Tepper MBA Diary

カーネギーメロン大学(Tepper School)でMBAの勉強をしている「Kei」の学生生活を綴ります。

卒業および帰国

2007-06-13 13:55:04 | Weblog
5月20日に無事大学を卒業した。入学準備から卒業に至るまで日米の様々な方にお世話になった。そうした方々のサポートに報いるため、留学で培ったものを社会に還元していきたい。

日本に帰国する途中、フランスとベルギーに滞在した。両国の文化政策、都市計画、移民問題などについて、いろいろ勉強になった。日本人は「欧米」と人くくりにしがちだが、欧と米は全く別物であることがよく分かった。

留学・旅行などで異文化に触れ、その地域の人々と交流することは本当に大切である。これからも異文化交流を大切にしていきたい。

イニシアチブとリーダーシップ

2007-04-24 16:10:52 | Weblog
いつも自分の中にせめぎ合いがある。

「これ以上関わったら厄介なことに巻き込まれてしまう」vs「もっと積極的に関わっていかないと価値を生み出せない」

「何か自分は利用されているだけではないか」vs「自分を評価してくれている人は多くいる」

「大勢に流される自分」vs「何人が反対しようと確固たる意志を貫く自分」

「一時期の勢いで頑張るだけの自分」vs「しぶとく粘り強く推し進める自分」

イニシアチブやリーダーシップに優れた人はこうしたせめぎあいを感じているのだろうか。それとも何の迷いも無く、どんどん進んでいくのだろうか。

最後の学期に履修している授業のおかげで、少しづつ理解できるようになってきた。多くの英知が詰まっている授業だと思う。

Developing Star Performersという授業である。この授業の内容は、次の本の中に詳しく述べられている。おすすめの一冊である。

9つの黄金則―小さな行動で最大の成果をあげる成功者(スター・パフォーマー)の秘密 (単行本) , Robert E. Kelley (原著), 和田 正春 (翻訳)

この本は企業の中の好業績者がどのような仕事の進め方をしているかをつぶさに観察し、9つの重要な要素を抜き出したものである。内容は本書に譲るが、同書に共通するテーマは、「スター・パフォーマーは先天的なものではない。どんな社員もその会社でスター・パフォーマーになることができる」と言うものである。

アメリカ人の書いた本としては、ある種驚きのテーマである。

学生の間で良い評判、悪い評判入り乱れるが、私はProfessor Kelleyに敬意を表したい。きっとこの授業で学んでいることが、将来役に立つと信じている。

海外MBAは本当に必要なのか?

2007-04-08 04:03:10 | Weblog
2年間のカーネギーメロン大学でのMBAプログラムも残すところ2ヶ月となり、私の心に頻繁に浮かんできた疑問がある。

「海外のMBAで学ぶことは自分にとって必要だったのか?」

プログラムがスタートした当初、定量分析やマーケティング、ファイナンスなどの最新の動向を学ぶことこそが海外でMBAを学ぶ意義だと考えていた。一生懸命勉強してきたし、成績も悪くはなかったと思う。しかし、MBAで教える内容が出版物やスクールなどで世間に広く知られるようになった今、MBAの内容を日本で独学することは可能だ。ハーバード・ビジネススクールのケースもオンラインで購入できるし、その気になればケースの著者にメールか電話で質問することも可能だ。

では、一体、海外MBAで学ぶことの意義は何なのか?多額の費用を投入するだけのメリットはあったのか?そんな疑問が今更ながらにわいてきた。私はこの問いに自信を持って「YES」と答えることができるのだろうか?

以下、次の3つの観点から、この問いに答えを出してみたい。

1. 特殊環境の中で集中的に学ぶ
2. 日本を客観的に見つめる
3. 金儲けの先にあるものを意識する


1.特殊環境の中で集中的に学ぶ

MBAの内容も英語も、日本で学ぶことができるのは確かなことである。しかし、仕事をしながら、また自分でこつこつ資料にあたりながら学ぶには、相当の根気と時間を要する。私の場合、自分の根気を長続きさせることは不得意だったし、仕事が忙しい中、うまく時間を使うことも苦手だった。そうした中、半ば強制的に英語漬けの環境に身を置き、多量の課題を短期間でこなしていく海外のMBAプログラムはとても有効だったと思う。日本では実現不可能だったであろう英語力の向上と、複数の経営科目の集中的・効率的な習得が達成できた。これは、半ば強制的な環境に身を置いたからこそ得られたものである。渡米して、卒業するまでは帰れない環境を作ることで、否応無しに勉強したということである。


2.日本を客観的に見つめる

留学仲間と話すとよく話題になるのが、留学してから強く日本を意識するようになったということである。ある友人は、「海外にMBA留学した人はみんな頭に日本の旗を立てて帰ってくる」とジョークを言っていた。私も、留学後半年ぐらいで、日本を強烈に意識するようになっていった。「日本人としてアイデンティティー」、「日本経済の活性化への貢献」というテーマに過剰に反応していた自分を覚えている。

多くの留学生が体験するように、なかなか英語が通じない中で感じるカルチャーギャップは相当のものである。「何でアメリカの店員のサービスは日本に比べていい加減なのか?」「どうしてこんなに資源を無駄遣いして平気なのか?」よく他の日本人留学生と話したものである。こうした問題意識を通じて、日本のサービスの質の高さや、節度・節約を重んじる日本の良さに、改めて気づかされた。

しかしながら、今の日本に足りないものにも多く気づかされる。むしろこちらの方が多いと思う。日本人は既存の社会的期待感の中で円滑に行動することは得意である。一方、既存の社会的期待感に対して、時には疑問を投げかけること、また自ら社会的期待感を形成することは相当不得意である。この点は、So what? やWhy? を繰り返すCritical Thinkingが浸透しているアメリカと比べ、本当に不足している。また、日本人は複数のもののいいとこ取りをするのは得意だが、二律背反のものの一方を思い切って捨てて、もう一方を大胆に取るのは不得意である。大前研一の言葉を借りれば、「AND経営」は得意だが、「OR経営」は不得意であることを本当に実感する。

こうした実感は、異文化の中で日本人として活動することによって鮮烈に体験できるものである。日本にいたままであれば、理論で分かったとしても、実感としては決して理解できなかったであろう。


3.金儲けの先にあるものを意識する

Asian Business Associationという学生クラブの会長を1年間務めた。アジア出身の学生と、アジアに興味を持つ学生、総数約60人のメンバーのニーズに答えるため、他の役員(アメリカ人、中国人、台湾人など)と一緒になって、クラブ活動を切り盛りした。

その活動を通じて、「アジア経済の交流と発展に如何に貢献するか」ということを意識するようになった。漠然とではあるが、将来のキャリアパスとして、「日本企業への貢献」->「日本経済への貢献」->「アジア経済への貢献」という道筋を描くようになった。

仕事をすることはお金を儲けることであると同時に、自分という資産を何かのために役立てることである。先人の苦労と知恵を引き継ぎ、それを更に高めていくことは、我々一人ひとりに課せられた使命である。そう感じるようになった。日本人として、アジア人として、そして一地球市民として、自分を活かすことを心がけたいと思っている。

日本にいたままでは感じることのできなかったこうした問題意識を得たことは、お金には換算できないが、自分の人生にとって大切なものだと思っている。


以上、3つの観点から、「海外のMBAで学ぶことは自分にとって必要だったのか?」という問いへの答えを考えてみた。1.は海外MBAで得られるハード・ベネフィット、2と3はソフト・ベネフィットである。

そして、私の答えは、「直感的にYES!」である。何故直感なのか。それはMBAで培ったものはポテンシャルや素地であって、その効果を具現化していくかどうかは今後の自身の活動にかかっているからである。そこには不確実性が伴う。ファイナンス的に言えば、リスクを取らなければリターンも無いということである。そしてリスクを取っていく自分を直感的に信じているからである。もし、果敢にリスクを取っていかなければ、「そこそこできる」人間で終わってしまうであろう。

果敢に挑戦する自分、そして同時にそれを楽しむ自分であり続けたい。またこれも、MBAで学んだ重要なことである。

Tepper説明会 @ イフ外語学院

2006-12-21 05:13:07 | Weblog
この度、イフ外語学院でTepperの説明会を開催することになりました。

参加申込みは、イフ外語学院のホームページからお願いいたします。
イフの在校生もそれ以外の方にもオープンのイベントです。

12月23日(土)19:00-21:00 イフ外語学院 神田校

http://www.ifu.co.jp/home/mba/schools.html#MELLON

Conflict Management

2006-12-20 16:05:52 | Weblog
ClassのTeam Assignment、学生クラブの運営などを続けていると、Conflictはつきものである。そこでいかにConflictをManageするかが大切となる。これまでの経験で一つ言えることは、摩擦を恐れてConflictを避けると、あとでそれが大きなダメージになって現れることが多いということだ。

Leadershipの授業で学んだことだが、Conflictを当たり前のものととらえられるかどうかで、その人のLeadershipや影響力が変わってくる。

そもそも、Conflictそのものは悪いものではなく、当該利害関係者が強く興味を持っていることの現われである。また、彼らの心に存在するものでもあるので、強く興味を持たせたまま、彼らのConflictに対する悪い心象をPositiveに変えることで、うまくManageしていくことが可能である。

例えば、一方的に相手方が損して、自分方が得しているというように思われれば、Conflictは高まるだろう。しかしながら、「お互いに痛み分けだ」と思わせれば、意外にManageが可能であったりする。

こうしたTipsをまとめたものが、添付の画像だ。Leadershipの授業で教えてもらった。

こうやってブログにConflictのこと書いているのも、最近いろいろConflictを経験しているからである。厄介なことから逃げないで正面から取り組むことは、Conflictを生む。私は元来、Conflictが嫌いな調整型の人間なので、とてもStressがたまる。だが、これが自分の成長には必要なことだと信じて取り組んでいる今日この頃である。

Critical Thinking の大切さ

2006-12-19 15:13:49 | Weblog
今学期のFiananceの応用授業ではCritical Thinkingの大切さをまざまざと感じさせられた。

一例を挙げると...

Case Studyで新しく立ち上げるプロジェクトのNPVを計算することになった。Cash FlowをDiscount Rateで割り戻すのだが、Caseの図表には、(Levered) Beta、Risk Free RateおよびRisk Premium(Rf-Rm)のパーセンテージが載っていた。また、Start-up risk premiumとCountry risk premiumのパーセンテージも載っていた。

Start-up risk premiumとCountry risk premiumとは何だ?石油開発のプロジェクトだったので、プロジェクト発足当初はCash Flowが安定しないので、Start-up risk premiumを上乗せするべきと考え、

最初の10年間を、Cost of Equity = Rf + Beta*(Rf-Rm)+Start-up premiumと計算した。Country Premiumはよく分からないので、含めなかった。

しかし、授業で教授と議論して分かったことは、Start-up risk premiumとCountry risk premiumに対する考え方がそもそも間違っていたということ。

これらのRiskはMarketの変動とほとんど相関が無い、Unsystematic Riskだと考えられる。従って、投資家はDivesificationでRiskを分散できる。つまり、Discount Rateに入れるべきではないのだ。むしろ、Cash Flow側を調整すべきだとうことだ。

Critical Thinkingをしなかったがために、Caseで与えられていた情報を鵜呑みにしてしまった大きなミスである。

CAPMを用いてDiscout Rateを計算する際に、CAPMの理論的な背景(真の意味)をよく把握していなければ、単に公式を当てはめるだけに終わってしまう。そんな危険性を思い知らされた。

Holiday Party in Carnegie Museum!

2006-12-10 15:02:57 | Weblog
前回、成長カーブを更に立ち上げる方法について書いた。今日はそのうちの一つ、自分の得意でないことを行う方法を実践した。

MBAの学生が集まるHoliday PartyがCarnegie Museumという学校のキャンパスの近くの美術館であった。美術館の中にある大きなホール(4つの巨大クリスマスツリーと彫刻や装飾柱などがある)を貸しきった、かなり大掛かりなものだ。総勢で200人以上は来ていたのではないだろうか。学部長まで来ていたのは驚きだった。
昨年は参加しなかったのだが、今年は訓練だと思ってFinal Project等で忙しい中、参加することにした。

社交が得意な人には訓練でも何でも無い。もう卒業されたが、一つ上の学年の日本人の中に、Party Animalと呼ばれた先輩がいた。彼にとっては訓練でも何でも無いのだが、私にはまさに訓練なのだ。

とにかく多くの学生と話した。最初は1年生が多くてなかなか話し相手が見つからなかった。しかし、2年生が徐々に増え始め、パートタイムMBAの学生も来出してから、知り合いが多くなり、あちこちで話をすることができた(実は学生クラブの活動をしている関係でパートタイムMBAの知り合いも結構いる)。

ついでに、柄にもなく踊ってみた。インド人のShreetiが強引に連れ出すものだから、一緒に踊ってみた。でも、どうも私は踊りが苦手だ。

4時間に及ぶパーティーも無事終わり、先ほどようやく家に帰ってきた。色々な学生と話すことができ、反射的な英語のトークの訓練にもなって本当に良かった。
酒が入ると話に花が咲くのは万国共通だ。たわいも無い話から、結構Matureな話まで幅広く対応できた。

しかし、根っからの社交好きではないので、無理をして精神的に、また肉体的に疲れてしまうのである。ま、何事も訓練ですな。

成長カーブを更に立ち上げるために

2006-12-09 14:09:51 | Weblog
MBAのプログラムも2年目に入ると、慣れが自分の成長を妨げることになる。
成長カーブが寝てくるのである。

そこで、更に成長カーブを立ち上げるためには、以下のことが必要だと思う。

1.あえて多くのクラスや難しいクラスを履修する
2.自分が得意でない活動に参加する(例:アメリカ人と一緒にパブに繰り出すetc)
3.自分が得意でない行動をとってみる(例:自己主張を激しくしてみる)
4.反射的に英語を話す訓練をする(考えてからしゃべるのと正反対の方法)

格好いいことを書くが、実践すればするほど、とにかく疲れる。ストレスがたまる。また反動もくる。でも、うまくその反動をマネージしながらやっていけたらと思う。自分の強みを伸ばすことも忘れずに。

ちなみに、Whartonの友人はMBA2年目のこの時期に、なんと交換留学プログラムに参加することに決めた。しかも家族一緒に。すごいことだ。



閑話休題、ひょんなことで同級生とお互いの強み・弱みを分析しあうことになった。2年間あると、こうしてお互いの関係が深まるのもいいことだと思う。

----以下、同級生のAkioの私に対する分析-----------

■■■強み■■■
1.遠慮せず、物怖じせず、質問したり発言するところ
2.良い意味での馴れ馴れしさ(物事を頼んだり、誘ったり。人間関係を構築するのがうまい)
3.まじめで一生懸命なところ(マクロのチームで非常に実感しました)
4.一歩一歩確実に進化していること(勉強すればするほど、経験を積めば積むほどそれが一つ一つ成長につながっている気がします。飛躍的な進化、というのはないかもしれませんが、着実に進化するのはすごいと思います。きっと卒業後もどんどん成長していくはず)

■■■弱み■■■
1.時として理解が遅いときがある(うーん、と悩み込んで。卒業後はきっとスピードが今以上に求められるはず。)
2.なぜ、なぜと質問しすぎ?(他の人と比べて、谷さんから一番「え、それってどういうことですか」とか「なんでですか」と質問されることが多い気がします。物事の本質を追求するには必須の性質ですが、日常会話ではもしかしたら煙たがれることもあるかもしれませんね)
3.多少神経質でまじめすぎるところも(あまりテキトーでないというか)
4.礼儀正しすぎて、カジュアル感がないことも(たまにはタメ口とかも大切かもしれませんね)

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Akioさんよ、ありがとう!(一応、タメ語)

Tepperで学べる定量分析

2006-11-28 08:49:40 | Weblog
先日、MBA友の会に投稿した文章です。私の原稿をClassmateのAkioがBrush Upしてくれたものです。Akioさん、ありがとう!

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定量分析と聞くと高度な数学を思い浮かべる人も多いと思います。しかしながら、
Tepperではそうした純数学的なものから、ExcelやSASといったソフトウェアを使って行う分析まで幅広いレベル・分野の定量分析を学べます。

他大学の定量分析系の授業を受けたことがないので、Tepperの定量分析の授業がどのように他と違っているかを客観的に書くのは難しいと感じています。むしろ、文系出身ながら定量分析を重点的に勉強してきた私の体験談を読んで頂くことで、Tepperで学べる定量分析がどういうものか、また、それを学ぶことの意義は何なのかなどを、皆さんに感じとって頂ければと思います。

■■■必修科目における定量分析■■■
私がこれまでに履修した定量分析に関係する授業は数多くあります。というのもTepperでは、必修科目に確率、統計、ミクロ経済など数字・数式を多く扱う授業が組み込まれているからです。確率論ではQueuing ModelやCrystal Ballを使ったsimulationなど、統計では重回帰分析や時系列モデルなど、またミクロ経済では偏微分など、かなり高度な内容まで学びます。

もう一つ必修科目で特筆すべきは、Excel Solverを使った最適化(Optimization)が必修科目になっていることです。最適化は、オペレーションズ・リサーチという手法のひとつで、様々な制約条件の中で利益を最大化したり、コストを最小化したりするための最適解を見つける手法で、様々な分野で用いられています。例えば、SupplyChain Managementにおける流通センターのロケーションの決定、テレビ局のCM提供企業からの収益最大化、さらにはメジャーリーグ・ベースボール試合日程・カードの決定など、多種多様な分野で活用されている手法です。(過去に日本人の卒業生で、Tepperのプロジェクトの中でアメリカ企業にコンサルティングを行い、最適化の手法を活用してコスト削減を行った事例もあります。)

特に上述の回帰分析と最適化は、後の様々な授業、そして全てのMBA生が受講するマネジメント・ゲームで何度となく使い、体で覚えるまで徹底的に叩き込まれました。

■■■選択科目における定量分析■■■
必修科目が終り、選択科目が増えると、SASを使ったデータマイニングやレベ
ニュー・マネジメントなど、更に専門的な授業も履修しました。こうした授業を通じて学んだことは、多くのアメリカの企業や公共機関が定量分析手法を戦略的に活用し、多くの成果をあげているということです。

■■■定量分析を学ぶ意義■■■
さて、定量分析を学ぶ上で大切なこと何なのでしょうか。様々な手法を学ぶこと、そしてそれを繰り返し使って体で覚えることは当然価値のあることですが、もう一つ大切なことがあります。以下に、ある教授が授業で話した言葉を引用します。

「与えられたデータを正しく分析することは大切だが、もう一つ大切なことがある。それは、生産現場・在庫管理の現場に行き、そこで働いている人々と話し、何の要素(変数)がビジネスをドライブしているのかを見抜くことだ。そうしなければ、単なるデータの分析屋で終わってしまう。」

最も大切なことは、経営者の視点でどう定量分析を活用するかを学ぶことです。分析手法を学べば学ぶほど、その手法を使って何かを解決したくなります。しかし、そうではなく、現実に存在する困難な課題を認識し、それを解決するために定量分析というツールをどこでどう活用するか、それを見極める力こそが大切だと気づきました。

そのような力は、様々な授業で実際に定量分析手法を導入して成果をあげているケースを分析し、教授と生徒でともに考え、活発に議論することで次第に身に付いていると思います。

単にマニアックな分析屋になるのではなく、経営者の視点から定量分析を有意義に活用できるようになること、それがTepperで学ぶ定量分析なのです。

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演劇と経営に共通するもの

2006-11-21 22:32:43 | Weblog
最近、Business Actingという授業を履修している。その中で、演劇と経営に共通するものがあるのに気づいた。今日はそれについて触れてみたい。

-----以下、知人へのメールの抜粋-----

余談ですが、最近、Business Actingという授業を履修していて、気づいたことがあります。お忙しいかと思いますが、お読み頂けたら嬉しく思います。
この授業はMBAスクールの生徒に開講されていますが、演劇学部(実はCMUの有名な学部です)の先生が教えていて、Businessとは全く関係ありません。役者がどのように役を作っていくか、どのように演じるかを、実際に自分たちで体験するという授業です。

最近少しずつ分かってきたことは、優秀な役者は、ロジカルな面と、感情面とをうまくバランスできる人だということです。演劇を観客に理解してもらうためには、どういう状況設定でどういうしぐさで振舞うかということを徹底的に考えなければなりません。一方で、そうして考えた役がこなせても、感情が入っていなければ、観客に気持ちが伝わりません。

これをビジネスに当てはめて考えると、優秀な経営者はロジカルに利益をあげる方法を考えていくことが出来なければならない一方で、カスタマー、従業員、そして社会に対する共感力にも長けていると思います。

余談を書いてしまいましたが、是非●●さんと共有したくて書きました。MBAで学べることは、ファイナンスや会計などの知識や方法論以外に、ある種、人間の生き方やイデオロギーの形成もあると最近感じています。日々のいろいろな体験をVividに感じながら、残りの学生生活を送りたいと思っています。また、感じることがあれば、ご連絡致します。

-----以上、メールよりの抜粋終了-----

Cool Mind & Warm Heart!