しがない大学生の俺のもとに、未来からの使者が来た。ただしその姿はニワトリだったが。そのニワトリが言う。『三年後に彼女は死ぬ』と。「彼女」とは、熊谷藍のことで、俺のすべてだ。その彼女が、死ぬだって…?だが机をつついてコケコケうるさいそいつはこうも言う、『未来を変えろ』と。どちらも真に受けた俺は、病魔に犯されて死んでしまうという彼女のために、三年間を捧げる決意をする。そして俺は、彼女の前に立ちこう言った。まずはランニングと食事制限だ!
居ても立っても居られずに感想を書いておくことにした。
忙しさにかまけて更新が止まっていましたが、読み終えた後の強烈なモヤモヤ感が私を駆り立てました。
主人公が救済されない。
本来は脇役でしかない主人公が、その使命感から彼女を救い出そうと 四苦八苦しているのだが本当にこれでよかったのだろうか?彼は幸せそうだし、全てを受け入れているのでどうするもこうするもないが……傍から見ている分には釈然としない。
主人公が吐露した様に尻軽女とさえ一緒になって罵りましたが、
もう一度読み返してみるとワンチャンスあった気がします。
最初に読んだ時には、未来人然り主人公の思いもあってからか、どうあっても結ばれることはないと考えていましたが、彼女の反応そのものは悪くないんだよね。別の男と付き合った後にも平然と主人公の家に足を運んでいますし。
距離を置くわけでもなく、今の関係を完全に受け入れているわけでもなく。
私が感じたのは、主人公が「彼女の黒髪」ではなく「彼女自身」を好きだと告白すれば、
全て ことが上手く運んだのではないかということです。
もっとも、主人公は根っからの黒髪好きで彼女の人格そのものに重きを置いていない様なので
やはり、どこか真っ当に狂っていたのかもしれません。
最後のプロローグになって、あれほど強烈なアドバンテージを誇っていた未来が
過去からの 逆襲に遭ったのは何とも入間作品だなぁと。
結論、モヤモヤする。