2016年04月04日
春の風邪
3月は、女性の日、父の日、連休になる復活祭とイベント続きの一か月でした。
暖かくなってきて、また寒い日があって...というのは、ミラノも同じで、そうなると流行するのが、風邪。
娘が幼稚園から、次々に風邪をもらってきて、家族にも移って、三月はあっという間に過ぎていきました。
イタリアでは、子供も大人も、自分の住む地域のホームドクターに登録し、
ホームドクターにかかっている分には、診察料は無料です。
全ての人に、開かれた医療提供を・・・とすごい事だなと思いますが、実際は問題もあります。
子供の場合は、電話でまず症状を伝えて、診察の予約を取らなければならないのですが、
風邪が流行する時期は、電話がなかなか繋がりません。
やっと繋がっても、録音の悪い早口の留守番電話に繋がることも多く、
そんな時はもうミラノのホームドクターに診てもらえる日なんて来ないんじゃないか
という気分になります。
もちろん、予約なんて取っていられない緊急の時は、救急病院に駆け込むことになっていますし、
私立の医療機関もあって、そちらは比較的予約はスムーズですが、一回の診察に
100ユーロ前後の診察料がかかります。
大人の場合は、風邪の時も、耳鼻科や皮膚科などに行きたい時も、まずホームドクターに行って
症状を伝えて、それから公立の病院に行ける紙を貰って、それを持ってそれぞれの行きたい科で
無料で診てもらえるシステム。
ただ、ホームドクターが開いてるのは日によって、午前か午後の半日なので、待たされて
そこからまた公立の病院で待たされて・・・と診てもらえるまで一日で済まないので
なかなか遠い道のりです。
私立の病院もあって、こちらも1回100ユーロ前後の診察料を払えば、予約をして診てもらえるので
いざという時には、私立の病院、そこまででないなら薬局の薬で済ますのが現状です。
体が弱っているときは、なおさら慣れない海外暮らしが心細くなるもの。
健康管理をしっかりしなければ、と思った三月でした。
復活祭の時期には、沢山の卵型のチョコレート菓子が店頭を飾っていました。
こちらは東洋をテーマにしたもの。こけしのようで可愛かったです。
スーパーでも、大きな卵型チョコレートの特設スペースが出来ていました。
復活祭のお菓子、鳩の形をしたコロンバも。普通は、シンプルな焼き菓子で、どこが
鳩の形なんだろう・・・?と思うのですが、このデコレーションで納得。
4月は、街中が家具の展示会になるミラノサローネがあり、なかなか入れない
歴史ある建物や美しい中庭などにも入れるので、楽しみにしています。
4月は、健康に気を付けて、元気にイベントを楽しみたいです。
2016年02月15日
カーニバル
2月13日、ミラノでカーニバルのお祭りがありました。
この週間は、学校に仮装をしていく日があったり、
おやつに画像にあるようなカーニバルのお菓子が出たり、
学校の周りを紙吹雪を撒きながら、練り歩く日があったり。
「紙吹雪は、撒きっぱなしで片付けなくて平気なの?」とイタリア人に聞くと、
「これは特別。」との返事。
学校の周りを練り歩くのを見学に行くと、近所の人が
「道路が汚れるのを、何も考えていない!」と言っていて、
やっぱり苦情もあるよなぁと思って見てると、
「自分だって、子供の時に撒いたくせに!」の声。
大聖堂の周りの紙吹雪はすごい量なので、夕方には清掃車が入っていました。
週末にかけて、学校もカーニバル休暇に入り、街は仮装した子供達や
路上パフォーマンスがいたる所で行われていました。
例年、男の子の仮装はスパイダーマンが多いけれど、
今年はスターウォーズの仮装が多かったです。
女の子は断然、お姫様が人気で、ディズニーストアやスーパーでも、
お姫様ドレスが売っていました。
娘は白猫になりたい、ということだったのですが、
みんながお姫様の格好をしてたら羨ましくなるかな...とも思い、
猫の耳と尻尾の他に、レースの付いたカットソーをGAPで買ってきて、
コットンチュールのスカートと後ろにリボンを付けて、ドレスを作りました。
作った耳が少し長くて、みんなにウサギと言われていましたが...。
劇場でも、子供向けの演目を上演していて、仮装をした子供達と「雪の女王」を楽しみました。
日本では経験したことのなかったお祭りを、娘と一緒に楽しんだ今年のカーニバルでした。
instagram
https://www.instagram.com/1001chika/
この週間は、学校に仮装をしていく日があったり、
おやつに画像にあるようなカーニバルのお菓子が出たり、
学校の周りを紙吹雪を撒きながら、練り歩く日があったり。
「紙吹雪は、撒きっぱなしで片付けなくて平気なの?」とイタリア人に聞くと、
「これは特別。」との返事。
学校の周りを練り歩くのを見学に行くと、近所の人が
「道路が汚れるのを、何も考えていない!」と言っていて、
やっぱり苦情もあるよなぁと思って見てると、
「自分だって、子供の時に撒いたくせに!」の声。
大聖堂の周りの紙吹雪はすごい量なので、夕方には清掃車が入っていました。
週末にかけて、学校もカーニバル休暇に入り、街は仮装した子供達や
路上パフォーマンスがいたる所で行われていました。
例年、男の子の仮装はスパイダーマンが多いけれど、
今年はスターウォーズの仮装が多かったです。
女の子は断然、お姫様が人気で、ディズニーストアやスーパーでも、
お姫様ドレスが売っていました。
娘は白猫になりたい、ということだったのですが、
みんながお姫様の格好をしてたら羨ましくなるかな...とも思い、
猫の耳と尻尾の他に、レースの付いたカットソーをGAPで買ってきて、
コットンチュールのスカートと後ろにリボンを付けて、ドレスを作りました。
作った耳が少し長くて、みんなにウサギと言われていましたが...。
劇場でも、子供向けの演目を上演していて、仮装をした子供達と「雪の女王」を楽しみました。
日本では経験したことのなかったお祭りを、娘と一緒に楽しんだ今年のカーニバルでした。
https://www.instagram.com/1001chika/
2016年01月08日
あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
年末年始のお休みに、マルケ州に行って来ました。
マルケ州は、丘と海と古い町が点在する州ですが、
同じ要素のあるトスカーナ州の方が有名で交通の便も良いので
なかなか行く機会の無かった場所。
マルケ州には、アグリツーリズモ(農家民宿)も多いので、
子供との旅に良いなと思って、行って来ました。
宿の農家で作った食材で作られる食事は、とても美味しく、
今までイタリア料理が3食続くと胃が疲れてしまったけれど、
野菜と豆やチーズが中心の食事は、胃がもたれることなく、
イタリアの家庭料理をもっと知りたいなと思った年明けでした。
画像は、宿で食べたスープにスペルト小麦の入ったものを
真似して作って、7日に七草粥の代わりに食べました。
宿では、牛、羊、豚、ロバに犬猫と沢山の動物のそばで
過ごすことが出来ました。
他のお客さんの子供も、娘と同年齢の子が多く、
宿の子供も混ざって、大賑わいでした。
年越しパーティーの最中に、ドメニコ・モドーニョの有名な曲
Volareがかかると、「カンターレ!ウォウォウォ!」の大合唱。
イタリアらしい年明けを迎えることが出来ました。
マルケでは、小さなお城のある村を散策したり、
織り作家さんと陶芸家の方のアトリエを訪れることも出来ました。
Atelier Lila`
山道に入った丘に建つアトリエで作業をされていて、
織りの様子や作品を見せて頂きました。
イタリアを感じるような鮮やかで複雑な色の作品もあったのですが
白をベースにして、ベージュやブルーの陰影のある白い布はベットカバーに。
www.lilartessere.it
Atelier Pucci
奥様が日本人の方で、日本で展示会を開くこともあり、
和洋で使えるような食器に、工房の写真を撮るのも忘れて、見入ってしまいました。
写真は、湯飲みにも使えそうなカップと、小さなカップ。
小さなカップは日本酒を入れるのはもちろん、イタリア人の女性が
パンにつけるオリーブオイルを入れても良さそうと、沢山購入していました。
www.marcellopucci.com
1月6日のEpifania(主顕節)にはクリスマスの飾りも外され、
ミラノもクリスマス休暇が終わって、新しい年が始まりました。
主顕節には、魔女がやって来て、良い子には靴下にお菓子を入れて、
悪い子には石炭を置いて行きます。
子供達は、寝ている間に来てくれた魔女の為に、コップ一杯の水と
柔らかいお菓子(歯がない魔女を気遣って)を置いておきます。
魔女は、良い子にはお菓子と上記のお礼の手紙(すすで汚れた紙に、
読みづらい文字で書いたもの)を置いていくそう。
娘が生まれる前は、Epifaniaを意識したことはありませんでしたが、
昨日は近所の人や幼稚園の先生が、娘に「魔女は来た?お菓子は貰えた?」と聞いていて
クリスマス休暇を良い子で過ごせたかどうかの、挨拶代わりのように言っていました。
今年も、イタリアの色々な場所や風習に触れる喜びが、沢山ある年にしたいです。
instagramを始めました。
良かったら、お時間ある時に、覗いて見てください。
https://www.instagram.com/1001chika/
今年もどうぞよろしくお願い致します。
年末年始のお休みに、マルケ州に行って来ました。
マルケ州は、丘と海と古い町が点在する州ですが、
同じ要素のあるトスカーナ州の方が有名で交通の便も良いので
なかなか行く機会の無かった場所。
マルケ州には、アグリツーリズモ(農家民宿)も多いので、
子供との旅に良いなと思って、行って来ました。
宿の農家で作った食材で作られる食事は、とても美味しく、
今までイタリア料理が3食続くと胃が疲れてしまったけれど、
野菜と豆やチーズが中心の食事は、胃がもたれることなく、
イタリアの家庭料理をもっと知りたいなと思った年明けでした。
画像は、宿で食べたスープにスペルト小麦の入ったものを
真似して作って、7日に七草粥の代わりに食べました。
宿では、牛、羊、豚、ロバに犬猫と沢山の動物のそばで
過ごすことが出来ました。
他のお客さんの子供も、娘と同年齢の子が多く、
宿の子供も混ざって、大賑わいでした。
年越しパーティーの最中に、ドメニコ・モドーニョの有名な曲
Volareがかかると、「カンターレ!ウォウォウォ!」の大合唱。
イタリアらしい年明けを迎えることが出来ました。
マルケでは、小さなお城のある村を散策したり、
織り作家さんと陶芸家の方のアトリエを訪れることも出来ました。
Atelier Lila`
山道に入った丘に建つアトリエで作業をされていて、
織りの様子や作品を見せて頂きました。
イタリアを感じるような鮮やかで複雑な色の作品もあったのですが
白をベースにして、ベージュやブルーの陰影のある白い布はベットカバーに。
www.lilartessere.it
Atelier Pucci
奥様が日本人の方で、日本で展示会を開くこともあり、
和洋で使えるような食器に、工房の写真を撮るのも忘れて、見入ってしまいました。
写真は、湯飲みにも使えそうなカップと、小さなカップ。
小さなカップは日本酒を入れるのはもちろん、イタリア人の女性が
パンにつけるオリーブオイルを入れても良さそうと、沢山購入していました。
www.marcellopucci.com
1月6日のEpifania(主顕節)にはクリスマスの飾りも外され、
ミラノもクリスマス休暇が終わって、新しい年が始まりました。
主顕節には、魔女がやって来て、良い子には靴下にお菓子を入れて、
悪い子には石炭を置いて行きます。
子供達は、寝ている間に来てくれた魔女の為に、コップ一杯の水と
柔らかいお菓子(歯がない魔女を気遣って)を置いておきます。
魔女は、良い子にはお菓子と上記のお礼の手紙(すすで汚れた紙に、
読みづらい文字で書いたもの)を置いていくそう。
娘が生まれる前は、Epifaniaを意識したことはありませんでしたが、
昨日は近所の人や幼稚園の先生が、娘に「魔女は来た?お菓子は貰えた?」と聞いていて
クリスマス休暇を良い子で過ごせたかどうかの、挨拶代わりのように言っていました。
今年も、イタリアの色々な場所や風習に触れる喜びが、沢山ある年にしたいです。
instagramを始めました。
良かったら、お時間ある時に、覗いて見てください。
https://www.instagram.com/1001chika/
2015年12月09日
クリスマス支度
12月になって、霧と曇りの日が続いて、ミラノはとても寒くなって来ました。
11月に、沢山食べたサボテンの実とも、しばらくのお別れ。
サボテンは、真夏のフルーツのイメージでしたが、秋が一番美味しい季節だそうです。
目に見えないような細かな棘があって、触らないようにフォークと包丁を使って
両端を切り落とした後に、ナイフでくるっと剥きます。
棘がささった場合は、手を流水にしばらくさらして取ります。
私はこの方法を知らなかったのですが、イタリア人にとっては普通のことみたいです。
市場もトルフュの看板が出ていたり、ツリーが売られたり、季節の移ろいを感じます。
この週末、ミラノは聖人の日と聖母マリア懐妊の祝日が続いて、4連休でした。
お店の集まる大聖堂周辺は、沢山のクリスマスプレゼントを買う人達で賑わっていました。
イタリア人は、家族だけではなく、友達にもプレゼントを配るので、大変です。
子供へのプレゼントも一つだけじゃないことも多く、
「プレゼントリスト」と呼んでいて、びっくり。
毎年高さとデコレーションが話題になる、大聖堂広場に立てられるツリーも、
今年は白とゴールドのデコレーションで、とても綺麗です。
連休の3日目に出かけた時には、まだ大聖堂の裏のクリスマスマーケットは始まっていませんでした。
こんなに人出が多いのに、まだ出来ていないなんて、のんびりしているなーと思っていたら...
4連休の最終日に、家に遊びに来たイタリア人が、我が家のツリーがまだ出ていないのを見て、
聖母マリア懐妊の日(12月8日)までに、クリスマスのデコレーションなど準備するんだよと
教えて貰いました。
クリスマスへ向かう大切な日なんだと聞いて、私にはのんびり見えていた大聖堂の市場や
日本に比べてのんびり進められるデコレーションにも納得。
風習を守ったスタートと知りました。
日本のようなイルミネーションの通りはないけれど、
霧の景色にクリスマスマーケットやデコレーションの灯りがにじむのを見ると、
じんわりと華やかで、ミラノのクリスマス景色だなぁと思います。
画像は、レストランの店前に飾られていたツリー。紫玉ねぎ、にんにく、唐辛子などの野菜で
デコレーションされていて、とても可愛らしかったです。
なかなか更新出来ていないブログですが、もう少し小まめに写真など撮れたらいいなと思って
instagramを始めました。
良かったら、お時間ある時に、覗いて見てください。
https://www.instagram.com/1001chika/
2015年11月03日
風邪
ミラノはだいぶ寒くなってきました。
それでも今年はまだ暖かい方で、ゆっくりと秋が進んでいるように思います。
10月最後の日曜日に、夏時間が終わり、夜暗くなるのも急に早くなりました。
こんなにも駆け足で日が短くなっていくのを感じると、こちらの人々が競うように
お日様を求めて日焼けをするのも、なんとなく分かるような気がします。
娘も幼稚園に慣れてきて、ほっとするのも束の間、風邪をもらってきました。
吐き気を伴うものだったのですが、小児科で吐き気止めに
「コカ・コーラをスプーン一杯」と言われて、びっくりしました。
他にも、吐き気やお腹の調子が悪い時に食べるもの、として
お米、じゃがいも、ニンジンの後に、オリーブオイル、パルミジャーノチーズと
続いて、またまたびっくり。
以前、イタリア人の友人と話していて、調子が悪い時は日本人と同じように、
お米をゆるく炊いて食べるのだけど、そこにちょっとオリーブオイルを垂らす
と言っていてびっくりしたけど、本当だったんだなと思いました。
離乳食の早い時期から、オリーブオイル、パルミジャーノは入ってくるので、
日本人がなにかと、ちょっとお醤油を垂らしたくなる気持ちと、同じなのかもしれません。
食べ物への驚きは尽きませんが、イタリア人は
「料理や飲み物が適温であること」を大切にしているんだなと感じることも
多々あります。
バールなどでちょっと買うパニーノは、どこのバールでも必ず温めくれるし、
食事がプリモ、セコンドと別れて構成されているのは、他にも理由がありそうですが
温かいものを温かいうちに食べられることを大切にした結果なのかな、と思います。
幼稚園の給食ですら、プリモ、セコンドと順番に出てくるのには驚きました。
食事は、三角形に順番に食べるのが良し、としていた日本文化から、
一皿ずつの文化はとても興味深いです。
また以前、友人とバールでお茶をしていた時、私がお喋り優先で
カプチーノをゆっくり飲んでいたら、イタリア人の友人が
「ねぇ、チカはいつもカプチーノが冷めてから飲むけれど、
温かいうちに飲んだほうが美味しくなあい?」と言われて、
「カフェでゆっくりお茶文化」の日本の感覚とは違うんだなと、思いました。
また面白いのは、リゾットの食べ方。
お皿にのったリゾットをスプーンの背中でちょっと平らにならし、
外側から円周上に食べていきます。外側の少し冷めたところから
最後まで温かく食べられるようになっているのだと思いますが、
最初イタリア人がこんな風に食べるのが、とても不思議でした。
温かさへのこだわりは、オイルやチーズなど乳製品を使った料理が多いといった
食文化の違いも関係するのかもしれません。
食べ物だけでも、今まで育った環境と違う場所での生活は、
驚きと疑問で溢れかえりますが、四季を感じ、人々と接するうちに
なんとなく、そういう感覚も分からなくないなぁと思えるのが面白いです。
そして同時に、どうしても共感できないものがあったり、
自分の経験からは理解出来ないものが沢山あって、自分の文化が
正しいとか、相手の文化が正しいとかではないのだなと思います。
身近な食べ物でそんなことを思いますが、ましてや、
武力で他の国を仕切ろうなんて、どうしたって無理なことだなと思います。
2015年10月06日
秋
ミラノは、短い秋が駆け足で過ぎていっています。
晴れた日はとても気持ち良く、週末には花市が開かれたり、
ファッションウィーク中には、バイクのイベントがバスや車を停めて行われ、
混雑する時期にやらなくてもいいのに・・・、とイタリア人も言っていました。
凝ったVESPAのバイクやスーツ姿のバイク乗りなど、見るのは楽しかったです。
9月は、バカンスが終わって、新しい年度の始まりの季節でした。
娘も、9月中旬から幼稚園に入学して、新しい生活が始まりました。
(写真は、園の講堂の天井に、ツバメの画)
入学といっても、入学式などのセレモニーはなく、
まずクラスの半分の子が1週間通って少し慣れたところに
また半分の子が通い始めて、全員が揃うのはしばらくたってから。
そして、一人一人の子供に合わせて、inserimentoという期間が設けられます。
娘は、私と夫以外に預けられたことがないこと、イタリア語と日本語で話すので
先生にも分かるように私が間に入る必要もあり、幼稚園で一緒に過ごす日が続きました。
普通は、最初は数十分、1時間、2時間・・・と離れる時間を作って、大丈夫なら
だんだん時間を延ばしていきます。
大泣きされると、ちゃんと幼稚園で過ごせるようになるのかな・・・と不安にも思いましたが
2週間たった頃、急に私から離れて遊び始めて、少し預けられるようになりました。
慣らし保育がなかったとしても、それ位で大丈夫になるのかもしれませんが、
私も幼稚園で一緒に過ごすなかで、子供達が毎日飽きないように、楽しく過ごせるように
先生達が工夫して下さっていることが分かって、とても安心することが出来ました。
言葉を覚えて、伝えるのが楽しくなっている娘の気持ちを汲んだ対応をして下さったことも
とてもありがたかったです。
まだinserimentoは続いていますが、娘の成長を間近に見させて貰って、
感謝の気持ちでいっぱいです。
もちろん、働く両親など事情があって、ゆっくりとinserimentoの期間を取れない場合もありますが
それでも1週間は都合をつけている人が多く、友人はinserimentoが長引いているから
復職を少し遅らせると言っていて、そんな融通がきくんだと驚きました。
プレゼントされた、かめのマスコット。ゆっくり進もうのメッセージ。
「私達はみんな同じで、みんな違う。みんな大切で、みんな特別。
みんなに心があって、リスペクトしなければいけないよ。」とお手紙も入っていました。
娘との生活を通して、イタリアをとても近く大切に思えるようになって、
自分の人生の中で、こんな風に思える国が二つもあることが、とても嬉しいです。
晴れた日はとても気持ち良く、週末には花市が開かれたり、
ファッションウィーク中には、バイクのイベントがバスや車を停めて行われ、
混雑する時期にやらなくてもいいのに・・・、とイタリア人も言っていました。
凝ったVESPAのバイクやスーツ姿のバイク乗りなど、見るのは楽しかったです。
9月は、バカンスが終わって、新しい年度の始まりの季節でした。
娘も、9月中旬から幼稚園に入学して、新しい生活が始まりました。
(写真は、園の講堂の天井に、ツバメの画)
入学といっても、入学式などのセレモニーはなく、
まずクラスの半分の子が1週間通って少し慣れたところに
また半分の子が通い始めて、全員が揃うのはしばらくたってから。
そして、一人一人の子供に合わせて、inserimentoという期間が設けられます。
娘は、私と夫以外に預けられたことがないこと、イタリア語と日本語で話すので
先生にも分かるように私が間に入る必要もあり、幼稚園で一緒に過ごす日が続きました。
普通は、最初は数十分、1時間、2時間・・・と離れる時間を作って、大丈夫なら
だんだん時間を延ばしていきます。
大泣きされると、ちゃんと幼稚園で過ごせるようになるのかな・・・と不安にも思いましたが
2週間たった頃、急に私から離れて遊び始めて、少し預けられるようになりました。
慣らし保育がなかったとしても、それ位で大丈夫になるのかもしれませんが、
私も幼稚園で一緒に過ごすなかで、子供達が毎日飽きないように、楽しく過ごせるように
先生達が工夫して下さっていることが分かって、とても安心することが出来ました。
言葉を覚えて、伝えるのが楽しくなっている娘の気持ちを汲んだ対応をして下さったことも
とてもありがたかったです。
まだinserimentoは続いていますが、娘の成長を間近に見させて貰って、
感謝の気持ちでいっぱいです。
もちろん、働く両親など事情があって、ゆっくりとinserimentoの期間を取れない場合もありますが
それでも1週間は都合をつけている人が多く、友人はinserimentoが長引いているから
復職を少し遅らせると言っていて、そんな融通がきくんだと驚きました。
プレゼントされた、かめのマスコット。ゆっくり進もうのメッセージ。
「私達はみんな同じで、みんな違う。みんな大切で、みんな特別。
みんなに心があって、リスペクトしなければいけないよ。」とお手紙も入っていました。
娘との生活を通して、イタリアをとても近く大切に思えるようになって、
自分の人生の中で、こんな風に思える国が二つもあることが、とても嬉しいです。
2015年08月31日
夏休み2
夏休み後半は、スイスに近いcervinoという村に行ってきました。
マッターホルンといった山が間近に見えることもあり、本格的な登山の格好をした人達も
見かけました。
私達は、山の上までロープウェイで上がったり、湖の周りをハイキングしたりして、過ごしました。
ハイキングの途中には、牛の放牧に出合ったり。
薄手のダウンを着るくらいの涼しさで、ななかまどの実が朱赤に染まり始め、様々な高山植物を
見るのも楽しかったです。
イタリアはアグリツーリズモ発祥の国だけあって、農場や牧場のそばで、その場所で作られた
野菜やチーズなどを使った食事が出来るところが沢山あります。
食べかけですが、これはポレンタというトウモロコシの粉で出来たもの。
隣の席に座ったフィレンツェから来たというイタリア人とお話ししたら、
チーズが入っていて、この柔らかさのポレンタは、この地方の特徴と言っていました。
この後、セコンドにコテッキーノという、ミラノではお正月に食べられる肉料理が出たのですが、
これも、上のイタリア人いわく、夏に食べるなんて普通はあり得ないけど、
この涼しさだったら、「フレッシュトマトやフレッシュチーズと食べるのも悪くないわね、あはは!」と、
それくらいびっくりの組み合わせということなんだと思いますが、大笑いしていました。
自然とその土地の美味しいものを沢山楽しんだ、今年の夏休みでした。
イタリア人の夏休みの過ごし方は、自然のある場所で、特になにもせずにゆっくり過ごす
というのが多いと思いますが、娘との旅はそういった過ごし方が心地よく
今までの旅のスタイルとは違った楽しさを教えてくれたイタリアと娘に感謝、と思った夏休みでした。
夏休み1
8月、夏休みにシチリアに行ってきました。
ミラッツォというシチリアの北の岬の町に、宿泊しました。
小石の浜なので、海の色が濁らず、淡い青緑色がとても綺麗な海でした。
朝、港を散歩すると、獲れたての魚を売る屋台が出ていて、
魚の目が透明で新鮮で、嬉しくなりました。
アパートタイプの宿に泊まったので、ここで魚を買って、
シンプルに焼いて食べたり、トマトで煮て食べたりしました。
三枚に下ろしてもらって、頭と骨も持って帰りたいと伝えると
お店の親切なおじさんが、他の魚の頭と骨も入れてくれたり、
娘にフルーツをくれたり、優しい対応がとても嬉しかったです。
宿は最初、海の前のアパートを借りていたのですが、直前になって宿主から
「急に宿を貸せなくなってしまいましたが、代わりに父の持っているアパートを
お貸しします。もっと良い所です」と連絡が入って、岬にあるアパートに変更になりました。
イタリアらしいトラブルだなぁと思いましたが、実際行ってみると、
アパートの裏から岬の下の海岸に出られる場所がプライベートビーチになっていたり、
プールが付いていたり、本当に良い所でした。
海があるんだから、プールは必要ないんじゃないかと最初は思いましたが
今年のシチリアは、珍しく天候の崩れる日や夕立があったりで、波の高い時もあり
そんな時は、小さな娘も遊べるプールが大活躍でした。
3年前も、シチリアにいる友人に会いに行ってきたのですが、今回も会いに行ってきました。
友人の家に夕食に行くと、娘の為に可愛い一皿を作ってくれていて、
そんな気遣いがとても嬉しく、心が温かくなりました。
こちらの地方で多く使われる輪形のパスタを使った、この地方の料理pasta alla normaを頂きました。
ミラノの友人からも、この料理は食べてきて!と言われていたので、料理上手な友人が作ってくれた
この料理が食べられて、とても幸せでした。
セコンドに作って下さった、ウサギの肉料理もとても美味しかったです。
シチリアでは、ほとんど夜の外食をしなかったのですが、というのも、夕食の始まる時間が
基本的に夜9時からで、とてもゆっくり進むので、子連れなこともあり、自分達のペースで
食事が出来る、家での食事が多くなりました。
夜遅くまで明るいということもあると思うのですが、食事以外にも日本と時間の感覚が
違うなと思うことが多々あって、雨の日に美術館に行こうと思ったら、
開館時間が夕方5時〜夜中の12時までで、びっくりしました。
こちらは、シチリア名物のジェラートをブリオッシュというパンで挟んだもの。
グラニータというカキ氷のようなものにも、パンをつけて食べます。
最初は、なんでパンをつけるんだろう・・・、パンがびしゃびしゃになっちゃうのではと
思いましたが、しっとりする程度でそんなことはなく
食べ進めると、ジェラートやグラニータの冷たさで歯が浮くこともなく、もっと美味しく感じられて
日本のカキ氷にも、ロールパンを添えればいいんじゃないかと
思い始めてる自分が可笑しかったです。
2015年07月22日
エレベーターの故障
ミラノは、39度の予報が出る時もあって、とても暑い夏を迎えています。
長い夏休みに入った子供達はもちろん、大人も気分はバカンス一色で、
会えばミラノの暑さの話題になって、海か山に行かなきゃやってられないというオチになります。
私は、ミラノにまだいるのですが、毎日の公園通いで日焼けして、
皆にいい色に焼けているわね、どこにバカンスに行ったの?なんて勘違いされています。
日本人は、肌が白い方が喜ばれるのよって言うと、「そうよね、白い肌の方がエレガントよね。」
なんて返ってくるので、こんなに日焼けが好きな人達も、白い肌の方がエレガントっていう
認識はあるんだと驚きでした。
こんがり焼けた肌は、エレガンス以上のものなんだなぁと、イタリア人の美意識を垣間見た気がしました。
そんな暑いミラノで、つい先日、住んでいるマンションのエレベーターが壊れました。
といっても、明日には直るだろうと思っていたら、「明日、修理工が来る。」、「3日後には来る予定だ。」
毎日変わる管理人の返事にげっそりしながら、予報気温39度の日も
7階まで階段を登る日々が続きました。
バカンスシーズンで浮かれたイタリアで、面倒な物事がスムーズに運ぶわけはありません。
そうだ、この国の人達は、働かないんだった・・・、
すぐ直ると思った自分は、まだまだ分かっていなかった・・・
と階段を登りながら、思いました。
近所のバールに行けば、エレベーター直った?と噂は広まっていて、
同情し、これがイタリアの問題だなんて言う割りには、本気で怒る人も
どうにかしようと思う人もいないんだろうな
(どうにかしようと思ったら、コネを使うんだろうな)と思うと同時に、
こんな風に話しかけてくれたり、会話があるのは、この国の良さだなとも思いました。
子供を育てていて、この国の人達が「simpatico」(感じが良いこと)と「pazienza」(我慢強いこと)を
美徳としていると感じることがあるのだけど、こうも物事が進まない国では
そうなるよなぁと、妙に納得した気分でした。
去年は、バカンスシーズンに冷蔵庫が壊れて、約1ヶ月直りませんでしたが、
エレベーターは10日後に修理されました。
もう壊れては欲しくないけれど、済んでしまえば、ちょっと面白い経験でした。
長い夏休みに入った子供達はもちろん、大人も気分はバカンス一色で、
会えばミラノの暑さの話題になって、海か山に行かなきゃやってられないというオチになります。
私は、ミラノにまだいるのですが、毎日の公園通いで日焼けして、
皆にいい色に焼けているわね、どこにバカンスに行ったの?なんて勘違いされています。
日本人は、肌が白い方が喜ばれるのよって言うと、「そうよね、白い肌の方がエレガントよね。」
なんて返ってくるので、こんなに日焼けが好きな人達も、白い肌の方がエレガントっていう
認識はあるんだと驚きでした。
こんがり焼けた肌は、エレガンス以上のものなんだなぁと、イタリア人の美意識を垣間見た気がしました。
そんな暑いミラノで、つい先日、住んでいるマンションのエレベーターが壊れました。
といっても、明日には直るだろうと思っていたら、「明日、修理工が来る。」、「3日後には来る予定だ。」
毎日変わる管理人の返事にげっそりしながら、予報気温39度の日も
7階まで階段を登る日々が続きました。
バカンスシーズンで浮かれたイタリアで、面倒な物事がスムーズに運ぶわけはありません。
そうだ、この国の人達は、働かないんだった・・・、
すぐ直ると思った自分は、まだまだ分かっていなかった・・・
と階段を登りながら、思いました。
近所のバールに行けば、エレベーター直った?と噂は広まっていて、
同情し、これがイタリアの問題だなんて言う割りには、本気で怒る人も
どうにかしようと思う人もいないんだろうな
(どうにかしようと思ったら、コネを使うんだろうな)と思うと同時に、
こんな風に話しかけてくれたり、会話があるのは、この国の良さだなとも思いました。
子供を育てていて、この国の人達が「simpatico」(感じが良いこと)と「pazienza」(我慢強いこと)を
美徳としていると感じることがあるのだけど、こうも物事が進まない国では
そうなるよなぁと、妙に納得した気分でした。
去年は、バカンスシーズンに冷蔵庫が壊れて、約1ヶ月直りませんでしたが、
エレベーターは10日後に修理されました。
もう壊れては欲しくないけれど、済んでしまえば、ちょっと面白い経験でした。
2015年06月14日
burda
イタリアで買える洋裁雑誌「burda」を、毎回楽しみにしています。
表紙は、とても爽やかで、きれいめなアイテムだけかなと思って、開いてみると、
今号のアイテムが、なぜ必要なのか、今季のファッションショーの写真なども使って
説明していたり、コーディネイトにハイブランドのアイテムが使われていたり、
編集者の「モードに関わっているんだ」という気概が感じられます。
同じ号の中で、こんなゴージャスなイメージのページがあれば、
こんな爽やかなページもあったり。
ふくよかな体型の人向けのデザインとページも。
以前、日本の洋裁雑誌の編集者の方とお話しした時、サイズを増やしたら購買数が
ぐっと増えたという話を聞いたことがあるのですが、「burda」もターゲットを絞ったアイテムや
ページ作りにも力を入れているのが伝わってきます。
染色のページもあったり、毎号盛り沢山の内容です。
盛り沢山ゆえ、作り方の説明は全く丁寧ではありません。
でも、4ページを使って丁寧に説明する1アイテムがあったり、
ここにも、編集者の方の悩みや努力が伝わってきますし、
日本の雑誌と作りの違いが感じられて、こんな方法もあるんだなと面白いです。
ヴィンテージなデザインに特化した号が発売されることも。
日本で洋裁雑誌のお仕事をさせて頂いていた時は、ファスナーのないデザインで、裏地なし、
用尺はなるべく少なく、一つのアイテムにかかる型紙のパーツ数も少なく、
など、色々と優先することがあったけれども、「burda」の自由なデザインや
わざわざ切り替えを増やして、デザインバリエーションを増やしたり、
国が変われば、編集者の視点や読者の要望も違うんだなと、見るたびに発見があって面白く
毎号楽している雑誌です。
話は変わって、先日ミラノのジュエリーショップ、「Maschio Gioielli」の撮影にほんの少しだけ
参加させて頂きました。
仕事の持つ緊張感と、良いものに仕上げる為にアイディアを出し合う様子が刺激的で、
ミラノに住んで、本当に好きだなと思える物に出会えた喜びも感じた一時でした。
http://www.maschiogioielli.com/shop/breakfast-at-tiffanys-earrings/