蛍光灯を付けっぱなしで、アトリエの床の上で眠っていると、ひどく建築的な建物の中にいる夢を見た。3世帯の集合住宅に、僕と、20代の女性、子連れのシングルマザーが住んでいた。真二つに割れた正八面体の打放しコンクリートを地面に突き刺したような外観。サーリネンのチューリップチェアがそのまま壁と床になったような一階。コンクリートと木枠の取り合わせが印象に残る二階には、茶色のシーツが至るところにかけられていた。正八面体が、いくつものスリットで分けられており、そこにできた隙間に皆座っていた。お互いの姿を確認することができる配置と開口になっており、共同生活らしきものが行われている風でもある。しかしお互いに言葉を交わしている様子もない。
どうしてあんな奇妙な夢を見たのか考える。登場人物同士の距離感は非常に心地良いものだったが、それが異常なほどリアルな建築の中に現れていたことは何を暗示しているのか。僕の周りのうつろいやすい人間関係を、壁と開口で区切り、規定し、定着化させたいとの願望があるのか。それとも…
文章で自分の確認作業をしても、予想の範囲内から抜け出せない。そのことに気付き、紙切れに走り描きのスケッチをする。文章を書くのとは違う脳回路からこの夢を出力してみる。記憶を留めておく以上の意味があればいい。
どうしてあんな奇妙な夢を見たのか考える。登場人物同士の距離感は非常に心地良いものだったが、それが異常なほどリアルな建築の中に現れていたことは何を暗示しているのか。僕の周りのうつろいやすい人間関係を、壁と開口で区切り、規定し、定着化させたいとの願望があるのか。それとも…
文章で自分の確認作業をしても、予想の範囲内から抜け出せない。そのことに気付き、紙切れに走り描きのスケッチをする。文章を書くのとは違う脳回路からこの夢を出力してみる。記憶を留めておく以上の意味があればいい。