アトピーと心の病と諸病 東洋医学・川路治療室

苦しい病と向き合う人たちを、東洋医学の視線で見つめます。

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めまいと脱肛とアトピー

2024年03月04日 16時55分20秒 | めまいと脱肛とアトピー
「全体に肌が乾燥し、指の関節のあかぎれのような傷口がなかなか塞がりません。」

傷口は淡色で所々に色の薄い膨疹もある。

脈診の結果は、脾気虚(胃腸が弱い)のため飲食物から十分な気と血を作れていない状態。

このために肌を養えず乾燥と裂けた傷ができ、血が少ないので傷も膨疹も淡色になる。

「子供のときから胃腸が弱く食べる量も少なく食事の時間も掛かります。胃腸が弱いとアトピーになると聞いているので食べ物には気を付けています。和食中心にして添加物や農薬にも気を付けてアトピー対策をしていますが、あまり変わりません。」

この方はもともと脾が虚弱なため、良いものを食べてもしっかり消化吸収できず栄養を作れないため、生後間もなくアトピー性皮膚炎を発症している。

この場合飲食に気を付けても肌の様子はあまり変わらない。

「めまいはしますか?」

「以前からあります。」

脾は上に持ち上げる働きがあるので、脾が弱ければ上部の頭に栄養(気・血)を運べずめまいが起こる。

ようやく運んでも、少ない栄養ではやはりめまいが起こる。

「お尻に問題はありませんか?」

「実は脱肛があって毎日のおトイレで困っています。病院で診てもらおうと思っているのですが・・・。」

脾気虚から進んで脾気下陥になっている。

脾には臓腑を適当な位置に持ち上げ維持する働きもあるので、弱ければ臓腑は下垂し胃下垂・子宮脱・遊走腎・脱肛などが起こる。

この方のめまいと脱肛とアトピー性皮膚炎はそれぞれ別の問題のようだが、どれも根本に脾の問題があるので脾の治療を第一にする。

飲食を受け入れる脾の働きを強くすること第一にして、良いものを口にすることを第二にする。

特に言われなかったがこの脈では精神疲労や不安感があるはずで、この点も考慮して治療を行う。

同じ脾の問題でも様々な症状が現れるし、同じ症状でも関係する臓腑が違うことがある。

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コロナ後遺症と口の渇きと食欲不振と胃食道逆流症

2024年02月05日 17時07分07秒 | コロナ後遺症
「コロナに感染して熱は下がりましたが、口の渇きと食欲が戻らないのと胃のあたりの違和感が治まりません。シェーグレン症候群を疑い検査をしましたが違いました。」

他にも、吐き気・飲み込みにくい・胸のつかえ・しゃっくりなどが続いている。

脈診の結果は肺胃津傷をもとにする胃陰虚。

コロナに感染したために現れた発熱と炎症が、肺と胃の津液(身体の良い水分)を焼いて乾燥してしまった状態。

胃の乾燥は口の渇きと食欲減退を生む。

この方は胃の乾燥がさらに進行し、胃陰虚を起こしていて虚熱が現れている。

虚熱の熱の性質が胃の内容物を押し上げてしまい、胃食道逆流症を起こしている。

肺胃津傷と胃陰虚からシェーグレン症候群にはつながらない。

感染時に生理・睡眠不足・仕事や勉強が忙しい・スポーツなどで津液が不足していると、比較的簡単に肺胃津傷や胃陰虚になりコロナの後遺症が現れる。

「確かに忙しくて疲れている時に感染しました。」

また感染後に津液の回復が十分でないまま、すぐに仕事・学校・スポーツに復帰してしまうのも、肺胃津傷や胃陰虚につながりやすい。

津液が多くても、感染時の発熱や炎症が強ければ大量の津液を失い、後遺症が現れやすくなる。

温疫(コロナなどの感染症)は発症時から津液の減少を想定して、治療を進める必要がある。

身体の中にある津液で発熱や炎症を最小限にし、津液の量がもとに戻るまでは養生を続けることが大切で、そのように治療を進めることが後遺症対策になる。

また津液に目を向けることが、コロナ後遺症の治療につながる。

「身体の水分が増えるように生活してみます。」

治療は腎と脾をしっかりさせ津液を増やし、その津液で胃を潤わせるようにする。

胃陰虚の症状が長く続いている。

この嫌な症状を早く改善しないと、この方の気持ちがまいってしまう。

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コロナ後遺症の強い倦怠感

2024年02月03日 20時46分13秒 | コロナ後遺症
「倦怠感が強くてずっと横になっています。声を出すのも大変で、小さな声しか出ないし、話をするととても疲れるので、あまり話さなくなりました。」

とても小さな声で話した後、すぐに目を閉じる。

脈診の結果は、肺熱傷津。

痿証だ。

「こちらからお話ししますので、目を閉じたままうなずくだけで結構です。」

小さくうなずいてくれた。

コロナに感染して半年経っているが、疲労感・倦怠感が強く、仕事に復帰できない状況が続いている。

「どうにか動いてみると、その後の疲労感・倦怠感はひどくなりますか?」

こくっとうなずく。

「胸やのどに熱のような違和感を感じますか?」

こくっ。

「息苦しいですか?」

こくっ。

「薄い痰が絡みますか?」

こくっ。

「まだ微熱が出ることがありますか?」

こくっ。

「口が渇きますか?」

こくっ。

「感染後、食べる量が減りましたか?」

こくっ。

「眠れませんか?」

こくっ。

「気力の低下がありますか?」

こくっ。

「物忘れをしますか?」

こくっ。

「不安感でどうにもならない時がありますか?」

こくっ。

「下半身でしっかり踏ん張ることができませんか?」

こくっ。

戻気による温疫のために現れた、痿証だ。

コロナウイルス(戻気)による、感染症(温疫)のために現れた、筋が弛緩しだるく無力となり、ひどいと萎縮・麻痺する病(痿証)だ。

肺熱傷津による痿証のことで、コロナウイルスにより肺を焼かれたため水を失い、その水に養われていた筋肉は衰えていく。

「今伺ったことは、全て水の消耗・減少で説明ができます。失った水を少しずつ、また確実に増やしていきましょう。」

痿証は進行すると、重症筋無力症・筋ジストロフィー・筋萎縮性側索硬化症などにつながる。

すでに半年が経過しているが、まだ喉から肺にかけて、弱い熱が残っている。

水が少ない状態が続いたため、熱を完全に抑えられていないのだ。

とても苦しかっただろう。

痿証にはいくつか種類があるが、特にこの方のように、肺熱から現れた痿証は進行が速いことがあり、非常に危険だ。

温疫から痿証。

珍しい例ではないが、治療を急ぐ必要がある。

コロナ後遺症と診断された方の一部は、他のウイルス感染の後遺症より、強力な症状を起こしている。

一部とは、もともと水と血が少ない人で、女性が多い。

私の診た範囲であるが、疲労感・倦怠感は女性に多い。

感染症(温疫)はいつの時代も人々を苦しめ、ウイルス(戻気)の種類が異なれば現れる症状は異なり、感染した人の身体の質により現れる症状は異なる。

新型であるコロナウイルス感染の後遺症の様子は、毎回毎回、脈を取り、訴えを聞き、苦しむ方たちの様子を捉えていく。

新型である以上、そうしなければならない。

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診療案内

2023年08月10日 23時48分18秒 | 診療案内
予 約 制
 女性スタッフ(助手)常駐。
 女性も安心してご来院いただけます。

診 療 時 間 
 AM9:00~12:00
 PM2:00~ 7:00

休 診 日
 月曜
  ※月曜以外は祝日も診療しています 。
  
診 療 費 
 6、000円
  (1時間15分~1時間30分)
 
お問い合せ ご予約 
 052-737ー7157

〒465-0097 
 名古屋市名東区平和が丘5丁目108-1
  ・名古屋市市営バス 
    猪高車庫バス停徒歩5分
  ・地下鉄東山線 
    一社駅徒歩15分
 
 駐車場完備

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本当に眠れない不眠症

2023年02月13日 22時47分37秒 | 不眠
脈の去来が速く太く強い。

痰熱による不眠である。

「学生時代からの不眠で20年以上続いています。医師からは必ずどこかで眠っているから落ち着いて考えてと言われています。でも週に全く眠れない日が何日もあって、本当に寝られないんです。仕事もプライベートもどうにもならないんです。」

この方は脾気虚(胃腸の働きが弱い)がもとにあるため、飲食しても消化しきれないものが痰(未消化物)として残り、痰が長く溜まっていたため熱を帯び、飲食の内容やストレスなどで更に熱が加わり痰熱となった。

痰熱は上昇する性質があるため、最上部の頭に溜まり脳を沸騰させる。

そのため脳は異常に興奮し覚醒する。

そして最も眠れないタイプの不眠症になる。

この方の言う通り全く眠れなくなるのだ。

痰熱による不眠はどこかで眠っているからということはない。

治療は痰と熱を取り除くのだが、熱は治まりやすいが痰はしつこく残り治療に時間がかかる。

「脈からすると甘いものがお好きなはずですが、いかがですか?」

「良くないと分かっていますが、つい口にしてしまいます。」

脾気虚(胃腸の働きが弱い)があると甘いものを好み、その甘いものがさらに脾気虚を強くし、痰(未消化物)を大量に作り出してしまう。

この方の痰熱はここから始まっている。

このため胃腸の働きを強くすることが根本治療になる。

「甘いものを止めると不眠が治るということですか?」

正確には甘いものを欲しがらない胃腸にすることが、この方の不眠の根本治療になる。

この方は人生の半分以上を不眠と戦っていて、精神も病んでいる。

心身ともに限界がきている。

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パンと胃腸とアトピー性皮膚炎

2022年04月08日 20時11分12秒 | アトピー
「パンをできるだけ避けてください。やめられるならそれが一番良いです。」

「やめないといけないですか?お医者さんからは小麦のアレルギーはあるけど、たくさん食べなければ問題ないといわれました。」

東洋医学は食べ物をアレルギーの数値や栄養価では考えない。

脈診の結果は腸胃積熱。

胃腸にたまった熱が外へ排出できない状態で、その熱が肌を焼きアトピー性皮膚炎を発症させる。

原因は子供の頃から食べている小麦粉(パン)で、根本には小麦粉を消化できない胃腸の弱さがある。

小麦を小麦粉にすると性質が変わり、少しの毒性であるがその性質は温性で、食べるごとに腹に熱をため、痰湿の性質もあるのでしつこく腹に残る。

食べ続けると腸胃積熱となり、様々な食べ物にアレルギーを示すようになる。大切な米や味噌・醤油などにもアレルギー反応が現れる。

温性・痰湿の性質をあわせ持つ小麦粉を、離乳食の時から食べ続けた為に、胃腸に熱を持ち、小麦粉以外の様々な食べ物にもアレルギーを持つようになった。

この方はいろいろな食べ物にアレルギーがあるのではなく、小麦粉を食べ続けた為に、いろいろな食べ物に対してアレルギーが現れるようになったのだ。

腸胃積熱という考え方はアトピー性皮膚炎だけでなく、治療の難しい膠原病などの改善の手掛かりになる。

「農薬や添加物を避けて、材料も良いものばかり選んでいますが、だめですか?」

小麦粉の性質が問題なので、他を気を付けてもどうにもならない。

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足首のアトピーと強い冷え

2021年12月26日 17時06分45秒 | アトピー
「寒いのが苦手で、エアコンや扇風機の風に当たるのもだめです。」

話しをしながら、足首の滲出液がにじむ肌からそーっと靴下を剥がしている。

「靴下と肌がくっついてしまい痛いので、脱ぐのに時間が掛かります。ティッシュやガーゼを挟んでも結局くっついてしまうので、そのまま靴下をはいています。」

足首の前面から甲にかけて赤く凸凹に盛り上がり、やや黄色の滲出液がにじみ、黄色のかさぶた状のものが広がる。足首の側面や膝の裏・肘の内側にも同様の症状がある。

脈診の結果は寒湿困脾。

もともと胃腸の働きが悪く、そこに生水・生野菜・果物・果物や野菜のジュース・刺身などの摂取が重なり、水の流れと排泄が滞ってしまった。

火の通っていないものは消化できないと冷たい水として身体の下部から溜まるので、特に足の肌の盛り上がりが強く滲出液も多い。

食欲不振・吐き気・頭が重い・身体がだるい・軟便・浮腫・オリモノが多いなどもみられることが多い。

また湿度が高い季節や雨が続いた時や湿度の高い土地に居住すると悪化する。

寒いのが苦手で、エアコンや扇風機の風に当たるのもだめなのは、この方の寒湿困脾のベースに陽虚があることが分かる。

陽虚は体温が逃げる・寒さが身体に入り込みやすいため、強い冷えを感じる。

アトピー性皮膚炎の患者さんに冷え症の人は多いが、熱く感じる人もいる。冷えや熱の原因を分析することは、大切な診断材料になる。

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30歳で生理を失ったアトピーの患者さんと精神異常

2021年12月24日 17時52分18秒 | アトピー
「この数年、生理がありません。まだ30歳になったばかりなんです。」

肝の血が足りない。

身体は痩せ、顔は赤く腫れ表面の乾燥が目立つ。肝の血と腎の水が足りない。

手足を投げ出すようにバタッバタッとベットに横になる。腎(婦人科)の変化が大きい。

肘から手指にかけて、薄い赤みと乾燥と落屑と少量の滲出液が混ざる。胃腸の働きが弱い。

「悲しくて涙が出てしまう時とイライラする時があって、気持ちがとても不安定です。心療内科で診てもらっています。」

心と肝の変化が大きい。

脈診の結果は心肝血虚で、全身の栄養状態が悪い。

アトピー性皮膚炎の改善のため食事を指導してもらっているようだが内容が悪い。

アトピー性皮膚炎の原因は農薬・添加物・薬・汚染物質にあると考え、このようなものを含まない食材とサプリメントだけを摂るようにし、症状が悪化すると食事を極端に制限したり断食をする。

これでは胃腸はしっかりせず退化し血や水を作り出せない。やがて閉経し精神は病み臓躁(精神の不安定)になる。

すぐに涙を浮かべすぐにイライラし(臓躁)、心配してくれる人たちは離れていき一段と不安定になる。

このような方法でアトピー性皮膚炎を治療し、婦人科の機能を失った人・精神が病んだ人をたくさん診ている。アトピー性皮膚炎だから膠原病だから難病だからというだけでこの方法を行なっている。

そしてすべての人が診断をしてもらっていない。

もともと食べ物を受け入れる胃腸が弱く発症したアトピー性皮膚炎なのに、原因が体の外(農薬・添加物・薬・汚染物質)にあるとして食事の管理を行なったため、全身の栄養状態が悪くなり心肝血虚を発症し心身ともに病んでしまった。

うまく消化できない胃腸では、食べると肌は悪化し、食べないと肌は良くなる。ここだけを見て食べないことを治療の柱にすると、血を必要とする婦人科や精神は病む。

血を失ったこの方の婦人科は機能していない。血の材料の水も失っているため萎縮が始まっているだろう。こちらの治療はとても時間がかかる。

顔の赤い腫れと乾燥は血と水を失ったために現れるオーバーヒートで、婦人科の問題と直結している。

血を失った心と肝は精神異常(臓躁)を引き起こす。

アトピー性皮膚炎も閉経も精神異常も血が足りないことが原因で、生来の胃腸の弱さが根本にある。

東洋医学の診断は発症した病とそこから広がる病の原因を見極めることができる。一つ一つが関連の無さそうな症状でも、一人の体に現れた病はつながっている。

涙が止まらない。この涙は臓躁の涙ではない。苦しんでいる人の涙だ。

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添加物・農薬・塩素・薬などを避けても治らないアトピー

2021年12月13日 21時14分06秒 | アトピー
「添加物・農薬・塩素・薬を徹底して避けていますが、アトピーが良くなりません。水・大気汚染・新建材のことも考えて転居をしましたが・・・。」

こういったものが根本原因であれば徹底して避ければ改善するはずだが、本当に気を付けていても良くならない人は多い。また、こういったものを気にしない人にアトピー性皮膚炎が特に多いわけでもない。

子供の時に接種したワクチンや胎児の時に母親が摂取した飲食(添加物・農薬など)・薬物を心配している人もいる。添加物・農薬などの基準が海外と異なることを問題視する人もいる。

しかし添加物・農薬・薬・大気汚染などがない時代から、アトピー性皮膚炎とは言わなかったが同様の皮膚病の記載は多い。

この方の症状と脈状は古書に書いてある皮膚病と一致する。

この方は飲食を受け入れる消化器と消化器の力に支えられている肺に問題があり、この問題が肝胆に及んだため全身にアトピー性皮膚炎を発症している。

身体の外からくる異物をアトピー性皮膚炎の原因と考え対処している患者さんは多く、本当に注意して生活をしている。しかし身体の中に原因があると考える人は少ない。

花粉・黄砂などが外からやってきても、三焦・肺・胃腸などがしっかりしていれば肌や粘膜に問題は起こらない。添加物・農薬・塩素・薬などを口にしても、胃腸に気の不足や積熱などがなければ問題は現れない。

同じ物を口にしても同じ環境にいても、アトピー性皮膚炎が現れる人とそうでない人がいる。この差を見極めることは、アトピー性皮膚炎を理解することになる。



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疲労とストレスで滲出液があふれ出るアトピー

2021年12月08日 00時26分09秒 | アトピー
「半年前から夕方になると滲出液があふれ出ることが何度もあります。」

頭・額・こめかみ・目や眉のあたり・耳周り・首すじ・肩が強い熱を持ち赤く腫れ、滲出液が一粒また一粒としずくになって出てくる。

脈診の結果は肝熱。

忙しさから血と水を失ったところに、ストレスがスイッチとなりオーバーヒートを起こす。オーバーヒートの熱は身体の上部をのぼせ上がらせ、その部の肌は焼かれ、熱が残り少ない体液を身体の外へ押し出す。

血と水は一日のうちで朝は多く、活動によって消費され夕方以降は目立って減少するので、この時間帯以降にオーバーヒートは激しくなり、滲出液があふれ出る。

肌の症状とともに、ふらつき・めまい・視界が回る・頭痛・耳鳴り・目がかすむ・足腰がだるい・不眠・イライラなども現れやすい。

「全てあります。顔や頭のアトピーがひどいし体調も良くないので、これ以上仕事を続けることができません・・・。」

本当に仕事を頑張っていたことが、脈を通して伝わってくる。

早く症状を治めないと脱毛が始まる。また滲出液が止まり熱が消え腫れがなくなっても白斑が現れる。カポジ水痘様発疹症の可能性もある。

「ただただ苦しいです。」

肝熱を鎮める治療を第一とし、併せて血と水を増やし肝熱のもとを絶つ。

一刻も早く改善させないといけない症状だ。



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