奈良の食文化研究会(理事長:木村隆志さん)は、平成8年(1996)に創設されました。「奈良にうまいものなし」という誤解を払拭することが目的で、「食べることに興味がある人、こだわりのある人、奈良を愛する人」が結集しました。その5年後には、NPO法人化。奈良の歴史と伝統を踏まえ、奈良の「食シーン」を盛り上げていこうと、頑張って来られました。
平成11年(1999)からは、会員が交代で月1回、奈良新聞に連載記事を執筆し、はや四半世紀が過ぎました(現在のタイトルは「新 大和の食模様」)。この間、平成31年(2019)2月には、共同通信社と全国の地方新聞社が主催する「第9回地域再生大賞」で、同会は「優秀賞」を受賞されました。
このたび同会は、これまでの活動の集大成として、『奈良にうまいものあり!―伝えたい郷土の味100話―』(税別1,500円)を出版されました。過去の新聞連載記事を取捨選択し、大きく手を入れ、またコラムなどの書き下ろしを加え、郷土料理、菓子、食材、加工品、飲料、社寺の食事の6章に分けて、「奈良のうまいもの」の全貌を紹介されました。私も、少しお手伝いさせていただきました。
奈良は「日本の食文化発祥の地」と言われます。飛鳥・奈良時代に大陸から伝わった食文化に加え、平安遷都後は、主に寺社がその文化を継承・発展させました。渡来した小麦粉製品である索餅(さくべい)(麦縄=むぎなわ)は、わが国初の粉もんとして、三輪そうめんなど、奈良県産手延べそうめんに受け継がれました。県特産の吉野本葛は、今も和菓子や日本料理に欠かせない食材であると同時に、薬品としても用いられます。
このほか奈良県の発祥とされる食べ物は、牛乳・乳製品、醤(ひしお)(醤油のルーツ)、豆腐、茶粥・茶飯、柿の葉ずし、奈良漬、うどん、清酒、まんじゅうなど数多く、まさに「はじまりはいつも奈良」です。
奈良県の地名を冠した食べ物も、大和橘、御所柿(ごしょがき)、大和スイカ、大和茶、三輪そうめん、飛鳥鍋、三笠まんじゅうから、竜田揚げ、天理スタミナ系ラーメンまで、枚挙にいとまがありません。
平成25年(2013)12月、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。①多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重②健康的な食生活を支える栄養バランス③自然の美しさや季節の移ろいの表現④正月などの年中行事との密接な関わり、が高く評価されました。
それから、約10年が経ちました。この機会に本書をお読みいただき、食文化のルーツに思いを馳せ、「郷土の味」を今一度、噛みしめていただきたいと思います。
※アマゾンでのご購入は、こちら
平成11年(1999)からは、会員が交代で月1回、奈良新聞に連載記事を執筆し、はや四半世紀が過ぎました(現在のタイトルは「新 大和の食模様」)。この間、平成31年(2019)2月には、共同通信社と全国の地方新聞社が主催する「第9回地域再生大賞」で、同会は「優秀賞」を受賞されました。
このたび同会は、これまでの活動の集大成として、『奈良にうまいものあり!―伝えたい郷土の味100話―』(税別1,500円)を出版されました。過去の新聞連載記事を取捨選択し、大きく手を入れ、またコラムなどの書き下ろしを加え、郷土料理、菓子、食材、加工品、飲料、社寺の食事の6章に分けて、「奈良のうまいもの」の全貌を紹介されました。私も、少しお手伝いさせていただきました。
奈良は「日本の食文化発祥の地」と言われます。飛鳥・奈良時代に大陸から伝わった食文化に加え、平安遷都後は、主に寺社がその文化を継承・発展させました。渡来した小麦粉製品である索餅(さくべい)(麦縄=むぎなわ)は、わが国初の粉もんとして、三輪そうめんなど、奈良県産手延べそうめんに受け継がれました。県特産の吉野本葛は、今も和菓子や日本料理に欠かせない食材であると同時に、薬品としても用いられます。
このほか奈良県の発祥とされる食べ物は、牛乳・乳製品、醤(ひしお)(醤油のルーツ)、豆腐、茶粥・茶飯、柿の葉ずし、奈良漬、うどん、清酒、まんじゅうなど数多く、まさに「はじまりはいつも奈良」です。
奈良県の地名を冠した食べ物も、大和橘、御所柿(ごしょがき)、大和スイカ、大和茶、三輪そうめん、飛鳥鍋、三笠まんじゅうから、竜田揚げ、天理スタミナ系ラーメンまで、枚挙にいとまがありません。
平成25年(2013)12月、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。①多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重②健康的な食生活を支える栄養バランス③自然の美しさや季節の移ろいの表現④正月などの年中行事との密接な関わり、が高く評価されました。
それから、約10年が経ちました。この機会に本書をお読みいただき、食文化のルーツに思いを馳せ、「郷土の味」を今一度、噛みしめていただきたいと思います。
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