本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

日米韓財務相会談、日韓が通貨安の懸念共有!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は上値重く推移し、ダウ平均は3万7735ドル(−45)に反落し、ナスダック指数は1万5683(−181)に、S&P500 市場も5022(−29)に続落して引けています。前日のパウエル議長の発言に見られるように、このところのインフレ指標や労働指標は堅調を維持していることから利下げ見通しは大きく後退、年初今年3回の利下げ見通しも一部には1度きりとの見方もあるようです。

ワシントンで開かれているG20では、日米韓3か国の財務相会談が開かれ「最近の急速な円安およびウォン安に関する日韓の深刻な懸念を認識しつつ、既存の20カ国・地域(G20)コミットメントに沿って、外為市場の動向に関して引き続き緊密に協議する」との文言が盛り込まれる共同声明を発表しました。日本としては円安危惧に対する一定の理解を得たとの感触で、155円台への円安進行には一定のブレーキがかかられるものと推測されます。

為替市場ではこれを受けてかドルを買う動きが後退して、ドル円は154円70銭から154円30銭前後に、ユーロも1.060ドルから1.067ドルに反発し、ドル指数は前日の106.3から105.9ポイントに反落し、米10年債利回りも同4.66%から4.58%に低下しています。

【石油市況】
原油相場は82.67ドル(−2.67)に大幅続落して3日安で引けています。現状はイスラエルによるイランへの報復攻撃は認められていない状況で、親イスラエルの欧米諸国による抑止力によるものか、それともイスラエル国内の諸情勢によるものか定かではありませんが、目先は原油の急騰を抑止する働きと見られます。また、米エネルギー情報局(EIA)による原油在庫の増加も影響したようです。

【貴金属市況】
高値波乱が続く金相場ですが、引き続き上下動のブレの大きい展開が続きます。アジア時間は軟調に推移したものの、欧米時間には一時2412.0ドルまで上昇し、買い一巡後は下落に転じて2388.4ドル(−19.4)に反落して引けています。イスラエルによるイランへの報復は認められず、原油価格が予想外に下落を続けていることは重石、一方で、ドル高や金利高が一服していることは悪材料の後退として受け止められています。本日の円換算は11740円前後になります。

パウル議長は「より時間がかかる」慎重姿勢示唆!

おはようございます

【金融・為替】
このところ冴えない展開が続くNY株式市場は、ダウ平均が3万7798ドル(+63)に7日ぶりに小反発したものの、本日はワシントンでのパネル討論会で「利下げに必要な確信を得るまでに、より長い時間がかかる可能性が高い」とし利下げ期待への失望の広がりが反発力を削ぐものとなりました。ナスダック指数は1万5865(−19)に、S&P500 市場も5051(−10)に小幅に続落して引けています。インフレの長期化観測は長期金利を半年ぶりの水準に押し上げていることや、中東情勢の緊張が続き地政学上のリスク継続もリスク商品である株式の重石となっています。

為替はドル円は154円70銭前後に一段とドル安の流れが続いています。G20とG7会合のために訪米中の鈴木財務相と神田の胸中は複雑なものと思われます。今会合で、為替介入の了承を米財務省から取り付けられるのか注目されます。ユーロも1.061ドルに続落し、ドル指数は前日の106.1から106.3ポイントに一段上昇、米10年債利回りは同4.61%から4.66%に一段と上昇しています。

【石油市況】
中東ではイランの報復に対して、イスラエルも再報復に向けた攻撃を決定したと伝わっていますが、原油相場は86ドル台前半への戻りが精いっぱいのようで、上値重く推移して85.36ドル(−0.05)に小幅に続落して引けています。株式市場が中東を嫌気する展開が続き、原油相場が100ドルに向けて上昇との指摘も多々あるようですが、足元の原油相場の冷静な展開が意外性のあるものとなっています。

【貴金属市況】
株価や原油相場の神経質な値動きと比較すると、金は我が世の春を謳歌しているようで、本日も堅調な展開を維持して2407.8ドル(+24.8)に4日続伸して引けています。ドル建ては現状の高値は先週12日の2448.8ドルですが、地政学のリスクを必要以上に囃して高値波乱の投機性の高い相場が続きます。本日の円換算は11855円前後になります。

好調な小売りは株式投資家泣かせ!

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は朝方こそ反発して始まったものの、その後は上値重く推移して軟化に転じました。ダウ平均は3万7735ドル(−248)に6日続落して1月中旬以来の安値に、ナスダック指数も1万5885(−290)に、S&P500 市場も5061(−61)に続落して引けています。3月の小売売上高は前月実績0.4%、事前予想0.6%に対して結果は0.7%と個人消費の堅調が堅持され、また、2月の0.6%も0.9%に上方修正されました。これを受けて長期金利が更に上昇し、利下げも年後半に持ち越される可能性にリア駅確定の意悲観売りが勝ったようです。

為替市場では小売りの好調をドルを買う動きが強まり、ドル円は一時154円50銭と34年ぶりの円安水準となり、現在も154円20銭前後で推移しています。過度な円安を主張する政府財務省の言い分の正当性ももたらされる展開、当局の姿勢が改まて問われる水準から介入への警戒は一層高まる水準です。ユーロも1.062ドルに続落し、ドル指数は週末の106.0から106.1ポイントに続伸し、米10年債利回りも同4.52%から4.61%に一段上昇しています。

【石油市況】
中東情勢の緊張が続く市場環境ですが、イランの攻撃に対するイスラエルの報復攻撃に関しては、米国は報復を支持しないと声明を出し、当のイスラエルでは軍の参謀総長は報復を示唆しています。一方で、ネタニヤフ首相の態度はまだ判然としないようで、緊張は燻り続けているようです。そんなかで、最も過敏な反応を見せると思われた原油相場は比較的冷静な値動き、一時急騰必死と思われましたが上下に2ドル前後は動きたものの終値は85.41ドル(−0.25)に小反落して引けています。

【貴金属市況】
原油相場の冷静な値動きとは対照的な展開はこのところ大暴れの金相場、週末は中東の緊張から一時2448.8ドルの史上最高値を更新して、イランの報復攻撃を織り込むと一旦は修正して2340.2とほぼ100ドルの修正を入れ、その後は再び雄叫びを上げて再び2400ドル台を奪還し、引けは2383.0ドル(+8.9)に反発して引け原油相場のお株を奪う荒れた展開が続いています。相場の格言「もうはまだなり!」それとも「まだはもうなり!」如何に!本日の円換算は円安下気味して11820円前後になります。

NYタイムス「ネタニヤフ首相は報復否定」

おはようございます

今月に入り雇用統計で労働市場の堅調が再認識されたことや、CPIとPPIに見られるようにインフレの鈍化傾向の鈍さ、つまりインフレの長期観測が見られあこともあり、FRBの幹部からの利下げに関する発言には慎重な姿勢がにじみ、6月利下げはほぼ消滅したものと推測され、7月利下げの可能性も大きく後退する市場環境からリスクオン姿勢は徐々に後退しています。

また、4月1日にイスラエルによるシリア内のイラン大使館への攻撃からイラン革命防衛隊の幹部はじめ、シリア国民も含めた複数の人が犠牲になりました。報復攻撃を示唆したイランは踏みとどまるかにみえましたが、日本時間14日深夜に報復攻撃に出ました。イラン軍トップは攻撃は成功裏に終え、一連の報復攻撃は終了したと述べています。一方で、イスラエルの方は報復を示唆していますが、報復の連鎖に及ぶことを同盟国米国は良しとしない立場、イスラエルの報復がなければイランとイスラエルの緊張は緩和に向かうものと推測されます。一方で、イスラエル軍のガザ南部ラファへの攻撃の可能性が残ります。

中東情勢の緊張は今後も残ることを考えると、最も影響を受けやすい原油市況への影響が気になるところですが、米バイデン政権にとってもガソリン価格の上昇は秋の大統領選に関しての勝敗を分ける重要問題です。今後どのような展開となるのか見守ることになります。

今週もよろしくお願いいたします!

イラン・イスラエルへの渡航自粛!

おはようございます

【金融・為替】
週末のNY株式市場は揃って下落しダウ平均は3万7983ドル(−475)に続落して引け、今週の下げ幅は920ドルに達し、ここ2週間で1800ドルを超える下落幅となりました。インフレ指標が上振れするものが相次ぎ利下げ期待が大きく萎んだことや、今週に入り中東情勢の緊張が一気に高まりリスク回避の動きが強まりました。一方で、前日に史上最高値を更新したナスダック総合指数も1万6175(−267)に、S&P500市場も5123(−75)に反落して引けています。12日夜にウォールストリート・ジャーナルがイランや親イラン武装組織によるイスラエルへの攻撃が迫っていると報道され、地政学のリスクが意識され原油は一時87ドル後半に半年ぶりの水準に上昇し、安全資産とされる金は2450ドルに接近して史上最高値を更新する場面も一時見られ、恐怖指数の異名を持つVIX指数も一時19.2ポイントとほぼ半年ぶりに水準まで上昇しました。

為替市場では米国時間にミシガン大消費者信頼感指数が前月79.4、予想78.9に対して結果は77.9と低下し一時ドル売りが強まる場面が見られました。その後は落ち着きを取り戻して153円25銭前後で今週の取引を終了、明日は岸田首相が米国から帰国しますが、米ドルに対する円安基調は継続されているものの、クロス円(対ユーロや対ポンド)では円高が進行し介入(円買いvsドル売り)のハードル(大義名分)は決して低くはないように見られます。一方で、ユーロは1.063ドルに続落して引け、米欧の利下げスタンスの強弱が反映される展開となりました。米10年債利回りは4.58%から4.52%に小幅に低下して、急上昇から徐々に鎮静化の動きとなっています。

【石油市況】
上述したようにWSJ紙の記事により中東情勢の緊張が高まるなか、原油相場は一時87.67ドルまで値を伸ばし一時昨年10月以来の高値を示現しました。しかし、実際にはレバノンの武装組織ヒズボラによるイスラエル北部への攻撃は見られたものの、それに他の武装組織がイランが追随する動きは認められていません。原油は高値からはやや離れたものの85.66ドル(+0.64)に反発して引けています。ガザへの人道的な見地が世界的に広がるなかで、窮地のイスラエル・ネタニヤフ首相はイランへの先制攻撃を仕掛けて、世界の視線をイランへの脅威に向けさせる意図も透けて見えるようです。

【貴金属市況】
連日のように史上最高値を更新する金ですが、WSJ紙のニュースは強気の投機筋には好材料となりアジア時間から上昇して節目の2400ドルも突破、地合いを強めたままNY時間に突入し午前の取引時間には一時2450ドルの次の節目にも接近する急伸となりました。そして週末の取引時間の終了が迫るなかで、原油は高値から下落し、株価は下落したままの展開となり、金市場にも益出しの動きが広く広がったようで高値からは離れて2374.1ドル(+1.4)と僅かに続伸した水準で引けています。引け後の時間外も軟化して2360ドル前後で取引終了、本日の上下のブレは100ドル近いものとなり高値波乱の様相を詰まるものでした。週明けの円換算は11550円前後になりますが、この土日の中東の動きも目が離せません。

良い週末をお過ごしください!

ECBは6月利下げに積極姿勢か!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は、ハイテク株中心のナスダック指数が1万6442(+271)に急反発して引け、3月下旬以来の史上最高値を更新して引けています。S&P500 市場も5199(+38)に反発し、ダウ平均は3万8459(−2)に僅かに続落して引けています。前日のCPIは市場予想を上回りインフレの長期化観測から、6月利下げ期待がほぼ消滅するショック安となりましたが、徐々に落ち着きを取り戻す一日となりました。本日のPPI(生産者物価指数)は総合が前月実績1.6%、事前予想2.2%に対して結果は2.1%に、一方で、コア指数(エネルギー・食品除く)は同2.0%、2.2%、結果2.4%とCPIほどではなくとも、6月利下げ消滅を打ち消すにはほど遠い内容です。

為替市場はドル円153円20銭前後で推移し、前日に続きドルを買う動きが優勢な展開、ユーロも1.072ドル前後に続落し、ドル指数は前日の105.1から105.2ポイントに小幅に上昇しています。米10年債利回りも同4.54%から4.58%に更に上昇し、6勝ち利下げ消滅に次ぎ7月FOMCへの利下げ期待も大きく萎んでいます。この日は欧州連銀(ECB)が政策金利を事前予想通りに4.0%に据え置きましたが、理事会後のラガルド専務理事は次回6月利下げの可能性に含みを持たせる発言、FRBとECBの政策金利に微妙な温度差を感じさせます。

【石油市況】
原油は85.02ドル(−1.19)に反落して引け、引き続きイスラエルに対するイランの報復攻撃が懸念される環境ながら、利益確定の売り物に押される流れとなったようです。イランに対しては欧米各国が電話での対話によりイランに自制を求める交渉を続けていますが、イランの方も振り上げた拳を下げる様子は見られませんが、現状では行動に移してはいないようです。

【貴金属市況】
前日に4日ぶりに反落した金はアジア・欧州時間では保ち合いに推移し、その後はNY時間にPPIが発表されると下値から徐々に離れる展開となり、じわり高値追いの値動きとなり2372.7ドル(+24.3)に高値更新して引けています。引け後の時間外取引でも勢いは止まらず、次の節目2400ドルに接近して推移中です。原油相場が一息入れるなかでの金の上昇は「異端」という言葉がふさわしいか!?本日の円換算は11,695円前後になります。

CPIは6月利下げ期待を吹き飛ばす!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場はCPI発表後に揃って大幅に下落して引け、ダウ平均は3万8461ドル(−422)に3日続落、ナスダック指数は1万6170(−136)に反落、S&P500 市場も5160(−49)に反落して引けています。注目された米CPI(消費者物価指数)は総合が前月実績3.2%、事前予想3.4%に対して結果は3.5%に、コア指数(エネルギー・食品除く)は同3.8%、3.7%に対して3.8%といずれも事前予想を上回る発表となりました。市場では6月利下げの可能性はほぼ消滅し、7月利下げの可能性も20%台に低下しています。年内利下げが3回から2回に後退したとの見方が優勢のようです。

為替市場ではCPI発表直後からドルを買う動きが急速に強まり、ドル円は鬼門の152円台をあっさりと突破して一時153円20銭台まで下落、その後は153円を挟む保ち合いで推移しています。当局の為替介入を意識させる展開が迫っているようですが、本日も牽制発言が相次ぐものと思われますがレートチェック等の動きも注目されます。訪米中の岸田首相も帰国は日曜日とあって、財務省官僚との電話でのやりとりも注目されます。一方でクロス円(対ユーロ、対ポンド)は円高の流れの反応、ユーロも1.074ドル前後に下落し、ドル指数は前日の104.1から105.1ポイントに急上昇しています。米10年債利回りは同4.36%から4.54%に上昇しています。

【石油市況】
原油はCPI発表直後には下落する場面が見られ一時84ドル台の中盤まで下落し、その後は売りを消化して反転上昇に転じて86.21ドル(+1.18)に3日ぶりに反発しています。ブルームバーグの報道によるとイランまたは親イラン組織によるイスラエルへの報復攻撃が迫っているとし、場合によっては米軍の参戦の可能性も伝えられています。再び地政学上のリスクに反応、イランばかりか米国の参戦となれば戦闘の規模や、原油市況に与える影響はより大きくなるものと推測されます。

【貴金属市況】
金はアジア時間は堅調に推移して欧米時間に突入、CPIの発表は根強いインフレを意識させる内容で、ドルや長期金利の急伸の反応、リスク商品では株価下落の反応から金にも幅広く売りが広がり午前に一時2337.1ドルまで下落、その後は売りが一巡したことや原油相場が大きく上昇に転じたこともあり下げ止まる展開となり2348.4ドル(−14.0)に4日ぶりに反落して引けています。利下げ期待の後退による金利上昇やドル高の動きには、金利の付かない金には重石となっていることは否めませんが、株式等のリスク商品に対するヘッジや、原油高の見られるインフレや地政学上のリスクに対するヘッジとの綱引き状態とも言えるでしょうか。暴落は回避され予想以上に底堅たいという印象も受けます。本日の円換算は11480円前後になります。

CPI&議事要旨控えて!

おはようございます

【金融・為替】
NY株式市場は前日に続き小幅な値動きで方向感に欠ける展開、ダウ平均は3万8883ドル(−9)に小幅に続落、ナスダック指数は1万6306(+52)に続伸、S&P500 市場は5209(+2)に小幅続伸して引けています。本日10日は米CPI(消費者物価指数)が発表予定で、市場の注目するコア指数予想は3.7%と見られています。重要指標の発表を控えることや、12日以降の大手金融の決算発表も市場の関心事項です。

為替はドル円は引き続き152円手前の保ち合いに推移して151円75銭前後、近いうちに152円を抜けて円買い介入を試す場面が見られるのか注目、ユーロは1.085ドル前後、ドル指数は104.1ポイントとほぼ前日並みの小動きに終始、米10年債利回りは前日の4.42%から4.36%に小幅に低下しています。為替・債券市場うも今夜のCPI待ちの様相です。

【石油市況】
原油は85.23ドル(−1.20)に続落して引け、先週にイスラエルがシリアにあるイラン大使館攻撃に対する、イランによる報復攻撃が依然としてなく、地政学リスクの後退が原油価格に反映される展開となっています。

【貴金属市況】
連日の堅調相場が続く金は本日も一時2384.5ドルまで買われる場面も見られました。今週は中東の地政学上のリスクはイスラエル軍の一部撤退報道や、イランによる報復が現状見送られている状況からまとまった調整が入っても不思議ないものの、史上最高値圏を連日の更新する展開が続き本日も終値2362.4ドル(+11.4)に高値更新しての引けとなっています。少々の悪材料も上昇要因に変えてしまう力強さすら感じさせます。本日の円換算は11,480円前後になります。

イランの報復攻撃は見送り!?

おはようございます

【金融・為替】
週明けのNY株式市場は小幅まちまちな値動き、ダウ平均3万8892ドル(−11)に小反落、ナスダック指数は1万6253(+5)に小幅続伸、S&P500 市場は5202(−1)に小反落して引けています。本日は特段の指標発表はなく、今週は10日(水)のCPIや11日(木)のPPIや議事要旨等の重要指標の発表が控えています。週末の雇用統計では賃金インフレの上昇傾向に歯止めがかけられたものの、就業者数の増加に見られるように、雇用の堅調は利下げ期待の後退=長期金利上昇をもたらせリスク商品である株式市場の重石となる市場環境は続いています。

為替市場ではドル円は引き続き152円台には介入警戒が付きまとい、151円台後半での保ち合いに推移して現在151円80銭前後、日本で昨日発表された統計では、実質賃金が23か月連続でマイナスとなっています。マイナス金利の解除やYCC撤廃に動いた日銀ですが、市場では年内利上げの期待も先行しているようですが、日銀が拙速な利上げを急ぐ必要はないように思われますが・・・?ユーロは1.086ドル前後に推移、ドル指数は週末の104.2から104.1ポイントに小反落、米10年債利回りは同4.40%から4.42%に上昇しています。

【石油市況】
原油は86.43ドル(−0.48)に7日ぶりに小反落して引けています。イスラエルのシリア国内のイラン大使館での攻撃に対して、現在のところイランからのイスラエルに向けた報復攻撃は見られていません。イランは米国との交渉においてオマーンを仲介国として交渉が続けられている模様です。一方で、イスラエルとハマスの交渉は続いているとの報道もありますが、ロイターでは交渉の決裂を伝えるニュースも出ているようです。目先はイランの出方に注目が注がれているようです。

【貴金属市況】
金はアジア時間の早くはガザ地区から一部のイスラエル軍が撤退と伝わったことから反落も、その後売りが一巡したことから反転上昇に転じて週末の最高値2350ドルを突破し、一時は2372.5ドルまで史上最高値を伸ばしました。欧米時間ではアジア時間の高値を抜けることなく推移しましたが2357.4ドル(+5.6)に続伸して引けています。原油市況(上述)同様に中東情勢から目が離せない状況です。本日の円換算は11,415円前後になります。

イスラエル軍ガザ南部より一時撤退も・・・・・?

おはようございます

週末の雇用統計では就業者数が事前予想を大きく上回る内容で、米雇用情勢が堅調を維持していることが再認識されたことや、賃金の伸びがほぼ予想の範囲内であったことから、米国経済のソフトランディングを期待する動きが株価反発の要因となりました。

一方で、このところ中東情勢の緊張から原油相場の上昇が続き、ガソリン需要の増加するドライブシーズンに入ることから、インフレ再燃を懸念する声も上がっていて、FRBの利下げ姿勢にもより慎重にならざるを得ない環境が続いています。今週は10日にCPI(消費者物価指数)、11日はPPI(生産者物価指数)、FOMC議事要旨の発表と引き続き利下げ時期を模索する展開に、市場には一喜一憂の反応が続きそうです。

今週もよろしくお願いいたします!

相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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