April 16, 2024

Alexander Canario
外野手・右投げ右打ち
00年ドミニカ共和国生まれ
16年ドラフト外でジャイアンツ入団
21年7月にトレードでジャイアンツからカブスに移籍
今季年俸
年度別成績
以前の名鑑(2023年)

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昨年デビューした外野手。23歳。

21年にブライアントとのトレードでキリアンと共に移籍してきた。
ベースボールアメリカに、ジャイアンツの
プロスペクトランクで5位と評価されたこともある選手。

22年にはマイナーで37本塁打97打点盗塁23という成績を残して
注目株となった。
しかし、その冬のウィンターリーグに参加した際、
左足首の骨折と左肩の脱臼という大怪我を負う。
「これでキャリアが終わりだと思った」と
のちに本人が語るほどの怪我だった。

2度の手術と懸命なリハビリを経て、
およそ9か月かけてようやく復帰。
そして9月に念願の初昇格を果たしたのだった。

デビュー戦は代打で三振だったものの、
9月19日のパイレーツ戦でスタメン起用されると、
6回に初安打となるタイムリー二塁打。
さらに8回には満塁ホームランを放った。

大怪我を克服しメジャーデビュー、
そしていきなりホームラン・・・まるで映画のようだった。
ちなみに、キャリア初先発で
満塁ホームランと5打点以上を記録するのは
メジャー初だそうである。

三振の多さは課題だが、足は速いし肩も強い。守備もまずまず。
特にパワーには定評があり、マイナーの打撃コーチとして
間近でカナリオを見ていたメイリー(今年からカブスの打撃コーチ補佐)は、
元カブスのホルヘ・ソレア(SF)を思い起こさせると語っている。

楽しみな人材だが、出場機会をどれだけ得られるか。


●個人タイトル・記録など
*メジャー初ホームランが満塁ホームランなのは、2019年以来(テイラー・デイヴィス)(23年9/19)
*キャリア初先発で満塁ホームランと5打点以上を記録するのはメジャー初(1920年以降)(23年9/19)
*キャリア最初の2試合以内で満塁ホームランを打ったのは球団史上初(23年)

April 14, 2024

ホーナーの犠牲フライと
鈴木、ブッシュ、アマヤのソロ3本で4得点。
打線はつながらなかったが、
今永が抑えたあと細かい継投で逃げ切った。

今永はカーブとスプリッターはいま一つだったか。
制球も良かったとは言い難い。
それでも、5回1/3を1失点に抑えたのはさすが。
エラーがらみだったので自責点は0のまま。
なおデビューから3試合すべてで4イニング&自責点0は
1913年(自責点が公式記録になった)以降では球団初とのことだ。

ただ・・・ここまでの14試合のうち
先発が5回を投げられたのはわずか5試合だけだ。
アサド2試合、ヘンドリクス1試合、今永が今日で2試合目。
そして先発投手で勝ち星がついたのは、
アサド1勝、そして今日の今永が2勝。以上。
先発陣で3勝だけというのは、ナ・リーグでは
マーリンズ、メッツ、パドレスとタイだが、
これより少ないのはロッキーズだけだ。
先発投手の合計62イニングも現在メジャー30球団で最少。

スティールの不在が響いているとはいえ、
(今永以外の)先発陣が機能しているとは言い難く、
救援陣に負担がかかっている。
せめて5回は投げてほしいところ。
スティールとタイオンの復帰が待たれる。

Keegan Cole Thompson
投手・右投げ右打ち
95年アラバマ州生まれ
17年ドラフト3位でカブス入団
今季年俸 74万ドル
年度別成績
以前の名鑑(2021年、2022年2023年

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4年目、29歳のリリーフ投手。

22年はロングリリーフとして台頭、
チームでただ一人の二桁勝利を記録するなど奮闘したが、
昨年は19試合に登板して防御率4.71と成績悪化。
正直言って活躍できたとは言い難い。

自身2度目となる開幕ロースター入り。
13回1/3で1失点という好調なスタートを切ったものの、
その後打たれて5月下旬にはマイナー落ち。
マイナーで故障したこともあり、
次にメジャーで登板したのは8月27日になってからだった。

そして9月7日には再度マイナー落ちしてシーズン終了。
最終11登板の防御率は8.22と、打たれたままで終わってしまった。

今年は開幕マイナー。昨年の不振で評価が下がり、
メジャーでどれだけ出番を得られるか微妙な立場だったが、
クワスの不調により代わりに昇格。このチャンスを生かしたい。
メジャー通算防御率は3.79と悪くない。

故障が無ければと言ったところか。
それと制球の改善も必要だ。


●個人タイトル・記録など
*救援で5試合連続3イニング&1失点以下は球団記録(1901年以降)(22年)

Daniel Jesus Palencia
投手・右投げ右打ち
00年ベネズエラ生まれ
20年ドラフト外でアスレティックス入団
21年7月にトレードでアスレティックスからカブスに移籍
今季年俸 74万ドル
年度別成績
以前の名鑑(2023年

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2年目を迎えるリリーフ投手。

デビュー戦は米国独立記念日のブルワーズ戦で、
6-6の延長10回に登板。

一死二塁でミラーにレフトへ安打を打たれたが、
ハップからの好返球で代走モナステリオがホームでタッチアウト。
この間に一塁を回っていたミラーも
アマヤからの送球で二塁タッチアウトとなりダブルプレー。ピンチを免れる。

7-6と勝ち越した11回は、一死三塁でレフトへフライを打たれる。
犠牲フライで同点に追いつかれるかと思われたが、
これもハップからの返球で(またもミラーが)ホームタッチアウト。
ダブルプレーになって試合終了となった。
昨シーズン屈指の劇的な試合だった。

2イニングを無失点に抑えたパレンシアが勝ち投手。
ファンにとって印象に残る試合だったが、
本人も嬉しかっただろう。

速球が武器。
昨年の平均球速は98.4マイルでカブス最速。
メリウェザーやリトルよりも速かった。
スタットキャストによると、
メジャーでも上位3パーセントに属する速さということである。

昨年は27試合に登板し防御率4.45。
28回1/3投げてイニングを上回る33三振を奪っている。
終盤は打たれたものの、8試合連続無失点なども記録した。

コントロールは課題だが、速球のスピードが生かせれば
今年は出番が増えるだろう。
より重要な役目を担う事を期待したい。


●個人タイトル・記録など
*メジャーデビュー戦で勝ち星を記録し、なおかつその試合が延長戦だったのは球団初(1901年以降)(23年7/4)

Benjamin Brown
投手・右投げ右打ち
99年ニューヨーク州生まれ
17年ドラフト33位でフィリーズ入団
22年8月にトレードでフィリーズからカブスに移籍
今季年俸 74万ドル
年度別成績

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22年、デイヴィッド・ロバートソン(現TEX)を放出し
フィリーズから獲得した24歳の投手。
MLB Pipelineによるプロスペクトランクではカブスで9位。

今年の開幕戦でいきなりスティールが故障したことにより
代わりに抜擢された。
今シーズン中にはデビューかもという予想だったが、
思ったよりも早い昇格となった。

トミージョン手術を受けたり、コロナでマイナーのシーズンが
キャンセルになったりして時間がかかり、
プロ入り8年目にしてようやく初昇格。
そしてドラフト33位という下位指名から這いあがった。
見事だ。おめでとう。

6フィート6インチ(約198センチ)という長身から
97マイルの速球と素晴らしいカーブを繰り出す。

昨年マイナーでは92回2/3を投げて130奪三振を記録。
先発でこれだけ三振を取れるのも珍しい。
今のカブスにはいないパワー型の先発投手だ。

制球難と耐久性の面からリリーフで起用される可能性もあるが、
いずれにせよ楽しみな若手。
なお殿堂入りの名投手ペドロ・マルティネスは、
ブラウンについて「この子には何か特別なものがある」
と語っている。

キャンプでは背番号86だったが、昇格と同時に32に変更。
引退後フィリーズでメンタルスキルコーチを務めた
故ロイ・ハラデイに敬意を表してとのことだ。

なお、奥さんの家族は大のカブスファン。
犬の名前は「リグレー」、義父は
腕にカブスのタトゥーを入れているらしい。
ブラウンのカブス移籍はおそらく本人以上に嬉しかったのではないか。

April 13, 2024

先発ウィックスは4回KOで2敗目。

2回は満塁から押し出し死球、4回は3四球で満塁とし
タイムリー2本で3失点と、四死球が命取りとなった。
これで開幕から3試合連続で5イニング投げられていない。
ただ、チェンジアップはいいし三振も奪っている。
次回に期待したい。

打線はわずか4安打と沈黙。
エラーがらみで1点入れたのと、あとはブッシュのソロだけ。
開幕から打撃陣は好調だが
さすがにいつも打てるわけではない。

リリーフで登板したスマイリーとトンプソンで
4回を1安打無失点に抑えたのが明るい話題。


●入れ替え。クワスをマイナーに降格させ
代わりにトンプソンが昇格。

April 07, 2024

2024年版カブスの選手名鑑ができました。

一応今年も作りました。結構適当ですけども。
皆様のカブス理解の一助になれば幸いです。

とりあえず現メンバー(の一部)を完成させました。
残りの選手については、昇格のつど名鑑を作る予定です(あくまで予定です)。
選手の紹介文は常時大募集中。
こんな面白エピソードがあるというのがあれば教えてください。

さてこの名鑑は、あくまでカブスファンである私が
趣味で好きなように書いているだけなので、
おそらく選手評価が偏っていたり間違いがあったりしますし、
一貫性にも欠けています。

なので、例えば「いい選手と書いてあったから
ファンタジーのチームに入れたのにダメだった」とか言われても困ります。
ファンの戯言程度に受け取って頂ければと思います。

ただ、名前の綴りや成績や数字、個人タイトルなど
明らかな事実の誤りがある場合はご指摘いただけると助かります。

なお名鑑の内容は予告なく加筆修正する場合があります。

Nicklaus Michael Madrigal
内野手・右投げ右打ち
97年カリフォルニア州生まれ
18年ドラフト1位でホワイトソックス入団
21年7月にトレードでホワイトソックスからカブスに移籍
今季年俸 181万ドル
年度別成績
以前の名鑑(2022年2023年

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三塁での先発数61試合は、昨年チーム最多。

開幕前、マドリガルに対するファンの予想は、
健康が維持できれば三塁のポジション争いに加われそうという
控えめなものだったはずだが、大健闘した。

ウィズダムやマストロブオニが不振、
対してマドリガルが打った事で出番が増えた。
特に5/19〜8/24の間は打率.311。
この間100打席立った選手の中ではリーグ8位と良く打った。

例年通り優れたコンタクト能力も発揮。
昨年の三振率はわずか8.2%で、ホーナーよりも
さらに三振をしなかった。
250打席以上だと、彼より三振率が低いのはメジャー全体でも
アラエズ(MIA)とヴァルガス(WAS)の2人だけ。
右打ちも巧みで、ヒットエンドランや進塁打ならお手の物。
カブス打線には貴重な人材だ。

何より、素晴らしかったのが守備。
DRS(守備防御点)は8で、これはメジャー三塁手の中で
5位にランクイン。OAA(平均より
どれだけ多くのアウトを奪っているかという指標)10も6位。
メジャー屈指の成績を収めたのだった。

殿堂入りの名選手スコット・ローレン(ゴールドグラブ8度)が
MLBネットワークで三塁守備の解説をしているのを見て
研究を重ねたという。その努力が実った形だ。
プロはおろか大学でさえ三塁を守った事が無く、
いわば急造三塁手だったことを考えれば賞賛に値する。
さすがはメジャーリーガー。

とはいうものの、守備はともかく、打撃では
打率.263と「もの凄く打てる」という訳ではない。
そして怪我が多いのが最大のネック。
今年も三塁のレギュラーかと言われると決してそうではないかも・・・

Nicholas Mackie Hoerner
内野手・右投げ右打ち
97年カリフォルニア州生まれ
18年ドラフト1位でカブス入団
今季年俸 1150万ドル
年度別成績
以前の名鑑(2019年、2020年2021年2022年2023年

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打って良し守って良し走って良しのオールラウンドプレーヤー。
レギュラー2年で1000万ドルプレーヤーにもなった。
あとはオールスターゲームが目標か。

rWARは2年連続でチーム1位と大活躍。
安打数175でリーグ6位、盗塁数43で4位と上位にランクインし
得点・安打・盗塁はチームで1位、複数安打試合51もチーム1位。
ちなみに同年に175安打&98得点&68打点&43盗塁を
すべてクリアしたカブスの二塁手は、1985年のサンドバーグ以来である。

ほか自己最長となる13試合連続安打や、
19年のブライアント以来となる26試合連続出塁も達成した。
年間を通して3試合連続ノーヒットは一度も無しと、
コンスタントに打ち続けたのは見事。

三振しないのも素晴らしい。昨年は42打席連続無三振を記録
(そのあと27打席連続も記録)するなど、三振率は12.1%でリーグ5位。
また、速球を空振りしたのはわずか6%(平均18%)で
これはリーグ1位。
カブスでこれだけ三振が少なくてかつ足も速いとなると
一体誰以来になるのか。
待望久しい典型的なリードオフタイプの選手だ。

守備でも、DRSでリーグ3位タイ、OAAでは5位。
スワンソンと共にゴールドグラブ賞も受賞した。
なお二遊間が揃って受賞というのは、メジャー史上13組しかいない。
スワンソンとの二遊間は今やカブスの目玉である。

ネリー・フォックス&ルイス・アパリシオ(1959〜60)
ビル・マゼロスキー&ジーン・アレー(1966〜67)
ボビー・ヌープ&ジム・フレゴシ(1967)
デイヴ・ジョンソン&マーク・ベランジャー(1969、71)
ボビー・グリッチ&マーク・ベランジャー(1973〜76)
ジョー・モーガン&デイヴ・コンセプシオン(1974〜77)
ルー・ウィテカー&アラン・トラメル(1983〜84)
ロベルト・アロマー&オマー・ヴィスケル(1999〜2001)
フェルナンド・ヴィーニャ&エドガー・レンテリア(2002)
ロビンソン・カノー&デレク・ジーター(2010)
ジョー・パニック&ブランドン・クロフォード(2016)
イアン・キンズラー&アンドレルトン・シモンズ(2018)
ニコ・ホーナー&ダンズビー・スワンソン(2023)

スタンフォード大学の出身。
今年1月、入学が決まった佐々木麟太郎君(花巻東)と会って話をしたらしい


●個人タイトル・記録など
*NL Gold Glove Award(23年)
*開幕13試合で8盗塁は1907年以来(ジミー・スレイグル)(23年)
*78試合で20盗塁到達は2006年以来(ホアン・ピエール)(23年)
*メジャーデビュー戦で3安打4打点を記録するのは、1951年以来(ディー・フォンディー)(19年9/9)
*キャリア最初の5試合で1試合4打点を2度達成するのは、球団初(1920年以降)

23年3月に3年3500万ドルで契約延長
●契約の内訳
年俸
24年 1150万ドル
25年 1150万ドル
26年 1200万ドル

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