December 31, 2012

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長らく放置してましてすみません。
正直に言うと、更新意欲が湧かなかったもので。

どうしてもしっかりしたエントリーを書こうとしてしまい、
資料の準備や研鑽、そして記事執筆に疲れてしまったのが原因でした。
良い時はそれでも続いていたのですが・・・。

今後はhttp://Twitter.com/colonna_e_sport
地味にちょっとずつやっていきますので、良かったらよろしくお願いします。

こちらはたまに長文を書きたい時に(月1ぐらいで)
更新できればと思います。

(2010/4/9更新)

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December 31, 2009

2009/01/05

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January 05, 2009

西岡の3年契約について

○公式
契約更改のお知らせ

○関連記事
ロッテ西岡WBC外れ1000万円返上で更改

○関連エントリー
TSUYOSHIの大型3年契約


1週間ほど前のニュースですが、西岡の契約について。

3年契約ということは昨年の更改時に明らかにはなっていたものの、
年ごとの契約内容や出来高など詳細は不明だった。
2年目の契約になってようやく全貌が見えてきた、という感じ。
それにしてもお国柄の違いがあるとは言え、MLBに比べると、
NPBの契約内容に関する秘密主義には辟易させられます。
金額についてはもちろん、複数年であることを公表していなかったり。
プロであるのだから、成果とそれに対する報酬は誇るべきであり、
またそれが妥当でないとする批判も甘受すべき、と思います。


●来年は2億円プレーヤー?

推定ではあるが、2008年の年俸が1億4000万円+出来高という形だった。
そして今回の更改では、1億8000万円+出来高というところを、
年俸に含まれる予定だったWBCボーナス(?)を西岡が返上した形で、
1億7000万円+出来高という形で合意した模様。
これに昨年の更改時の「3年7億円」という報道を信じるならば、
以下のような契約が推測できる。

 08 1億4000万円+出来高(最大5000万円?)
 09 1億8000万円+出来高( 〃 )
 10 2億2000万円+出来高( 〃 )
 総額 約7億円

もちろんこれは推測なので、来オフの更改時にはまた違ってくるかもしれない。
ただ、FAと重なる11年以降の複数年についても考慮しておく必要もある。

ちなみに、記事では「西岡が自ら返上した」という美談的な書き方だが、
WBCへの選出どうこうではなく、仮にWBCに選出される前提で契約を結び、
選出外となった場合のことを考慮していなかったとしたのなら、
これは球団側のミスだと思う。1000万円は安い金額ではない。
単純計算であっても、それで育成選手が4人は雇えるのだから。


●リードオフか、3番打者となるか

残念ながら今回のWBCの選からは漏れたものの、既に球団の顔であり、
人気はもちろん、グッズの売り上げなどもトップクラスだろう。
球団全体で見れば、遊撃手のリードオフタイプとしては荒木、井端(共に中日)や
川崎(福岡ソフトバンク)などが挙がる。彼らも年俸や成績は近いものがある。
ただ、リードオフに単年2億円前後という金額はやや割高な感も否めない。
これからの2年でどのように成績が推移するかは注目すべきだろう。
打率・出塁率をさらに上げるか、企図数・成功数共にやや減ってきた盗塁を増やすか、
欲を言えばリードオフとしてはどちらもクリアしてほしいところだ。

またこれは賛否両論ありそうだが、かつての松井稼頭央のようにパワーを増し、
3番打者として開花する可能性を模索する点も無いとは言えない。
昨シーズンは小さい故障や五輪での離脱もあったが、13本塁打を放った。
パワーを増して健康で1年で過ごせば、20本も不可能ではないと思う。
もちろんその場合はアベレージとの両立が鍵になるだろう。
20本打ったからと言って、例えば打率が.270程度になってしまっては困る。

とは言え、チーム状況から言えばリードオフとしての起用が続くだろう。
中軸には大松、里崎がおり、下位での起用が多い今江もここに入るだろう。
井口を獲得するのならば当然、3番ないし6番を井口で埋めることになる。
一方、リードオフタイプは早川、根元ぐらいで、やはり1番・西岡で起用したい。
個人的には09年は最低で130試合、打率.300 10本、30盗塁、OBP.360が、
年俸1億8000万円の西岡に期待された「ノルマ」だと思っている。


●蛇足ですが、相変わらずの・・・

それにしても、公式の「契約更改のお知らせ」はファンを馬鹿にしてるとしか思えない。
まだ1000万円を返上したという「美談」の方がニュースリソースとしては良い。

繰り返しになるが、球団も、選手側も、契約内容をできるだけ公表してほしい。
税務上の問題があるとも言われるが、まさか脱税が前提ではないだろう。
成績と金額、また球団内でのマネーバランスを考慮している、と言われるが、
選手にはもっと堂々としてほしい。プロであることの自覚にも繋がると思う。

選手会ももっと積極的に情報公開すべきだろう。
年俸自体は選手会調査で球団別の年俸総額などを発表している以上、
個別の年俸についても発表しても問題はないと考える。
これはFAでの補償にも絡んでくるし、選手の個人情報という以上に、
ファンが球団の経営面やFA等の戦略面を知り考えるための情報となる。
そうした様々な面から深く「見てもらう」ことがファンの質を上げ、
「プロ野球ファン」を増やしていくツールになるのではないかと思う。

January 03, 2009

井口獲得の噂

○関連記事
ロッテ井口へ2年4億円と「指導者手形」


マリーンズのオフはFAの慰留に始まり、結果的に全員が残留した。
外国人選手ではシコースキー、ベニーが保留選手名簿に載り再契約をしたものの、
オーティズ、アブレイユ、呉偲佑の3選手については未だに契約をしていない。
瀬戸山社長は12月初旬に「どの選手も残留が基本線」と語っていたものの、
特にオーティズについては、他の補強話とリンクしてくるため先行きは不透明。
補強話とは、12月からちらほらと噂が出ている井口の獲得話である。

振り返ってみるとかなり鬱屈とした文章になってしまいました。
某スポーツ紙並みに読み飛ばしてください。


●井口 資仁
2B-右 34歳 385万ドル※08年
:福岡ダイエー(97-04)→シカゴ・ホワイトソックス(05-07)
→フィラデルフィア・フィリーズ(07)→サンディエゴ・パドレス(08)
→フィラデルフィア・フィリーズ(08)→FA

Y Tem Lev Pos   G  AB H  AVG HR RBI SB BB SO  OBP/ SLG
06 CWS AL 2B    138 555 156 .281 18 67 11 59 110 .352/.422
07 CWS AL 2B    90 327 45 .251 6 31 8 44 65 .340/.382
  PHI NL 2B    45 138 42 .304 3 12 6 13 23 .361/.442
08 SD NL 2B    81 303 70 .231 2 24 8 26 75 .292/.304
  PHI NL 2B     4  7  2 .286 0  0 0  0  0 .286/.429


かつてはホークスで中軸を打ち、01年には「30(本)-40(盗塁)」を達成。
パワーとスピードと巧さ、走攻守でそれらを兼ね備えた大型二塁手として、
ホークスの黄金時代、そして「ダイハード打線」と呼ばれた打線の一端を担った。
04年オフに特約条項を理由した自由契約となってMLBへ移籍、翌05年には
シカゴ・ホワイトソックスで「2番・2塁」として、ワールドシリーズ制覇に貢献した。
その後はフィラデルフィア、サンディエゴと転々とし、今オフはFAとなっている。

現在はMLB残留を基本線としながらも、条件次第では日本球界復帰を示唆。
MLBではサンフランシスコ・ジャイアンツやカンザスシティ・ロイヤルズなどが
レギュラー2塁手の座を前提としたメジャー契約をオファーするのではないか、
と言われているが、今のところはどちらも噂の域を出ていない。
ただ、どちらの球団も2塁手の補強自体は急務となっている。
日本側では今のところマリーンズのみが表立って獲得に動いていて、
報道では2年4億円に"引退後"の保障をオファーしたとも言われている。
その他では2塁手が空いている球団もそう多くはなく、資金面その他を
考えるとかろうじて読売が動くかどうか?、というところだろう。


●2塁手は根元+オーティズ

昨シーズン、マリーンズの2Bはオーティズと根元がほぼ分け合った。
どちらも3Bや1Bなどを兼任したが、守備機会では根元が85試合、
オーティズが40試合で、これに田中雅(24試合)、堀(21試合)と続く。
根元は好打者タイプで、スピードもあるので1・2番を期待される選手。
昨シーズンは打率.296(314-93)をマークし、一時は3割半ばを打っていた。
課題は左をやや苦手することで、プラトーン要員から抜け出すには
大松などと同様、左投手を克服して首脳陣の信頼を勝ち取ることが必要となる。
また、守備はレンジは広いのだが肩が弱く送球が不安定なのが懸念材料。
ただまだ25歳と若く、将来的には2Bのレギュラーを期待される選手だと思う。

オーティズはパワーを落としてはいるが、千葉マリンに適応したと考えたい。
2塁守備の球際の強さや肩は根元の上を行くが、1Bや3Bで起用されると
不慣れなポジションのせいか守備の評価は一段階落ちる。
左を打てない右打者という点で根元とのプラトーンにジレンマは生じるが、
とは言えそのユーティリティ性は貴重で、それなりに打力も期待できる。
引き続き根元と2Bを分け合い、1Bや3Bのバックアップを兼任するだろう、
と思われていたものの前述の事情から、ここへ来て再契約が遅れている。
その他ではユーティリティの田中雅、ベテラン堀、復調が遅れている青野と続くが、
基本は根元と、再契約が前提になるがオーティズの争いとみていいだろう。


●井口獲得を戦力的にみる

以上の理由からすれば、2Bにレギュラークラスの選手を獲得することは疑問だ。
オーティズは契約せずにいればいいが、根元の出場機会は確実に奪う。
また、井口獲得には2年4億円という額をオファーしていると言われている。
ズレータは確かに抜けたが、FA組の慰留などで資金は埋まっている、とみる。
これは今後数年で赤字を軽減する、という球団側の方針とも矛盾するし、
少なくとも資金的には根元を使って育てる、という形が基本になるはずだ。

とは言え、MLBでも2Bのレギュラークラスの力を持つ井口は魅力ではある。
昨シーズンは極端に打者不利なサンディエゴのペトコ・パークに戸惑った。
それが原因で打撃の調子を崩し、故障もあって失意のシーズンとなった。
千葉マリンも似たようなものではあるが、それでもその影響はペトコほどではない。
ある程度健康にやれるという前提ではあるが、NPBなら120-130試合で
.280-290 20本は打てる力はまだあるのではないか、と推測する。
そのクラスの選手であれば、年2億円の年俸はまあ致し方ないところだろう。
そうした数字の期待値と費用対効果自体には納得はできる。
ただ、根元がいる限りはあえてそこに資金を使う必要はない、と言える。
ちなみにホークス時代のラスト2年は平均で.330 25本という数字を残したが、
ラビット全盛でもあり、今その数字を期待するのは難しいだろう。


●井口獲得を違う視点からみる

ここで穿った見方をしてみると、球団側とボビー・バレンタイン監督との
編成や補強を巡る対立や考え方の違いが浮かんでくる。
キム・ドンジュの身分照会(オファーという段階ではなかった)を
巡る行き違いがあり、両者が別々の観点で動いていたことがわかる。
これは推測だが、バレンタイン監督はオーティズを残留させたいのだと思う。
平均以上の打力があり、1B/2B/3Bと内野で複数ポジションが守れ、
ズレータのように自己主張をせず、年俸もそれほど高くないオーティズは、
バレンタイン監督の「猫の目起用」に応える人材である。

一方、井口は瀬戸山社長がホークスで球団代表を務めていた時に
獲得した選手(獲得した97年オフに脱税事件による引責解雇。99年復帰)であり、
昨年11月に副社長となった石川氏は当時、ホークスのスカウトを務めていた。
球団側に編成の主導権を戻す、という意味では最も獲得しやすい選手だろう。
バレンタイン監督はズレータとの再契約をせず退団した後に、
「1人の選手に大金をかけたことは間違い。育成に使うべきだった」
と語っている。この言からすれば、1人の選手に大金を遣うことになる
井口獲得は賛成しかねるだろう。球団側が主導になっていることは明らかだ。


●どちらにしても、さして必要とは思えない

そうした権力争いを外から眺めるほど馬鹿馬鹿しいことはない。
ファンは蚊帳の外であり、決定権はない。ソシオ制度ならまた別だが。
ただ、前述の理由から井口の獲得には色々な矛盾が付いて回るし、
戦力的にみても、将来的な編成についてもベストフィットとは言い難い。
2年で4億円も使える資金があるのであれば、例えば右の外野手や、
ズレータが抜け、福浦が衰え、残りはベニーに橋本とやや弱くなっている
1B/DHのデプスに打力の期待できる外国人選手をプラスするとか、
そうした動き方をする方がより納得できると思う。

結論から言えば、井口自身はMLBでのプレーを最優先に希望していて、
そして最終的にはジャイアンツないし他の球団と契約する、とみている。
金額的には単年なら150-250万ドル、2年なら総額400-450万ドルあたりか。
昨年に永住権申請をしていることもあるし、メジャー契約ならば残るだろう。
球団側も獲得できなかったとしても、"球団側が主導して獲得に動いた"という
事実を残すことができる。パワーゲームを極端に邪推した見方ではあるが・・・。
個人的にはこうした見方はあまり好きではないし、もちろん憶測に過ぎない。
ただ「火のない所に煙は立たず」と言う。そして振り回されるのは、いつもファンだ。

January 02, 2009

ボビー・バレンタインとの決別

○公式
ファンの皆様へ

○関連エントリー
ボビー辞任勧告騒動は契約延長の駆け引きか


既に周知の通り、千葉ロッテマリーンズは、
2009年で契約が切れるボビー・バレンタイン監督との契約を更新せず、
2010年からは"脱ボビー"での新たな体制で行くことを発表した。

契約の更新や外国人選手獲得について球団と監督とのすれ違いが
報じられてきたが、「決別」という形で球団が答えを出したことになる。


●現状維持ではなく転換という選択

以前にもエントリーで書いたように、ボビーとの契約更新は大きな課題だった。
第2次バレンタイン政権と共に球団が推し進めてきたチームの改革や、
スタジアム改修などのファンサービス、そして地域に根ざした球団となる
イメージ一新などの改革は、ひとまずは一定の成果を出してきた。
ただ、2008年の観客動員数は球団の成績低迷などもあり、ややダウン。
サービスの観点から言えば、マイナスだったものをあるべき状態にしただけで、
ここからプラスへ転じるにはさらに大きなエネルギーが必要となる。
パ・リーグの球団を等しく悩ませてきた赤字体質はマリーンズについても
全く変わっておらず、昨年も一昨年も28億円という赤字を計上。
グッズや球場での収入は上がっているが、営業面やスタジアム改修で
投資をしたこともあり、大きな収益転換にはなっていないようだ。

球団としては、現状でコストカットできるところを考えた時に、
ボビーの5億円といわれる年俸や、年俸も含めてそれに付随する
関連コスト(総額8億円とも)が槍玉に挙がったのは妥当なことだろう。
5億円という年俸はNPBの監督ではトップで、MLBの監督を含めても上位になる。
"帝国"ニューヨーク・ヤンキースを率いて名将の名を確たるものにし、
昨シーズンからはロサンゼルス・ドジャースを率いるジョー・トーリ監督の年俸は、
08-10'の3年契約で総額1300万ドル(約12億円)である。
さらに言えば、ワールドチャンピオンとなったフィラデルフィア・フィリーズの
チャーリー・マニエル監督の年俸は150万ドル(約1億4000万円)
MLBとの年俸格差が叫ばれて久しいが、監督の年俸は大きな差はなく、
ここでボビーとの大型契約は重荷であり、契約更新は躊躇われたのだろう。
瀬戸山社長は、2012年までに赤字を10億円程度に減らすことを明言し、
ボビー体制でなくなる2010年には20億円程度まで減らしたい、としている。


●それでも貴重な人材

ただ、それだけの価値がボビーにあったことも事実ではないか、と思う。
MLBで長く監督を務め、そして日本でも監督を務めてきた。
そのコネクションは内外に渡り、また日米両方の野球を知り尽くし、
そうした立場から物を言えるという意味では他に類のない人材だろう。
ドラフトやFAにおける理不尽については時に指摘し、時に批判し、
またマイナーシステムの拡充においてはMLB出身者らしい提案をしている。
その強いパーソナリティはファンを惹きつけ、営業面でも貢献したと思う。
もちろん、それがMLBでもNPBでも敵を作ってしまったのは事実だろう。
度重なるスタンドプレーが球団内部にも敵を作り、編成などにおいて
主導権を取り返したい球団上層部の癪に障った可能性も高い。
正直なところ、シーズン開幕前に「今年で最後」という形にしてしまって
良かったのかどうかとは感じる。モチベーションの問題もあるだろう。
お家騒動を前倒しにして済ませた感は否めないし、これを機に球団側が
強い態度で動くように(一部から出た報道も含めて)マッチポンプと
なった節も無いではない。これについては推測でしかないが。

残念なのはそうした貴重な人材であり、まだまだマリーンズはもちろん、
NPBの発展や改革に寄与し提言してくれるであろう人材を、
半ばケンカ別れのような形で球団から追い出してしまうことだ。
球団は公式サイトでは「転機」や「発展のため」と謳ってはいるが、
その実が体のいい決別とコストカットであることははっきり見えている。
今後、ボビーがどういった就職活動をするのかはわからない。
NPBの他球団から監督やGMなどで引き合いがあるかもしれないし、
再びMLBの監督として復帰する可能性もあり得るだろう。
妄想に過ぎないと前置きしつつも、個人的にはコミッショナー事務局に
ファームの改革や運営などを行うマイナーリーグ事業部を作って、
そこの統轄(いわばマイナーリーグ・コミッショナー)をやらせてみたい。
その必要性やシステムなどは多く語られることはないファームだが、
以前から書いているように、選手やコーチ、スタッフといった人材の育成や、
興行面などにおいても、ファームが成しえる意義は小さくはない。
MLBとNPBの両方を知り、監督として育成システムの必要性を説いてきた
ボビー・バレンタインにはうってつけの仕事ではないか、と思う。


●「ボビー後」の想定

ともあれ、2010年は新監督となる。
"後任"は今の段階では推測することしかできないが、
西村、高橋といったボビー体制でブレーンを務めたコーチの昇格や、
OBの中では監督経験のある牛島氏などの名前が浮かんでくる。
初芝、黒木、小宮山(まだ現役だが)といったあたりの名前も聞くが、
これらは人気先行の感は否めない。指導者としての実績は不足している。
いずれにしても、次期監督は瀬戸山社長を始めとしたフロント主導で、
どちらかと言えば現場に主軸を置く実務系の監督を置くだろう。
個人的には大きな混乱を避けるべく、西村、高橋の両コーチの昇格を期待したい。
そろそろ、どちらも監督を務めてもいい次期ではないか、と思う。

当然ながら編成やFAについてははっきりしたことはわからないものの、
2010年は西岡が3年契約の、小林宏が2年契約の最終年となり、
また今季FAを行使する可能性のあった清水、橋本、サブローといった
主力選手も引き続き来オフにFAでの移籍の可能性が残る。
特に投手は世代交代の転換期にあり、先発では成瀬はもちろん、
唐川、大嶺、木村らが、既にブルペンでは主力となっている川崎、荻野がいる。
野手は外野を除けば若手も出てきてはいるが、一層の奮起を期待したい。
ボビー体制では西岡、今江、大松、成瀬といった若手を抜擢したが、
マリーンズは「育てる球団」であり、完成された選手を外から獲ってくることは、
主に資金面の理由でできない。これは今後も変わることはないだろう。
次期監督にもそうした若手を積極的に起用するマネジメントが問われる。
また、マネジメントを問われるのは営業面を含めたフロントにも言えることで、
赤字削減という明確な目標を打ち出した。その第一歩が「ボビー切り」となった。
ならば赤字削減はなんとしてもやり遂げないといけない。
主導権を握った瀬戸山社長の手腕がより一層問われることになる。


●感謝とラストイヤーへ向けて

マリーンズが強くなった一端には、間違いなくボビー・バレンタインの功績がある。
それはかつてのイメージを一新させた球団の姿そのものについても言える。
まあ、戦略や起用法、個々の采配について疑問を呈したらキリがない。
ここでは今までマリーンズと千葉に、そして日本野球に貢献してくれたボビーに、
一ファンとして感謝したい。これからも笑顔を絶やさず、健康でいてほしい。

もちろん、ラストイヤーとなる2009年シーズンはこれからなわけで、
その変わらない決意を本人はブログで表明してくれている。
変わらずに2009年も、マリーンズを熱く・冷静に応援していきたい。