フランス語屋さん無為と奮闘の日々

フランス語の便利屋がつづる日々修行のメモです。

今日のJT

2009-12-21 09:02:30 | 今日のJT
・昨日は徹夜明けでフォローできませんでしたが、ユーロトンネルで電車が故障し最長18時間も乗客が閉じ込められました。事態がどのようなものだったのか徐々に明らかになっています。暖房が切れてしまい水も食料もないままというのはさすがに酷いとしか言いようがありません。いまだにユーロスターの運行は停止されたままです。どうやら現在の寒波によるマイナス数度の外気からトンネル内の暖かい空気への急変が機関車に何らかの異変を起こしたと考えられるとはいえ、それ以上の情報はありません。Alsthomという会社が車輌製造を担っていますが、さてはて、この気候に耐えられる設計だったのでしょうか。

・ヨーロッパ全体が寒波に包まれています。イタリアはフィレンツェでも雪景色。まさにホワイトクリスマスです。フランスで安い家賃の部屋といえば多くの場合は屋根裏だったりします。つまりこの寒波ですとほとんど暖房が効かない状態になってしまうのです。最近はisolation断熱工事を公的資金で進めて住環境を改良する事業が進んでいるのだとか。

・まだまだRERのA線のストライキが続いています。そうしたなかまさにかき入れ時を迎えた商店の皆様。A線の駅構内は広々としていて日本で言うところの駅ナカ商店街があります。その皆様は閉店するか文句を言うか。対してgrands magasins百貨店の売り上げは順調であります。外国人観光客のおかげだという話もありますが・・・

今日のJT

2009-12-19 08:32:06 | 今日のJT
・フランスといわずヨーロッパ全体に寒波が追い被さっています。国中が真っ白なんて、北海道みたいですね。緯度の割には温暖な西ヨーロッパでこういう天気は実は珍しかったりします。どうやら寒波は居座り続けるようなのでまさにホワイトクリスマスになりそうですね。道路が凍結すると大型トラックの通行がまず制限されるのは日本では見られないと思います。あ、今ルーアンから25キロ離れたノルマンディーの村の風景が移りましたが、腰のあたりまで雪が積もっています。こりゃあ、なかなかの豪雪です。

・RERのA線のストライキは月曜日まで続きます。こんな天気の時になんとか利用者のことを考えられないのでしょうか。ストライキと言えば銀行ATMの現金補充担当者の皆様も決行なさっておられます。用心のために多めに現金を引き出す方も。ただし5万を超えるATMのうち、銀行自身で補充しているのが3万ほど。後者はストライキとは関係ないそうで、混乱はあまりないかもしれません。

・コペンハーグでのCOP15では協議が難航しています。会議の失敗が徐々にはっきりしつつあります。国家利益の枠組みを超えて地球全体のことを考えましょうという試みは、まず困難ばかりが目につく形になりました。これで終わりというのではなく粘り強く継続することが大切なのでしょうね。Nicolas Hulotという方がインタビューに答えておられましたが、国の代表たちがmarchand de tapisのようになっている、つまり市場で値切る客と渋る商人のやりとりに堕しているというのはまさにその通りだと思います。

・Freeという通信会社がフランス第4の携帯オペレーターになります。ネット接続の分野で価格破壊を実現したFreeですが、価格競争の不在が指摘されるこのセクターでも新風を巻き起こしてくれるのでしょうか。

・サッカーのフランス代表監督ドメネク氏がその座に留まることが正式発表です。ほんとうに人気だけはない監督さんとは言えますけれど、悪運だけは妙に強いお方であらせあれらます。この前のワールドカップでも下馬評を覆しての決勝進出の末にジダンの頭突きで負けたため彼自身はなんら疑義に附されることなく監督の座を守り続けましたし、今回の予選ではアンリのハンド・・・スター選手のgaffe(やっちまった感のある失敗)が自身の保身につながるという、なかなかの悪運の持ち主です。

今日のJT

2009-12-18 14:41:28 | 今日のJT
・日本も寒くなってきましたがフランスでも積雪が伝えられています。凍結した路上で立ち往生する車の映像が続きます。こうなるのが判っていても車で出かけてしまうのですね・・雪のパリなんて最近数年間はあまり見かけなかった気もします。キレイだななんてのは遠くからの気楽な感想。雪が降ったあとは暖かな空気が流れこんでくることが多いのですが、今回の寒波は特別に強いためしばらくはこの天気が続くのだそうです。

・Cour des comptes会計検査院とでも訳すべき組織があり、公的資金の使い道を厳しく精査しています。その報告書によると、1980年から2008年までの間に公務員の数は38%増加しています。具体的には390万人から530万人に増えています。ここ数年公務員数削減が叫ばれているなかで、驚くべき数字と言えます。地方公共団体につとめる方の数だけに絞ると71%の増加。病院が51%。国も14%。公務員的硬直性から逃れることはしばらく無理っぽいですなあ。

・コペンハーゲン環境会議が続いていますが、会議の紛糾具合ばかりが報道されるようになりました。サルコジ大統領も現場に到着。さてはて、どんな合意が出てくるのやら。晩餐会の後でも会議を続けるように呼びかけたサルコジ大統領。ハードなネゴが続いているのでしょう。

・Identité nationaleについての国民的議論が、さまざまな立場を呼び覚ましています。特に移民とイスラムを排除しようとする立ち位置が現れつつあるのは心配です。こういうことを議論して何かポジティブなことに至ることができるのだろうがという疑問が支配的になっていくのも仕方ないのかと。

・セネガルで世界最大のブロンズ像が建設中です。アフリカの希望を象徴しているのだとか。Abdoulaye WADE大統領直々のイニシアチブで開始されたこのプロジェクト、否定的な声が聞こえてくるようになりました。たとえば巨額の費用をもっと有効なことに使えなかったのか、大統領自身がこの費用の一部を流用しているのではないか・・・個人的に笑えたのが、建設に携わる作業員がなんと北朝鮮からわざわざ出稼ぎで来ている人たちだと言うこと。たしかに、たしかに、巨大なブロンズ像建立にかけて彼らの右に出る存在はなかなか見つからないでしょうねえ。

今日のJT

2009-12-16 07:21:02 | 今日のJT
・寒波到来にあわせて電力消費量が急増しています。とりわけBretagneとPaca地方では停電の危険があるのだとか。朝はマイナス10度にもなるのでどうしても暖房での電力消費が増加してしまうのです。ではどうして需要にあわせた電力生産ができないのでしょうか。原子力発電推進政策とエネルギー独立政策によってお湯をわかすのも暖房するのもオール電化が数十年前から推進されてきたこの国でそりゃあないでしょと言いたくもなります。現状、電力の76%は原子力発電からきているのですが、なんと58の発電所のうち10がまだ修理中なのだとか。それも、EDFの民営化にかんするストライキの影響だとの説明が。いやはや。

・FranceのCAC40とは日本の日経225に相当する大企業群のことです。その大企業が利益から支払う税金の割合を中小企業よりも少なくできるとの報道。中小企業は利益の30%を税金として納めるのに対して、CAC40の企業は租税天国を使って節税対策にいそしむことでその割合を8%に下げているとの会計院の報告書が出たのです。税収にして100億ユーロが節税されているとの試算もあります。

・Jonnyさんはどうなったシリーズも終わりに近いのでしょう。人工的な昏睡状態から意識を回復して「早く家に帰りたい」とおっしゃっておられるのだとか。元気になられるのはよいことです。しばらくそっとしておいてあげましょうよ。

・仕事で燃え尽き症候群に陥ってしまう方がどんどん増加しているとのルポルタージュ。仕事にすべてのエネルギーを捧げてしまい距離感がつかめなくなり、ある日突然仕事に手がつかなくなってしまうとすべて失ってしまう感覚に襲われるのだとか。これも労働環境が厳しくなっていることの証左でしょうか。

今日のJT

2009-12-14 07:34:22 | 今日のJT
・トップニュースはイタリアのベルルスコーニ首相襲撃の一報でした。唇から血を流している衝撃的な映像が流れましたが、他には命に関わる怪我はなかった模様です。

・寒波到来にあわせて救世軍などによる路上生活者支援も本格化しています。公立体育館などが次々と緊急避難用に徴用され、寒さでなくなる方がないような体制がつくられつつあるようです。

・Jonnyはどうなった?シリーズが続いています。ロサンゼルス空港にはフランスのメディアが張り付いており、有名人が通り過ぎるとJonnyとは関係がなくてもフラッシュがバシバシにたかれてしまうのだとか。ご家族の周囲から漏れてくる情報はポジティブなものが多いとのこと。

・世界的巨大銀行HSBCのジュネーヴ支店に勤めていた男性がフランスの税務調査当局に顧客の秘密データの入ったディスクか何かを渡して協力をしたとの報道がありました。HSBCは彼を訴え、彼はニースで匿われているとか、いないとか。ご本人がなんとJTにご登場です。情報システム改良を担当しているうちに、銀行の裏側での不透明な資金移動などに道義的な怒りを感じたとのご説明。お金のためではないし、お金をもらったことなどない、と。銀行で得た情報とネット上で収集した情報を自分のパソコンで同時に保存していたところ、スイス当局から情報システム侵入の疑いで事情聴取され、いそぎニースに移動してフランス当局に事情を説明したのだそうです。当然スイスから身柄引き渡し要求があり、ニースの検察当局は彼の持っているデータがあまりにも複雑で解析できず、しょうがなく財務省まで話が上っていきました。そこで彼はデータ解析をお手伝いしたところ、なんとまあ、3000人に上る税金逃れのデーターが入っていたことがわかったのだとか。彼としては何も秘密データを売りつけるような気はなかったと胸を張っておられます。