺したあとで気分不快をう ったえる人もいる。寝不足・疲労・緊張なども一因)などの処置もここならできますが、離れてしまったら対応できない。今後気温があがると、水分余力の少ない高齢者が脱水症状起こし たりすることも懸念材料。接種受けにくる高齢者には、水分をとること、不安があればご家族に付き添ってもらうことなど、繰り返しリマインドが必要でしょう。

 余ったワクチン  当日来ない(来れなくなった)人や余裕分の取扱い。堺市は賢明にやっていて、あらかじめマニュアルに「未接種の医療従事者は、自分の接種券を持ってきなさい」とあります 。結局、この当日は医療スタッフ(優先順位対象だから当然、問題なし)希望者全員に打って廃棄は出さずに済んでいます。それより少々驚いたのが、当日スタッフですでにワクチン 接種済みなのは私ひとりだけだったこと。いかに医療者にまわっていないか現実は酷です。

ひょっとして将来起こるかもしれない面白いこと(?)

 私の今回の派遣で、将来のヒントになりそうなことひとつ。前日になり、当初の募集メールに提示されていた時給が12%ほど減額になることと、それでも来るか?と意向の確認あり。もともと私の関心は”初日の野戦会場に潜り込むこと”で、そこにはないのですぐOKしましたが、今後全国で下請け孫請けひ孫請けと色々でてくる予感なのかも。まだ現時点ではシンプルでそう不合理なことが起こっているようには思いませんが、ふと連想したのが「福島の除染作業員の中抜き構造」の話。これからワクチン接種に対して協力金を増額するような事が報道される中、将来さらに色々な人や組織が入り込んでくるのかもしれません。

ともあれ、今回は堺市の仕事の早さ(非常に早期からいろいろ動いていたとのこと)が感じられましたが、これから全国の会場でスムーズに動いてゆくのか否か、また面白そうなスポット募集が出たら潜り込んでみたいところではあります。

これも堺市が賢明だなあと思った一幕。各接種机には、奈良医大 仲西先生監修マニュアルの拡大版が設置。日本プライマリケア連合学会の動画内容がひとめで思い出せるようになっています。

ちなみに、動画のURLはこちら。これから接種業務に携わる方はこちらを見ておきましょう。
腋下神経を、関節を、橈骨神経をダメージしない接種部位は腋下線と肩峰を結んだ線、と確認するのはこちら。

 

OGPイメージ

2021/3/15公開『新型コロナワクチン より安全な新しい筋注の方法 2021年3月版』日本プライマリ・ケア連合学会ワクチンチーム 製作・監修

2021年2月22日に公開した動画『新型コロナワクチン 筋肉注射の方法とコツ』(※同3月15日公開終了)に対して様々なご意見やご指摘をいただ...

youtube#video

 

 

OGPイメージ

『新型コロナワクチン より安全な新しい筋注の方法 ダイジェスト版』日本プライマリ・ケア連合学会ワクチンチーム 製作・監修

この動画は『新型コロナワクチン より安全な新しい筋注の方法 2021年3月版』のダイジェスト版です.学会としての見解についてより詳しい解説は...

youtube#video

 

 

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ワクチン接種の手順(医療者の方へ)

感染対策教育動画「ワクチン接種の手順」 筋肉注射(上腕部)

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医療従事者のための新型コロナウイルスワクチンを安全に接種するための注意とポイント

新型コロナウイルスワクチンは、短い期間で多くの人に接種することが想定されます。また、国内ではこれまであまり行われていなかった筋肉注射により接...

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初日の経験は、これから接種を受ける一般社会のみなさまに還元! ささやかながらリスクコミュニケーションの証拠写真(笑)


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好酸球増多を伴う喘息患者は新型コロナ重症化しにくいと報告。では寄生虫は?

2021-03-18 09:07:52 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

喘息もちの中でも、好酸球の多い人はCOVIDで重症化しにくく、死亡率も下がるとの報告

  • 3月から4月にかけてAlbert Einstein College of Medicine/Montefiore Medical Center in Bronx, New York,でPCR陽性確認された感染者の後ろ向き研究。n=4558
  • 喘息患者のリスクファクターを洗い出すなかで明らかになってきた所見。
  • 好酸球増多のあった例については、救急から入院に至る割合が有意に少なく、心疾患腎疾患COPDのあった例では入院が多かった。
  • さらに、好酸球増多のある例では死亡率も少なかった。

喘息患者のなかでも、好酸球増多のある例は、重症化率も死亡率も下げる。だから、次なるステップとして、喘息のタイプ別に前向き研究も、とされています。

管理人的に興味わいたのは、では寄生虫感染症の多いアフリカで、COVID犠牲者が少ないのは、やはり好酸球増多に関係のあるのかなあ? と言う点でした(注:好酸球増多をきたすものは、アレルギーと寄生虫です。とは、昭和の昔から医学部の試験の大ヤマ)。

う~ん、本当のところどうなんだろ。アフリカをフィールドのみなさん・・

 

 

Eosinophilia Protective Factor Against Severe COVID-19 in Patients With Asthma - Infectious Disease Advisor

Investigators sought to identify risk factors associated with hospital...

Infectious Disease Advisor

 

 


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2014年の悪夢フラッシュバック、またもやギニアでエボラ発生

2021-02-15 10:29:19 | エボラ出血熱・EVD・エボラ・エボラウイルス感染症

2014年の悪夢フラッシュバック。ギニア・シエラレオネ・リベリアで燃え盛ったエボラEVD。コンゴの再燃に続いて、またもやギニアでの発生です。

コンゴの戦乱地帯も大変ですが、2014年に目の当たりにしたごとく、西アフリカは燃え広がりやすい要素・・管理しきれない国境を自由に移動、伝統的治療師に集う庶民、密、自然破壊で流れてきちゃったコウモリ等々・・・の要素があるのでコンゴ以上に懸念されます。

場所はGouéké in N’Zerekore prefecture。

New Ebola outbreak declared in Guinea

14 February 2021

Brazzaville/Conakry – Health authorities in Guinea today declared an outbreak of Ebola in the rural community of Gouéké in N’Zerekore prefecture after three Ebola cases were confirmed by the national laboratory, marking the first time the disease has been reported in the country since an outbreak ended in 2016.

Initial investigations found that a nurse from the local health facility died on the 28 January 2021. Following her burial, six people who attended the funeral reported Ebola-like symptoms and two of them have died, while the other four have been hospitalized.

Guinea was one of the three most-affected countries in the 2014–2016 West Africa Ebola outbreak which was the largest since the virus was first discovered in 1976. 

“It’s a huge concern to see the resurgence of Ebola in Guinea, a country which has already suffered so much from the disease. However, banking on the expertise and experience built during the previous outbreak, health teams in Guinea are on the move to quickly trace the path of the virus and curb further infections,” said Dr Matshidiso Moeti, the World Health Organization (WHO) Regional Director for Africa. “WHO is supporting the authorities to set up testing, contact-tracing and treatment structures and to bring the overall response to full speed.”

During the West African outbreak, WHO and partners supported Guinea to build up its capacity to respond to Ebola and the country has developed crucial expertise. Guinean health workersplayed a key role in supporting the Democratic Republic of the Congo (DRC) with its recent outbreaks, with teams of vaccinators helping to train health workers in the DRC.

WHO staff are already on the ground. In addition to surveillance they will help with ramping up infection prevention and control of health facilities and other key locations and reaching out to communities to ensure they take a key role in the response. WHO is also supporting the country to procure the Ebola vaccine which has proven instrumental in controlling outbreaks in the DRC.

Samples of the confirmed cases have been sent to the InstitutPasteur in Senegal for a full genome sequencing to identify the strain of the Ebola virus.

With the epicentre of the current outbreak in a border area, WHO is already working with health authorities in Liberia and Sierra Leone to beef up community surveillance of cases in their border districts as well as strengthening their capacity to test for cases and conduct surveillance in health facilities. WHO is reaching out to Cote d’Ivoire, Mali, Senegal and other countries at risk in the sub-region.

During the West Africa Ebola outbreak there were 28 000 cases, including 11 000 deaths. The outbreak started in Guinea and then moved across land borders to Sierra Leone and Liberia.

For Additional Information or to Request Interviews, Please contact:

Collins Boakye-Agyemang
Communications and marketing officer
Tel: + 242 06 520 65 65 (WhatsApp)
Email: boakyeagyemangc@who.int

Kadijah Diallo
Country communications officer
Email: dialloka@who.int

Sakuya OKA
Communications Manager
WHO Regional Office for Africa
Cell: +242 06 508 1009
Email: okas@who.int


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カナダのワクチン接種遅延で起こっている社会的反応(他山の石)

2021-02-14 19:13:26 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

COVID-19 のワクチン接種、カナダが(なにかと比較される)米英に比べて著しく遅れていることで、他山の石となりそうな報道。

  • 人口100人あたりの接種済ドース、米の14、英の21に対しカナダは3.と大幅に遅れている。1回以上接種したのは人口の2.43%。80歳以上の125、優先医療従事者の55%にすぎない。
  • 昨年末には7企業から人口の何倍ものワクチンを契約したとして批判を受けていた。しかし、いま認可されているファイザーとモデルナでは優先的に取り扱われなかった。
  • ひとつには、前トランプ政権が禁輸措置をとることを恐れて入手先を(米ではなく)欧州にしたことがある。しかし現実は、禁輸措置の恐れがあるのは欧州の方。カナダ自体はワクチン製造能力を有していない。
  • ワクチン供給の遅れが、リベラル派を直撃している。支持率・首相のイメージ・得票率ともガタ落ち。
  • マニトバ州は政府を介さずに独自に200万ドース契約に動き、アルバータ州も独自に契約の動き。政府はCOVAX(途上国に不利にならないための供給システム)から入手に対する批判におわれている。
  • 国内生産をおこなうため、はじめて、Novavaxのライセンス生産の契約をおこなった。しかしNovavaxは依然としてフェーズ3治験中であり、カナダ国内で生産拠点となるモントリオール工場はまだ建設中にある。

COVID禍のなかで政治が苦悩するのは、どこの国も同様です。ワクチン供給について読み違えが政権の屋台骨を揺らす。慌てて国内生産の途を探り契約するも、実効するのはまだ先、、、

日本においても、こんな政治的激震、にならないことを願っています。

 

Why Canada is falling behind in Covid vaccinations

The country is lagging in its vaccination plans amid a delayed deliver...

BBC News

 

 


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新型コロナワクチンの難題。難民問題。

2021-02-07 14:37:12 | 新型コロナウイルス/COVID-19/SARS-CoV-2/武漢肺炎

COVIDワクチン、世界の接種計画のなかで、あまり報じられない難題。

難民問題。

ワクチン獲得競争のなかで、難民のみなさんが接種できる分の確保が遅れるのではないか。
自国民、難民ではない人向けが優先される流れは自然に予想されるとことではあります。

もうひとつが、難民のみなさんの当局不信。
集団接種に行ったら、当局に身柄拘束→強制送還の憂き目にあってしまうのではないか。
この不信感を解きほぐすには時間と忍耐が必要なわけで、かなり困難な作業になりそうです。

 

世界には、「地球上に存在しないことになっている人々」がいます。たとえばいま話題になっているミャンマーのロヒンギャ問題。ミャンマー政府からは(NLD民主政権だろうが軍事政権だろうが)国民と認識されず)、バングラデッシュ政府からも歓迎されていない。彼らのワクチンは誰がどのように十分確保できるの?UNHCRにはそんな資金あるの? と明るい展望の開きようがありません。

 

Deportation fears present hurdles for migrants in global vaccine race

UN agencies say mistrust of authorities risks derailing international ...

The National

 

 


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