2021年04月03日

薬液の絞り出し1。

-20歳以上で、
現実と非現実の区別が着く方のみ
お読みいただけます-






椅子に腰掛けるスタッフ、


その上に華が腰掛けるという、


普段の生活ではあり得ない体勢をとることを


余儀なくされてしまった。






華の身体後面は、


全て後ろにいる男性に


密着させた状況となり、


その気持ち悪さと恐怖で、華の身体は


小刻みに震えていた。


そしてそれに合わせ、


まだ華の胸の先端を無惨に締め付けている


薬液の漏れを防ぐクリップも細かく揺れる。




華の腕は羽交い締めで動きを封じられ、


その足も、男性の足を絡められたために


大きく股を開いたまま固定されてしまった。





「…っ……」




自分が今、人目に晒されている


恥ずかしい姿を考えるだけで


屈辱と、羞恥で頭の中が爆発しそうだ。






「よし、準備は整ったな。

これから力を合わせて、

しっかり絞り出しをしていくぞ。




一列目、定位置へ。」








一列目、と呼ばれた研修生2名が返事をし、

それぞれ華の右側と左側に立った。



その後ろにも、研修生が

2列にしっかり並んで待機をはじめた。




「用意」




その声で、華の背中は後ろの男性から


前にぐっと押された。


結果として、さらに胸を大きく前に


突き出す形となった。





「……ひっ……」




思わず声が漏れたが、


それ以外の動きをすることもできず


華は顔を背けて、目をぎゅっと閉じた。




しかし、次のタイミングで、そんなことを


している余裕も吹き飛ばされた。




「はじめ!」




その掛け声で、張り詰めている華の胸は


男性研修医が左右から伸ばしてきた


大きな手に、それぞれ鷲掴みにされた。




「…いっ………痛っっ!!!!うぅあっ」





声にならない華の叫びが、部屋に響き渡る。





ぐにゃりぐにゃりと、華の胸が


異様な形に崩され、あちらこちらへ


動き回る。





「あぁっ…あぁうぅうっ……あぁ!!」




−やめて、やめて、やめてーーー!!−




泣き叫ぶ言葉も、苦痛のあまり


上手く発する事すらできていない。


華の身体は痛みから逃れるため、


ガタガタと動き回ろうとするが、


それはほぼ封じ込められており


逃げる事は許されない。




「っーー!!ク、クリップを、と、


とっーーー!!ああああぅぅ……!!」





今、胸を押し潰される痛みに加え、


詰め込まれた薬液が、出口の方向にさらに


圧力を増し、さらなる痛みが


華を追い詰めているのだった。





−胸の中が、中からバラバラに

引きちぎられかもしれない…−




華はそんなことすら本気で思った。






後ろに並ぶ研修生達は、そろそろかと


手持ちのスマートフォンで動画撮影を


し始めた。


動きを抑えつけられていながら


身体の全てを晒していることも忘れて


のたうち回るように痛みをこらえる華を、


全員が、研究だから、という名目の元、


興奮した様子で熱く眺めていた。





「開栓用意」





その言葉と同時に、華の胸の先端が


前方に軽く引っ張られた。





−えっ……−





苦しむ華の顔が、さらに引き攣った。




華の胸の先端を抑えるクリップには、


いつのまにか紐が繋がっており、


その紐は、少し離れた場所に立つ


研修生に握られていた。







「ちょ…まさ…ねっ……やめっ…!」






華の顔から血の気がひいた。




研修生達が


くるぞくるぞ、と囁き合い、


パニックになっている華の方に


その手元のカメラをしっかり向ける。






「開栓!!」




その指示とともに、クリップが力任せに


華の前方へと引かれた。








「ぁぎぃぃいっっっっ……!!!」








今までに華の口から出たことのない


特大の悲鳴と共に


銀のクリップが宙をまった。


そしてそれに少し遅れて、


華の胸に詰め込まれていた白濁した薬液が


その役目を終え、その傷ついた先端から


勢いよく吹き出したのだった。



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2021年03月17日

マンモグラフィー3。

-20歳以上で、
現実と非現実の区別が着く方のみ
お読みいただけます-





検査に伴う薬液による胸の異常な張り、

そして想像を絶する圧迫痛のため

相当の力でもがき苦しんだ華だったが、

男性数名に身体の各所を押さえつけられては

どうすることもできなかった。




暴れながらも

胸を前に突き出す格好で

機械に胸を挟まれてしまっては、

もうそこから少しも逃れることはできない。

スタッフが全員離れても、

機械だけの力で、華は固定されてしまう。



しっかりと機械に胸を咥え込まれてからは、

ただただ泣き喚きながら暴れるのみの、

特に長く長く感じる時間だった。





身体が勝手に後ろや横に逃げようとするが、

そうなればなるほど、

胸が引きちぎられそうになる。





「写り方どうかねぇ。」

「もう少し馴染ませようか。」

などと、動けない華の周りで

その苦痛に歪む顔と、

そして潰された胸を覗き込みながら

わざと時間を伸ばすかのような会話が

繰り返された。






何度も撮り直しや微調節があったが、

「よし、撮影は全方向終了だ。」

ようやく、その声がかかり、

華の身体は解放されることとなった。







ー痛かった…本当に痛かったよ…ー

華は立っていられず、倒れ込んだ。

辛さと、まるで痛めつけられるかのような

検査の酷さに、涙が止められなかった。






「ほら、泣いてる場合じゃないぞ。」






容赦なく次の指示が出される。






座り込んで動けない華の腕が

雑に引っ張られた。





連れていかれたのは、

レントゲン室の奥にある部屋だった。




「そこに座れ。

次は、その胸に詰め込んだ造影剤を

絞り出すからな。」






そのスタッフが、ニヤつきながら言った

内容に、華は心底ぞっとした。




ー痛めているところに、

さらに痛みが増すことばかり…

絞るって、また触られるのかな…

もう、どれほどの状況になるのか

考えられない…考えたくもない…

助けて……ー







華の心は、既にもう限界に近づいていた。





そんなことが配慮されるわけもなく、


厳しい言葉が続く。




「ほら、さっさと座れ!!」





華は、身体をビクッとさせた。


結局ここでは服従するしかないことも、


わかってはいる。


とりあえず今指示されている


『座る場所』を目で探した。








ーえ…まさか…ー






そこには、イスが一脚置かれていた。






その周りには、例の如く、


研修生らしき男性達が10名ほどおり


華の方を見据えていた。





ー嫌だ……ー




全員の視線を感じ、


無意識に、華はその胸元を軽く手で


隠してしまう。







華の足は、前に動き出せない。






その時だった。







華の後ろから近づいていたスタッフが



その両手を身体の側面へと引き下げた。





ー…!!ー




再び胸元を完全に晒す状態になった華は、


身体を強張らせているせいなのか


そのまま、スタッフに


まるでマネキンを扱うかのように


持ち上げられ、イスの場所まで運ばれた。





そして、


そのスタッフが華を抱きあげたまま


用意されたイスに座る。





ーえ…?どういう…ー





その瞬間、イスに座るスタッフが


華の体勢を変え、


スタッフの膝に、華が座らされるという


状況になってしまった。






ー待って…何これ、ヤダ…ー





そう思い、華が身をよじろうとしたが


既に遅かった。





華の腕も足も、


後方のイスの代わりとでもいえる


スタッフによって、


羽交い締めのような形で、



しっかり動きを封じられてしまった。






再び胸を大きく前方に突き出す方で


華は逃げることも、隠すことも


不可能となった。





研修生達の目線は、遠慮なく華に


注がれる。





「さぁ、みんなで力を合わせて


絞り出していくからな。


一滴も残さず、が目標だ。


しっかり意識保っておくように。」





華の羞恥と痛みは、まだまだ続く。


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2019年03月01日

マンモグラフィー2。

-20歳以上で、
現実と非現実の区別が着く方のみ
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「よし、これくらいで良いだろう。」




それは、苦しみに喘ぎ、耐える華が、

ただひたすら待ち望んでいた一言だった。





華の胸に触れる手が、全て離れた。






掴まれ、捻られ、ここまで形が自由自在に

変わるのかというほどに弄ばれた胸が、

造影剤で膨らまされてはいるものの、

ようやく元の形に落ち着いた。






−やっと…終わった…−






羞恥と屈辱感と絶望に押しつぶされ、

華は顔を上げることもできず、

俯いたまま、肩で息を続ける状態だった。





「さて、撮影に入る。機械の前へ。」





華の両腕を固定するように

支えていたスタッフが、

動けずにいる華を、機械の前へと

引きずるように移動させた。





機械の前に立たされ、

今後への恐怖心に耐えながらも





−もう、もうこれ以上痛いことも

恥ずかしいことも、あるわけない…

レントゲン撮影なら、一瞬…

目をつぶっている間に終わる…−





華はそう思い、

何とか泣き叫んで逃げ出したい気持ちを

押さえつけていた。




そんな華の思いは、

すぐに絶望に変わることとなった。




「では、まあまあ痛い検査、

始めよう」






「一応説明しておくか。

造影剤を行き渡らせて

だいぶ膨らんだ乳房を

この板で挟んで、撮影する。

乳房の異常を見つけるために

大切な大切な検査だからな。

文字通り、しっかり『胸を張って!』

受けるように。」





研修生達から、軽い笑いが

漏れた。





「ほらほら、張ってる胸、

しっかり突き出してよー」





研修生から放たれる、

野次と笑いが、

さらに華を惨めな気持ちにさせた。




「冗談のようだが、その通りだ。

胸が逃げると、撮影はやり直し。

しっかり突き出すよう、ほら、

全員で手伝いなさい。」




指導者の助言を受け、

研修生と思われるスタッフ達は

動けなくなっている華を誘導し、

機械と胸が密着する位置に

しっかりと合わせた。




−なんで、こんな風に

扱われなきゃいけないの…

板で挟むって、いったい何…−





「……!!」




華の片胸に、

再びスタッフの手が伸び、

ぐにいっ、と、鷲掴みにされた。




その乱暴さと恐怖と軽い痛みに、

華は言葉も発せなかったが、

何をされるのかという不安から

俯いていた顔を、ハッと上げた。





機械の一部、

テーブルの天板のような場所に

華の胸がのせられ、

さらにそれをスタッフが

上から潰すように押さえつける。





「い、いたっ……」




華の顔が歪む。







「では潰していくぞ。」





「つぶ…す……⁉︎」





どういうこと…

と思った次の瞬間、その動きは

始まった。




華の胸を乗せる板の上から、

もう一枚同じような板が、

ゆっくりと降りてきた。




華の顔が青ざめた。





「いや…やだやだ…」




首を振り、

思わず身体を引こうとするが、

何人もの力で押さえつけられており

当然ほとんど移動することは

できない。





ぐにぃっ……





華の胸が挟まれ、

無残に変形を始める。





「……!!いっ…痛いっ…ぅう」







「うーん、もう少し、いけるな」


「できるだけ、平らにした方が

良い画像になるんだ」





ぐぐっ……




胸の歪みと同じように、

華の顔の歪みも増す。




「痛いぃ……ぅぅぐぅぅ…」





華から、苦痛の声が

漏れ出る。

無意識に身体が苦痛から逃げようと、

機械から離れたがるが、

その苦痛の原因となっている

胸の根元は、

ガッチリと装置に咥え込まれており

どんなに足掻いても

抜け出すことなど既に不可能である。




「造影剤入れて張ってる状態で

この薄さまで挟んだのは

なかなか好記録だな。」



「新記録達成かな、おめでとうー」




「どれどれ、おぉ、さすがに

かなりカチカチだわ。」




板と板の隙間から、

それぞれが思い思いに指を差し込み

華の胸の硬さや圧の具合を

チェックする。





華の苦悶の表情と、

滲む脂汗は目に入っているだろうが、

逆にその華が苦しみ耐える様子は、

彼らを楽しませているに過ぎない。




「うっ…!」




華の身体が、ビクッと震えた。



「ここ、胸の先端。

行き場をなくした造影剤が、

出口を求めてる感じ。

すげぇ圧力感じない?ほら、ここ。」




「おお、本当だ。」



「ツンっとしてる。」


「やっぱり実習で得られる

ナマの感覚、勉強になるわ」




力がかかって最も辛く、

そして敏感な部分を好きにされ

痛みと恥ずかしさと嫌悪感で

華の頭はもうぐちゃぐちゃだった。




思わず涙と嗚咽が漏れたが、

次の瞬間、





「よし、もう一息。」





さらに板同士の隙間が減り、

華から悲鳴が上がった。




「ぃ…ひぃぃぃ………!!」




「よし、これで限界だろう。

はい、撮影するから全員一旦

隣の部屋へ。」



「はいー」







カシッ






「さ、もう片方の胸、

それと別方向からも挟んで

あと3回、頑張ろうなー」





華の胸も、華の精神も、

ここまでですでに

限界を越えかけていた。




「撮影が終わったら、

造影剤を絞り出す作業までが

セットだからな。

まだそんな死んだような顔を

するのは早いぞ。ほら、胸張って。

しっかり立つんだ!」





華の休息は、まだ先になりそうだ。


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2018年07月07日

マンモグラフィー1。

立ち上がる体力も気力も

ほとんど残っていない華だったが、

そんなことに配慮されるわけがない。

スタッフに無理矢理両脇を抱えられ

隣の部屋へと引きずられる様に

移動を始めた。




今まで経験したことのない、

胸部の奥底の傷が

ビリビリと疼く。

そして造影剤によりパツパツに

膨らまされている胸の張り。

そして先端を封印する

金具とクリップによる強すぎる痛み。



「くぅ……」



華の顔が、さらに苦痛で歪む。




ー歩くと…余計に…胸が…

はち切れそう…振動がクリップに

響いて…先端が焼けそうな痛み…ー



そしてそれに輪をかけるように、

廊下を歩くただの通行人の視線が

容赦無く華の胸を刺す。




スタッフに連れられた華は、

自分のものであるはずのその胸部を

隠すこともできずに、歩かされていた。



「おっ、新入り頑張れー!」


「あの緊迫した胸、触りてー!」


「検査見学に行こうかなー」




周囲の声にさらに増す苦痛を抑え、

目を閉じ、歯を食いしばり、

何とか足だけは前へと動かし、

次の検査装置が置かれている部屋に

たどり着くことができた。





両脇を掴んでいたスタッフの手が離れた。





状況を確認しないわけにはいかない、

というその気持ちだけで、

華は何とか眼を開けた。





そこには、レントゲン撮影と言われ

予想していた通りの機械が

用意されていた。





ー確かレントゲンって…

肺の検査したこと、あったはず。

息を吸って撮影したら、

すぐ終わる検査だったよね。ー




華の表情が、少しだけ緩んだ。





ーよし、頑張ろ……ー






機械の前で一呼吸入れようとした

その次の瞬間だった。




ここでもやはり、

研修生と思われるスタッフが

部屋の奥から10人弱やってきた。




華は、さすがにそろそろ

こういった展開を

予測していたとはいえ、

上半身になにもつけていない

無防備な状態を、

突然10名近くの男性に見られても

何も感じない程には慣れていない。

思わず、手で胸を

隠そうとしてしまった。




「なかなか非協力的だな。」




動きかけた華の手が、

すかさずスタッフに掴まれた。



ーしまった…怒られる…!!ー




「ごめんなさい、そんなつもりは…」



既にここでは謝ることしかできないと

華も理解しつつあった。




「あっっっうヴぅぅっっっ!!!」




謝罪を述べかけた華の身体が、

前にくの字に折れ、崩れた。





言葉を発したその男性スタッフが、

胸の先端につけられたクリップを

グイッと、華の皮膚の限界まで

力任せに捻り上げたからだ。




倒れ込みかけた華だったが、

すぐに周りのスタッフに

両方から腕を抱え込まれ、

姿勢を整えさせられた。






ーひどいっ………ー








思わず相手を睨むために

顔を上げかけた華だったが、

次の瞬間には、

その肩で息をしている

呼吸のリズムと一緒に

上下に揺れる胸が左右から

男性の手で、鷲掴みにされていた。





「ちょっ………⁉︎⁉︎」





「非協力的な検体には、

こちらもそれなりの対応になる…

かもしれないからな。気をつけろ。」




「と、一応言ったが、

これは正式な検査の準備だ。

造影剤をしっかり行き渡らせて

撮影するためだからな。

さ、しこたま揉んでやれ。」




ーえっ⁉︎ー



華が眉を寄せると同時に、

右胸に一人のスタッフが両手を

左胸にも別のスタッフが両手を

置いた。





「や………」




痛みに対する恐怖と、

触れられている嫌悪感で、

華の背筋は凍りついた。





置かれた手が、グニグニと

華の胸をあらゆる形に

歪ませ始めた。



「……っっ!!っっ!!!っ!!」



悲鳴にもならない、

くぐもった声が漏れる。





既に前処置だけで限界が近い

華の膨れた胸が、異様な形に

揉み潰される。



それを拒否しようと抵抗するが、

胸を張り、直立する姿勢を

崩すことはできないように

身体を押さえつけられている。





目に涙を浮かばせ耐える華の顔を、

最初に厳しい声をかけたスタッフが

意地悪く覗き込む。

無理矢理何かをされているものが

苦しみ絶望を感じる様を、

喜んで見ているかの表情にさえ

思える。




「ま、もうちょっと頑張れや。

はい、後ろの列の研修生に交代。

5回転、しっかり付き合って

揉まれてくれな。」



華の目から溢れる苦痛の涙が止まるのは

いつになるだろうか。




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2016年06月15日

レントゲン撮影。

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造影剤…?






目を開けるのもやっと、

という状態で横たわっている華の横に、

次の検査で使用される器具が

あっという間に揃えられた。




「また騒ぐようならやり直すぞ、心しておくように。」






再度、器具を手にした研修生が、

華の視界に飛び込んできた。





えっ…ちょっと待って…今度は何が…







華に再び緊張が走った次の瞬間、

まだ痛みの消えない胸の先端部分に、

金属のストロー状の器具が差し込まれた。





「ぃいいいっっ………!!!!!!!」




華からは、声にならない苦痛の声がもれた。

思わず体をひねってしまい、

差し込まれたその一点からさらなる激痛が走った。





「ぐぅっ…」







今後は何が始まるの…






華が痛みに耐えながらうっすらと目を開いた時、

刺しこまれた金属の先端と、

液体で満たされた大型のシリンジが

ちょうど接続された。






えっ…なに…








「注入開始」




次の瞬間、

シリンジに重点されていた造影剤とみられる液体が

華の中に一気に注ぎ込まれた。





「っぁぁあああああ!!!いたいぃいい!!」




先ほどまで乱暴にカメラやケーブルが

通された部分である。

傷がついた通り道に、造影剤の刺激は強すぎる。

もだえて体をばたつかせる華だったが、

すぐにその動きはスタッフたちによって抑えつけられ

反対の胸部にも同様の処置が行われた。








「っつつつっーーーーー!!!!!」







熱い…痛い…しみる…

もう、わかんない…

胸が全部苦しい、痛いよ、痛い…!!!!!!





声にならない悲鳴をあげながら、

ベッドの上でのたうちまわる華。








「全量注入完了」






華の悲鳴は無視されたまま、

注入の終了が宣言された。








「造影剤が漏れないよう、クリップするぞ」








苦しみにもだえ続ける華の先端から、

何の配慮も無く、ストローがさっと引き抜かれた。







苦痛にさらなるうめき声をもらした華だったが、

次の痛みには、思わず目が見開き、

身体が飛び跳ねた。








「ぃぎゃぁ!!!!ち、ちぎれちゃうぅううううう!!!!!」







造影剤が漏れないようにするには、

穴をふさぐしか方法が無いわけであり

まだ若く固い先端が、

針金のような金具で締め上げられ、

さらにクリップ状のもので、しっかりと挟まれたのだった。




それはもう、原型を思い出せないほどの

形状と色で、固定されている状態である。







完全に変形し、きつく封印された先端からは

1滴の液体も漏れることはなく、処置は成功となった。






いまだに続く痛みと苦痛で

涙とふるえが止められない華だったが

検査はこれで終わるわけではない。

あくまでも造影剤は前準備に過ぎないのだ。






「準備は滞りなく完了した。別室に移動するぞ、立て。」







立つ力も残っていない状態の華に

次の検査の詳細が説明された。




「これから乳房を縦横に平たくなるまで押しはさんで

レントゲン撮影を行う。いわゆるマンモグラフィー検査だ」







華の苦しみは

まだ始まったばかりだった。

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2014年10月23日

カメラの挿入。

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「ああぁあああーー!!!!」

静かな部屋に、華の絶叫が響き渡った。

「いぃたぃいいーーーぃ!!!」






華の開いた先端に、カメラが押し込まれていく。





あまりの強い痛みに、

華の体は自然に飛び跳ねてしまうが、

大切な部分を露わにしたまま、

その体勢を崩すことは許されず

より強い力でベッドに押さえつけられてしまう。






「よし、右はそのまま順調に進めて、

画像を確認していくように。

次は左胸、入れてみろ。」





「や、やだよ…無理…やめ…」




何とか言葉を振り絞った華だったが、

その願いが聞き入れられるわけもなく、

左胸の上部にもカメラ付ケーブルが用意された。




「はい、入れます。」




先ほど同様、無機質な合図とともに、

先端からの挿入が始まった。




ぐぐ…




「…いたいぃぃぃいいいい!!!!」





「左は少し狭そうだな。まぁ、何とか通してみなさい、

これも練習だ。」





「もう止め…!抜いて…!」






華の反応など、全く考慮されることは無く

抵抗が強くてもカメラの挿入は進み、押し広げられていく。






通常の状態では穴など見えない先端へ

ぐんぐんとケーブルが付き進む。

途中に引っ掛かりや詰まりがある箇所は特に痛みが強く

華の体が大きく跳ねる。

しかし、検査が中断されることは無い。




右も左も、管に沿って

進められ、戻り、また進められる、異常な感覚。







胸の中身が、掻き回されてる…

私の身体、壊れちゃうよ……






目を閉じ、身体の内部が破壊されてしまいそうな

感覚を少しでも忘れようと呼吸を整えていたが

そんな華の努力は崩され、現実に引き戻された。




「ぃぁぁあぅっ!!」

華が言葉にならない悲鳴をあげた。






「ここ、異常とまではいかないが、多少細胞増殖が。」

「なるほど、記録をしておこう。」

「010号、モニターを自分でも確認しなさい。」





どうやら、カメラが華の内部の詰まりにあたったようだ。

華にとっては胸の痛みが止まらず、

目を開ける事もままならない状態の中の指示である。




「目を開けて、確認できない限り、

この検査は終わらないぞ。」






酷い…

でも早く終わらせないと、もう限界だよ…





呼吸も整わない中、歯を食いしばり、

その言葉に従い無理やりモニターを一瞥した。






見た…ちゃんと見たよ…








「見たのか!?見たなら返事をしなくては分からないだろ!!

態度が悪いな、やり直しだ!!」





え…?

華の心の声は当然届かなかったため、

態度が悪いという評価が下った。







やり直しって…







次の瞬間、研修生の手から、研修監督のスタッフに

ケーブルがうつされた。





「いいか、不必要な声を出すな。そして指示には答えろ。

ここでの方針に従うまで、何度もやり直しだからな。」




え…?

やり直しって…







華が疑問を感じ、うっすら目を開いた瞬間、

今まで少しずつ奥へと進められていたケーブルが

一気に、そして無理やり引き抜かれたのだった。







「ーーーーーーーーーっ!!!!!!」





華の胸は一瞬ケーブルに引っ張られる形で持ち上がり

今までそれでも慎重に進められていた

大きな先端部のカメラは

今進んで来た管の中を高速で逆走、

引きずり出されて戻ってきた。







「うわ…これは痛いわ…」

研修生も顔を歪ませながら、華を見下ろした。






あまりにも瞬間のことだったが、

華は、胸が千切られてしまったかと感じた。

しばらく声を出すことすらできず、

恐怖と痛みでガタガタ震える体をそのままに

内側から繰り返し湧いてくるズキズキとした苦しみを

涙を流しながら、受け止めるしかなかった。





その後、恐らく傷ついているであろう先端から

再挿入がなされ、検査は続けられた。




当然乱暴にカメラが引き抜かれ側の痛みは、

先ほどとは比べようも無い状態であった。

傷口をさらに擦られているような感覚に

意識が遠のきそうになってしまいそうだったが

華は唇を震わせながら、声を出すことも耐え

気が狂ってしまいそうな検査が行われる中、

苦痛をやり過ごすことだけに集中し続けた。


すでに、恥ずかしいというような当初の気持ちを

感じているような余裕は無かった。




早く、早く…

終わらせてもらわなければ…

私の身体が壊されてしまう…






先端から生えるようにのびる黒いケーブルは

華の体の震えと同調し、

白くやわらかい膨らみと一緒に

小刻みにふるふると振動を続けていた。








全ての管の画像が確認され

ケーブルがゆっくり引き抜かれた。



「よし、検査を終了とする。」







華の顔にはほとんど表情が無く、

息も絶え絶えという状態である。


しかし検査の終わりを告げられ

痛みに耐え続け、固く入れ続けていた手足の力が

ようやく抜けた。






「次、造影剤を注入する」

2012年02月16日

開口部の拡張。

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痛みに耐え、震える華の体。

その動きに合わせて、その白いふたつの膨らみが震え

さらにその先端を突く金属棒も、一緒に振動していた。

その振動が、また華の先端を刺激し、苦痛を深めた。





「ここを捻ると、こう、広がるのがわかるか」

右胸側の担当についている、スタッフの手が動いた。






「っぃぅっ!!!!」


華からは、恐らく発せられた事の無い様な呻きが漏れた。



敏感な部分に無理にかけられる力。耐え難い痛みだ。

痛い…痛い…痛いよ…




「さらに、もう少し広げていくと…」





「っっっいっづ…!!!」





「確かに、少しずつ開いてきましたね、なるほど。」






華の苦痛は完全に無視され、

金属が刺さった胸を覗き込み、

スタッフ同士が話し合っている。





私…実験動物と同じだ…



痛くても恥ずかしくても、関係無いんだ…

ここではそれも耐えるしかないんだ…

痛みにくらくらしながら、華は改めて感じていた。




「左側、今度は研修生、やってみなさい」

「はい」






ぐっ




「…!!!!!!!!!!!!!!!」



言葉も無いまま、華の体が大きく跳ねた。


「いぃたぃぃいいい!!!!!!!」






「おっと」

不意をつかれた容赦の無い激痛に、

思わずベッドから体が放れた華だったが

すぐにスタッフが両手足を押さえつけた。






「010号、動くなといっただろう。」

「大事な部分に穴が開くぞ…

まぁ今開けているとこだがな」



歯を食いしばり痛みをやり過ごそうとしている華には

そんなくだらない冗談は聞こえていなかった。





はぁ…はぁ…はぁ…痛い…痛い…






「そもそも、そんなにいきなり広げたら

当然暴れだしもするだろう。慎重に拡張するように。」


「はい、失礼致しました。ごめんねー痛かったねー」


そう言いながら、研修生は華の先端をつまみ

抵抗できない状態を良いことに揉みしだいた。




痛みに朦朧としていた華だったが、

思わず体はピクンと動いてしまった。

痛みだけならともかく、

なすすべも無い、屈辱的な悔しさに

さらに心が折れそうだった。




研修生の不慣れさは、華にかなりのダメージを与えた。

かといって、このセンターが教育機関という要素も

兼ねている以上、これは日常的に

行われている光景でもあるのだ。




「研修生、余計なことせず続けなさい」

スタッフの指導など、その程度であり

華への精神的苦痛も含めた配慮などは当然無い。





容赦なく拡張は続けられる。




「あっ…ぅぅうっっ!!」



「左胸、右胸、それぞれ可能な範囲まで

進めてみるように」






悔しさを感じている余裕など、

華からすでに奪われていた。

華の呻きと震えが治まらない中でも

まるでどこまで広がるか試しているかのように、

華の先端がこじ開けられていく。




「これくらいが限界でしょうか」


「もっといけるだろう、ほら」





ぐぐっ






更に華の体がビクッと跳ねた。


「ぃやぁあああ!!いたいよ、いたいよぉ!!!!!」






観念したように大人しく横たわる華の姿は

もう無かった。

泣きながら身をよじって取り乱しても、

大人4人の力で押さえつけられている華の抵抗など

逆に自由にならない状態を際立たせるだけであった。




先端に、スタッフの顔がぐっと近寄る。

刺さっている棒ごと、先端をくいくいと弄った。



「よし、とりあえず良いだろう。

世間一般で行われる検査よりは

少し広めに開いたか。上出来だな。」






金属棒を突き刺されたかのような状態で

ぜーぜーと呼吸をする華。




こんなの…こんなのおかしい…

わざと苦しませてるだけじゃないの…






華の顔の位置から開いた先端は見えないが、

突き刺さっている棒の幅や形状から想像すると

それは、恐ろしい状態であることが予想された。



そんな華の思考を破り、スタッフの声が響いた。


「開口部から、乳管にカメラを入れていく。

穴が開いたから、少し大きめのサイズを使用して

画像をしっかり映していくことにする。




モニターにつながるケーブルが手繰りよせられた。




「い、いや……そんなの入らない……!!」

カメラがついているというケーブルの先端部分は

華の予想よりもずいぶんと大きく、逞しかった。



反射的に逃げようと動いてしまった華の体は

またすぐにスタッフによって、ベットに押さえ込まれた。




「大丈夫大丈夫、ほら意外とスルッと入るから」




そんな話をされながらも、華の抵抗を予測してか

先ほどよりスタッフの押さえ込む力も強い。




「やめ…やめて…」

恐怖でふるえの止まらない体と、

それを受けて揺れる胸の先端に

カメラ部分が押し当てられた。




「はい、入れます」




ぐぐぐ…

ぐ…   ずん。






「ああぁあああーー!!!!」

2011年12月07日

胸部内視鏡検査。

-20歳以上で、
現実と非現実の区別が着く方のみ
お読みいただけます-



ふらふらと検査室を後にした華。

あまりにも強い衝撃、苦痛を受けたことで

ほとんど頭は回っていない状態だったが

予定にあった3項目が済み、

検査1日目の全日程を終えたということは思い出せた。




「010号」



「…?」呼び止められ、華は振り返った。



「今週、下1桁にゼロがつく部屋番号者は

当番日ということは聞いたか」



「当番日…?」



呼び止めたスタッフが言っている内容は

華にとって、完全に初耳だった。



「明日は1日当番に入るため、2日目の検査は

今日中に行うことになっている」



「…え…」



「隣が続きの検査室だ。早く入るように。」



抵抗や不服などが通じる状況では無いことが

ここに来て間もないながらも、華には理解できていた。




ようやく解放されたと思ったのに…



たった一瞬だけでも、ほっとした分

まだ検査が続くという事実に向き合うのは

非常に辛いものであった。



でも、もう全部全部全ー部、皆に見られちゃったし

あと少しだけ頑張れば、終わるんだもんね…



何とか前向きに考えながら、

声をかけたスタッフに「わかりました」と答え

検査室のドアを開けた。





そこは内科検診時と同様、

ごく普通の病室の光景だった。

ベッド、モニター、器具が用意されている。



恐らく検査を担当するであろう、

男性スタッフと目が合った。




ビクッとなりながらも

「010号、飛田華です、お願いします」

しっかりと発言した。

ここでの名乗り方、ルールが

身につきつつある、華だった。




「胸部の検査を行う。

見えるように用意し、ベッドに横になれ。」





華が着用している検査着は

ワンピースタイプであり、

胸部だけを出すことは困難である。

今日の検査では、下から全て捲くり上げられ

聴診を行った記憶が新しい。




また脱がなくてはいけないことが

華にとって辛くないわけが無い。



でも…

また無理やり脱がされて押さえつけられたり

怒られるのは嫌…



人に脱がされる屈辱よりは

自分から脱いだほうが、華にはマシだった。




検査着を脱ぎ、

ショーツ1枚だけ身に着けた姿で

華はベッドに横になった。




こんな状況に、この年齢の華が

平気になることができるわけが無い。






「はっ、ずいぶん潔く脱いだな」

「すっかり脱ぐのに慣れたって?」

「上手く胸だけ出せば

全部脱がなくても良かったのに」




気持ちを押し殺して脱いだ、

華の気持ちを踏みにじるまさかの発言と

裸になった無防備な華を見ながら笑う

スタッフの視線。





華の全身は、屈辱感、惨めさのあまり

赤く染まった。




…こんな風に言われて、笑われて…

恥ずかしい…

私だってしたくてしてるわけじゃない…





せめてもの抵抗という気持ちの表れで

何気なく見えるようにさり気なく

手を胸に添え、軽く身をよじった。




「見えるように横になれと言っただろ」




「…っ、はい…っ」




華の気持ちを考えることも無く、

または分かっていての発言なのか

強く低く響いたスタッフの声に

どちらにせよ

改めて、無力感を味わった華だった。



のろのろと体を仰向けにし、

手を体側に置いた。



弾力に溢れるふっくらと丸い胸は

仰向けになってもしっかりと上を向き

華の呼吸に合わせて上下に揺れた。



何も隠せないというのに

今も尚誰かに身体全てを見られている

かもしれない、という耐え難い状況に

ただじっと身を固くし、目を閉じていた華だった。




ぐっ!!!!



「!!!?」



突然、胸の先端、一番敏感な部分を

摘み上げられた。

突然の展開に、驚いて目をあけた華。

そのベッドにほぼ全裸で横たわる華を

男性スタッフ6人が取り囲み、

見下ろしていた。






この異様な状況と逃げ出したくなるほどの

恥ずかしさに、華の白い肌は

小刻みに震え始めた。



ピッ




スタッフの1人が

華の閉じた太腿を掴み

遠慮無く開いて

内腿のICチップを読み込んだ。





摘まれた胸の先端が、冷たくなった。

アルコール綿で消毒されたのだ。




「何するんで…」



取り出された

不気味な器具を見て、

華の言葉は途切れた。




「そ、そんなの…」




「入らないと思うか?
心配するな、意外にも入るんだ」







そこには、

固く光る金属の棒と、

モニターに繋がっている

長いケーブル上のものが用意されていた。




入らないと思うか…って、言われた?

い、入れるの?コレを…?ここから……??





青ざめ、動揺が隠し切れない華。






「010号、動かないよう注意して

検査を受けるように。また、

何度も言うようだが、ここは教育機関でもある。

しっかりと被験者として役目も果たすように。」




不安を隠せない華の返事が

待たれることも無く、

左右それぞれの先端を、

スタッフがしごき始めた。



「っ!!」

身体をよじり、耐える華。





痛いような、くすぐったいような…

うっ…ぅ…そんなに触らないで…







スタッフの指の動きが止まった。

「これが乳管の開口部だ。

ここに、プジーを差し込む。

ここに、こう…」




華の身体が、硬直した。





「ぃぃっ、いたぁいぃぃっ!!!!!」

華の愛らしい先端から

まるで異質で不釣合いな

金属の棒が生えている。




「少しずつ拡張し、検査に入る。」



痛みに耐える華の耳に入っきた

拡張という言葉。



もう嫌…やめて…お願いだから…


そんな心の声は、届くわけが無かった。

2010年05月23日

検査台越しに。

-20歳以上で、
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部屋にいる全員の視線が集まる中央に

華も他の少女達と同様、立たされた。





部屋番号、名前を言わされた後、

内腿に埋め込まれたICチップを読み取りやすい

体勢をとる様、指示された。






チップの入っているほうの足を

できるだけ外側にひねり

内腿を職員のほうに向けた。



「お願いします…」






職員の目が鋭く光った。


「そんな体勢で読み取れると思っているのかお前は!!」




思わぬ部分で突然怒鳴られ、

華の体はビクッと跳ねた。





「私が持っている、このICリーダーに、

自分からきちんと近づきなさい。我々の手を煩わせるな!!」




そんな…どうやってどうしろと言うの…





ICリーダーは、正面に座る職員が手にしている。

ちょうどそれは華の腰の位置くらいだ。




あのリーダーを、私のところに持ってきてくれれば

済む話なのに、どうしてわざわざ私達が辛いことや

嫌がることを強要されるの…



しかし、ここはそんな華や他の少女達の思いが

通される場所では無いのだ。

華も、それは体で理解させられ始めていた。

反抗は無駄なのだ。





華は重い足取りで職員の机の前に進み出た。

それでも尚、できるだけ恥ずかさを軽減できる体勢で

何とかこの場をやり過ごす方法を考えずには

いられなかった。



なかなか動きを起こせない華を見かねた職員が

口を開いた。



「Y字バランスの体勢を取り、こちらに足を上げろ。

それから、こいつも『全』だ。下着を取れ。」




それはまさに、華のICチップの位置と

職員が手にするリーダーの位置が

合わさる体勢だった。





…!!



華は言葉も出なかった。

その姿は、大きく開いた秘所を

職員のすぐ目前にさらすということに

他ならないのである。




華に迷っている暇は与えられなかった。

すぐさま下着が下げられ、抜き取られた。

「バランスを取るのは難しいだろう、足を押さえよう」

横から別の職員が足を持ち上げ

倒れかけた華の支点となる側の体を別の職員が支え、

あっと言う間に、無理やり作り上げられた

ぎこちないY字が出来上がったのである。



ICリーダーを持つ職員の顔と

華の大切な部分の距離は、数cm程度である。

体勢の辛さなど、感じるどころでは無かった。



顔、近づけすぎだよ…

こんなに恥ずかしいこと無いよ…




秘所の敏感な皮膚に感じた職員の息遣いに

思わずぞっとして体を震わせながらも

自分の置かれている状態から意識をそらし

何とか羞恥に耐えることが、華にできる精一杯だった。





無事ICチップは読み取られ、華は解放された。



下着は、再び不必要に両足に履かされたため

未だ震えの止まらない足で

検査台までヨチヨチと行進させられることとなった。




その場にいる全員の視線が、

華の胸に、尻に、足に、刺さるように感じた。

早く、早く終わりにしたい…。





ようやく検査台にたどり着いた。

検査台を抱きかかえるように寄りかかると、

部屋にいる人間達から見えるのは

華の後ろ姿だけになる。



後ろは丸見えだけど

ようやく前を全て人の目から隠すことができた。

少しでも隠せることが

こんなに落ち着けることだったなんて…

検査中から、ここに至るまでの辛かった経緯を思うと

安堵のあまり、涙が浮かぶほどであった。





手や足、腰の位置が職員の手によって

微調整され、顔の位置も直された。



「そのまま、正面を向き、目をあけて待つように。

撮影中、動いたり声を出した場合はそのまま外に放るからな。」








外に放る?








正面を向いた華の瞳は、大きく見開かれた。

そこには信じがたい光景があった。






ガラス1枚隔てて、華の姿を

にやにやと覗き込む男子の群れがいた。

それこそ、触られそうな距離に。






「…っぃ…………!!!!!」

叫びを押し殺した涙声が小さく漏れた。






「良い眺めだねぇ〜」

「新入生女子の検査シーズンは、最高だよな」

「これも俺たちの検査見学実習。ホント勉強になるわー」




華の体つきを評価したり、笑ったり

耳をふさぎたくなるような会話も、

ガラス越しに聞こえてくる。



ずっと、全部見られてたの…

ひどい、こんなの検査って言わない…

ただの見世物じゃない…





動くことも許されず、

ただ言われたい放題・見られ放題のまま

華の胸や股は、ガラス越しにさらされ続けた。

そのあいだ、どこを隠すこともできず

さらに目を閉じることも許されず

彼らの好奇の視線を受け止めなくては

ならなかった。





あまりの強いショックで

華の精神は限界に近づいていた。



こんなこと、もう私耐えられない…

倒れそう…



その限界間際のところで、検査終了が告げられ

華は解放された。

頭は真っ白、ふらふらの状態で

意識朦朧とした中で何とか下着を上げ、検査室を後にした。

2010年04月16日

検査開始。

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125号と呼ばれた少女は、おろおろしながらも

静かに進み出た。



「こちらへ来なさい」



検査機から離れる方向に小さな机があり

そこに座っているスタッフに呼ばれた。




「ほら、検査のときは言うことがあるだろう」

「は、はい、125号室、さいとうです
宜しくお願い致します。」





「チップを読み取れ」

両脇に立ったスタッフが少女に近づく。

怯えた表情を隠しきれない様子だったが

騒ぐこともせず、大人しく体を委ね

足を不恰好に広げさせられるのも抵抗せず、

されるがまま耐えていた。




バーコードリーダーのような器具で

データが読み取られ、

開放された彼女は

再び正面のスタッフと向き合った。




一通り彼女の体を眺めたあと

スタッフが口を開いた。

「後ろを向きなさい」




「これから行う検査は、背骨の歪みを確認するためのものだ

今から準備を行うが、その後は

正面にある検査機の前へ進み、

機械を抱きかかえるようにして待機しなさい。

分かっていると思うが、準備や検査中

私語や抵抗があった場合、それなりの罰が加わるからな。」



後ろを向いた彼女は、

不安げに強張った表情のまま

小さな声で返事をした。




下着一枚で直立する彼女、

左右には同世代の少女達がずらっと並び

彼女を見ている。

後ろからはスタッフの視線、

斜め前にも左右に男性スタッフが待機している。




華も、数分後にはあの位置に立たなければならない。

屈辱感に押しつぶされそうな中で

直立させられている彼女の気持ちを、

自分に置き換えて想像するのも恐ろしかった。

気が遠くなりそうだった。




「準備。『全』」





全?




少女達が浮かべた疑問の表情は

次の一瞬で、絶望に変わった。




中央に立つ少女の下着が

両脇のスタッフの手で、足首まで下げられた。

思わず座りこんでしまいかけた少女だったが

スタッフの制止の声で、何とか姿勢を立て直した。




うつむき、目を強くつぶった少女。

その白い肌は恥ずかしさから真っ赤に染まり、

握り締めた両手は小刻みに震えていた。




「背骨は、背中から尾てい骨まで見なくてはいけないからな。

全部脱がせた場合と、半分脱がせた場合、

どちらが良いか統計を取っている。

こちらでランダムに決めるのでそれに従うように。

機械のほうに進みなさい。」




抵抗が無駄であることを理解している彼女は

うつむいたまま、前に進み始めた。

胸・股・尻、全てをさらし

少女達に見守られるような形で

機械の前まで歩いていく。

足首には錠のように、脱がされた下着がからんでいるため

チョコチョコとしか前に進めない。



彼女のそんな姿は辛すぎて

華は直視できなかった。

思わず目を閉じ、

自分の番が来なければ良いと

本気で祈った。



彼女が機械までたどりつき、

かかえるような格好をとった。

その後姿が機械に収まり、

スタッフが位置を整えた。

直後に撮影は終わり、彼女は解放され

部屋から出て行った。



緊張の糸が途切れ

涙をぼろぼろとこぼす彼女の横顔が目に入り

華はまた目を伏せた。







その後数名の検査が終わり、

遂にそのときはやってきた。

「010号、来なさい。」