大阪観光大学図書館お薦め本ブログ

学生の皆さんに、是非読んでほしい本を紹介します。

Facebook移行のお知らせ

2014-01-25 10:12:29 | お薦め本

「教職員から学生へお薦めする本」の紹介は、現在は大阪観光大学図書館Facebookに移行しておりますのでご了承ください。

https://www.facebook.com/library.tourism


微生物の狩人(三上学長推薦)

2013-04-27 10:46:20 | お薦め本

 アメリカの細菌学者ボール・ド・クライフが1926年に出版した名著『微生物の狩人』(岩波文庫)を紹介します。

 この本は、結核菌を発見したコッホなど、十七世紀末から十九世紀にかけて、主に細菌や病原体の追及で人類に偉大な貢献をした十三人の研究者について、伝記風に書かれた読み物です。この本に登場する二人の細菌学者についての一端を紹介します。

 まず、レーウェンフックです。粗末な虫眼鏡しかなかった十七世紀末に、物の怪に憑かれたような根気でガラス棒を磨いたレンズで手製の顕微鏡を作り、身の回りの物を手当たり次第観察しているうちに、一滴の雨水の中に肉眼では見えない小さな、動き回る生物の姿を捉えました。その時から細菌学の歴史が始まったといわれています。

 次に、エールリヒです。“いかなる研究者といえども、エールリヒほど多くのしかも徹底的に間違った説を立てた研究者はいないだろう”といわれています。しかし、彼が染料の作用でたてた間違った説明の一つがきっかけとなり、彼はある薬品の開発に成功します。エールリヒは、実験で数千の動物を使い、そのうち実験に成功したのはたった一匹のハツカネズミであったと伝えられています。クライフは、“なんと無駄なことだと思えるが、そうではない。自然はあまりにもしばしば、ひどく無駄なことをした者に、最も素晴らしい結果を授けるものであることをご記憶願いたい”といっています。

 この本に登場する細菌学者が、現代とは比較にならない粗末な研究環境の下で研究を続け、歴史に残る業績を上げたのは、彼らが自然に対して強い好奇心や驚きを持っていたこと、無駄や失敗の繰り返しにもくじけない強い意志を持って自分が掲げた目標の達成に向かって努力する姿勢を持ち続けたことによるものだと思います。
 この本は、私たちに努力の大切さを教えてくれます。一読されることをお勧めします。


深夜特急(廣岡講師推薦)

2010-07-02 16:16:08 | お薦め本

 パスポートと旅費、それに最小限の着替えなどを登山リュックなんかに詰めこんで、安
宿を泊まり歩く旅に出かけるバックパッカー。著者はそのひとりとして、インドからロン
ドンまで乗り合いバスを乗り継いでたどりつけるか賭をし、 旅を香港から開始する。
この本が書かれてすでに四半世紀ほど、多くの日本の若者を海外個人旅行にいざなってき
た。読んでから旅にでるか、旅に出てから読むか、いずれにせよ学生が経験すべき旅のか
たち。





ゲド戦記(廣岡講師推薦)

2010-07-02 16:04:10 | お薦め本

  「ゲド!」
  ふたつの声はひとつだった。(『影との戦い――ゲド戦記Ⅰ』)
 少年ゲド、大魔法使いゲド、そして魔法をうしない老いたゲド。宮崎ジュニア監督作品
のアニメ映画は父子葛藤の半端な冒険旅行ファンタジーに書きかえてしまった。原作はも
っと豊かで、そして重くのこる。




日本の路地を旅する(廣岡講師推薦)

2010-07-02 13:48:37 | お薦め本

   空はまだ明けきってはいなかった。通りに面した倉庫の横に枝を大きく広げた丈高
  い夏ふようの木があった。花はまだ咲いていなかった。毎年夏近くに、その木には白
  い花が咲き、昼でも夜でもその周囲にくると白い色とにおいに人を染めた。(中上健
  次『枯木灘』)
作家中上健次は、故郷熊野新宮の被差別をモデルにした作品世界を「路地」と名づ
けた。 『被差別の食卓』 (これは辺見庸『もの食う人びと』を想起させる)、 『コリアン
』の著者が、かれ自身の出自でもあるとは、そして差別とはという問いを抱えて、
全国に散在する「路地」をめざした旅のルポルタージュ。
 第41回大宅壮一ノンフィクション賞(2010年)受賞。

 




ランチェスター思考 : 競争戦略の基礎(村上元講師推薦)

2009-05-28 14:51:00 | お薦め本

「ランチェスター思考:競争戦略の基礎」福田秀人著(東洋経済新報社)
誰にでも敗北の経験はあるだろう。
その時、なぜ負けたかを考えたことはあるだろうか?
自分が弱いから?弱いから負けたのではない!
あなたが戦い方を間違えたから、負けたのだ!
強者には強者、敗者には敗者の戦い方がある。
『ランチェスター思考』を手に取れ。
誰でも戦えるのだ。誰でも勝てるのだ。
※ただし、この本は多少難解です。


13歳のハローワーク(村上元講師推薦)

2009-05-28 14:21:50 | お薦め本

「13歳のハローワーク」村上龍著(幻冬舎)
人は生きるために働かなくてはいけない。
職業に貴賎はないが、なりたい職業や、なりたくない職業はあるだろう。
18歳になっても、20歳になっても、いくつになっても遅くはない。
まずは、自分のなりたい職業を探すべきである。そして、この本はその手助けとなる。
この本には公式のサイトもある。
本を開けるのが億劫なあなたは、まずここを見てみるのもよい。
旅行が好きならば、
「13歳のハローワーク公式サイト : 旅行が好き」
http://www.13hw.com/interest/interest04_01.html
少し興味が出てきたならば、本を手に取るのもよい。


観光立国ニッポン事始め(鈴木元教授寄贈)

2008-07-18 10:01:11 | 教員著書

2008年秋の観光庁設立により、国際観光振興に勢いづくわが国の観光事情を斬る。


団塊世代の地域デビュー心得帳(佐竹元教授寄贈)

2008-07-17 17:00:37 | 教員著書

団塊世代の大量退職に合わせ、退職前の自己研鑚としてはもちろん、自治体・会社の人事・職員関係部課セミナーや研究会の参考書としても最適な一冊。


「箱根山」(浦教授推薦)

2007-02-15 14:03:53 | お薦め本

獅子文六著「箱根山」(新潮社) 昭和37年1月発行
観光関係の仕事に就きたい人、就いている人にすすめたい一冊である。
学生時代に指導教官からすすめられた本で、30数年ぶりに読みかえしてみた。
内容は、箱根の観光開発に関することで、東急と西武の戦いである。その間に、藤田観光がからむ話で、読み応えがある。
帯には、「交通・観光の三大資本が、すさまじい戦いを展開する箱根山-権力と金力に踊る現代世相を痛烈に風刺した評判の長編小説」とある。