アリじゃない

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美しいアリ・・・? / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

コンクリートのブロック塀を歩き回る美しいアリ。絶えず動き回っていて、なかなかその姿をはっきりと捉えることができません。

なんだろう?としばしカメラのファインダー越しに追いかけていましたが、ふと動きの止まった瞬間にドキッ。アリに擬態したハエトリグモの一種、アリグモ(正確にはヤガタアリグモ)でした。

いつもなら間違えることはないのに・・・と自分に言い訳。どんどん進む老眼のせいだということにしておきます。それにしても美しいカラーリング。

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ヤガタアリグモ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.


もちろん、顔はしっかりハエトリグモ。

2024年3月28日 神奈川県

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#トンボハンドブック

タッチ&ゴー

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キタテハ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS.

この季節、ようやく緑に覆われ始めた草地や空き地で、飛行機の離着陸訓練のようにタッチ&ゴーを繰り返しているキタテハをよく見かけます。

これは彼らがまだ飛ぶのに慣れていないから・・・ではなくて、産卵対象を探しているメスの姿。キタテハの食草となるカナムグラは一年草なので、春先はまだ丈が低くて葉も小さいのです。

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キタテハの卵 / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8. トリミング.

カナムグラの双子葉に産みつけられたキタテハの卵。これは同じ個体がまとめて産んだのか、それとも複数の個体がたまたまこの場所を選んだ結果こうなったのか・・・。卵の色に違いがあるところを見ると、後者なのかもしれません。

この卵、宝石のように美しいのですが、直径や高さはわずかに0.7mmほど。老眼の進んできた目で探すのはなかなか厳しいものがあります。

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キタテハの卵 / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8. トリミング.

母蝶を観察していると、しばしば食草でないものに産卵行動を取ることも。これはそのへんの枯れ草に産みつけられた卵。産卵の場面を見ていたので探し出すことができましたが。そうでなければ絶対に見つからなかったでしょう...。

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産卵中のキタテハ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS.


これまた「おや?」と思った場面。腹部を曲げて明らかな産卵行動を取っていますが、植物はムラサキケマンに見えます。しかも花に。念のため、母蝶が去ってから確認してみると・・・。

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キタテハの卵 / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8. トリミング.

やっぱり産んでいました。

タッチ&ゴーでせっせとカナムグラを探しているようですが、実際にはそれほどシビアに選択しているわけでもないのでしょうか。もっともこのエリアにカナムグラはたくさん生えている&生えてくるので、孵化した幼虫も餌を探すのに困ることはないのでしょう。

2024年3月27日 神奈川県

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どこへ

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テングチョウ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

写真は晴れた日に見かけた、越冬明けのテングチョウ。けれど湘南は今日も冷たい雨の1日で、暖かな日差しが恋しくなるばかり。

春の日差しはどこへ行った・・・?

3月下旬 神奈川県

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だって

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オオハナアブ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

ショカツサイの花で観察したハナアブ類。なかでもひときわ大きく存在感があったオオハナアブ。非常に敏感ですぐ逃げるので、撮影には手こずりました。成虫越冬で少しくたびれているためか、トレードマークのツートンカラーがややくすんだような個体が目立ちます。

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ヒラタアブの一種 / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

数種類いたヒラタアブ類のうちの1個体。よく見かけるわりに同定が難しい昆虫で、いつも「たぶん⚪︎⚪︎ヒラタアブだろうな・・・」というレベル。

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アシブトハナアブ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

最後はアシブトハナアブ。この写真で後脚の腿節を見ていただくと、その和名の由来が分かるでしょう。ただし毎回「モモブトハナアブ」と間違えてしまうのはヒミツ。だって太いのは腿なんだから・・・。

2024年3月20日撮影 神奈川県

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いつになる

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樹皮に擬態
/ OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO, マクロフラッシュ STF-8.


まだ開花の兆しは見えない桜並木を歩いていると、そのなかの1本に虫の気配。冬場によく見るキノカワガかと思いましたが、少し小ぶりで暗めの地色に特徴的な模様。

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ナシケンモン*
/ OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.マクロフラッシュ STF-8.


このガはナシケンモン*。11~12月ごろによく見かけるこんな毛虫の親です。やや毒々しい見た目の幼虫とは裏腹に、成虫はやや地味めというかいかにも「ガ」という感じのする姿。とはいえ幼虫はよく見かけるのに成虫をあまり見かけない気がします。次に出会うのはいつになるかな。

*同定はガの研究者、阪本優介さんにお願いしました。
2024年3月24日 神奈川県

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ちょうど

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クヌギカメムシ 2齢幼虫と3齢幼虫 / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

近所の河川敷に数本生えたクヌギの木。その幹を観察していると、樹皮の隙間でこんな光景が。

先月孵化したクヌギカメムシ幼虫たちが少し大きくなり、ちょうど3齢への脱皮をしているところでした。クヌギの芽吹きも近づき、幼虫たちはやがてその汁を吸いに樹上へと登っていきます。

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クヌギカメムシ 2齢幼虫 / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

他の木もチェックしてみましたが、こちらはまだ2齢幼虫ばかりのよう。ほぼ同じ環境に生えたクヌギでもカメムシたちの成長に差があるのは、産卵や孵化のタイミングが違うのか、微妙な日当たりなどの問題か。引き続き観察を続けたいと思います。

2024年3月21日撮影 神奈川県

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怖い話

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テントウハラボソコマユバチの繭を守る ダンダラテントウ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

野生化したミントの群落でテントウムシを観察していると、不思議なものを見つけました。綿の塊のようなものにテントウムシ(ダンダラテントウ)がしがみつき、刺激しても逃げないのです。

実はこれ、このテントウムシに寄生していたテントウハラボソコマユバチ(以下寄生バチ)というハチの幼虫が作った繭。そしてこのテントウムシはその繭を外敵から守って(警護して)いるのです。なぜこんなことが起こるのでしょうか。

寄生バチはまずテントウムシの成虫を見つけ、その体に産卵管を刺して卵を産み付けます。テントウムシの体内で孵化した寄生バチの幼虫は、その体液を吸って育ちますが、その間テントウムシは普通に生活しています。

やがて十分に育った寄生バチの幼虫は、テントウムシの体外に出てきて糸を吐き、繭を作って蛹になります。

普通に考えたら、ここでテントウムシは寄生蜂の幼虫に攻撃をしかけてもよさそうなものですが、事実はまったく逆。なんと寄生バチの繭の上に陣取り、近づいてくる他の昆虫などには追い払うような行動さえ見せるのです。

これは寄生バチが産卵時に卵とともにある種の化学物質とウイルスを打ち込んでいて、それによって脳が操られているのだとか。怖いですね・・・。

そして寄生バチが羽化して飛び去るころ、多くのテントウムシは衰弱して死んでしまうのですが、中には呪いが解けたように再び活動をはじめる個体もいるようです。

運良く生き延びられればいいな、と思うのですが、その中には再び寄生を受ける個体もいるとかいないとか・・・なんとも怖い話です。

2024年3月21日撮影 神奈川県

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次世代

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コガタルリハムシ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

暖かくなるにつれ、河川敷や農地周辺のギシギシがどんどん葉を伸ばしています。同時にそれを食草とするコガタルリハムシもよく見かけるようになりました。写真は美味しそうに葉をかじる個体。

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コガタルリハムシ 卵塊 / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

大きく展開した葉を裏返してみると、あちこちにこんな卵塊が見つかります。これがコガタルリハムシの卵。

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コガタルリハムシ 若齢幼虫 / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, マクロフラッシュ STF-8.

いつごろ産卵された卵から孵ったものか、次世代の小さな幼虫たちが葉を食べて育ちはじめていました。そろそろ他のハムシたちも本格的に始動するころ。今シーズンはどんなハムシに会えるかな。

2024年3月21日 神奈川県

ハムシハンドブック!


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春の日差し

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ニホンカナヘビ
/ OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO.

枯葉の積もった空き地を歩いていると、足元で何かが動く気配。

じっとそのあたりを凝視していると、この生き物の姿が浮かび上がってきました。ニホンカナヘビ。

ここのところの暖かさに誘われ、冬眠から目覚めて活動を始めた様子。

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ニホンカナヘビ
/ OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro.

とはいえまだ本調子ではないのか、ひだまりでじっと動かずに暖をとっているようでした。よく見ると目をつぶって微睡んでいるみたい。春の日差しは気持ちいいね。

2024年3月20日 神奈川県

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過渡期

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ホソミイトトンボ ♀ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS.

昨年末から観察を続けてきた、湘南の谷戸の越冬イトトンボ。最近は1~2頭見かけるかどうかだったのですが、久しぶりにより多くの個体を見ることができました。この日は非常に暖かかったこともあり、林縁の草地を飛んで小虫を追う姿がちらほらと。

この個体はメス。その体色を見ると、越冬時の褐色から繁殖期の水色への過渡期という感じ。

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ホソミイトトンボ ♂ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS.

こちらはオス。やはり未成熟期と成熟期の中間的な体色。水辺に戻るのはもう少し先のことでしょう。

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ホソミイトトンボ ♂ / OM SYSTEM OM-1, M. ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS.


これもオス。この個体はほぼ水色に変化していて、成熟個体らしい体色になっていました。もっともトンボの体色と性成熟の度合いは必ずしも一致しないので、ひとつの目安という感じ。暖かな日が続くようになると、またここから移動していくのでしょう。次はどんな場所で会えるかな?

越冬中の観察記録はこちらの記事で(2023年12月〜2024年3月)












2024年3月17日 神奈川県

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