2024年03月27日
これからどんどん暖かくなるのかな?
朝、散歩をしていたらソメイヨシノが開花していた。この調子だと一週間後くらいが満開かな?
『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』 東野圭吾 光文社 読了
うまいものだなあ、さすがだなあと思う。この話の作り。
その場における最善(ベストではないかもしれないがベターな)の策を差し出す魔法使い。何となくクリスティの『クイン氏の事件簿』を思い出しました(あくまでも個人的な感想です)。
『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』 東野圭吾 光文社 読了
うまいものだなあ、さすがだなあと思う。この話の作り。
その場における最善(ベストではないかもしれないがベターな)の策を差し出す魔法使い。何となくクリスティの『クイン氏の事件簿』を思い出しました(あくまでも個人的な感想です)。
2024年03月23日
風が弱まると暖かく感じる
『ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション』 川出正樹 東京創元社 読了
インヴェスティゲーションって何じゃらほいと思って辞書を引いてみたら「調査報告」。ああ、なるほどね。
各叢書に収められた作品を紹介するだけでなく、どういう人(たち)が、どういう意図をもって作り上げていったのかが書かれていて興味深かった。
例えば、日本出版共同の異色探偵小説選集は、新青年で上がりの人たちが再集結した夢の砦であったとか(『殺意』の初訳がこの叢書であったことを初めて知った。戦前に訳があるのだと勝手に想像していた)。
六興キャンドルとクライムクラブは、いずれもコレクターズアイテムだが、収録作品の選定の基準(というか意図)は、まったく違うということがわかった。そりゃまあ言われてみればその通りで気づかない方がどうかしているのだが。
あと、世界秘密文庫の『襤褸の中の髪と骨』に関する挿話は、おお、これはあの時の話ではないかと、懐かしかった。
インヴェスティゲーションって何じゃらほいと思って辞書を引いてみたら「調査報告」。ああ、なるほどね。
各叢書に収められた作品を紹介するだけでなく、どういう人(たち)が、どういう意図をもって作り上げていったのかが書かれていて興味深かった。
例えば、日本出版共同の異色探偵小説選集は、新青年で上がりの人たちが再集結した夢の砦であったとか(『殺意』の初訳がこの叢書であったことを初めて知った。戦前に訳があるのだと勝手に想像していた)。
六興キャンドルとクライムクラブは、いずれもコレクターズアイテムだが、収録作品の選定の基準(というか意図)は、まったく違うということがわかった。そりゃまあ言われてみればその通りで気づかない方がどうかしているのだが。
あと、世界秘密文庫の『襤褸の中の髪と骨』に関する挿話は、おお、これはあの時の話ではないかと、懐かしかった。
2024年03月20日
荒れた天気になるらしい
金利が十数年ぶりに上がるというニュース。
私の記憶が確かならば(確かではないということが最近わかってきた)、私が会社に入ったころは、定期預金の金利が6%とか3%とかだったような。独身で寮生活だったため住居費が少なくてすみ、ニ三十万のボーナスを丸ごと定期に入れ、ニ三年で利子が10万近くになったのでビデオデッキを買った。嬉しかったな。もちろん住宅ローンなど、借りる方の利子はものすごく高かったのだろうが。
『季刊 さりはま 1号』 さりはま書房 杉山志保 読了
基本的には、G・K・チェスタトンの翻訳(超訳と書かれている)短編集というかアンソロジーというか。『マンアライブ』が分載されるようだ。
ひねくれたというか、裏、裏の裏、裏の裏の裏、そのまた裏がありそうなチェスタトンの文章を日本人読者にわかるように訳するのは、とても難しいと思う。そもそも『マンアライブ』なんて、極東の国で読まれるなどとまったく想定などしてないであろうし、でもそこを、ゆっくりと開いていく感じなので、かみしめて読める。これからも楽しみ。
いつの間にか、チェスタトンについて結構な量を読みましたとなれば嬉しい。
私の記憶が確かならば(確かではないということが最近わかってきた)、私が会社に入ったころは、定期預金の金利が6%とか3%とかだったような。独身で寮生活だったため住居費が少なくてすみ、ニ三十万のボーナスを丸ごと定期に入れ、ニ三年で利子が10万近くになったのでビデオデッキを買った。嬉しかったな。もちろん住宅ローンなど、借りる方の利子はものすごく高かったのだろうが。
『季刊 さりはま 1号』 さりはま書房 杉山志保 読了
基本的には、G・K・チェスタトンの翻訳(超訳と書かれている)短編集というかアンソロジーというか。『マンアライブ』が分載されるようだ。
ひねくれたというか、裏、裏の裏、裏の裏の裏、そのまた裏がありそうなチェスタトンの文章を日本人読者にわかるように訳するのは、とても難しいと思う。そもそも『マンアライブ』なんて、極東の国で読まれるなどとまったく想定などしてないであろうし、でもそこを、ゆっくりと開いていく感じなので、かみしめて読める。これからも楽しみ。
いつの間にか、チェスタトンについて結構な量を読みましたとなれば嬉しい。
2024年03月16日
部屋の暖かさの調整に困る
窓を開けると花粉が入ってくるし。もう。
『地雷グリコ』 青崎有吾 角川書店 読了
大変に評判が良いので、気になって読んでみた。なるほど、こういう話なのか。
完全にオープンだと物語にならないし、というか別の物語になってしまうので、オープンなゲームに、多少クローズな部分を追加して、読みと意外性が出るようにしたと。うまいなあ。
あとの方になると、ルールのぎりぎりの範囲でいかにいかさまをやるか、みたいな感じになるけれど。あ、いや、これ悪口ではないですよ。いかさまの読み合いというのも面白味なので。
『地雷グリコ』 青崎有吾 角川書店 読了
大変に評判が良いので、気になって読んでみた。なるほど、こういう話なのか。
完全にオープンだと物語にならないし、というか別の物語になってしまうので、オープンなゲームに、多少クローズな部分を追加して、読みと意外性が出るようにしたと。うまいなあ。
あとの方になると、ルールのぎりぎりの範囲でいかにいかさまをやるか、みたいな感じになるけれど。あ、いや、これ悪口ではないですよ。いかさまの読み合いというのも面白味なので。
2024年03月14日
髑髏城本 刊行のお知らせ
篠田真由美さんと森咲郭公鳥が、ジョン・ディクスン・カーの『髑髏城』が好きすぎて作った同人誌、『探検! 髑髏城』を5月19日(日)の文学フリマ東京にて販売する予定です。
すでに盛林堂さんにて予約が始まっておりますが、こちらでも購入のご予約を受け付けます。
ご購入希望の方がいらっしゃいましたら、コメント欄にその旨書き込みをお願いいたします。
ご連絡いただいた方には、後日購入方法等について、ご連絡させていただきます。
本の大きさはA5版、価格は1000円です。送料は180円となります。
本の目次をサンプルとして添付いたします。なお英文には誤字脱字がありますが現物は修正済みです。あくまでもサンプルだということでお許しください。
すでに盛林堂さんにて予約が始まっておりますが、こちらでも購入のご予約を受け付けます。
ご購入希望の方がいらっしゃいましたら、コメント欄にその旨書き込みをお願いいたします。
ご連絡いただいた方には、後日購入方法等について、ご連絡させていただきます。
本の大きさはA5版、価格は1000円です。送料は180円となります。
本の目次をサンプルとして添付いたします。なお英文には誤字脱字がありますが現物は修正済みです。あくまでもサンプルだということでお許しください。
fukurou8937 at 14:16|Permalink│Comments(8)│
2024年03月11日
3月が来るたびに
このパンフレットを取り出す。その直前にそこを訪れた親族がくれたパンフレット。おそらく絶版。
小学生の頃、学習漫画を読んで、原子力は夢のエネルギーだと信じていた。
高校の終わりごろにスリーマイル島の事故があった。社会人になったころチェルノブイリの事故があった。それでも自分には、遠い国の物語だった。
冷却水の重要性に気づいたのはこの後。
たかだか私が気づいた、誰もがわかることなのに、ここにはなにも記述なし。
大声で読んでほしい日本語です。
ちなみに三月十一日は母の誕生日であり、忘れることはできない。
小学生の頃、学習漫画を読んで、原子力は夢のエネルギーだと信じていた。
高校の終わりごろにスリーマイル島の事故があった。社会人になったころチェルノブイリの事故があった。それでも自分には、遠い国の物語だった。
冷却水の重要性に気づいたのはこの後。
たかだか私が気づいた、誰もがわかることなのに、ここにはなにも記述なし。
大声で読んでほしい日本語です。
ちなみに三月十一日は母の誕生日であり、忘れることはできない。
fukurou8937 at 16:57|Permalink│Comments(0)│
2024年03月05日
暖かくなったり、寒くなったり
季節の変わり目というのは、そもそもそういうものであるが。
『戦艦金剛』 蒼社廉三 大陸書館 読了
作者名と作品名、どこかで聞いたことがあるなあ、などと思いつつ注文したのだが、そうか、珍本ミステリ全集に、この作家もこの作品の短編版も収録されていたのであった! 読んでいない私が悪い! でも、「なら買わなくてもよかった」とは思わなかった。面白かった。
とはいえ、ミステリの部分というよりも、戦記としての部分が、ああ、そういうことがあったのかという感じで面白かったのであるが。
個人的には、戦争を題材にした小説は、悲劇性や英雄性が強く前面に出てきてあまり好みではないのだが、本作はそこがと良いでもなく悪いでもなく淡々と語られている。ミステリとしてはまとまりがよいとは言えないが、老いた戦艦の物語として興味深かった。
『戦艦金剛』 蒼社廉三 大陸書館 読了
作者名と作品名、どこかで聞いたことがあるなあ、などと思いつつ注文したのだが、そうか、珍本ミステリ全集に、この作家もこの作品の短編版も収録されていたのであった! 読んでいない私が悪い! でも、「なら買わなくてもよかった」とは思わなかった。面白かった。
とはいえ、ミステリの部分というよりも、戦記としての部分が、ああ、そういうことがあったのかという感じで面白かったのであるが。
個人的には、戦争を題材にした小説は、悲劇性や英雄性が強く前面に出てきてあまり好みではないのだが、本作はそこがと良いでもなく悪いでもなく淡々と語られている。ミステリとしてはまとまりがよいとは言えないが、老いた戦艦の物語として興味深かった。
2024年03月01日
二月は本を買わなかったと思っていたら
ネットで買っていた。「対面と 架空は違うと 言い訳し」
『死の10パーセント』 フレドリック・ブラウン 創元推理文庫 読了
「女が男を殺すとき」と「消えた役者」は、比較的最近読んだばかりなのだが、エド・ハンターものの欠くべからざる物語なので、こうして読めるようになったことが嬉しい。今頃エドは何をしているのかな? 九十前後なのかも。多分シカゴには居る。
ちなみに「色つきの彼女」は「ハーシーチョコ」でした。あなたは何色を想像しましたか?
他に印象に残ったのは「殺意のジャズソング」。
でもやっぱりデザート(スイーツではない)とコーヒーがすごいかな。ミステリとSFで引っ張り合いこしているみたいだけど、この作者のこの作品がどちらに属するかなんて、争うことではなく、人それぞれでよいのではと思う。だって、すごくすごいんだから
『死の10パーセント』 フレドリック・ブラウン 創元推理文庫 読了
「女が男を殺すとき」と「消えた役者」は、比較的最近読んだばかりなのだが、エド・ハンターものの欠くべからざる物語なので、こうして読めるようになったことが嬉しい。今頃エドは何をしているのかな? 九十前後なのかも。多分シカゴには居る。
ちなみに「色つきの彼女」は「ハーシーチョコ」でした。あなたは何色を想像しましたか?
他に印象に残ったのは「殺意のジャズソング」。
でもやっぱりデザート(スイーツではない)とコーヒーがすごいかな。ミステリとSFで引っ張り合いこしているみたいだけど、この作者のこの作品がどちらに属するかなんて、争うことではなく、人それぞれでよいのではと思う。だって、すごくすごいんだから
2024年02月28日
ショーは続けられなくてはならない
先日、打ち合わせをしていて、バーナード・ショーのある作品が話題に上がりました。読んだはずと思いましたが、所有している白水社の作品集には収録されていませんでした。戦前訳しかないというその作品名で検索すると、それほど高くない値段で見つかったので購入しました。今まで知らなかったので、とても嬉しいです。
それだけの話しです。
それだけの話しです。
fukurou8937 at 18:35|Permalink│Comments(0)│
2024年02月26日
北風は冷たいが
射す陽に春を感じる。梅もきれいだ。
『アリス連続殺人』 ギジェルモ・マルティネス 扶桑社文庫 読了
読み終わるまでにちょっと時間がかかった。別に面白くないとか難しいとかそういう理由ではなく、前作の読みが不十分で、この作家が何を目指して書いているのかがとらえづらかったからだろう。これは私の読者としての能力が不足しているからであり、作者の問題ではない。
解決は、塀が一気にバタンと倒れる感じで面白かった。終わってみれば、ある程度予測できたはずと悔しく思うが、そういう点、上手く書かれていると思う。
著作以外のルイス・キャロルについては全然知らなかったのだが、「ああ、そういうことがあったのね」という感じで読みました。
『アリス連続殺人』 ギジェルモ・マルティネス 扶桑社文庫 読了
読み終わるまでにちょっと時間がかかった。別に面白くないとか難しいとかそういう理由ではなく、前作の読みが不十分で、この作家が何を目指して書いているのかがとらえづらかったからだろう。これは私の読者としての能力が不足しているからであり、作者の問題ではない。
解決は、塀が一気にバタンと倒れる感じで面白かった。終わってみれば、ある程度予測できたはずと悔しく思うが、そういう点、上手く書かれていると思う。
著作以外のルイス・キャロルについては全然知らなかったのだが、「ああ、そういうことがあったのね」という感じで読みました。
2024年02月20日
そんなに暖かくならなくても
『人生は小説』 業務 じゃなかった ギョーム・ミュッソ 集英社文庫 読了
読み始めて『冬の夜ひとりの旅人が』か、と思ったがそうではなかった。
まあまあそこそこのところに落ち着いたが、筒井康隆を読んでいるからねえ。
翻訳された前の作品を読んでいた方が、もっと面白かったかもしれない。
面白くなかったわけではないが、実験的な作品を書こうとすると、類似した作品がないわけではなく、またそれを読んでいる読者がたくさんいる。
読み始めて『冬の夜ひとりの旅人が』か、と思ったがそうではなかった。
まあまあそこそこのところに落ち着いたが、筒井康隆を読んでいるからねえ。
翻訳された前の作品を読んでいた方が、もっと面白かったかもしれない。
面白くなかったわけではないが、実験的な作品を書こうとすると、類似した作品がないわけではなく、またそれを読んでいる読者がたくさんいる。
2024年02月11日
二階の本棚が重すぎる
まして三千五百万となるとなおさらだ。
『贖いの血』 マシュー・ヘッド 論創社 読了
物語は、画家のたまごの青年(ハーバードに通っていたらしい。才能もありそうだが、自称なのでホントのところは分からない)の一人称で進んで行く。ものすごいおしゃべりだが、何か隠し事がある感じである上に、個人的には感情移入がしにくかったので、ちょっと読みにくかった。
事件は、何となく不可能状況めいているが、作者の狙いはトリックとか犯人は誰かとかいったところではないようである。本格というよりも、ハードボイルドを読んでいるような感じでありました。
『贖いの血』 マシュー・ヘッド 論創社 読了
物語は、画家のたまごの青年(ハーバードに通っていたらしい。才能もありそうだが、自称なのでホントのところは分からない)の一人称で進んで行く。ものすごいおしゃべりだが、何か隠し事がある感じである上に、個人的には感情移入がしにくかったので、ちょっと読みにくかった。
事件は、何となく不可能状況めいているが、作者の狙いはトリックとか犯人は誰かとかいったところではないようである。本格というよりも、ハードボイルドを読んでいるような感じでありました。
2024年02月10日
このまま春になるのか?
そろそろ散髪に行くべきだろうか。そんなことを思いながら、とりあえず部屋の掃除をする。
『そして誰かを殺すなら』 パトリック・レイン 論創社 読了
アメリア・レイノルズ・ロングの別名義の作品で、本作は絵にかいたような餅ではなく、雪に閉ざされた山荘ものである。一九四五年(昭和二十年)の作品だが、今でも書かれる「雪の山荘」と設定が全く同じで、本作が雛型かと思うほど。
数年前の殺人事件の裁判で、被告に有罪を下した陪審員たちが集まる冬の山荘。雪が降り、電話線が切断され、一人また一人と殺される。
探偵役の犯罪心理学者パトリック・レインは、部外者なので殺される心配はないので怖さが半減してしまうのだが、盲目であり、犯人と思しき人物とすれ違っても誰なのかわからないというところなどは、ちょっとうまいと思う。
無数の改良作を読んでいるわれわれから見ると、若干弱い感じもするが、書かれた時代も考慮すべき。
『そして誰かを殺すなら』 パトリック・レイン 論創社 読了
アメリア・レイノルズ・ロングの別名義の作品で、本作は絵にかいたような餅ではなく、雪に閉ざされた山荘ものである。一九四五年(昭和二十年)の作品だが、今でも書かれる「雪の山荘」と設定が全く同じで、本作が雛型かと思うほど。
数年前の殺人事件の裁判で、被告に有罪を下した陪審員たちが集まる冬の山荘。雪が降り、電話線が切断され、一人また一人と殺される。
探偵役の犯罪心理学者パトリック・レインは、部外者なので殺される心配はないので怖さが半減してしまうのだが、盲目であり、犯人と思しき人物とすれ違っても誰なのかわからないというところなどは、ちょっとうまいと思う。
無数の改良作を読んでいるわれわれから見ると、若干弱い感じもするが、書かれた時代も考慮すべき。
2024年02月04日
豆まきのあと、寒さが本格化
二月は買いたい新刊本が少ない予定。例年、年の初めと六月くらいが少ない気がする。ほんで八月九月がすごくなる。
政治の世界を見ているとあほらしくなってくる。このブログではあまりそういうことには触れないつもりだったが、こういう表現ならいいかな。
道徳の時間で使う用に「銀行口座に残っているので裏金ではない」という理屈を「美しい日本」に関連付けて丁寧に説明した本を書いていただきたい。今は亡きブシドーの国の首長が残した奇書として歴史に残るのではないかな。
閑話休題
『幕が下りて』 ナイオ・マーシュ 風詠社 読了
読み始めたものの、主人公一族の家族関係が分かりにくく家系表を書いて理解する。各人の年齢も、ざっくりしたところでいいので知りたいのだが、うーんという感じ。
アレン警部が出てくる半分近くまで、上記を理解するためにじっくりと読めば、その後は駆け足でもミステリとしての話の筋は理解できた。
だが、誰が犯人とかというよりも、幼い子供にすべてを押し付ける大人になり切れないクソ大人に、最悪の報いを受けて欲しいという気持ちが強く残ったというのが正直なところ。
彼女には乗り越えて欲しい。May the Force be with her.
政治の世界を見ているとあほらしくなってくる。このブログではあまりそういうことには触れないつもりだったが、こういう表現ならいいかな。
道徳の時間で使う用に「銀行口座に残っているので裏金ではない」という理屈を「美しい日本」に関連付けて丁寧に説明した本を書いていただきたい。今は亡きブシドーの国の首長が残した奇書として歴史に残るのではないかな。
閑話休題
『幕が下りて』 ナイオ・マーシュ 風詠社 読了
読み始めたものの、主人公一族の家族関係が分かりにくく家系表を書いて理解する。各人の年齢も、ざっくりしたところでいいので知りたいのだが、うーんという感じ。
アレン警部が出てくる半分近くまで、上記を理解するためにじっくりと読めば、その後は駆け足でもミステリとしての話の筋は理解できた。
だが、誰が犯人とかというよりも、幼い子供にすべてを押し付ける大人になり切れないクソ大人に、最悪の報いを受けて欲しいという気持ちが強く残ったというのが正直なところ。
彼女には乗り越えて欲しい。May the Force be with her.
2024年01月29日
丹波新聞の年間購読料を払い込む
ちなみに、志水辰夫の『行きずりの街』には丹波篠山市(旧多紀郡)出身の人物が登場する。私はその隣の丹波市(旧氷上郡)の出身である。篠はここでは「しの」ではなく「ささ」と読んでいただきたい。
『叫びの穴』 アーサー・B・リース 論創社 読了
伝統的な「愛と名誉のために」と、十九世紀末に現れた「叡智と論理で解き明かす」の交わるところ、わずかの差で前者の要因が多い作品。
このあとは、両方が別々にアメリカで成長する。今の目から見ると長閑に感じるかもしれないが、鎖のひと輪、里程標的な作品だと思う。
『叫びの穴』 アーサー・B・リース 論創社 読了
伝統的な「愛と名誉のために」と、十九世紀末に現れた「叡智と論理で解き明かす」の交わるところ、わずかの差で前者の要因が多い作品。
このあとは、両方が別々にアメリカで成長する。今の目から見ると長閑に感じるかもしれないが、鎖のひと輪、里程標的な作品だと思う。
2024年01月23日
明日から寒くなるらしい
大寒から立春までの間というのは最も寒い時期なのだが、買い物に行くときつい腕まくりをしてしまう。こんな一月末は初めてである。
野村胡堂の、偕成社から出ていた野村胡堂選集全23巻(に相当する作品)を集めているのだが、なんとか過半数越え(もちろん、講談社講談文庫、ソノラマ文庫、愛育社、カバー欠を含めて)になった。これからどこまで伸ばせるかが勝負である。残り二三冊になるとえいやになるのだが。
『孔雀屋敷』 イーデン・フィルポッツ 創元推理文庫 読了
「悪の肖像」を描くフィルポッツ、そういう視点でみてみる。表題作と「三人の死体」、前者は二人、後者は題名通り三人の死体が出ており、誰か犯人はいるはずなのだが、悪人はいたのだろうか? 犯人は悪人のはずなのだが。
そういう目で見ると「鉄のパイナップル」。これは今では手榴弾の公然の隠語なのだが、犯人は悪人だろうか? はたして片山右京は犯人をどのような言葉で諫めるのであろうか?
野村胡堂の、偕成社から出ていた野村胡堂選集全23巻(に相当する作品)を集めているのだが、なんとか過半数越え(もちろん、講談社講談文庫、ソノラマ文庫、愛育社、カバー欠を含めて)になった。これからどこまで伸ばせるかが勝負である。残り二三冊になるとえいやになるのだが。
『孔雀屋敷』 イーデン・フィルポッツ 創元推理文庫 読了
「悪の肖像」を描くフィルポッツ、そういう視点でみてみる。表題作と「三人の死体」、前者は二人、後者は題名通り三人の死体が出ており、誰か犯人はいるはずなのだが、悪人はいたのだろうか? 犯人は悪人のはずなのだが。
そういう目で見ると「鉄のパイナップル」。これは今では手榴弾の公然の隠語なのだが、犯人は悪人だろうか? はたして片山右京は犯人をどのような言葉で諫めるのであろうか?
2024年01月20日
今日は雪の予報
久しぶりに映画館に行く。昨年話題になった『君たちはどう生きるか』を観る。
そこここに過去作のリフレインが見える。
終わった後、エンドロールで流れる歌が最悪ですべてがおじゃんになった。
『サインはヒバリ パリの少年探偵団』 ピエール・ヴェリー 論創社 読了
人を人として信じられた古き良き時代のジュヴィナイル。
こういう話の方が好きだけど、敵味方をはっきりと決め分けないといけない今の世では、好まれないかもしれない。
僕は大事にしておこう。
そこここに過去作のリフレインが見える。
終わった後、エンドロールで流れる歌が最悪ですべてがおじゃんになった。
『サインはヒバリ パリの少年探偵団』 ピエール・ヴェリー 論創社 読了
人を人として信じられた古き良き時代のジュヴィナイル。
こういう話の方が好きだけど、敵味方をはっきりと決め分けないといけない今の世では、好まれないかもしれない。
僕は大事にしておこう。
2024年01月16日
偶然は公平に
1995年淡路阪神の震災時は、自社さ連立政権で首相は社会党の村山、2011年の東日本震災時は、民主党政権で首相は菅(すがじゃないよ)、今年の能登震災時は、自公政権で首相は岸田。前例に比べて三度目なのに対応が絶対的に遅いと思うよ。
あともう一つ。原子炉は震度マックスでも耐えられると思うけど、一番怖いのは電源喪失だから。冷却水を循環させるポンプが停止すれば、原子炉そのものが核爆弾だから。震度7とか8とかという話じゃないから。原爆だから。見たでしょ、福島第一原発。その核心にまだ人間は近づけないんだよ。
『ファラデー家の殺人』 マージェリー・アリンガム 論創社 読了
旧訳の『手をやく捜査網』を読んだ方が再版は難しいと言われていたので、人種差別的なことが書かれているのかなあと思っていたが、『ローマ帽子』程度であった。まあぎりぎりか。「白い服の男」。政治的に正しい表現に縛られる若いクリエーターたちは気の毒である。
また、仕掛けにかかわるようなことを言います。お許しください。数行空けます。
なんと『或る・・・の謎』とほぼ同じプロットなので、笑ってしまった。
あともう一つ。原子炉は震度マックスでも耐えられると思うけど、一番怖いのは電源喪失だから。冷却水を循環させるポンプが停止すれば、原子炉そのものが核爆弾だから。震度7とか8とかという話じゃないから。原爆だから。見たでしょ、福島第一原発。その核心にまだ人間は近づけないんだよ。
『ファラデー家の殺人』 マージェリー・アリンガム 論創社 読了
旧訳の『手をやく捜査網』を読んだ方が再版は難しいと言われていたので、人種差別的なことが書かれているのかなあと思っていたが、『ローマ帽子』程度であった。まあぎりぎりか。「白い服の男」。政治的に正しい表現に縛られる若いクリエーターたちは気の毒である。
また、仕掛けにかかわるようなことを言います。お許しください。数行空けます。
なんと『或る・・・の謎』とほぼ同じプロットなので、笑ってしまった。
2024年01月13日
今年の運を使い果たす
精密検査の結果がやっと出て(年末年始を挟んだので致し方ない)、重症化のリスクは少ないと説明を受ける。マジでもう楽しいこと以外せんぞと心から思う。
帰り道、自宅の最寄り駅を通り越して古書市に行き、『乞食大名』(野村胡堂)を買う。貸本上がりだがカバーがついている(多分コピーではないと思うけど)。最近の翻訳文庫程度の価格。欲しかったので抵抗なく買う。
『美女舞踏』 三上於菟吉 ヒラヤマ探偵文庫 読了。
表題作と「獣魂」の二編が収録。後者はホームズの作品の一つを思い出した。一種のファンタジーみたいな作品だが、もう一押し欲しいと思うのは、今の目から見た贅沢さかもしれない。
「大正時代の不思議小説パンフレット01」ということで、続巻が出る雰囲気。期待したい。
帰り道、自宅の最寄り駅を通り越して古書市に行き、『乞食大名』(野村胡堂)を買う。貸本上がりだがカバーがついている(多分コピーではないと思うけど)。最近の翻訳文庫程度の価格。欲しかったので抵抗なく買う。
『美女舞踏』 三上於菟吉 ヒラヤマ探偵文庫 読了。
表題作と「獣魂」の二編が収録。後者はホームズの作品の一つを思い出した。一種のファンタジーみたいな作品だが、もう一押し欲しいと思うのは、今の目から見た贅沢さかもしれない。
「大正時代の不思議小説パンフレット01」ということで、続巻が出る雰囲気。期待したい。
2024年01月06日
咳が残っているが日常を続ける
えらく暖かい日でびっくりする。一年で一番寒い時期なのに。
ネットで、確定申告に関しちょっと時間をかけて調べる。光熱費の配分の仕方とか、どういうものが経費になるのか少しわかった。電子申告をすれば、貸借対照表と損益計算書という今まで聞いたことのない書類も自動的に作成できることも分かった。
こういうことって、この社会を生きていくために、多少は下知識として学校で教えておくべきじゃあないのかなあと思う(もちろん商業系の学校では授業があるのだろうが)。何も教えないで、帳簿に間違いがあったら重加算税を徴収するって、ひどくない?
『九番目の招待客』 オーエン・デイヴィス 国書刊行会 読了
『姿なき招待主』に続けて読んだのだが、確かにこれは劣化コピー。サスペンス、巧みな罠と謎解きの面白さ等々、すべてにおいて小説版に劣る。
とはいえ、そんな感想を述べられるのも両方を日本語で読めたからであって、贅沢な不満なのであるが。
ネットで、確定申告に関しちょっと時間をかけて調べる。光熱費の配分の仕方とか、どういうものが経費になるのか少しわかった。電子申告をすれば、貸借対照表と損益計算書という今まで聞いたことのない書類も自動的に作成できることも分かった。
こういうことって、この社会を生きていくために、多少は下知識として学校で教えておくべきじゃあないのかなあと思う(もちろん商業系の学校では授業があるのだろうが)。何も教えないで、帳簿に間違いがあったら重加算税を徴収するって、ひどくない?
『九番目の招待客』 オーエン・デイヴィス 国書刊行会 読了
『姿なき招待主』に続けて読んだのだが、確かにこれは劣化コピー。サスペンス、巧みな罠と謎解きの面白さ等々、すべてにおいて小説版に劣る。
とはいえ、そんな感想を述べられるのも両方を日本語で読めたからであって、贅沢な不満なのであるが。