傍見楼日乗

路上、スタジアム、ときどき料理店。

近所にある八重桜の名所を忘れていた。散る前に急いで撮りに行ってきた。家に戻ったら、味楽庵湯河原本店というところから電話がかかってきた。和菓子の有名店である。

「お申込みいただいております〈和菓子の手づくり体験〉の件ですが」
「はい?」

電話番号間違いだった。しかし、八重桜のピンクを見て「桜餅、喰いて―!」と思ったばかりだったので、和菓子店からの電話にはびっくりした。できすぎた話のような気もするが、長く生きているとこういうこともあるのだなあ。

電話のあと調べてみたら、〈和菓子の手づくり体験〉、毎日、午前と午後の2回開催しているらしい。1回最大7名まで。袖すり合うも他生の縁。頼まれてもいないのに宣伝してしまった。
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15日。昼は、熱中症を心配するような暑さ。この数日で、桜の季節から一気にツツジの季節に変わった。夕方、高校時代のラグビー仲間と前節のリーグワンのゲームと次期日本代表候補について、ああでもないこうでもないと電話で1時間。若手にいい選手が多いので今後が楽しみだが、われら影の代表強化委員会としては(笑)、フルバックを誰にするかで悩む。今後の最重要検討課題に。

(前回投稿した休暇届けによれば、いまわたしはエジプトでピラミッド建設に従事しているということになっているのだが。エジプト・・・。休暇歴詐称疑惑・・・)。
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朝からSNSで「#欠勤届を提出しました」というハッシュタグがにぎわっているので、のぞきに行ってみた(ヒマだね)。診断メーカーというサイトに行って、名前を入力すると欠勤理由と欠勤期間が出る。以下がわが結果。

診断結果

というわけで、どこにあるかわからないわたしの所属組織(会社?)の皆さん、何卒よろしくお願いします。

仕事帰りらしい。

ワイアレス・イヤホンで音楽を聴きながら歩いて来たインド系の青年(近くにコンピュータ関連の外資系企業がいくつかあるので、そのどこかのスタッフだと思う)が、不意に目の前に舞い落りて来た桜の花びらを素晴らしい反射スピードでシングルハンド・キャッチ。とっさの反応でうまくいったのが自分でも意外だったらしい。得意気な顔で近くにいたわたしの方を見たので思わず拍手したら、演奏を終えたピアニストのように深々とお辞儀をしたあと、来た時と同じ軽やかな足取りにもどって歩み去った。

いや、ただそれだけの話だけど、なんとなくいい気分の夕暮れ。
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昨日の夕方の公園。強い雨と風で桜が大量に散った。「花に嵐」ということわざを、久々に思い出した。もったいないという気もするが、これはこれでなかなかきれいだ。
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朝から雨が地面を屋根を強く打っている。悪天候に備え、昨日のうちに食材はそろえてあるので、日課の散歩&買い出しは中止。昼のメニューは、〈カマスの塩焼き〉〈スンドゥブチゲ〉〈ナスの蒸し焼き〉〈成形しない・揚げない手抜きコロッケ〉というまとまりのない構成。大量に作って、夜はその残り物で済ますといういつもの作戦で行くことにする。

メールをチェックした後、布団に潜り込んで読書。数日前から同時並行的に読んでいる3冊の本、『モロッコ流謫』(四方田犬彦)、『ゲリラ戦争ーキューバ革命の戦略・戦術』(エルネスト・チェ・ゲバラ)、『中二階』(ニコルソン・ベイカー)を、あっちに行ったりこっちに来たり。いずれも何度目かの読書で内容を追うというより異なる文体がぶつかったり擦れたりして発する音をぼんやり聞くという感じの読み方なので、このくらいバラバラな内容(ポール・ボウルズ、ジャン・ジュネ、アンリ・マチスなど多くの作家・画家を魅了したモロッコを巡る紀行エッセイ集/チェ・ゲバラによる「弱者による革命の一般理論」/昼休みに買い物をして中2階のオフィスに戻るまでの短い時間を超ミクロな視点と膨大な注によって描くヘンテコな小説)の組み合わせが丁度いい。


『ゲリラ戦争 』の冒頭でゲバラは、キューバ革命がラテンアメリカの革命運動にもたらした基本的教訓として次の3点をあげている。

1.人民軍は、正規軍とたたかって勝てるということ。
2.革命を起こすための全ての条件ができるのを待つ必要はないということ。反乱によって、そうした条件をつくりだすことが可能であること。
3.ラテンアメリカの低開発諸国においては、農村地帯が武装闘争の基本的地域であるということ。

これは次のように少し読み換えることによって、いま民主的、平和的改革を目指す人々にとっても、なお有効な教訓となり得ると思う(寝っ転がって、何を気楽な感想を言ってんだよという気もするが)。

・権力や資金を持たない市民もまた、権力や資金を持つ者、それにおもねる者たちとたたかって勝てるということ。
・変革を起こすための全ての条件が整うことを待つ必要はないということ。違和感を声に出すこと、絶え間なく異議を突き付けることによって(ゲバラは「打撃は絶え間なく与えなければならない」と書いている)、そうした条件をつくりだすことが可能であること。
・現在のわが国においては、日々、危機を実感せざるを得なくなっている地方あるいは中小規模の自治体が(つまり、生活の足場が、人々の暮らしが具体的に見える広がりが)、変革のためのたたかいの基本的地域であるということ。

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雨。
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昨日に続いて春の写真あれこれ第2弾。
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