May 28, 2007

JASRAC勝訴

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070525-00000119-mai-soci

この判決に沿えば、すべてのストレージ・サービスは違法ですね。
というより、コンピューターってもの自体が、そもそも違法じゃね?
一日、インターネットに繋いでれば、キャッシュにメモリーに、知らないうちに著作物、たくさんコピーされてるしな。

公衆送信可能化権のところで、私的複製と切り離してるんだろうけれど、こういう解釈が成り立つのだとしたら、その支分権自体を見直す必要があるかも。

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April 23, 2007

ライヴのお知らせ

高橋健太郎 / micromicrophone

5月9日(水)@下北沢lete
Open 19:30 / Start 20:30
Charge \2,400 + drink

詳細および予約は ↓
http://www.h7.dion.ne.jp/~lete/live/0705.html

高橋健太郎:プロデューサー、エンジニアとして朝日美穂、SAKANA、ズボンズ、PHATなどを手掛ける。湯川潮音ほかへの楽曲提供、CM音楽制作などの活動も。2007年、アコースティック・ギターと歌だけによるソロでの活動をスタート。ジェームズ・テイラーやジョニ・ミッチェル、ブラジル音楽やブリティッシュ・フォークなどの影響を縦横に消化しつつ、日本語にこだわった歌の在り方を追求する。

http://www.myspace.com/kentarotakahashi

micromicrophone:クラムボンのリーダーにしてベーシストであるミトが、2006年に[mito solo project]として立ち上げたユニット。狂気的なフリーフォーム・ジャズを収録した[FOSSA MAGNA]、ジャーマン・ロックの雄である[CAN]のイルミン・シュミットと共同で制作された、アヴァンギャルドなテクノミュージック[dot i/o]に続き、エレクトリック・ギターによる弾き語りを主体としたものが、この[micromicrophone]となる。英歌詞で綴られたパーソナルなリリックと、シンプルなギターリフ、抑揚を抑えたヴォーカルから生まれるその音場は、彼の敬愛するの70年代のサイケデリック・フォーク、プログレッシヴ・ロックの片鱗を色濃く映し出す、独自の世界感となっている。

http://www.mito396101043.com/ja/home.asp


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April 09, 2007

ベックのパペット・ショー

ベック見に行ってきたんだけれど、何が驚いたって、コンサートの最初から最後までステージで繰り広げられるパペットショー。
ステージ上の6人と同じ格好した操り人形が、同じパフォーマンスをし続けるの。
それがステージ後ろに映し出されるの。
途中で、操り人形がカメラ持って、生身のベック達を撮影したりとかも。

アイデアを考えついても、2時間もの間、メンバーの動きをなぞって、操り人形を操作し続ける人形師達の力技なしには出来ないよね。
あ、演奏も強力でした。ダンサブルな曲に絞ったヒットメドレー。でも、ずっと強烈に記憶に残るのはパペットショーだな。

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MYSPACEを始めました

MYSPACEを始めました。

http://www.myspace.com/kentarotakahashi

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October 30, 2006

CO2海洋隔離



CO2海洋隔離というのが検討されている。
地球温暖化対策として、火力発電所や工場などの排煙からCO2を分離し、海に沈めようというものだ。アメリカやヨーロッパなどでは、地中に埋めることが検討されているが、日本は海中を考えている。90年代から検討されていたようだが、ついに、こんなニュースが昇ってくるようになった。

<CO2を岩盤下に…封入実施へ法改正へ>
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061028i211.htm

しかし、この読売のニュースは鵜呑みに出来ない。
海底の岩盤下に封入する、というようなことが書いてあるが、実際には日本で検討されているのは
<CO2海洋隔離技術開発の現状>
http://www.nmri.go.jp/main/etc/kaisetsu/0014.html
にあるような方法のようだ。
深海の窪みに液化二酸化炭素を貯める方法などは示されているが、岩盤下に封入というのは、ここでは検討すらされていない。

そして、現在、一番、現実性のある方法として検討されているのは
<CO2海洋隔離プロジェクト>
http://www.rite.or.jp/Japanese/project/kaiyou/kaiyou.html
にあるような希釈法。船からパイプでブクブク、海水に二酸化炭素を溶かし出す、というものだ。

海底の岩盤下、というのなら抵抗を持つ人は少ないはず、ということで、それを表面に打ち出しているだけではないのか? 実際に法改正が行われる時には、いずれの方法も可能になるように、二酸化炭素を海洋投棄しても良いとする。そういう法案が出てくるのではないだろうか?

しかし、大気中に放出するとマズイから海中に放出する。それが別の問題を生まない訳はない。
例によって、文系の人間の素朴な?マークではあるけれど、以下に列挙してみよう。

まず、誰にでも分かることは、海水中のCO2濃度が上がる。
ブクブク法の場合はその周囲のCO2濃度が上がり、だんだん希釈されて周囲に広がる。CO2は海水を酸性化させるので、次第に海洋全体のph濃度も変化するだろう。
それがどんな生態系への影響を及ぼすか、責任持って答えられる人などいるはずがない。

深海の窪みに貯留させる方法では、液化CO2の方が海水より重いので、100年経っても99%はそこに留まる、という話だが、地殻変動もあるのでそうとは言い切れない。
また、その窪みではすべての生物が抹殺される。さらに、その上部にはやはりCO2が溶解した海水の層が出来る。そこで何が起こるか?
ただでさえ、人知の届かない深海のことなのだ。予期しない「ダーウィンの悪夢」が起こることだってありうる。

次に、CO2を海洋投棄するには、まず、火力発電社やその他の工場の排煙からCO2を取り出さねばならない。しかし、そこには硫黄酸化物や様々な不純物が含まれてしまう可能性が高い。それらも一緒に海洋投棄され、海水に溶け出すことになる。そこでも生態系を破壊するリスクは増える。

しかも、このCO2の回収は非常にコストがかかる。CO2の純度を上げようとすればするほど、技術的に難しくなり、コストが上がるだろう。
火力発電所はCO2の回収をすると、2割コストアップするとも言われる。もちろん、それは電気料金に上乗せされる。
しかも、コストアップするということは、そこでエネルギー消費が増えてしまうということだ。

< 中央環境審議会地球環境部会 二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会会議録>
http://www.env.go.jp/council/06earth/y068-01a.html
には、CO2の回収だけで、13%から25%ぐらい燃料消費量が上がる、とある。限りある石油資源をそれだけ早く消費してしまうということだ。
回収だけでも、それだけエネルギー消費量を増やす上に、さらに、その輸送、海洋投棄でもあらたなエネルギー消費を生む。問題解決のために、問題を膨らます、という悪循環。

しかし、日本はまたこんな「夢の技術」に多額の研究予算を注ぎこんでしまうのかな?
海洋隔離がうまく行けば、省エネなど不要。日本はもっと化石燃料を燃やしても大丈夫・・・なんて調子こいても、高速増殖炉の二の舞になるだけ。
それよりは、すでに実用段階に来ている自然エネルギー利用や、省エネのための技術開発に予算を使うべきと思うが。

上の<中央環境審議会地球環境部会 二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会会議録> によれば、「11月下旬に報告書案を完成し、12月にはパブリックコメントを実施し、来年1月下旬に報告書を完成させる」そうだ。ほとんど、まだ誰も知らないような話なのに。

読売の記事には<天野明弘・兵庫県立大副学長は「CO2は海水を酸性化させるので、生態系への影響が無視できる大きさかどうかを検討する必要がある」とする意見書を同部会に提出した>とある。
ところが、同議事録を読んでみると、欠席した天野明弘委員の意見書が配られていて、そこには「環境影響が大きいものでないとわかるような検討を期待したいと思います」と書いてあるそうだ。なんだ、それ? 全然、ニュアンス逆じゃんね。

最初から「影響は少ない」という結論出すために、形だけの検討が必要なのか? 一体、どのようなデータをもとに、環境への影響を予測するのか、要注意の展開だ。

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October 22, 2006

Loose Change 2nd Edition


http://video.google.com/videoplay?docid=7866929448192753501&hl=en


Google Videoで見られるようになっていた。

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October 20, 2006

劣化ウランは黒い

先日の鎌仲ひとみ監督とのトークショーの時、監督の前作「ヒバクシャ」のDVDに収められている特典映像を見せてもらった。
湾岸戦争から帰還したメリッサという女性兵士が、劣化ウランによるものと思われる健康障害について訴える内容だった。その中で、彼女が戦車の写真を指差して、「この黒いのが劣化ウランだ」と言う。戦車の装甲板の裏側に黒い部分が覗いている。装甲板の強化のために、劣化ウランを裏ばりしているのだ。

劣化ウランが黒いというのは知らなかったから、それを知ったのが個人的には今日、一番インパクトがあった、ということを鎌仲さんに言ったら、ちょっと怪訝な顔をされた。でも、核に関することというのは、非常に視覚的に捉えにくい。プルトニウムが何色をしているのか、僕は知らない。見たこともないし、触れたこともないものを語らなければいけない。

セラフィールドの事故に、僕が強い興味を憶えたのも、ひとつには20トンのウランと200キロのプルトニウムが溶け出した83立方メートルの液体があるらしくて、その液体がどこかの部屋に閉じ込められている。それが漏れ出したら、地球は大変なことになる。
でも、その液体がどんな色をしているのか、どんな状態なのかはまったく分からない。その部屋には人が近づくことが出来ないから、誰にも分からないのかもしれない。こういう言い方が良いかどうか分からないけれど、ちょっとそこがミステリアスでもあったからだ。

見えないものは実感しにくい。そのまま考えずに過ごしたくもなる。放射能汚染というのは、その最たるものだ。それを少しだけ見えるように、いや、見えなくても少しだけ想像しやすくすることが出来たら、ということをよく思う。だから、劣化ウランが黒いということを教えてくれた一枚の写真にインパクトを感じたのだ。

メリッサはその戦車の洗浄係だった。洗浄係は全員、下痢がとまらなかったという。全員が下痢をし続けた。
劣化ウランは放射線障害を引き起こす以前に、重金属としての毒性を持つ。毒性は水銀よりは低いが、砒素と同程度だと言われる。
何百トンもの砒素を大地にぶちまけるだけだって、環境汚染になるのではないか。

劣化ウランはウラン鉱から核燃料を生成した後に残るもので、ウラン235の含有率は低くなっているものの、それでも放射能は20%
から40%低くなっているに過ぎない。
劣化ウランの放射能は低いので、人体には影響はない、という人もいる。が、はるかに放射能の低いウラン鉱山の残土ですら、環境汚染が問題とされるのだ(日本でも人形峠の残土の問題は未解決のまま残っている)。

何より危険なのは、それが体内に摂取され、内部被爆を引き起こすことだ。プルトニウムと同じようにウランの放射能はアルファ線なので距離は飛ばない。1メートル先に物質があっても被爆はない。が、体内に摂取されると、周辺の細胞を被爆させる。
プルトニムよりははるかに放射能は弱い。しかし、プルトニウムが人体に吸引されることなど、核施設の事故以外にはありえないが、劣化ウランは戦場で粉塵として舞ってしまった。

メリッサの例は劣化ウラン弾による被害ではない。彼女は洗浄係で装甲板を洗っていただけだ。だが、戦場では何百トンもの劣化ウラン弾が爆発し、劣化ウランは高温のエアロゾル状になって、大気中に舞う。この微粒子を多くの兵士が吸引する。もちろん、一般人も。粒子は環境中に残るので、ずっと体内摂取、内部被爆の危険は残る。

湾岸戦争から帰還した兵士のうちの26万人がその後、健康障害を訴えて、1万人がすでに死亡した。しかし、米政府は劣化ウランによる放射線障害はない、として、十分な調査も行っていない。メリッサも一切、放射線障害についての検査を受けていない。
とはいえ、イラン戦争では劣化ウラン弾の使用量を1割以下に減らしたというのは、裏では問題を認識しているからだろう。少なくとも。自国兵士の被爆は避けるようにした、ということか。

劣化ウラン弾は核兵器ではないが、核汚染を引き起こす兵器ではある。
英国原子力公社の定めた劣化ウランの年間の摂取限度は2ミリグラムだという。湾岸戦争で使われた劣化ウラン弾は800トン。
400000000000人分の年間摂取限度量って、ゼロが多過ぎて、実感しにくいが、全人類分をはるかに越えているのは確かですね。
これこそ、何よりも先に廃絶させないといけない。

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October 16, 2006

イラク戦争の死者数は655,000人超


http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2006/10/10/AR2006101001442_pf.html

広島、長崎の原爆死者数の3倍。
ありもしない大量破壊兵器をあると断じて、これだけの大量殺戮を行ったアメリカに、他国を制裁する権利などあるのか?とは思う。

湾岸戦争に続いて、イラク戦争は劣化ウラン弾による被爆者も生んでいる。アメリカ政府は非常にわずかな量しか使用しなかった、と言っていたが、後に発表された使用量は75トン。湾岸戦争では800トン。
これらの生み出す放射能汚染は広島型原爆の1万倍以上とも言われる。これが戦争による直接の死者数以上の、癌による死亡者を生み出す可能性も高い。

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October 14, 2006

六ヶ所再処理工場 7・8月の放射能海洋放出

http://www.jca.apc.org/mihama/reprocess/tritium_jul-aug.htm

1日で原発1年分、と書いたことがあったが、訂正せねば。
原発に適用される法的濃度限度の770倍(最大を記録した7月8日の場合)。
1日で原発2年分を上回る核廃液がすでに海に放出されているわけだ。

本格運転になれば、これが2700倍にもなるという。太平洋岸に2700機の原発を並べたようなもの。しかし、再処理施設の核廃液には法規制がない(あったら、運転不可能だからね)。

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October 12, 2006

論文ふたつ

http://cnic.jp/modules/mydownloads/singlefile.php?cid=0&lid=6

http://www.fissilematerials.org/ipfm/site_down/ipfmresearchreport02.pdf


日本の核武装、あるいは核武装しないまでも兵器化できる大量のプルトニウムを保有、管理すること(管理できないことを含め)への強い危惧。世界から見ると、六ヶ所村もプルサーマルも、ポイントはそこなのですね。
テロの危険性が増す。さらには、日本がやれば、韓国だって追従しかねない。イランなどにも口実を与える。日本人だけが、そのへんの感覚が鈍い。

逆に言うと、日本国内の環境問題、あるいはエネルギー政策の問題として転換を計るのが難しいならば、外圧(世界世論)に期待するしかないのか、と思えてたりもしてきます。

ともあれ
● 使用済み核燃料は再処理などしなくとも、まだまだ貯蔵する余地があること
● 再処理もプルサーマル利用も夢のエネルギーどころか、コスト的に見合わない
● プルトニウムを生産することは、環境問題ばかりでなく、世界の安全保障上、大きな問題を生み出す
というのが、これら論文からもよく分かりますね。

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October 05, 2006

映画『六カ所村ラプソディー』劇場公開記念イベント

映画『六カ所村ラプソディー』劇場公開記念イベント
 
●鎌仲ひとみ監督&高橋健太郎(音楽プロデューサー・評論家) トークショー

*映画『ヒバクシャ』ダイジェスト版
*『六ヶ所村ラプソディー』予告編
(10/7から東京/ポレポレ東中野・モーニングショー上映開始)
*「帰還兵メリッサの証言」ー湾岸戦争に赴いた米軍兵士の体験 とは、診断名のつか
ない病を生きることだった。」
*「No Nukes Party」鼎談映像 大林ミカ×田中優×坂本龍一
(06年CLUB KING制作)←東京初公開!

●LIVE   
CYCLUB(サイクラブ)
アメリカで生まれ・イギリス育ちの音楽変形変動アーティスト集団。六ヶ所村再処理
原 発工場を止めるため投げ銭ライブをしながら全国をまわっています。
http://soundvision-tokyo.com/cyclub/

10月6日(金) 19時開場・19時半開演
場所 アトリエ・カノン

〒167-0042
東京都杉並区西荻北4-15-13

TEL: 03.5938.1870
http://www.gut.co.jp/kanon/

<入場料>
映画『六ヶ所村ラプソディ』前売りチケット(1200円)+1ドリンク  2300円
(前売りチケットなしの入場料は1ドリンクつきで1300円です)

予約  070-5469-7217 (電話)
 
【会場地図】
目印になってるサンクスがなくなっているので注意!

http://www.gut.co.jp/kanon/kontakt/index.php
http://www.mapion.co.jp/c/here?S=all&F=mapi3602449060929114754

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September 26, 2006

ヴェネズエラから米国への人道的援助


http://agrotous.seesaa.net/article/18798411.html


チャベス関連、こんな話もあって驚いた。

今や、ブッシュのアメリカが誰よりも暗殺したい人物に違いないけれど、歴史が彼に味方するならば、世界は変わるかもしれない、と、いまだにマルクス書籍を捨てきれずにいるオレは思ったりもする。

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September 25, 2006

チャベスの国連スピーチ

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August 05, 2006

スウェーデンの原発でメルトダウン寸前の事故

http://www.scoop.co.nz/stories/WO0608/S00059.htm

スウェーデンの他の原発でも、バックアップ電源が緊急時に働かない可能性が指摘されていて、国中の原発を停止するように、という要請も出ているようだ。

http://edition.cnn.com/2006/WORLD/europe/08/03/sweden.nuclear.ap/
http://www.greenpeace.org/international/news/sweden-nuclear-closure-040806

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August 01, 2006

ミホミホマコト制作ノート #6

I Want To Be Loved - Japanese Version

昨年8月のスターパインズでのミホミホマコトのライヴで、真琴ちゃんがこの曲を歌うのを見て、日本語ヴァージョンを作りたくなった。その時のライヴでは「東京ブギウギ」のカヴァーなども演奏したのだが、そのへんにも通ずる、ジャズやラテンと触れあった古い歌謡曲的なものをこの曲で作れそうな気がしたからだった。

が、ガールズからは英語の方がいい!という反対意見。誰かに歌詞を書いてもらいたかったのだが、これでは3人には頼めない。が、僕は詩が書けない。そこで安土メイさんにお願いして書いてもらった。
リクエストは英語詩の空耳アワー的な訳詩になっていること。

かくして

I want to be loved but by only you

あわててたの ばっかみたいに

I shoudn't be so crazy about you

あいつに so crazy 夢中

てな具合になっているわけです。

当初は真琴ちゃんが歌う予定だったが、「ラバトでキャメル」の完成を優先させなければならないこともあって、朝日美穂ヴォーカルでやることに。1枚のアルバムの中で同じ曲を違うヴォーカリストが歌っているのも珍しいかもしれない。
(ボッサなアレンジのフランス語ヴァージョンをもりばやしさんに歌ってもらうというアイデアも僕の中にはあったりする)

ヴォーカル録りはカラオケの上に歌ったので、英語ヴァージョンよりちょっとだけ音が悪いです。あと、オケに馴染まない感じのエコーがついているけれども、これもカラオケっぽさを狙ってつけた。
歌は普段の朝日美穂グルーヴで歌ってしまうと、もっと現代的なファンキーさが出るのだけれど、古い歌謡曲感を出したかったので、僕が仮歌を入れて、その譜割りにあわせて歌ってもらいました。

というわけで制作ノートは終了!

PAULUSUMA

オマケに音声なしですが、先日の吉祥寺MANDALA-LA2でのMMMの映像を少しだけ。
演奏陣は楠均(ドラムス)、千ヶ崎学(ベース)、エマーソン北村(オルガン)に僕(ギター)。楽しく演奏しました。

今はその楠均、千ヶ崎学(ベース)とのピアノ・トリオ編成を基本にした朝日美穂のアルバムの制作が佳境。ゲストにジム・オルーク(ギター)、エマーソン北村(オルガン)、辻コースケ(パーカッション)など。打ち込みは一切なし、というのは彼女のアルバムでは初めてです。
完成までもうひと頑張り。



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July 29, 2006

ハイポジ/悲しみの雨

stop rokkasho - kanasimi no ame / hi-posi
が公開されました。

http://stop-rokkasho.org/

以下、パーソネル

soundscape & piano: ryuichi sakamoto
voices : miho moribayashi
guitar : kentaro takahashi
percussion : kohsuke tsuji

mixed by kentaro takahashi
produced by hi-posi

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July 18, 2006

ミホミホマコト製作ノート #5

ラバトでキャメル

この曲は真琴ちゃんの書き下ろしということになっているが、曲自体は以前に書いてあったものらしい。作詩は二転三転して、別の作詩家にお願いして書いてもらったりもしたのだが、最終的に真琴ちゃんがまとめた。

mp3で送ってもらったデモは真琴ちゃんのアコギと歌だけ。あと、ドラムのパターンがふたつ送られてきたが、モータウンぽい方を選択。ツイストにはならなかった。
でも、モロのモータウン風で、女の子3人のガールグループというのでは、あまりにありがちな景色で面白くない。それよりはモータウン好きのイギリス人が作った、ちょっとロックっぽい感じに仕上げることをもくろむ。

リズムはこの曲が一番たくさんのサンプルを使っている。ウォール・オブ・リズムみたいになっているのでほとんど聞き分けることはできないと思うが、メインのドラムパターンは打ち込みの裏側に、別のパターンのブレイクビーツがレイヤー状になっていて、パーカッション的効果を加えている。2、4のスネアにはオールディーズのスネアのリヴァーブ成分のみサンプルをつけていて、それだけで4トラックも使っていたり。リズムだけで20トラックくらい使っているので、生でやった方がトラック数少なかったな。

北村くんのオルガンとチガちゃんのベースを入れるところまでは、ほかの曲と同じパターン。最後を倍速にして、ゴスペルっぽい展開にしたのは、真琴ちゃんの仮歌がTHINK!って歌ってたからかな(最終的にKISS!になったところ)。
でも、真琴ちゃんと仕事するのは初めてだったので、そこからのアレンジは時間がかかった。アレンジの相談しましょう、とふたりでスタジオ入っても、何も決まらない日もあったり。

斎藤誠さんのギターは、「Sunset Blue」のギターを録った後に、30分くらいでがーっと弾いてもらった。アレンジが決め込んでなかったので、とりあえず、カッティングお願いします、とか、ファズでなんか弾いてください、とか。ソロっぽいものも弾いてもらったり。

1ヶ月くらい、そんな状態で、アレンジ定まらなかったのだが、真琴ちゃんと話す中で、彼女のフルートをフィーチュアしよう、ということは決める。
で、ある日、もらったメールにスモーキー・ロビンソン&ミラクルズの「TEAR OF CROWN」って書いてあったので、パッと閃いたのがイントロ、というか前奏曲みたいにつけてあるパート。

CDを聞いた九州のFM局の人が、「TEAR OF CROWN」みたいなフレーズが出てきたのでにやっとしました、というメールを送ってくれたのですが、いやもう、イントロのフルートのフレーズは「TEAR OF CROWN」のイントロの三度下を吹いているだけです。三度上にハモつけると、「TEAR OF CROWN」になっちゃう。
でも、こんな風にずばりネタを指摘されることって、過去にもなかったので、すごく嬉しかった。実は曲の後半に、三度上のハモつけたフレーズを戻して、ネタばらししようかというアイデアもあったんだけれど、やらなくて良かったな。

ただ、フレーズはモータウンだけれど、サウンドは60年代イギリス風に作ることにして、イントロを作った。トロンボーン、ホルン、オーボエ、クラリネットは打ち込み。フルートとアコギは真琴ちゃん。僕がエレキの12弦。もりばやしさんがトイピアノ。で、ティンパニは同時期に録音していたズボンズのセッションで録ったティンパニ。偶然にもテンポがぴたりだったので、演奏ごと盗んでいます。
ちなみに、真琴ちゃんが本ちゃんのレコーディングでギターを弾いたのは、このセッションが初めてだそう。フルートもそうなのかな。

イントロの構想が固まったら、あとのアレンジはどんどん決まった。イントロのフレーズが途中のブレイクで一瞬リプライズ。さらに、ギター・ソロもそのフレーズを変奏するみたいなアイデアで。

真琴ちゃんの歌録りはこれも3テイクくらい歌って終わり。彼女は本番になると、一気にテンションあげて、がっと終わらすタイプ。そういえば、先日のインストアの時も、本番になったらリハの3倍くらいの声量になって、うしろの方にいたスタッフが僕のところに来て、「声だけでオケが聞こえません!」。びっくりしたあ。

曲調はモータウンぽいんだけれど、真琴ちゃんの歌はロックだし、コーラスもR&Bっぽいものよりは、キャンディーズみたいな雰囲気? そういう意味で、この曲の白眉は3人が輪唱形式でハモるところかな。あんなの今時、誰もやらない。カッコワルイ!とか、みんなで言いながら、キャーキャー喜びました。特に、一番上のもりばやしさんのパートは、歌謡曲感全開!

エンディングの倍速パートは最後までなんか物足りない感じで、フェイザーかけたサイケっぽいコーラスを加えたりした後、マスタリングの直前に花火の音を入れたい!と思いついて、真琴ちゃんにメール。それはいい!というので、勝手に花火の音と歓声を入れました。
花火の音、というと思い出すのが、ドクター・ロッキットの「Indoor Fireworks」なんだけれど、日本の花火はもっと豪快ってことで、厳選した花火サンプルを使っています。クジラノイズから借りたんだけれど。

そうそう、で、これもギター・ソロは僕が弾いています。真琴ちゃんのメールに、バーズみたいなギター・サウンドと書いてあったので、12弦を使いたくなって、とりあえず弾いてみたら、真琴ちゃんに大受けしたので採用。12弦はJERRY JONESのやつ。Kendrickのアンプで鳴らしています。

しかし、斎藤誠さんにギターをお願いした曲で、ソロだけ自分で弾くとは・・・と思っていたら、つい先日、山手線の中でばったり、誠さんに会ってしまいました。
「誠さん、実は僕、ひとつ、誠さんに謝らねばならないことが・・・」
「えっ?」
「あのギター弾いていただいた曲なんですけれど・・・」
「・・・使えませんでしたか?」
「いや、ばっちり使わせていただいたんですけれど、その上で、ギター・ソロだけ、僕が弾きました」
「えー、そりゃあ、逆に楽しみ!」

というわけで、この曲は真琴、誠、健太郎のトリプル・ギター。レイナード・スキナードか俺たちは、というレア曲です。

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July 16, 2006

朝日美穂ライヴにミホミホマコト出演



朝日美穂 & XNOX Live"
2006年7月20日(木)吉祥寺 MANDA-LA2

出演:朝日美穂、XNOX(クスノキス)
スペシャルゲスト:ミホミホマコト & エマーソン北村
前売 2500円 当日 3000円(別途ドリンク代)
OPEN 18:30 START 19:30

というわけで、先日のインストアはカラオケ・ライヴでしたが、この日はレコーディング・メンバーによる7人編成で、ミホミホマコトのライヴが。今のところ、年末までミホマコのライヴの予定はないので、お見逃しなく! チケットはお早めに!

ネット予約↓
http://www.ceres.dti.ne.jp/~donidoni/ticket/ticket720.html
問い合わせ↓
0422-42-1579 吉祥寺マンダラ2

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July 11, 2006

ミホミホマコト制作ノート #4

Sunset Blue

オーセンティックなハチロク・バラード。最初はそれこそ「オンリー・ユー」とか聞きながら、全然、楽器入ってないねー、などと言いつつ作り始めた。
ドラムはシンプルな打ち込みです。単発サンプルはやはりオールディーズのレコードから抜いていますが、金物はサンプリングCDからもあるかな。で、北村くんがピアノ、僕がベースで、軽くせーのでベーシックを制作。
でも、本ちゃんのレコーディングはベース→ピアノ→ギターの順だったか。

大好きなのは、ここでの千ヶ崎学くんのベースです。この曲は親指で弾いてもらったのですが、彼の親指弾きは最高。トーンも良いし、グルーヴも絶妙。こういうオールディーズものだったら、細野さんかチガちゃん、と思うくらい。
北村くんは本来、オルガン弾きで、ピアノは専門じゃないですが、ミホマコは北村くんが演奏するというのが基本コンセプトなので、ピアニストは呼びませんでした。つーか、よく考えたら、ミホマコは全員ピアニストですね。でも、北村くんに弾いてもらっています。

最初はギターを入れるプランはなかったのですが、サビの歌詞が「ヘイ・ジョー」から始まって、「あなたのつまびくロンリー・ブルーズ」なんてので終わることになったので、ギター入れない訳にいかなくなった。ブルーズが弾ける人、でも、ガールグループのバックですから、むさくなり過ぎない人。というので思いついたのが斉藤誠さん。誠さんとは今年の2月に「チョコパニック」というイヴェントでご一緒したので、頼みやすかった。

誠さんのギターは赤い70年代のテレキャスター・シンラインで、アンプはやはり70年代のチャンプです。真ん中のギター・ソロは照れる誠さんを「もっといっちゃってください!」とかノセにノセて、あんなベタなブルーズ・ギターを弾かせてしまいました。

ただ、ミックスは難しかったかな。オケは50年代ぽく作ってあったんだけれど、誠さんのギターは楽器のトーンも、プレイ・スタイルも70年代なので、うまく混ざらない。なので、ここでもリレコ。コピーキャットでかなり悪い音にしてしまっています。
でも、やっぱり時代感的には間を取って、60年代になっているかも。あるいは、歌詞的には湘南をイメージしているところもあるので、どこかサザンぽいかな。

コーラスは二声。女性だけだと、三声以上にしてもそんなに良くないことが多いので、二声で重ね方を工夫しています(誰と誰でダブるとか)。ほかの曲もそのパターンが多いかな。コーラス・アレンジは結構、難しく、トリッキーに音域が飛ぶことになってしまったこともあって、歌うのも大変だったはず。でも、真琴ちゃんが譜面、初見でさらっと歌うのは、さすがクラシックやった人だなと思いました。コーラスのリヴァーブ、エコー処理はビーチ・ボーイズめざして頑張りました。

リード・ヴォーカルはいつもの朝日美穂ヴォーカルとはちょっと違った雰囲気が出ていると思いますが、これもGATES STA LEVELLのカラーが強いかな。録りはC12A→1073→PURPLE AUDIO MC76。

歌詞の「ヘイ・ジョー」はもちろんジミヘン。そこで太いブルーズ・ギターが唸る仕掛けですが、もうひとつ、もりばやしさんの「ベイビー・ブルー」という囁きと「流れ出す別れの歌」というリードの歌詞が交錯するところは、ボブ・ディランの「It's All Over Now Baby Blue」が流れている、という設定だったりします。ガールズはそんな歌、知らないかもしれないですが。

memorylab at 12:23|PermalinkComments(0)

ミホミホマコト制作ノート #3

THREE TOPAZ

ミニ・アルバム中でこの曲だけ、僕がアレンジしていません。エマーソン北村くんの作曲、編曲。
リズム・トラックもオルガンも、楽器類はすべて北村くんによる自宅録音です。

ただし、この曲をインスト、と書いている人をよく見かけますが、ミホミホマコトのコーラスもちゃんと入っています。というより、ガールズが3人揃って、コーラス録りをしたのは、この曲だけだったはず。
三声のコーラス・アレンジは北村くんから譜面で渡されたものですが、オクターブ上にもりばやしさんのハイトーンを乗せたのは、僕のアイデアです。個人的にはテルミンみたいにも聞こえる、このもりばやしさんの声が一番の聞きどころかな。

あと、ミックスにあたっては、リレコをたくさんしました。例えば、北村のオルガンはライン録りだと思いますが、それを一度、僕のKendrtickのギターアンプで鳴らして、マイクで拾って再レコーディングしています。ピアノ・パートはコピーキャットというイギリスの古いエコーマシーンを通してリレコ。GATES STA LEVELもたくさんリレコに使っています。結果、全部の楽器が歪んでいる(こればっかだな)。

そうそう、これと同じようなリレコの作業は、同時期に制作されていた「男はそれを我慢できない」のサウンドトラック中の北村くんによる曲でもやっています。ミホマコとこのサントラの録音作業は同じ日に行われることが多かった。例えば、「I Want To Be Loved」の佐藤公彦くんのサックス入れは、サントラ中の「天狗のメインテーマ」という曲のサックス入れと一緒にやりました。
この「天狗のメインテーマ」は、もりばやしさんと公彦くん、僕の3人による共作です。「ハーレムノクターン」の贋作、とも言えますが。

この曲は普通にドラムマシーンで打ち込まれているので、音圧が出やすい。が、「I Want To Be Loved」や「ラバトでキャメル」はオールディーズ・サンプルがレイヤー状に敷き詰められたりしているので、濁った奥行きみたいのがあって、音圧が出にくい。なので、マスタリングではこの曲のレベルは極端に下げています。そのへん、マスタリングはちょっと難しかったな、今回。

memorylab at 02:30|PermalinkComments(0)