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フロント・レンジを覚えたら、もう一つ、
「サイド・ランジ」をやってみましょう。
これも大臀筋・中臀筋によく効きます。

脚を揃えて立ち、片脚を上げて、
大きく真横に踏み出し、
体を深く沈めてください。

上体はやや前傾し、大臀筋をストレッチ(伸ばす)
するようにします。
動作はゆっくりでいいので、丁寧にやることです。
回数などは、フロント・ランジと
同様でかまいません。

筋トレの動作は、特殊な場合を除いて
反動をつけないようにしてください。
「うーん、きついぜえ!」
というのがいいのです。

ランジは大腿四頭筋(しとうきん)にも効くので、
肥大すれば代謝も高まり、
天然のダイエット効果にもなります。

女の人は、かなりの強度でなければ筋肥大はなく、
脚は太くなりません(引き締まる!)ので
安心してください。
沈み込む時には、大臀筋をよく伸ばすと、
リンパ液の流れを促し、むくみを取ります。
習慣にすれば、これだけでも
大きく変わってくるのです。
続けることをこころがけてください。

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そして、ダイレクトにヒップアップに貢献する
『ヒップリフト』を紹介します。
仰向けに寝て両膝を立ててください。
手は胸の前で組んでも、
両手を床の上に広げてもかまいません。
脚の位置を動かさないようにして、
お尻を上げます。

膝を開かず、肩から膝までは
真っ直ぐにしてください。
腰を落とすことなく、上がるところまで
力を入れっ放しで上げます。
力を入れる際は、息を吐くのが基本です
(抜く時は吸ってください)。
3~5秒程、静止した後、
下げて再び上げる、を繰り返します。
足裏全体をつける、踵のみで支える、
自分の筋力に合わせて(後者の方が効く)
やってください。

回数は10~30回×3セットです。
できる人はセット数を増やすのも効果的です。
慣れてくれば片脚だけで上げます。

これは大腿部裏側のハムストリングにも
効くトレーニングです。
しっかりやれば2~3カ月で、
違いがわかるでしょう。
トレーニング中は、成果が出た時の
自分の姿をイメージします。

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次は中臀筋のトレーニングです。
まず、横向きに寝ます。
下側になる手で、
しっかり体を支えてください。
そして、上側の脚を上げますが、
上げる高さは抵抗(負荷)を
感じるくらいです。

3~5秒静止後、下ろし、これを繰り返します。
片脚15~30回×3セットずつでいいでしょう。
セット間のインターバルは、
どのトレーニングにおいても
短い方が効果的です。

その部分が疲れている(だるい)というのは、
疲労物質の乳酸のせいでもありますが、
その疲れが消えない(軽くならない)うちに
次を始めてください。
それが筋肥大を促します。

きつい、苦しい、だるいは筋トレでは、
歓迎すべき兆候です。
その時を狙って、有効に活かしてください。
苦しい、だるいは、
筋肥大を約束してくれたも同然で、
私は喜びながらやっていました。

そうなると
「もっと苦しくなれば、
筋肉がデカくなる(筋力がつく)」
と私は力が入ったものです。

現在は、そこまで追い込むだけの負荷がなく、
物足りなさの中でやっています。
筋肉疲労でペンも持てないくらいに
やってみたいと夢想する日々です。

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下半身が終われば、上半身に移りましょう。
定番中の定番
『腕立て伏せ(プッシュ・アップ)』です。
男の上半身、逆三角形の基本は
・大胸筋(だいきょうきん)
・広背筋(こうはいきん)
・三角筋(さんかくきん)
の3点セットです。

なかでも大胸筋は、筋肉美の象徴とも言えるでしょう。
それを自体重で鍛えるのが腕立て伏せです。
マシンやウエイトを使えば、
もっと効率がいいトレーニングもありますが、
まずは基本から始めましょう。
それにしても下手くそな絵で、
申しわけありません。
何とかわかることを願っています。

腕立て伏せは、簡単なようで
正しい方法でやっている人は少ないものです。
フォームを誤まれば、大胸筋には効きません。
ここは「忘れるまで覚える」という
ブルース・リーの言葉のように、
しっかりと体に覚え込ませてください。

基本は肩幅の1.5倍に両手を開いて置きます。
 手の位置を肩より高くしてはいけません。
肩に負荷が逃げるからです。
両脚は閉じるほど、負荷がかかります
(不安定になるので)。

初めのうちは肩幅の1.5倍から始め、
徐々に揃えるようにしてください。
肘は張り過ぎず(張れば三角筋に負荷が逃げる)、
内側にも入れません(体に肘がつくようでは
上腕三頭筋《腕の後ろ側》に負荷がかかるので)。
自然の状態でいいのです。
ここで大切なポイントがあります。

下ろした時に肩甲骨が寄り合うことです。
これは壁に両手をついて、
腕立て伏せをする要領で、じっくりと
確認と練習をしてください。
胸を張れば肩甲骨は寄ってきます。
これが開くと大胸筋を伸ばせず、
負荷が逃げるのです。

いいですか、この正しいフォームを反復して
身につけてください。
どのトレーニングでも鉄則になりますが、
鍛えたい部位だけを使うことです。
フォームが悪いと、他の部位も動員してしまい、
本来の部位への負荷がかからず、
中途半端(意図せずに動員してしまった
他の部位へも)になります。

また、トレーニングは、
何もまとまった時間だけにするものではなく、
ちょっとした隙間時間に
やる癖をつけるのも有効です。
最初から目標が高すぎると続かないことが多いので、
今までの自分よりはいい、
という気持ちで習慣になるまで、
欲張らずにやってください。
トレーニングでは、息を止めてはいけません。

止めると『バルサルバ効果』といって
一時的に力が出ますが、
頸動脈にあるバルサルバ洞という
血圧を調整する器官が作用し、脈が乱れ、
心臓内で血液が澱んだり、
最悪の場合は脳梗塞も起こり得るようになるので
注意してください。

両手の指は、手首を保護するために
外側に向けます(自然な程度に)。
鏡の前でやるのも効果的です。
上半身、裸になり、
どの筋肉が稼働するか
見るのもいいでしょう。

きょうのコトバ
『魂に火がつけば不可能は消えてなくなる』
(ラ・フォンテーヌ)

美マーク小

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