2010年03月10日

仕込む

味噌,仕込みました.

大豆を一晩,水に浸漬させる
大豆を浸漬

ゆでる
ゆでる

つぶす
(昔,実家で味噌を作っていた光景を思い返すと,にゅるにゅるしたところてんみたいになって出てくる機械があったんだけど,あれはどうやらミンチ用の機械でゆでた大豆をつぶしてたようだ.)
つぶす

そして,麹としっかり混ぜ合わせる.
手!
(くっすー,写真ありがとう!)

これをタッパーにつめ,空気をしっかり抜いて封をし,上に重しをのせたものが,我が家の台所で熟成されております.
完成が楽しみ♪


味噌づくりの週末は,ずいぶん濃厚だった.
土曜,中沢新一×しりあがり寿トークイベントに行く.
刺激的な話が盛りだくさん.のちのち,ふとした拍子にこの時の彼らの言葉が浮かんできて,びっくりする.わりと日常の仕事では,業務に夢中になってることが多いので,びっくり水としてかなりの心の平穏につながっている.いいこと言う人ってかっこいい.
トークイベント後,一緒に行った人たちと朝まで飲み明かす.初対面と思えないぐらい,自然体な人たちだった.自分の流れをもっていて,心地よい人たち.潮みたいな,押したり引いたりが穏やかな感じ.和む.
翌日そのまま味噌づくりに連れて行く.手がたくさんあったおかげで,味噌仕込みも効率的!一軒家のすてきーなおうちで,ふたりめ妊娠中でもバリバリ働き中の先輩,ひとりめのかわい子ちゃん,やさしい旦那様.家族が欲しい!!!!!とさみしさに襲われる.
夜は知り合いのライブへ.ゆるやか気持ちいのから,激しいのまで.体があったまって軽くなる.昼間の気分撤回,やっぱり,まだまだひとり身軽で遊びたい年頃なのだなと実感する.

最近,結婚という言葉を意識しないではいられないぐらい,周りにそういう話が多い.
聞くたびに,さらには見るたびに,
心がピンク色のやさしさでどわーっと満たされる.抗えない波ね.
でも一方で,心の奥の奥のずーっと奥の方が,こっそりずきずきしてるのを,私は気付かないではいられない.
たぶん,まだ,なんだ.私は.
現実的でシビアな問題でもなく,精神的でナイーブな問題でもなく,
単純に,シンプルに,違うのだ.
でも,やっぱりみんなの幸せな姿を見ていると,誰かと共に生きていくってことの素晴らしさ,健やかさを,How wonderful life is !!と大声で讃えたくなります.
いつか,きっと自分にもそういう時が来るっていう希望的観測に妙な自信をもたせてくれる.

こういう,まだ予測もつかない出来事がきっとあると思える時,人生長いなーって高らかに笑いたくなる.
こういう日は,『マグノリア』を見ようかな.
http://blog.livedoor.jp/christmasbaby/archives/50086666.html



christmasbaby at 23:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 食べ物 

2010年02月20日

働くことについての考察

働き始めて、そろそろ1年。

ようやっと1年。

働き始めるまで、
「仕事っていうものは、あくまでも人間の社会において生きていくために必要な手段だ」っていう思いが強かったし、
(就活のシステムのせいかな?http://blog.livedoor.jp/christmasbaby/archives/50346400.html
今でも大前提はそれだと思うのだけれど、

近頃は、
毎日の仕事、その具体的な作業に充実感をおぼえるかどうかというのは、かなり心の健康に影響するし、
ここ1年、平和に過ごしてこられたのは、仕事で得る自己満足のおかげだと実感する。

自分で思っていたほど、私はクールな人間ではないようだ。



会社には、いろんな先輩がいる。

仕事への熱意、というか仕事に対するスタンスは人それぞれで、
これまで、ついついその向き合い方のバリエーションを見よう見よう(見分けよう見分けよう)と意識してしまっていたけれど、
まったく無駄な意識に労力を使っていたなぁというのが、このところの実感。

スタンスというとおおざっぱでよい(便利な言葉だ)けれど、
みんな、本の編集者であるという自負があって、
これまでつちかってきたものとこれからつちかっていきたいものを大切にしながら働いている、ということなんです。
私はどのタイプの人にもなる必要はないし、
むしろ、みんなのいいと思うところを吸収できればよいのです。

そうして、
「ヨシ、ガンバルゾ!」
となるわけだけど、

先日は、わりと大きな失敗をして、先輩に怒られた。
久しぶりに人に怒られた。
なんだか、それが、ちょっと心地よかった。(マゾヒズムではありません 笑)
先輩の編集(校正のやり方)を見て盗んで学んでいるつもりだったけれど、わりと重大な感覚が抜け落ちてしまっていたみたい、ということに気付かされた。

昨日は、会社の車を、ちょこっとぶつけた。
会社の駐車場のポール相手に、ちょこっとかすっただけだったし、
上司に報告したら「なんだこれぐらいか!」と笑ってくれたけど、
ちょっと凹んだ。
なんだか、それが、ちょっと心地よかった。


毎日を積み重ねるしかありません。
ガンバルための、私の日記。



christmasbaby at 10:27|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 仕事 | 考えたこと

2009年12月13日

knowledge

知識は、

人と人との架け橋にもなるけれど、

壁にもなる、と思う。

 

今までずっと、

知識を、広く、たくさん、深く、持つことに憧れて、

できる限り、おもしろそうなことは全部腹に落とし込もうと、

貪欲にかまえていたけれど、

これからは、そうするよりも、

よく噛んで飲み込んだら出すようにしようと思う。

そして、栄養になるものを選んで身につけられるようにしよう。

雑食は万歳だけれど、偏食はいけない。

 

 

さっきふと読み返していて気付いたのだけど、

今年の私の目標は、「はぐくむこころをもつ」ことだった。

ゔ・・・1年前の自分の方がしっかりしているような気がしてきた・・・

2009年もあと半月。

もうちょっと、しっかりした気持ちで年を越そうと思った。

 

ルーマニアに行ってみたい

Romania 1Romania 2Romania 3



christmasbaby at 22:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 考えたこと | 食べ物

2009年08月05日

夏休みのない夏

習慣のいいところは、

ごくごく小さな変化であっても、

動くものに敏感になれることだと思う。


J-WAVEの朝番組、TOKYO MORNING RADIOで目覚めるようになってまだほんの数ヶ月だけれど、すっかり好きになったパーソナリティー別所哲也さんの結婚には、心底驚いたし、妙な親近感があった。
日曜に公式発表があったあと、最初の月曜の放送。
照れくさそうな、でもうれしそうな別所さん。
リスナーからのたくさんの温かいメッセージ。
憂鬱な月曜の朝がこんなさわやかに彩られるなんて!
ラジオって、いいもんだー!
これまでほとんど聴く習慣がなく、なんとなく勝手に敷居が高いものだと思っていたけど、ものすごく私のリズムに合うメディア媒体かも。


隔たりを感じていたものほど、いざはじめてみるとしっくり馴染むことが多い。

ジャズもしかり。
研究生活もしかり。(もうやめてしまったけれど。)
ひとり旅もしかり。

次に狙うはクラブデビューだ。
緊張するけど、はりきって行ってみようっと。

 


先月フジロックに初参戦して、自然と音楽の穏やかさ、その相乗効果でわきあがった感動が、いまだに心を満たしている。

日曜、ふらりと新宿タワレコに寄ったら、キヨシローの2008年復活ライブDVDを大画面で上映するというイベントをやっていた。
生前、お目にかかったことはなかったけれど、声が好きじゃないと思って曲もほとんど聴いたことなかったけれど、フジロックのあと、ずっとそのライブ姿のイメージが頭から離れない。
せつない。

FUJIROCK 1FUJIROCK 3








FUJIROCK 4

FUJIROCK 2

 

 

 

 

■雨あがりの夜空に
http://www.youtube.com/watch?v=zDyCll7rFCc



せめて少しでも再現しようと、うまくないギターをゆるゆると練習してみたりする。

たいして弾けやしないそんな時間さえも愛おしい。

こういう幸せを、誰に咎められることなく、ためらうことなく享受できるように、
毎日はちゃんと胸張って、しゃきっと背筋を伸ばして、働こう。

 

それにしても、夏になると地元に帰りたくなるなぁ。

畳の部屋で、涼しい風を浴びながら、昼寝がしたいよ。

帰省まであと一週間、がんばろ。



christmasbaby at 00:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 音楽 

2009年07月22日

人のセックスを笑うな

去年の秋ぐらいからかな、髪型をセンター分けパーマにしている。

その時目指してたのは、EBISUのCMの小泉今日子。

でも、みんなに似てると言われたのは、

良くてアンジェラ・アキ、悪くてみうらじゅん。

メガネのせい?(笑)

EBISUアンジェラ・アキみうらじゅん

 

 

 

 

 


実際みうらじゅん級のモサモサ感になってきていたので、

今回はこの写真を持って、「これにしてください!」ってな感じで美容室行ってみました。

永作博美

 

 

 

長さとゆるウェーブ感は近いんだけど、やっぱり永作博美にはなれませんでした。

フェミニンさが出ないのね、残念ながら。

何か、決定的なものが、私には欠けているようです。

 

今日、ふと、「人のセックスを笑うな」をレンタルして見てみた。

タイトルの話題性と予告のパッとしない印象で、全然期待してなかったんだけど、

やー、よかったー。

セリフ少なで、終始リラックスして見ていられる“間”が良かった。

田舎の風景ばかりなのに野暮ったく感じないのは、

小物のセンスよい散らばらせ方と垢ぬけた“間”の良さと、

何よりも永作博美のオーラの成せる業かな。

心地よかったー。

途中で寝ちゃうだろうと思ったのに、すっかり夜更かしになってしまったわはは。

恋の映画は甘酸っぱくなきゃあね!

肩のちから抜いて、明日もしっかり仕事しようっと。

人のセックスを笑うな



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2009年07月16日

深夜に活性化

私にとって、ブログを長く書かないでいる時って、脳のある部分が全く活性化していない時期なのだと思う。
くるくるぱーに毎日過ごしてるってわけじゃなくて、あくまでもある一部分が使われていない状態。
つまりはその部分って生きていくのに生理的に必要な機能は担っていなくて、本能から遠い理性的な働きをしている部分で、だがしかし遠くにある本能に憧れていて近づきたがっているような。
なんかそんなパーツ。


私は今、辞書をつくる仕事をしているわけだけれど、
インターネットで何でも簡単に調べられるこのご時世だからこそ、たとえ売れなくても、信頼できる専門家たちが太鼓判を押す、正確な定義の記載された辞書は必要で、価値のある仕事だと基本的には思っている。
思うようにしている。
でも、辞書だっていち人間が書いている本には変わりないわけで、必ずバイアスはかかる。
当然、編集しているのも人間なので、しかも私みたいなペーペーもそれなりに重要な部分に携わっているぐらいなので、あぁぁこんなんで大丈夫だろうか、という疑念がつきまとう。
どえらい数の項目があって、執筆者がいて、整理能力のない私の頭には入りきらず、おそらく抜け落としていることもあるだろうし、失礼をしてしまうのは日常茶飯事だ。
おもしろくない日も、もちろんある。
だがしかしね、今のところ概ねこの仕事に就いてよかったと思っている。
職場との相性の良さはもちろんラッキーだったけれど、そうじゃなくて仕事の内容にどんどん興味がわいてきている。
出版に携わりたいと思っていたわりに、私は本のこと、そのつくり方やルールみたいなものを全く知らず、そんなんで即実務に就いてしまったせいもあってか、そもそも印刷物をつくるっていうことが面白い。
本づくりだって、ものづくりには違いないので、これまでに技術の進歩がたくさんあって、編集者以外にもさまざまな職業の人たちが関わってつくりあげている。
本になるまえの部品やその組み立ては、言葉で文章をつくることだけじゃ決してなくて、ほんと長い過程があるのだった。
そうして、自分がこんな本をつくりたいと思っていたイメージが、すごく幼稚な発想で全く説得力のないものだということを、ひしひしと感じる。
企画というものは、ゆるゆるしてたんじゃ意味がない。もっとびしっとしていなきゃあいけない。誰よりもその企画について詳しく知っていなきゃいけないんだから、誰よりも詳細な構想を描いていなければ お話にならない。
それから、もっといろいろ勉強しておけばよかったなということも、つくづく思う。
昔の私は、この言葉が大嫌いで(そもそも後悔を口に出す行為が嫌いなので)、そう言う人の根底には「学生時代は遊んだからなー的自慢」があると思い込んでいた。
そう言うんだったら、やっときゃよかったじゃん、ていう身も蓋もない意見と、
今からやれよ、根性なしめ、ていう意地悪な思いがあって。
でも今は、そういう人のうちの何人かとは、共感して分かち合えると思う。
今この瞬間、この立ち位置にいて欲しい知識というのがあって、もちろん必要ならばこれから勉強することもできるんだけど、そういう理由で学ぶ知識は得てしておもしろくない薄っぺらなものになりがちで、それでは実用以上の意味をなさない。
実用的な知識なんてものは、どこを探せばあるかを知ってさえいれば、自分の中に留めておく必要のないことであって、これから覚えるのに使う時間や労力があるんだったら、もっと他のことを勉強するべきだと思うのだ。
そういうわけで、やっぱりまとめると一言の後悔になってしまう。
だけど、もんのすごく前向きに考えれば、私の心が少し広くなったわけで、知識より大事なものを得たとも言える。

なんつって、深夜に吐露しまくりの文章。
ほろ酔いで気持ちいい。
この頃、“いろんな人にあって、いろんな話したい”欲求が高いようだ。
フットワークが軽くなるのは、夏が来た証かもしれない。



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2009年05月25日

探求しない

赤めだか

 

 

 


 

人の自伝が好きな理由は、大きく分けて2つある。

1つは、よりたくさんの、人生観とリアルな生き様を知りたいという好奇心。
立川談春の本からは、師匠 談志への深い愛が感じられて、ぐっときた。
私が彼を知るキッカケとなった情熱大陸を改めて見ると、芝浜の下げのシーンでますますぐっときた。
(ここで見れました→http://veohdownload.blog37.fc2.com/blog-entry-1518.html )
骨の髄まで誰かに惚れ込むことが、果たして私にできるだろうか。
できるできないで考えてる時点で、私にはそういう人は現れないのかもしれない。

もう1つは、自伝を持ってして、つまりは自分の人生をかけて、
ひとさまに伝えたいこととは何なのか、表現方法はどうか、
そのそぎ落とし方、あるいはまとめ方、を学びたいという願望があるからだ。
私は、座右の銘が欲しい。
何事に対しても中庸でいたい、ゆるく生きたい、と言いながら行動しながらも、
やっぱり、しっくりくる“何か”を求めてしまう。

グラン・トリノ

 

 



クリント・イーストウッド最後の出演かもしれないという噂の映画『グラン・トリノ』は、まさしくそういう“何か”を見事に表現している映画だったように思う。

俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。
少年は知らなかった、人生の始め方を。

何も、今、この歳で結論を決めることない。

かの有名なピカソさんは、
「私は探求しない。見つけるのだ。」
という名言を残してらっしゃる。
かの有名な奥田民生さんは、
「たった一度きりの なつかしい人生 指折り数えて日が暮れた いい日だった」
という名歌詞を残してらっしゃる。

とにかく、限界のないはずの頭と、油断しがちな身体を使って、生きてみるしかない。
ということが、意識の根底にあることを信じながら、
今日もお酒を味わって脳細胞をたくさん破壊して、体脂肪になりやすそうな肴を喰らうのだ。(笑)

そんな私の、社会人2回目の給料日



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2009年02月22日

人生最後の春休み

先週末、無事に修士論文の公開審査が終わって、

息つく間もなく引っ越し、合間に大好きなジャズピアノ親子のライブに行き、

ようやく新居が部屋らしくなってきたけれど、落ち着く間もなく帰省して、

今週末は、大切な友人の結婚式がありました。

0219 FJs

スーパーたじま

引っ越し後

 

 

 

 

来週から2週間とすこし卒業旅行に出かけ、帰国したらすぐ卒業式です。

人生最後の春休みは、いざはじまると意外にタイトなスケジュール。

でも、そのすべてがなんだか新鮮で楽しく、相変わらず元気にマイペースな毎日を過ごしています。

 


それほど重荷に感じていたわけでもないのに、
修論が終わってしまうと予想外の身軽さがあって、

少し不安だった初めてのひとり暮らしには、
今のところ寂しさを感じることもなく、

大切な友人の結婚式は、想像以上の感慨深さがありました。

0221

 

 

 

 

結婚式って、
その決断を宣言して、覚悟するための儀式的なものだと思っていたけれど、

彼女(新婦)の人生にさまざまな段階で関わってきた人たちが、
まさかこのような機会がなければ出会うはずもない人たちが一堂に会し、

もちろん彼(新郎)についても同じわけで、

人生と人生が交わるって、こういうことなのかな、
とおぼろげながら納得して、心底感動しました。

そのおめでたいすばらしい会で、
僭越ながら、人生初めての友人代表スピーチというものをしました。
場が沸くようなおもしろいことも、心に残る名言のようなものも言えず、
それどころか、たどたどしくて聞き苦しいスピーチになってしまったけれど、
あの日あの空間あの距離で、素直に精一杯紡いだ言葉に嘘などあるはずもなく、
言葉の大切さというか、大きさというか、その漠とした底力のようなものを実感しました。


人生って、なんておもしろくて、すばらしい毎日の積み重ねなんだろう!

人と人とが出会うって、なんて奇跡的で、美しいんだろう!

溢れんばかりの幸せと感謝に満たされて、今は菩薩のように穏やかな気持ちです。


東京に戻ったら、気合いを入れて旅行の準備をし、貪欲に楽しんできます

 



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2009年02月09日

引っ越し

なにげなく探していたはずなのに、
トントン拍子に新居が決まり、
再来週、引っ越すことになりました。

田端。
北区。
北区に帰宅。
いやいやいや。

非常に住みやすそうないい町で、わくわくしてます。

東京に出て来た時、
兄の都合とすりあわせ、ほぼ何も考えずに調布に住むことになり、
これまで6年間暮らしてきて、とても好きな町になりました。
今ではすっかり、第二の故郷。 

引っ越す前にどうしても、駅前の立ち呑み屋で一杯ひっかけたくなり、
ひとりでふらりと行きました。 駅前ホルモン

 

 

 

 


なんか急に引っ越すことが名残り惜しくなり、
近所に住むバイト時代の懐かしい友人に突然連絡をとって、
数日後、久々の再会。

彼女は、わたしの3コ下。
この町で生まれ、この町で育ち、今もこの町にいる。
わたしがここに住んでいる6年のあいだに、
高校生から、大学生になり、成人し、就職をした。

わたしにとって、大学生活は夢幻のようにふんわりとした記憶で彩られていて、
気がついたら、こんなに時が経ってしまった!という感じなのだけど、
6年というのは、やはりそれ相応に長い時間なのであって、
毎日生活を営んできたこと、それ自体に意味やら価値やらがあるのではないかと、
おぼろげに思った。

バイトに明け暮れた町。
授業をサボって、引きこもった町。
好きな人たちに出会えた町。
そして、わたしに自信をくれた町。

感傷にひたってばかりなっていないで、自立しよう。
20%くらいの不安をなだめながら、80%の甘えを捨てて。



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2009年01月13日

酔うと歩きたくなる私について

吉祥寺で友人たちと飲んでいたら、調子に乗りすぎて終電を逃した。

途中でタクシーでも拾おうと思いながら歩いていたら、

だんだん気がノってきて、結局自宅まで1時間半近く歩き続けた。

酔った体に夜風は冷たい。

帰宅し、芯からすっかり冷え切った体を温めるために、

お風呂の温度をいつもより2℃ばかり上げた。

勢いよく風呂に飛び込む。

狭い浴室は、飽和した水蒸気でみるみる曇っていき、真っ白な世界が広がる。

私は、あたたかい浴槽の中で足を伸ばし、あたたかい蒸気に包まれながら、

だんだんと体温を取り戻していった。

もやもやと輪郭が失われていく景色とは裏腹に、

妙にクリアーで、はっきりとしていく自分の感覚に気付き、

少しの戸惑いと、そして大きな信頼感を覚えた。

 

私は、酔うとどこまでも歩いてみたくなる。

むろん、少しばかり歩くとすぐに眠気や倦怠感を覚えるのだけれども。

きっと、この現象そのものの真理は、

よく言えば心地よい開放感、

悪く言えば箍が外れて理知的でない判断をしてしまうということなんだけど、

もっともっと本質的な何かがあるような気がしてならない。

私は、「歩く」という行為が、単純な交通手段として好きなだけでなく、

単語として醸し出すゆったり感や落ち着きを含めて、

人生の指針として考えている節があるのだろうと思うのだ。

人生という旅の中で、

どんな道を歩いてどんな景色を見たかということよりも、

歩いている自分自身の心持ちや足並み、そして自分自身が発する雰囲気を、

何よりも重視しているように思う。

 

 

「どこから来て、どこへ行くのか。みんな考えとうと。でも答えはなかと。みんなが欲しがるような答えはどこにもないと。・・・(中略)・・・どこ、と特定できる場所やら、最初から誰にも用意はされとらんと。どこにこだわるけん、人は迷うったいね。すべては心の中にあるとよ。どこではなくここに、あると。」(『右岸 / 辻仁成』の主人公、祖父江九(14)のセリフ)

 

 

博多弁っていいなぁ。

学校で時々真似して使ってみたりもするんだけど、

あたたかくて、力強くて、しゃんとした気分になります。

今日は二日酔いがツライな。(笑)



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2009年01月03日

あけまして、2009

「修論が忙しいから。」という理由により、初めて東京で年を越しました。

実際、人のいない隙を狙って、ばーっと実験できたのでよかったのですが、
年末には急遽アルバイトをしたり、
バイト後の打ち上げで飲んだくれて、そのまま酔っ払って新年を迎えたり、
元旦は、“元旦”って感じのライブに行ったり、
研究室のみんなと、おせちをつついたり、
と、思いのほか充実した楽しい年越しになりました。
わっしょい09元旦おせち








毎年、立てては忘れ去られていく目標だけど、形式に則って今年も。

●はぐくむこころをもつ

目的地も定めないまま飛び立って、気まぐれに降り立って、そこここを楽しむ、
っていう生き方をしてきて、
いつの間にか、それが自分らしさみたいに感じてもいるけれど、
それだけじゃ、なんか、寂しいなって思うようになってきた。

熱しやすく冷めやすく、気まぐれに気ままに振舞ってきたこれまでを振り返ると、
どこへ行っても何をしても、
何かしら得られることはあって、いい経験にもなっていて、
「人生は歩いたあとに道ができるもんだ」と、もちろん今も信じてやまないのだけど、
なんていうか、
後ろにできた道を振り返って、ふむふむ、いい人生だな、と感慨にひたるばかりでなく、
スタンプラリーみたく、いくつか行きたい場所を列挙して、ひとつずつ丁寧に巡り、積み重ねていくような人生を送りたいなと思うのです。


あれもこれも欲しがる自分に、いい意味で疲れてきたというのもあるかもしれない。
落ち着く場所を“見つける”んじゃなくて、“つくりたい”。
少しずつでもいいから、つくって、いとおしんで、はぐくんでいきたい。

今年は、やっと就職して自立するわけだし、
しっかり自分の足で立って、根を張って、がんばっていきたいものです。


みなさま、今年もよろしくお願いします。



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2008年12月28日

研究室にて

そぼろ丼休日登校したら、修論追い込みの同期たちがいて、

うちひとりが作ってくれた三色丼を食べながら、

昼間っからビールを飲んだ。

 

 

焦るということが苦手なわたしは、
(気がつけば一番遅れをとってしまっているようなのだけど)

気持ちはむしろ穏やかで、

研究室の見慣れた風景がいとおしく思えるような余裕さえある。

研究室いろいろ3

研究室いろいろ1

 

 

 

 

誰に憚ることなく試薬も道具も自由に使って実験をし、

誰に褒められることもなく黙々とデータを積み重ねていく。

どこまでがゴールなのか、誰もおしえてはくれないし、

どれほど価値のある研究なのか、誰も判断してはくれない。

そうして、時には投げやりな気持ちになりながら、

でも、やっぱり、自己満足以上の何かのために、

今すべきことを考え、データを解釈し、とりあえず“やってみる”。

ひたむきさとも、また少し違う、なんだろう、自我みたいな気持ちを、

この3年間で知った気がする。

 

そんな日々の中で、ふたまわり、24歳を迎えました。

birthday cakeお誕生日には、

これまた研究室のみんなが、

サプライズでケーキをつくってきてくれて、

感動した。

 

12歳の頃、12年後の自分がまさか東京にいるだろうとは思いもつかなかったし、

もしかしたら、結婚して子どももいるかもしれない、ぐらいに考えていたけれど、

実際は、24歳になってやっと就職、結婚どころか彼氏もいないとは。(笑)

同じように、12年後、36歳の自分が楽しみだな〜



christmasbaby at 19:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 考えたこと | 学校とか真面目なお話

2008年12月21日

心おきなく、休日

ブロッコリツリー毎年恒例の、研究室で行う忘年会は、

年々豪華で、お洒落になっている気がします。

 

 

例のごとく飲みすぎて、せっかく学校に泊まったので、
どようび、朝からちょこちょこと実験をこなす。

夕方から、ふらりと銀座に出かけ、ひさびさにひとり映画しました。

マルタのやさしい刺繍

 

 

 

『マルタのやさしい刺繍』、全く気にかけてもいなかったのだけど、
ポスターを見た感じと、この日の自分の心のおだやかな感じとが共鳴して、
ふわりと映画館に足を踏み入れました。

映画は、予想以上でも以下でもなく、
おばあちゃんのあたたかな笑顔や、いかにもスイスの田舎らしい情景が、
ちいさな光となって心に灯りました。

 

にちようび、

脳ミソが腐るほど眠って、
山盛りの洗濯物を片しながら、少し部屋の片付けをし、
しばらく読み続けていた長編小説をやっとのことで読み終えました。

左岸

『左岸』 / 江國香織

 ひとりの女性の、
恋愛や、家族や、それ以外のこと、
小さな頃から、中年に至るまで、
その人生の物語が、
じっくりと、でも淡々と書かれていました。



活字を拾い上げ、むさぼるように物語をなぞって、
心地よい疲労感と、読み終えた満足感と、
なんとなく幸福な気持ちになりました。

江國さんの言い回しがやっぱり好きで、印象に残ります。

 

「不在が存在よりも濃い気配をつくる」

「一杯のお酒にできること。
その即効性と底知れなさ、あとかたもなく消える儚さと可笑しさに、何度でも驚く」

「重い言葉より軽い言葉の方に、真実はむしろ宿るからだ」

「おもしろくないというよりも、おもしろがり方に自信がないみたいに」

「日々消費されるためだけに湧くエネルギーの存在」

 

気がつくと、もうすぐ誕生日じゃないか。

日々を夢中で生きているうちに、年もとるし、状況は変わり続ける。

 

藤田嗣治本の中に出てきた画家の風貌が、
藤田嗣治のそれとそっくりで、
あくまで描写された外見の部分だけなのだけど、

夏ごろ、札幌でたまたま行ったレオナール・フジタ展を思い起こさせた。

描かれた人物たちは線が細く、
でも隆々とした筋肉をもち、
まさしく人間という生き物であることを感じさせ、
ドキリとする展示だった。
戦争に翻弄されながらも、パリを愛し、
レオナール・フジタ戦後日本を離れてフランスに帰化し、カトリックに改宗。
最後に壁画をかきあげた教会、その時間を過ごしたアトリエを、ぜひともいつか訪れてみたい。

そして、その最期の日々を中心とした回顧展はすばらしいものであり、
今また東京でお目にかかれる機会があるので、
きっともう一度行って来ようと思う。

本の中に出てきた画家(名は青山志津夫という)の言葉、

「僕は拘泥することが嫌いでね。大切なのは生きのびることだ。生きのびるのは、おお事です。金があろうとなかろうとね」

これはなかなかに、心に響くセリフだった。

「生きのびる」ってほど絶望的な気持ちでは全くもってないけれど、
「拘泥すべきじゃない」さまざまな物事には思い当たるふしがあるからだろうと思う。

 

早く、辻仁成『右岸』も読みたいぜ。

 

つまりは、平和で、おだやかで、でもなんとなく充実した休日だったのでした。



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2008年12月05日

ちょいと寄り道、かがわけん

アンパンマン列車瀬戸大橋を渡って、実家に帰るとき、

いつもなんとなくよそよそしい感じがするけれど、

一晩過ごせば、なつかしの故郷になる。


その、ふんわりとした、つかみどころのない不安は、

無意識のうちに纏った、かたちのないプライドの鎧のようであったり、

ハリネズミが隠し持ってたハリを体表にとんがらせるみたいな防衛反応であったり、

よくわからないけれど、脆く崩れ去る何かであるようです。

 

週末に兵庫で学会があるのをいいことに、

“運転免許の更新”という大義を掲げ、

実家に寄り道しています。

こう見えて“優良”ドライバーなので、

更新手続きなど小一時間で終わってしまい、

モッフル
新しいショッピングモールで、お買い物をして、

餅のワッフル(モッフル)を食べたり、

 

ドーナツシュシュ
お母さんにおそわって、

毛糸でシュシュっぽいものを作ったり、

 

ちゃっかり、実家のゆったりした時間を味わっています。

 

大学院に進学してよかったと思うことのひとつに、

もう一度、卒業式を迎えられるということがあります。

成人式のときに着た、お母さんの振袖、

あと着る機会は、お兄ちゃんの結婚式ぐらいだろうと思っていたけれど、

大学院の卒業式および謝恩会では、はりきって目立とうと心に決めました。(笑)

そのためにも、修士論文、早く書かなきゃ・・・

振袖








最近、友人Sおねとビックリするぐらいよく遭遇するのだけど、

先日は勢いに任せて、立ち呑み屋へ

話せば話すほど宙に浮かんでいく言葉を交わしながら、

今の私に必要なのは、こういう、漠とした時間なのだと実感した。

そういえば、そのあと彼女からきたメールで読めなかった部分があって、

今急に思い出して検索してみたら、

「四方山話」と書いて「よもやまばなし」と読むのだね!

しかも、「四方八方、話したいことが山ほどあること」だって!!

なんか、今改めて、笑えた。

そうなのだ。
私は、こんな風に、好きな言葉を好きなタイミングで使ってくれる人が大好きなのだ。
好き嫌い、気持ちいい悪いって、直感以上の何物でもなくて、下心も世間体も何もなく、ただ大事な感覚なのだよね。
こうやって、膝カックンみたくほぐしてくれる人が身近にいっぱいいてくれて、私は幸せなのだ。

明日は、学会より一日早く兵庫に行って、大事な大事な友人Mどりと久々に再会。
話したいことが山ほどある!
まさしく、四方山話したい!

さて、実家あと一晩、楽しもうっと



christmasbaby at 00:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 考えたこと 

2008年12月01日

紅葉を愛でる

気持ちよく晴れた日曜日は、新宿御苑で紅葉を楽しみました。


もみじは、紅葉の代名詞だけあって、幻想的な美しさ。
もみじ1もみじ2さかさ紅葉

 

 

 



フランス式庭園には、色とりどりのバラ。
バラ1
ティッシュでつくったみたい。(笑)





バラ2

マジパンでつくったみたい。(笑)





黄色いバラもあるんですね。
バラ3バラ4







グラデーションかかってるのとか。バラ5バラ6 アラベスク










紅葉は、葉をおとすための準備の結果として起こる現象だそう。


冬の乾燥に備えて、水分蒸発を控えるため、葉を殺して落とす。

その準備として、茎と葉のパイプラインが切断され、葉の葉緑体はどんどん分解されていく。

そうして、葉緑体の鎧をはがされた葉は、

イチョウのように、もともとの黄色(カロテノイド)を呈したり、

もみじのように、行き場を失った糖分が新しい赤色の物質アントシアニンを形成したり、

色鮮やかな変化を見せてくれる。

 

カラフルで、形もさまざまなバラは、

バラを愛でる人々、美しさを求める人間たちが品種改良を繰り返した歴史の象徴。

 

そんなことまで考えながら、御苑散策を楽しんできたわけではないけれど、

事象には事象なりの、意義や事情があって、

選び取ることで、植物だって人間だって生きている。

ひとたびそういう思いに駆られると、

いちいち必死に整合性を求めてしまう自分の思いも、

なんだか、いち生き物としてごく当たり前のように感じられ、

滑稽な気持ちになる。

 

・・・ちょっと物思いにふけりすぎかな、こりゃ。(笑)



christmasbaby at 20:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0) お出かけ | 考えたこと

2008年11月30日

飲んだくれて、振り返る

幸せな時間を振り返るときもまた、幸せな時間。

■Ask me now (Thelonious Monk) / Joe Jennings(As), Charlie Robinson(Gt), Ray McMurtry(B)
http://jp.youtube.com/watch?v=pZzU9S_berQ

■Mr.Syms (John Coltrane) / ???
http://jp.youtube.com/watch?v=w-4aRoT5BaU

■Cousin Mary / John Coltrane
http://jp.youtube.com/watch?v=zSiisov4jHU

■In a sentimental mood (Duke Ellington) / Elvin Jones(Ts)
http://jp.youtube.com/watch?v=cq_RbAgqyhw&feature=related

■In a sentimental mood (Duke Ellington) / Michel Petrucciani(p)
http://jp.youtube.com/watch?v=-YL6rzChIM8

スタンダードジャズが好きな理由は、なんといってもアレンジをいろいろと楽しめるところ。
好きな曲、どこかで聴いたことのある曲、初めて聴くけどメロディラインが覚えやすい曲、アーティストごとの表現を味わいながら、ときに元の曲のもつ美しさが際立つ瞬間に、身震いする。
いろんなジャンルの音楽を聴いてきたけれど、これから一生じっくりと、ゆっくりと、軽やかに、でも深く、末永く付き合っていきたいのってジャズなんだろうな。

ライブの前にふらりと入った居酒屋が、とにかくしみったれていて、店構えもどーんとしていて、でも押し付けがましくなくて、すごくよかったのだけど、ご主人の病気のため、今年いっぱいで閉めてしまうらしい。
近頃レトロな居酒屋が流行っているのか、しみったれた雰囲気を再現しながらも清潔感があってキレイという日本語的に不思議なお店が多くあるけれど、本当に存在感を放っている店って少ないのかもしれない。

最近の若者はお酒を飲まないそうだけど、幸いにして、いや、幸か不幸か(?笑)、少なくとも私のまわりは飲む人ばかりだ。
「若者よ、酒を飲め」というわけではないけど、“飲みに行く”という行為がスタンダードでなくなること、下手したら失われていくことが、恐ろしい。
仕事中だけではわからない上司の本音とか人柄とか、洒落たカフェで言葉をかわしてるだけでは見えない友だちの心の深いところとか、あるいは普通に生活してたら出会えないような人々の人生、生活そのものを垣間見たり、意見をもらったり、“飲みに行く”っていろんな垣根を越えられるすばらしい行為なのに!
たとえお酒が弱くても、その場を円滑にするために無理して飲みながら、だんだん場慣れしていたサラリーマンの光景は、もうほとんど見られなくなったようだ。
“飲めない”んじゃなくて、“飲まない”んだってね。
・・・こうして、アルハラする上司になっていくんだろうか、わたし。時代の流れに反して(笑)

最近、女性(同輩はもちろん、後輩も先輩も)と飲むお酒の時間が非常に楽しい。
おんなって、わがままで、そのくせ複雑で面倒くさくて、醜い生き物なんだけど、そこが人間らしくて美しくて、いとおしい。
これは、とあるゲイ(じゃないバイだ)の友人の言葉だけど、その意味がわかるようになってきた気がする。
もちろんおんなである自分に対しても、いい意味で寛大になってきたのか、多少遠回りしたって、多少迷走したって、なんかそれがまた大事だなと思えるし、一歩ひいて客観的にくすりと笑えたりするようになってきたかも。

今日もいい天気で、気持ちいい一日になりそうだ。



christmasbaby at 10:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 音楽 

2008年11月19日

修論の決意表明

毎日も、毎週も、毎年も、同じようには過ぎてゆかない。

 

月曜日、研究室のミーティングで来年度の学会が話題にのぼり、
教授から「君はどうする?どのデータで行く?」と聞かれ、
一同あぜんとした直後に爆笑。

「わたし、来年はもう卒業してますけど。(笑)」

急に、自分が卒業することに、実感が湧いてきた。


毎日、研究室で日課というか癖になっている、みんなとのお茶の時間。

毎週月曜日、研究室全員で教授の部屋に集まって行うミーティング。

毎年、必ず巡ってくる6つの関連学会やその他の恒例行事。

研究室で過ごした時間は、24年の人生の中の、ほんの3年間だけど、
あまりにも当たり前に、あまりにも深く力強く、日々生きてきた場所なので、
ずっとここにいるんじゃないか、ずっとこの時間が続くんじゃないか、
そんな気さえしてしまう。

でも、淡くもカタチある実感が湧いてきた今、この残された時間を大切にしようと心底思う。

きっと、一生忘れられない3年間。
全力で完走したい。



christmasbaby at 20:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 学校とか真面目なお話 | 考えたこと

2008年11月10日

かわいいと思う気持ち

先日、地下鉄の駅のホームで電車を待っていたら、

線路のそばでちょこちょこと動くものが見えた。

近寄って見てみると、それはいわゆるドブネズミ。

いったい何をしたいのか、どこに行きたいのか、

線路わきをがさごそとせわしなく動き回り、

電車が近づいてくると線路の陰に消えて行ってしまった。

ドブネズミったら、都会ではゴキブリの次くらいに疎まれ、嫌われてる存在なのかもしれないけど、

そのいたいけなそぶりは、かわいらしかった。


ふと、生き物をかわいいなと感じる心って、どうやって形成されるんだろうと疑問に思う。

以前、人間や動物の赤ちゃんをかわいいと思う気持ちは、

長い年月をかけてヒトなどの高等動物(哺乳類と鳥類)が獲得したいくつかの遺伝子によって定められていて、

いわゆる“母性本能”として、先天的に備わっているものだと聞いたことがあるけど、

本当にそうなのかな。


例えば、わたしはスズメを全くかわいいと思わない。

というのも、うちの実家が農業を営んでいたため、

スズメは悪い鳥だとおしえこまれ、

しまいには、エアガンで打ち落とすぐらい、躍起になって退治した。

当時、年のころは10歳くらいだったか、

直感としてスズメを憎いなどとは思っていなかったし、

ただ褒められたいがためにスズメを攻撃していたのだけど、

スズメをかわいいとは思わなかったし、今も思わない。


そうすると、育った環境や関わってきた物事が大きく影響するのかな。

昨日、小さな公園を散歩していた時、

小さな子どもが大きな犬と向き合い、おそるおそるじゃれあい、

奇妙な連帯感をもって、同じ目線で対峙しているのを見て、

いつ、どの瞬間から、彼らはお互いが違う生き物だということに気付くのだろうと思った。

それは寂しく、ある種の決別であることには違いないのだけれど、

でも何やら穏やかであたたかな共通理解の上に成り立つ、

他の理解を超越した、新しい関係性なのだろうなと思った。


将来はきっと、犬を飼おう。



christmasbaby at 18:13|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 考えたこと 

2008年11月07日

ビールを飲んで痛風を治す

11月1日〜2日、うちの教授が会長の学会があり、スタッフとして雑用に追われていましたが、基本的にはメイン会場の音響+照明の担当だったので、ほとんどの講演を聴くことができました。

中でも、おもしろかったのが、

田代眞一先生の『ビールを飲んで痛風を治す』

ビールを飲んで痛風を治す先生ご自身が大のビール好きで、何度か痛風発作を起こされているのですが、「ビールだけが悪者なわけじゃない!」という信念のもと、おもしろい視点から持論を展開しています。
講演では、酒の肴の写真を数々見せながら、それらをジョッキビールと同じプリン体含量に換算したサイズに分けて隣に並べ、食品はこんなに少なくてもプリン体が多いんだぞ、ということをアピールしており、その写真に笑えました。
(飲料と食品を比較するのは卑怯(笑))

←ちなみに、こんな本も出ています。まだ読んでないけど。

 

 

以下、講演内容のメモ

●プリン体って?

プリン体(正式名称プリンヌクレオチド)とは、細胞核にあるDNAの主成分です。
DNAは細胞1個あたりにつき1つあるので、細胞数の多い食べ物ほどプリン体含量は多くなるわけです。
例えば、魚卵にはプリン体が多いと言われるけど、粒が小さいものほど細胞数が多くなるわけだから、グラムあたりに換算すると、イクラよりもとびっこやたらこの方がプリン体含量は格段に多くなるわけです。
同じように、卵巣よりも精巣(いわゆる白子)には、プリン体が豊富なので、要注意。
また、とんこつラーメンには、骨髄などの細胞分裂がさかんな部位がもちいられているので、これまた要注意なのです。


●痛風発作と尿酸

痛風は、こうしたプリン体からできる尿酸が血液中で結晶化し、関節で炎症を引き起こす発作のことを言います。
痛風にならないためには、いかに尿酸を尿中に排泄するかがポイント。
つまり、水分をしっかり摂って、体を温めて血液循環を良くすることが重要です。
ビールを好きな人は、お風呂あがりや疲れてのどが渇いたときなど、軽い脱水状態で飲むことが多いですが、このとき体は水分をなるべく蓄えようとしているため、尿酸の排泄が促されず、体内にたまりやすくなります。
また、同時に摂取しているアルコールが、優先的に分解して排泄されるので、プリン体の分解や尿酸の排泄が遅れ、ますます悪循環に。


●最近のビールとプリン体事情

最近、プリン体カットの発泡酒が出ていて、日本ではもちろんビールより安く売られています。でも、中国では、「健康にいいビール」として、ビールより高値で売られています!
また最近、酵母の旨みが残っているベルギービールなどの濃厚なビールが人気ですが、普通のビールより生きた酵母が多いわけなので、すなわちプリン体含量も普通のビールより多いのです。

 

まとめると、水分をしっかり摂ってからビールを飲み、酒の肴に含まれるプリン体にも気をつけることが大切。

また、田代先生が言っていて、そのとおりだなぁと思ったのが、
「痛風発作がどうして起きるのか、からだのしくみを知り、プリン体がそもそも何なのか、どういう食品にどうして多く含まれるのか、食品を生物学的な視点でみられるよう、わかりやすく患者さんに解説し教育していくことが大事なのです。」
という旨の提言。

実際、田代先生のスライドはすごくおもしろくて、話術にも長けており、会場の雰囲気が非常によかったので、ますます説得力がありました。


や〜、学会後、打ち上げで飲んだビールはおいしかった〜(笑)

 




christmasbaby at 16:04|PermalinkComments(0)TrackBack(1) 学校とか真面目なお話 | 

2008年10月18日

にく!

今日は、友だちにおしえてもらって、東京食肉市場祭りへ

品川にある東京食肉市場で、国産肉の理解と普及を目指して行われているイベントだそう。

食肉市場まつり08

ポップな総合案内所

 

 

 


非常にアットホームなイベントで、学祭っぽかったです。
家族連れが多くて、なんか穏やかで、ほっとしました。

目的は無料試食めぐり!
30分並んで、和牛しゃぶしゃぶとモツ煮込みをゲット!!
霜降り和牛しゃぶしゃぶの試食モツ煮込み試食

 

 



昼間ビールを片手に肉を味わい、ガールズトークに花咲かせ、
色気のないわたしたちだけど(笑)、すごく楽しかった〜


さすが食肉市場だけあって、
国産肉のいろんな部位や加工品が売られており、
こんなの見たことないってぐらいな霜降りの牛さんをお持ち帰り。
ほろ酔いで帰宅して、
赤ワイン片手に、飲みつつ料理しつつ、贅沢なキッチンタイムを過ごしました。
お持ち帰り肉!すきやき






いい肉ってのは、量食べられないもので、すんごい満腹感があるのね。
やっぱ、脂がたーっぷり筋肉の間に入っているからかな。



先週はワインに泣いたから、今日はワインで笑った
たいていの欲求不満は、おいしい食べ物とお酒で満たされる気がします。
それはもちろん、わたしが食べ物やお酒が好きだからというのもあるけれど、
そういう意味でなく、
たいていの不満や寂しさは、他のことで紛らわせることができると思う。
それぐらい、
人間の脳内では、ごく小さい容量の中に膨大なネットワークが詰め込まれていて、
そのネットワークを介して生じる、刺激伝達による感情の変化なんて、
大きいようで、実はちっぽけな結果でしかないんじゃなかろうか。
だから、甘んじて振り回されることなく、ぴんと背筋を正せば、
あっという間に新しいネットワークが作動して、
新しい景色が見えるかもしれない。

ふふふふ。
ワインがおいしい夜でした。



christmasbaby at 22:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 食べ物