Y氏は私より1年先輩(65歳)、定年後5年の再雇用期間が今月末で切れる。
そして以前書いたように、さる団体に再就職が決まっている。
今Y氏は私と同じ短時間(週3日休)であるが、氏の再就職先はフルタイム勤務。
「今更フルタイムで大丈夫?」と聞いたら、Y氏「2か月ぐらいで音をあげるかも?」と笑って答えていた。
そのY氏が「脳出血」でしばらく入院するという。(もう1週間以上休んでいる)
周りの人に聞いてみると、入院前日激しい頭痛を訴えていたらしい。
そもそも、このY氏肝炎で肝臓を切っていると聞いた。満身創痍である。
無事回復し、元気に再就職先で活躍することができればいいのだが・・。
そして同じ時期、今度は同じ定年後再雇用のUC氏(62歳)が、何か変なメガネを掛けて出勤してきた。
工作などに使うような、目を保護するつくりの眼鏡である。
もしかして、今の流行?と声をかけると、実は白内障の手術後で目の養生用だという。
そして非正規の同僚N氏(66歳)は、数カ月前(原因不詳)5日間ほど入院のため仕事を休んでた。
入院ほどでなくとも、持病モチなどざらである。
「まだ」50代の同僚M氏などは、糖尿病で足を引きずり、視力が低下してきているのであろうか、パソコン画面に顔を擦りつけんばかりに目を近づかせて仕事をしている。
おまけに週に何回か透析を受けている。(それでも、この人は「出来る人」である。)
私と同じ種類の仕事をしているのは、56歳のA氏と、今年度から再雇用されている61歳のF氏である。
そして無事来年度も雇用されることになったF氏であるが、前立腺肥大症に苦しんでいる。
仕事中、顔をゆがませながらトイレに駆け込んでいる姿をよく目にする。
まるでダンテ『神曲』地獄編さながら?の職場である。
もちろん若手職員のはつらつさで、それはかなり中和されているのではあるが・・。
そしてわれとわが身を振り返ってみると・・。
体調は万全でないことは、このブログでもしばしば触れた。
一番の悩みは、肩から首筋にかけての筋肉のこわばりと、それに伴う頭鳴りである。
その他にも、季節的ではあるが、立つのも苦労するほどの足回りの突然の関節痛。
定期健康診断での血液検査の指標は、尿酸、中性脂肪が基準値オーバーである。
血圧も160ほど。(今は少し改善したようだ。)
しかし、ふと気づけば、年配職員で入院経験も深刻な持病もないのも、ほとんど私だけ?
不思議なのは、なぜその少数の例外者が、40年以上、酒・タバコを続けている不摂生極まりない生活をしてきたこの私なのかということだ。
最近はタバコの本数と塩分をだいぶ控えるようにしているのだが、毎日欠かさず飲む酒の量はなかなか減らない。(休肝日なし)
なぜこの私が・・ほとんど私だけが健康なの?・・という不思議。
まさか、「日頃の行いがいい」からとも思えない。(笑)
きっと、ありがたいことに、親から健康な体をもらったのだろう。
まあ、これまでのツケが一挙にくることは覚悟しているのだが。
もうすぐしたら、こんなネタは使えなくなるな、早めに書いとかないと・・と思いながらこの記事を書いている。(笑)
(水曜日に久しぶりにオートテニスを楽しんだ。相変わらずバックハンド絶不調。無理して400球をこなしたが、3日後の今日になっても体がガタガタだ。少しは歳を考えないと。(笑))
◎読書:フィリップ・ロス『父の遺産』
中卒で保険会社へ入社し、たたき上げで大きな支店の支店長になった父ハーマン。
その厳しい人生を生き抜いて来たその老後は、頑固、奔放、変な吝嗇が入り混じった複雑なものだった。
長年連れ添った妻を思い出しては涙をこぼすハーマンが、晩年脳腫瘍に侵され、いよいよ人生の終盤を迎えることになる。
懸命に看護する息子フィリップに父が与えてきたもの、そして最後に残そうとしているもの。
ほとんどの人が「父」に対しては、愛憎半ばするいくつもの思い出があるかもしれない。
それを象徴するものがタイトルともなっている「父の遺産」であった。
決してもらって嬉しいものではないのだが、それはとても大きな皮膚感覚の遺産だ。
ノーベル賞候補とも言われたフィリップ・ロスのとても凄みのある作品である。