2006年01月20日

IACの宇宙旅行パネルディスカッションの模様

6ebf0416.jpgSF/Jコラムでコリンズ教授の新年挨拶をアップできた。
そして、ようやくIACの動画をアップすることが出来た。
提供してくれたH氏は心から感謝。

http://www.uchumirai.com/news/clumn/collins_newyear2006.htm

改めて動画を見て、同日のことを思い出す。

宇宙旅行ビジネスの最前線に生きる人々と間近に会話し、既に民間の宇宙旅行競争は始まっていると実感した。
世界の波は大きい。
この波に日本から立ち向かうのに、個人や一団体だけの力では無理だろうと感じた。

日本が自国で宇宙船を開発し、米国などに対抗するには日本人が一致団結にも近い形で立ち向かわないと難しいだろう。
日本の特技は技術である。
ロボット技術ではおそらく日本は世界トップレベルだ。
しかし、こと航空宇宙になると気後れして見えるのは何故だろう。
日本の航空技術は決して他国に引けをとるものではないし、宇宙技術も戦後何もないところから自国製のロケットを飛ばした糸川さん始めたとした偉人たちの業績など世界にひけをとるものではない。

現時点で見えるビジネスとしては海外の宇宙機を買ってきたり、海外の代理店をしたりするようなライブドアが提案しているようなやり方の方が理にかなっているようにも見える。

しかし、これからの日本を考えた時、宇宙旅行が当たり前になり、宇宙へのアクセス手段が格段に下がり、さまざまな国のさまざまな種類の宇宙機が飛ぶような、宇宙ビジネスが本格化したときに、日本が民間の有人宇宙機を1つも持っていない、1つも対抗できるものが無いと言うのはあまりも悲しい。

国際感覚の優れたビジネスマンや投資家は、自国のものにこだわらない、一番合理的な方法で儲かればいいという考え方をするとも聞く。
しかし、どれがいいとか悪いとかを言えるほどビジネスの神はないが、自分の国から一団となって世界に対抗するビジネスを展開するという考えは決して国際感覚が無いのではなく、むしろ世界の強力で化け物のような人々息を肌で感じるからこそ、そんな人々に対抗する一つの方法だと思う。

今すぐ利益と結びつかないとしても、いつかはきっとその技術やノウハウが日本の力なるだろう。
好きなことをまずは好きな人たちで思いっきりやってみることが重要だと思う。



  
Posted by nereus at 19:50Comments(2)TrackBack(0)宇宙観光

2005年12月01日

はやぶさ サンプルリターン計画ミッションまずは成功!

11月26日 はやぶさによる小惑星イトカワへのサンプルリターン計画が成功した。

この成功に、今猛烈に感動している。

実は、この小惑星サンプルリターン計画は大学時代にちょろっとだけ参加していました。
学科に宇宙地球学というのがあり、これの単位を取る時の論文が小惑星からサンプルを採取する方法を考え、説明せよというものだった。

当時、大学生で旧NALにも勤務していた自分は、この論文に夢中になって取り組んだ。
壮大な計画で当時は絵空事のように聞こえた計画だったが、なぜか心を掴んで離さなかった。

その当時、自律型の宇宙ロボットを用いて採取する方法と、小型の弾丸型ロボットを撃ち込む方法の2つのアイデアを提供した記憶がある。
今の採取方法が後者に近いことも嬉しい。
(筆記は地球地質学であんまり興味なく、ほとんど白紙だったのに優をもらったのはその論文の評判がよかったせいかと勝手に思っています(笑))

当時は目標の小惑星はきまっていなかったので、その小惑星はコードネームで呼ばれていた。
そう、10番目の惑星?としても名前が付けられていたそのコードネームが「Nereus」である。
すっかり気に入って、以来、何かとNereusという名を使って活動することとなった。

当時、宇宙関連に進もうかどうしようか迷っていた私が宇宙を目指し、これを職業としようと後押しをしてくれたものかもしれない。

現在はこの衛星の計画にはほとんど関わっていないが、固唾を呑んで見守っていた。
こんなバカげた計画だと笑う人、何度も計画は白紙になりかけたと聞いている。
しかし、この壮大な計画を実現させる為に必要だったのは、何よりもロマンとか冒険心とかそんな人の根底にある部分だと信じている。

今回、この計画がひと段落を迎え、純粋に宇宙を目指したあの当時のことを思い出し、また、民間宇宙旅行を目指す今の自分とあわせて、気持ちを新たにしたい・・そんな心境だ。

ロマン、冒険心、知的好奇心、そんなものが人を動かす原点だ。
宇宙開発と言うとドロドロとした金とか利権とかそんなものも最近はクローズアップされたりするが、そんなものは後からついてくる、クリアしなければならない様々な課題のうちのほんの一つだ。

はやぶさを成功させた冒険者たちに心から賞賛の言葉を贈りたい。

  
Posted by nereus at 11:19Comments(0)TrackBack(0)宇宙開発

2005年10月11日

宇宙旅行活動はとても勉強になる

民間宇宙旅行の実現とコリンズ教授と出会い、そこからこの活動をするようになりました。
今までも宇宙関連の業務をやってきたのですが、この活動に参加してから視野がとても広がったと感じています。
特に、宇宙関連の学者や技術者にあうよりも、ビジネス界、航空業界や実業家の人たちに会うことがまた良い刺激になります。
民間宇宙旅行の実現は、こういったビジネス界の大物達が参入してくることで真の実現となるのだと感じます。
また、そういった方々の考えややり方を見るだけでも、宇宙旅行実現に限らず、今後の人生においてもとても良い勉強になります。

X PRIZEのPeter Diamondies氏、ANSARI氏、SA社のEric氏はすごいオーラを放っています。
また、日本人でも多くの素晴しい優秀な人たちと出会い、協力していくことは、他では味あうことが難しい興奮だと思っています。
こういった方々と接する機会を、宇宙旅行というキーワードを通して得ることができたことが嬉しく思います。

単に口をあけて今の宇宙業界の少ない仕事を取り合うことだけに満足していたのなら、決して感じることはできなかったことでしょう。

とても充実しています。  
Posted by nereus at 11:57Comments(0)TrackBack(1)宇宙旅行

2005年08月10日

いそがしすぎる

宇宙丸プロジェクト・・
SF/J・・・
草の根的な民間活動ですが、コリンズ教授の指導のもと、気合いれてます。
宇宙旅行が盛り上がるにつれ、急がしくなってきます。
ベンチャーや企業がどんどん参入してきてます。
去年の今頃と今年では、宇宙旅行に流れている関心もエネルギーも
数十倍違います。
フルタイムでできればいいなーと思いますが
ボランティアから一歩すすまなければそれは無理!
世の中、資金のあるところが強いのは当たり前ですが、
人、金、もの、熱意
4つが揃わなければなんでもせいこーしない。
人と熱意はそろってます。
金とものだけ!
逆にいえば、それだけなんですよね。

今やれることを精一杯やってたのしければいいじゃない。
おもしろい人たちと宇宙旅行をネタにバカ騒ぎできればいいじゃない!

んで、死ぬまでにみんなで宇宙で大騒ぎできれば最高!  続きを読む
Posted by nereus at 13:31Comments(0)TrackBack(1)冒険者

2005年05月12日

過去の面白ニュースを保存

SF/Jの過去記事などから興味深いニュースを保存。
その後どうなったのかを調査していく為にもおいとく。

2004年2月26日

キスラー・エアロスペース復活へ
 1990年代前半から二段式完全再使用型ロケット・K−1の開発を行い80%完成させながら、昨年夏に倒産した米キスラー・エアロスペース社が、復活の兆しを見せている。

 2月始め、キスラー社はNASAとの新たな契約を獲得した。2001年に結んだSLI以来の契約で、まず最初のロケットを発射する前に5420万ドル、デモンストレーション飛行が行われた後に1億7320億ドル、合計2億2740億ドルが支払われる予定だ。

 米ワシントン州カークランドに拠点を置くキスラー社は10年来、小型衛星打ち上げ事業を開始する準備を進めてきたが、人工衛星需要の冷え込みもあり、昨年7月に6億ドル以上の負債を抱え、裁判所にChapter11を申請。裁判所の監督下で再建を行うことになった。

(米連邦破産法第11条,Chapter11…連邦破産法第11章の定める手続で、裁判所の監督のもとで従前どおり事業を継続しながら少しずつ債務を返済していく仕組み。日本の会社更生法にあたる。)

 しかし、今年1月ブッシュ大統領が新たな宇宙計画を発表。月や火星まで行くことのできる新型宇宙船を開発し、スペースシャトルを2010年までに引退させることになった。NASAはキスラー社のK-1ロケット開発を援助し、そのデータを新型ロケットや国際宇宙ステーションの物資補給船開発に活用するつもりで、2006年までにそのデータを要求する。 

 キスラー社のジョージ・ミューラーCEOはこの契約について、「この契約の良いところは、もし私達のロケットが飛行すれば、投資者は利益をすぐに回収することができるという保証を彼らに与えることができることだ。我が社の重要な融資者であるベイ・ハーバーは更なる資金提供を行う準備を進めている。我々は5回の飛行でNASAとの契約を達成するだろう。」と述べ、楽観的な見通し示している。

 しかしミューラー氏にとって悪いことにロケットを飛行させるには、別に4億5000万ドル準備しなければならない。ロケットのハードウェアは75%、デザインは85%完成しているが、まだ開発が必要だ。ミューラー氏は18ヶ月以内にロケットを打ち上げようとしている。

 キスラー社のロケットは二段式の完全再使用型ロケットで、ケロシンと液体酸素で推進するロシア製エンジンを搭載し、機体は複合材が用いられる。オーストラリアのウーメラロケット発射場から打ち上げられる予定。カークランドには22人の従業員とコンサルタント数名がいる。

 NASAは国際宇宙ステーションへの物資補給にこのロケットを使用すると発表はしていないが、ミューラー氏や会社関係者らはこのビジネスを狙っている。「私達はそのようなサービスを提供する努力を行っている。少なくとも彼らは選択肢の一つとして私たちのサービスを持つだろう。もし必要があれば、毎月か隔週の間隔で、荷物を送ることができる。」とミューラー氏は言う。

 NASAとキスラー社が交わした契約文章には「NASAの要求に応じることのできるセルフガイダンスシステムを開発した民間企業はキスラー社だけである。キスラー社のロケットは主要部分のほとんどが完成しており、エンジン目録を得ることができたため、2006年という早い時期に目的を達成できるのはキスラー社のみであると考えられる。」と記されている。

 キスラー社の無保証債権者を代表しているシアトルのフレデリック・コービッツ弁護士はロケットの打ち上げが遅れ続けているにもかかわらず、キスラーへの機体は膨らみ続けていると言う。無保証債権は1億7000万ドルにのぼる。コービッツ氏はこのように述べる。「キスラー社の役員達が組織を再編成するという、良いニュースを聞いた。私はビジネスが成功するのを見るのが大好きだ。そして、成功するビジネスには誰もが投資する。NASAからの後押しがあったとしても、会社はロケット打ち上げに必要な4億5000万ドルの利益を上げるそのサービスに対して十分な市場があることを投資者に証明するべきだ。将来に十分な業績が上げられることを確信させなければならない。費やしたお金と時間に相当しない場所にいたいものなどいない。キスラーはそうはしないだろう。彼らはその努力に対する報酬を望んでいる。」

 キスラーの創始者達が事業の開始時に想像していた、通信ネットワークに使う多数の地球低軌道衛星の計画は消滅した。しかし、ミューラー氏は言う。「私達の会社は、少数の地球低軌道への打ち上げと、スペースステーションへの貨物輸送及び静止軌道への小型衛星の打ち上げを組み合わせることによって、財政的に十分な利益を上げることができる。私達はそれらを組み合わせ事業を進めることを計画している。我が社はNASAへデータを供給することにより今年すでに300万ドルの収益を上げた。」昨年キスラー社の収益はゼロだった。

 復活への道はまだまだ困難なようだが、SpaceXの低価格ロケット・ファルコンの成功などにより地球低軌道への需要が投資家達に見直されると、同社の活躍の場は十分に存在すると思われる。まずはロケットを完成させ、信頼を回復させることが必要だろう。

  
Posted by nereus at 10:51Comments(0)TrackBack(0)宇宙開発