薄い。
添えられているA4コピー用紙の冊子。
地味。
鹿島朝日高校のサポート校であるKG高等学院岸和田キャンパスへ説明を聞きに行ってきました。
昔は飲食店やったん？という雰囲気のドア。
KG高等学院とサクセスゼミと看板が２枚掲げてあります。
ドアを開けるとそこが事務室。
責任者の方とお話しました。
仕事の都合で土曜日に話を聞きたいとお願いしたところ、わざわざ私たちのために出勤してくださった模様。
ありがたい。
ジーンズ👖に、ダウンという格好で
距離を感じさせないスタイル。
話し方もラフで、とにかく他とはカラーが違う。
「いつから学校行ってないんですか？」
「ああ、そうですか。
ま、もういいですよね、そんな学校。
未練もないし、どうでも。」
「それより、まず高校は卒業できますから！
高校の卒業条件って、二つだけ。
3年間在籍すること。
74単位取ること。
これだけ！これだけで、あとは学校の自由なんですよ。だから、あなたは6時間授業で帰れる子もいるのに8時間も勉強させられてたわけですよ」
時代は変わってるんです。
黒電話知ってます？黒電話とワープロの時代。全日制高校は、いまでもその時代のことをやってるんです。
ワープロ知らないでしょ？
スティーブジョブスが出てきて時代が変わったんです。
今はスマホ。
スマホで電話します？
スマホってパソコンですよ。
電話も出来るパソコンですよ。
いま、その気になれば動画だけで勉強出来るんですよ。
動画だけで大学行けるんですよ。
それを知らない人は、びっくりするんです。」
「大学は行こうと思ってますか？」
「あ、そうですか。働きたい？専門学校？」
「え、何も？ あ、そうですか。分かりました」
「まあ、もしね、もし大学行きたいなと思ったら、行けますんで。
英語だけできたらええんです。
英語200点、国語100点の入試の大学あります。英語の比重が高いんです。
この試験で英語満点取れるんです。
ほんまに、取れるんですよ。
関関同立は英語だけって訳にはいかないですが、大丈夫です。
勉強する気あるなら、国公立も大丈夫です。今年、阪大受けてますけど、多分大丈夫。
和歌山大学もいます。」
「大学は、楽しいですよ。専門の勉強出来るってのもありますけど、授業を自分で組めるんです。朝起きなさいとか親は言わなくなりますよ。だって、どんな時間割なのか親は知らないですからね。
1年、2年は単位取るためにちょっと通わないといけませんけど、それでも水曜日休みたい！と思ったら、月、火と木、金頑張ったら良いわけです。
仮に毎日学校行っても、1年間にしたら2日に一回ですよ。
だってね、大学なんて、7.8.9月夏休み、1.2.3月冬休みですよ。
休みばっかり！だからバイトして旅行行くんですよ！」
「東大生でも悪いことする奴おるでしょ？暇なんですよ」
娘は、大学という得体の知れないものが「楽しいところ」と降り注がれて面食らってました。
それと、中学不登校の話をしたところ、
「中学二年生でしょ？そう、その頃からね17歳くらいまで、ややこしい時期なんです。
あなたは、まさにややこしい時期にいるのです。ややこしい奴おるでしょ？意地悪したり。みんなややこしい時期なんです。
それがね、18になるでしょ？ややこしい時期を過ぎるんです。大学行くでしょ？周り知らん奴ばかりになるでしょ？そうすると仲良くなろうと、仲間作ろうとするんです」
そして何度も繰り返しておっしゃったのが、
在籍する◯◯高校より絶対いい大学行けますから。
自信に満ち溢れている。
ポジティブという文字で全身出来上がっているような人。
「高校絶対卒業できます。簡単です。
そんなことより、余った時間で受験勉強出来るんです。
高校3年なんて、レポートを4月の数日で終わらせるんですよ。
そんな子います。
それで残りの日数で受験勉強するんです。
そりゃ普通の全日制高校行くより勉強出来るもんね、ええとこ行けますわ。
まあ、行こうと思ったらです。
あなた、高校一年生でしょ？まだ2年ある。
時間がある。高校二年生だと、残りの時間が少ないからちょっとしんどいですけど、一年生でしょ？卒業は余裕です」
「制服？制服あります。もちろん制服着てくれてもいいです。けど、制服持ってますよね？制服買う子って、中学からここに入る子なんです。制服着てUSJ行きたいからです。制服着て遊びに行きたいから買うんですわ。
服装も、髪の色も、メイクもなんでも自由です。楽しんで！」
ミスターポジティブ。
娘は「圧がすごい」
と言ってましたが、ほんまにその通り。
圧倒的なパワーを私たち親子に降り注いでくれました。
娘の印象は、「悪くないな」でした。
この人は、鹿島朝日高校のサポート校を運営しているけれども、
実は高校卒業は「当然出来る」ので
つまづいた中学や高校時代を乗り越えて楽しい大学生活を送らせたい事を主目的としているんだなと感じました。
この人と話ができただけでも、人生の中で一ついい出会いがあったなと思えました。
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