2024年03月29日
2024年03月25日
改造少女
「どうだ?体の感触は?バッチリ充電できるといいが・・・」
一緒に来た裏社会に身を落とした技師兼医師は少女に尋ねた。二人はとあるビルの地下室の電源室から電気を盗んでいるのだ。つまり盗電である。二人は裏社会に身を置く悪人である。少女は実験台として無理矢理改造されたが、意外な事に少女はそれを受け入れたばかりか、これまで抑えられていた欲求・欲望を解放してしまった。体を改造され強化されたのをいいことに悪事を働きはじめたのだ。とは言え無限にエネルギーがあるわけではない。体の一部は生体であるから定期的に栄養補給と水分補給をしなくてはならない。また、機械部分には電気を与えなければならない。
「ふふっ、なかなかいい感じだわ」
「それはよかった。うまくいったら次は電力に応じて快感を得られるようにしてやろう」
「そう、それは嬉しいわ。私、男性経験がないまま改造されたから、セックスの快感がさっぱりわからないの」
「それに関しては済まなかった。散々犯してから改造してやるべきだったと反省している」
「ふふっ、まあいいわ。これからの改造に期待してるから」
終
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2024年03月23日
改造少女(AI)
桜の季節。また、一人の少女が永遠のデジタルデータに自分の姿を残そうとしていた。裸体ブロックチェーンΣには改造された少女の裸体がデジタルデータとして収められている。ただし、アクセスできるのはハッシュキーを持つものだけだ。ハッシュキーは本人と、それを購入したものだけが所有できる。ハッシュキーは定期的に変化するためいつも同じ値でアクセスできるわけではない。また、デジタルデータを見るためには専用のコンタクトレンズが必要だ。これを目に装着しハッシュキーを唱えることで裸体少女を見ることができるのだ。
「綺麗に撮って下さいね。私の姿が永遠に残るように…」
少女はそう言ってカメラマンに視線を送った。月夜に照らされた人工の裸体は人間とは違った輝きを放っていた。桜の花びらが舞う中、カメラマンは何度もシャッターを切った。ベストショット一枚だけが裸体ブロックチェーンΣに登録される。
「よし!いいのが撮れたよ」
カメラマンは喜んで少女に向かって言った。それを聞いた少女は嬉しそうに微笑んだ。だが、カメラマンの遥か後方で、もう一人盗撮しているものがいたのだ。そんな事とは知らない少女とカメラマンは撮影を終えた。後方でほくそ笑むもう一人のカメラマンに気づくことはなかった。
終
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2024年03月22日
2024年03月18日
改造少女
「私・・・カワイイ?」
少女は窓から見える人間たちに向かって尋ねた。
「カワイイよ。うん、カワイイ」
施設のスタッフは皆同じように言って、何事も無かったかのように通路を通り過ぎていく。
改造手術を終えた少女は狂ってしまった。元の体は男性だった。脳に合わせた体にするため性別適合手術が行われたが、どうにもこうにも少女が納得する結果にならなかった。年齢的に遅すぎたのだ。そこで、まだ認可されていない改造手術が行われることになった。一応国からの試験的に認可を受けた行ったのだが、結果は芳しくなく少女の脳に何らかの損傷が発生し狂った状態になってしまった。改造途中の右足を見た少女は、自分の体にショックを受け、そこからおかしくなってしまった可能性もある。すでに1年以上が経過し、原因究明すら行われなくなっていた。とは言え一応人間であるから、殺処分するわけにもいかない。結局、少女は部屋に閉じ込められ、施設内で失敗作として見世物状態になってしまった。特に医師達を悩ませたのが少女の問いかけだった。少女の問いかけにはカワイイと言わないと自己破壊行為が行われてしまう。自殺行為とも言える破壊行為を防ぐべく廊下の見えるところにガラス越しで見せることで、通行する人からカワイイの言葉をあびせることになったのだ。
「私・・・カワイイ?」
終
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2024年03月16日
改造少女(AI)
「お、お前は・・・死んだはず・・・亡霊でも見てるのか!?」
凶器を持って逃走中の犯人は目の前に現れた女を見て驚いた。しかし、目の前にいる女は一言も喋らない。無口なのかシャイなのかは分からない。
女はメタルなパワードスーツを装着していた。男はとっさに凶器の1つである銃器を懐から取り出した。上着の内ポケットから取り出された小型の銃は思いのほか性能がいいものだった。
「こっちに来るな!」
そういうと男は二発発砲した。男が発砲した銃は特殊な銃である。最近では警察も多数のロボット刑事を使うようになっている。ロボットゆえに通信による制御と自律制御の二種類がある。緊急時は自律制御であるが、それすら制御不能にするのが男が使用した銃である。外部からの通信を遮断するだけでなく異なる指令を与える仕組みだ。異なる指令といっても中身は緊急停止命令である。誰かがハッキングしたのを境に制御コマンドと暗号が流通してしまったのだ。
「どうだっ?このロボット野郎めっ。止まってしまえばただの金属の塊だな、はははっ!」
男がそう叫ぶと目の前にいる女は静かに話し始めた。
「変わってないわね、あなたは・・・」
その声に男は驚いた。
「な・・・どういうことだ?ロボットじゃないのか?」
驚く男に向かって女はゆっくりと金属音を響かせながら歩いて行く。
「私はロボットじゃないわ、人間よ。体は機械になってしまったけど・・・」
驚き後退りした男は路面の凹みにつまずき転んでしまった。ゆっくりと近づく女・・・
「く、来るな!この野郎!」
男は叫んだが無駄だった。
「野郎・・・そうね、私はもう女でも男でもない・・・こんな体になったのは、あなたのせい・・・」
「や、やめろ!」
「1ついいことを教えてあげるわ。私は警察とは関係ないわ。あなただけに復讐できるってことよ、わかるわよね?」
こうして、女は男を連れ去り、男の地獄の生活が始まった。
終
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2024年03月15日
2024年03月11日
改造少女
「そ、その体は・・・もしかして・・・」
少女の目の前の覆面をした男性と思われる怪しい人は驚いていた。噂には聞いていたが、まさか自分の目の前に現れるとは思ってみなかったのだ。
「そうよ、あなたのご推測通りよ。私は改造人間、いわゆるサイボーグってやつよ。この足の入れ墨を見ればわかるでしょう?」
そういうと少女の足にカラス彫りの入れ墨が浮き上がった。入れ墨は少女が自由に見せたり消したりできる仕組みのようだ。この入れ墨は国家公認の認証のようなもののようだ。普通ではない人間にマーキングするものである。
「現代のスケバン刑事が、こんなところにいるとは・・・」
男はかなり老齢のようだ。故になかなかしっぽをつかませなかったのだろう。とは言え年波には勝てなかったのかもしれない。要するに犯罪感覚が衰えたのだ。
「スケバン刑事?何それ?なんだか分からないけど覚悟しなさい!」
終
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