DEW / DEW 1st.
Label:invitation VIH-28008
Format:Vinyl,LP, Album
Country:Japan
Release:1980
Genre:Japanese City Pop,Bossa Nova,Folk
Produced by Takahiro Matsuoka & Ken Ogasawara
side A
1.秋
2.Night Time
3.悪いくせ
4.いつのまにか
side B
1.熱いささやき
2.Let's Fly Away
3.鏡の中
4.そっと出ておいで
5.おやすみなさい
Musicians
Guitars,Guitatorom & Vocal:Hiroshi Yasukawa
Keyboards & Vocal : Nobuo Kurata
Drums : Eiji Shimamura(A1.3.4.B1.3.4) Yasushi Ichihara(A2.B2.5)
E.Bass : Getao Takahashi(A1.3.4.B1.3.4) Yasuo Tomikura(A2.B2.5)
P.f:Haruo Togashi(A1~4.B1.3.4) L.percussions : Pecker(A1.3.4.B1.3) Lally Sunaga(A1~4.B2.4.5)
Strings:Joe String.Guiro:Getao"Guiro"Takahashi(B3)
E.Guitar(solo):Izumi Wada(A3) Bell:Yasukawa & Kurata(B1) Kalinba:Yasukawa & Kurata(B3)
デュウのささやき、それは都会の愛の余韻、、、後の達郎、美奈子バンドなどで才能を発揮した倉田信雄の手腕が光る、ソフィスティケイテッド・ボサの大傑作!
アリスのバックから立身したという倉田信雄(kyb)と安川ひろし(g)のデュオがこのDEWだ。ライトメロウ和モノ本に掲載されてはいるものの、未CD化なうえ中古レコード市場にも滅多に出てこないこともあり、なかなか紹介されることの無いマニアックな作品になってしまっている。倉田&安川のミュージシャン・シップ溢れる高品質な作品なだけに、良質なリスナーの耳に届きにくい現状にはやや残念ではあるがこのブログをきっかけに興味を持って頂ければ幸いだ。アルバムでは安川ひろし作曲、倉田信雄編曲が基本的な分担となっており、後に山下達郎や吉田美奈子らとのスタジオ・セッションでキャリアを重ねていった倉田のアレンジの才が随所で垣間見れる作品となっている。特にアルバム冒頭の「秋」では和製クラウス・オガーマンとでも言うべき魔術的なストリングス・アレンジに引き込まれるメランコリック・ボサの傑作に仕上がっている。他の日本人アーティストの作品ではちょっと聴けない優美と哀愁を備えたサウダージ感は、作中でも是非お試し頂きたい1曲だ。続くA2「Night Time」は一転して新田"ヨロシク"一郎的ドライブ感を含んだアップテンポのナンバーで、ライトメロウ和モノ本でもリコメンド・トラックとなっていた。爽やかでシャレた展開が彼等流。通して聴いてみても前述の2曲が突出した出来だと感じる。寄り添うように散りばめられた他の楽曲が作品のストーリーを形作り、彼らの唯一のアルバム「DEW 1st.」が完成したのだろう。その音の余韻は朝の紅茶の香りのように、優雅にぼくをつつみこんでいる。
Label:Vap 30321-28
Produced by Koichi Fujita & Hiroshi Shinkawa
Arrenged by Hiroshi Shinkawa
Musicians
Carlos Toshiki - Vocal ,Background Vocals
Toshitsugu Nishihara - Keyboards ,Background Vocals
Shinji Takashima - Guitar ,Background Vocals
Joey McCoy - Vocal ,Keyboards ,Background Vocals
etc
side A
1.失恋するための500のマニュアル (作詞: 売野雅勇、作曲: Carlos,Toshi,Shinji、編曲: 新川博、ポルトガル語chorus詩: カルロス・トシキ)
2.Half An Apple (作詞: 田口俊、作曲: 羽場仁志、編曲: 新川博、ホーンアレンジ: JERRY HEY)
3.1000 Love Songs (作詞: 田口俊、作曲: Carlos,Toshi,Shinji、編曲: 新川博)
4.Subway Stories (作詞: 田口俊、作曲: 羽場仁志、編曲: 新川博、ホーンアレンジ: JERRY HEY)
5.Be Yourself (作詞: 売野雅勇、作曲: 林哲司、編曲: 新川博)
side B
1.アクアマリンのままでいて (作詞: 売野雅勇、作曲: 和泉常寛、編曲: 新川博、ホーンアレンジ: JERRY HEY)
2.太陽を追いかけて (作詞: 青木久美子、作曲: 西原俊次、編曲: 新川博)
3.Body Works (作詞: 売野雅勇、作曲: 林哲司、編曲: 新川博、ホーンアレンジ: JERRY HEY)
4.Innocent Dreamer (作詞: 売野雅勇、作曲: 和泉常寛、編曲: 新川博)
5.Last Train (作詞: 田口俊、作曲: 杉山清貴、編曲: 新川博)
ジョイ・マッコイをメンバーに向かえた新生オメガトライブ、4人となって初のオリジナルアルバム!新川博の巧みなアレンジとJERRY HEYによるホーン・アレンジが織り成す89年産アーバン・シティポップス!
前作でゲストコーラスで参加したジョイ・マッコイが1988年7月に新メンバーとして正式加入し作られたオリジナル・アルバム。オープニングはサンバの陽気なリズムにのって始まる「失恋するための500のマニュアル 」。 真冬の雪山を舞台にしたおしゃれな恋の世界に一気に引き込まれる。続く「Half An Apple 」は国分友里恵「STEP」をプロデュースしている作曲家: 羽場仁志作のミッドテンポのブラコン、AORナンバーだ。カルロスのどこかあどけないボーカルはアーバンなアレンジに対比して独特のファンタジックな雰囲気を演出している。アルバム・タイトルにもなっている「Be Yourself 」は林哲司作のバラード・ナンバーとなっている。この儚げな旋律でノスタルジーを感じさせるのが林哲司の魅力でありマジックと言えるだろう。B面1曲目はフジテレビ系ドラマ『抱きしめたい!』主題歌になった代表曲「アクアマリンのままでいて」。まさにF1層を虜にしたトレンディーなサウンドがここにあると言ったところか。B4「Innocent Dreamer 」は80年代の流行を最前線で彩った作曲家、和泉常寛のペンによるナンバー。シャッフルのリズムと効果的なコーラス・アレンジがブリージンなAORだ。流れるように続く「Last Train 」への展開も美しいく只ならぬ拘りを感じさせる。作詞は田口俊、80年代に「LORELEI(ローレライ)」というバンドで活躍し、後に作詞家となった人物だ。恋する女性のしぐさや態度を非常に繊細に、かつ切なく書き上げる大好きな作詞家だ。スムース・ジャズよろしくなメロメロのサックスに包み込まれアルバムは終わりを告げる。作詞、作曲、編曲に至るすべてが当時のトレンドを意識し、音だけではなくそれぞれの情景を浮かばせる素晴らしいコンセプト・アルバムに仕上がっている。
Label:Philips S-7096
Produced by -
side A
1.陽のあたる坂道 (作詞:るい 作曲:大塚博堂 編曲:戸塚修)
2.綴れ織り (作詞:森雪之丞 作曲:馬飼野康二 編曲:戸塚修)
3.青春プラスアルファ (作詞:松岡志奈 作曲・編曲:馬飼野康二)
4.女性 (作詞:麻木かおる 作曲・編曲:井上鑑)
5.きっと夕焼け (作詞:森雪之丞 作曲:大塚博堂 編曲:井上鑑)
side B
組曲「たけくらべ」
原作:樋口一葉
出演:斉藤とも子(歌&ナレーション)
富山敬(ナレーション)
1.仮初めの…… (作詞:来生えつこ 作曲・編曲:井上鑑)
2.霖雨(りんう) (作詞:来生えつこ 作曲・編曲:井上鑑)
3.左様なら…… (作詞:来生えつこ 作曲・編曲:井上鑑)
1976年、NHK「明日への追跡」でデビューし、日本テレビ「青春ド真中!」や「ゆうひが丘 の総理大臣」などの学園ドラマの生徒役が有名な女優、斉藤とも子の80年作。声優・富山 敬との共演を記録した組曲「たけくらべ」他、歌とナレーションで綴られた茜色のメロウ劇集。このレコードで最大のお勧めはB面収録の井上鑑編曲作。アイドルらしからぬドープなアレンジのアーバン・ファンク「霖雨(りんう)」はまるでスピリチュアルな和ジャズサントラのようだ。B3「左様なら」は一転、フュージョン・タッチのウワモノが爽やかなアップテンポのナンバーでこちらもおすすめだ。和モノファンならこの2曲のためだけに買っても損はない。2014年には79年の1stアルバム『ありがとう あなた』と共にCD化を果たしてファンを喜ばせた。
Produced by
Side A
1.どしゃ降りWonderland(3:47)作詞 戸沢暢美 作曲・編曲 武部聡志
2.ポールポジション(4:47)作詞 戸沢暢美 作曲 中崎英也 編曲 佐藤準
3.クラブ・ロンリーハーツ・エキゾティカ(4:46)作詞 戸沢暢美 作曲 中崎英也 編曲 佐藤準
4.思い出しただけ(5:47)作詞 戸沢暢美 作曲 佐藤準 編曲 佐藤準
5.ふたりでスプラッシュ(4:58)作詞 戸沢暢美 作曲 武部聡志 編曲 武部聡志
side B
1.ラスト・シークエンス(5:32)作詞 青木景子 作曲 佐藤準 編曲 佐藤準
2.SAYONARAの行方(4:37)作詞 青木景子 作曲 佐藤健 編曲 奈良部匠平
3.光の夢(4:06)作詞 佐藤純子 作曲 筒美京平 編曲 奈良部匠平
4.elfin(3:22)作詞 今井美樹 作曲 山崎透 編曲 佐藤準
5.野性の風(Album Remix)(5:07)作詞 川村真澄 作曲 筒美京平 編曲 久石譲
ファッション系女性情報誌『エムシーシスター』でモデルとしてデビューし1986年、『黄昏のモノローグ』で歌手デビューした今井美樹の2枚目のオリジナルアルバム。海外旅行やブランド品を好み、自己投資を惜しまない。そんなF1層のファッションリーダー的支持をプラスイメージにし、アルバムは20万枚近いセールスを記録し、レコード大賞の優秀アルバム賞を受賞している。A1「どしゃ降りWonderland」はタイトルどおりのレインソングだが、ポップなアレンジと前向きな詞は雨の憂鬱さえはじいて見せる。続く「ポールポジション」は躍動感あるアレンジと積極的な恋の詞が胸を熱くする作中一押しのポップ・ナンバーだ。作曲は中崎英也でバンドWITHのヴォーカル&ギターとして80年代に活躍した人物。A3「クラブ・ロンリーハーツ・エキゾティカ」は当時のバブリーなイキフンを汲み取れるアップテンポのダンス・ナンバー。アルバム全体に言えることだが、詞、曲、アレンジが渾然一体となって彼女のイメージをぐっと身近に、かつ魅力的に作り上げている点を大きく評価したい。A5「ふたりでスプラッシュ」は後に菅野よう子編曲により再録音されたノスタルジックな名曲だ。アルバムの最後には映画『漂流教室』主題歌となった「野性の風」のリミックス・バージョンが収められている。久石譲のアレンジで美しくスケール感のある仕上がりは、まさにアルバムのラストに相応しい選曲と言えるだろう。B面はやや物足りない感じがすることと、ミュージシャン・クレジットが無いことが残念ではあるが、A面の流れがはひたすら心地よく、洗練された上質なポップスを堪能できる。
Label:Victor SJX-30275
Produced by -
Musicians -
side A
1.ハートの扉
2.桜吹雪クライマックス
3.ロマンスしたい
4.LOVE IS EASY
5.愛って林檎ですか
side B
1.恋にエトセトラ
2.ファンレター
3.もしもし
4.SNOW BIRD
5.ロマンチックがもの足りない
84年に「見知らぬ国のトリッパー」でデビュー。85年にはビクターより「愛って林檎ですか」で正式にアイドル歌手としてレコードデビューした岡本舞子の1stアルバム「ハートの扉」を。全ての楽曲を山川恵津子が手掛け作詞には巨匠・阿久悠などが名を連ねている。A2「桜吹雪クライマックス」は山川流80'Sアイドル・ファンクナンバーで個人的には作中一押しの一曲。続く、A3「ロマンスしたい」も軸は正統派アイドル歌謡ながら、サビのメロディアスで伸びやかな展開は流石としか言いようが無い。B5「ロマンチックがもの足りない」でのファンク度の高いアレンジは80sブギー好きも反応しそうな仕上がりだ。ミュージシャンクレジットが無いことが悔やまれる。
★★チケット予約は、こちらから★★
http://noendsummer.com
Light Mellow Special Live
《8/5(土)》
EPO、国分友里恵、G.RINA
《8/6(日)》
濱田金吾、芳野藤丸、ナツ・サマー
★★イベント詳細は、こちらから★★
http://noendsummer.com
最後にご紹介させて頂くのが、70〜80年代、スタジオ・ミュージシャンとして、またSHOGUNのフロントマンとして一時代を築いたギタリストの芳野藤丸さんです。
「つのだヒロ・スペースバンド」、「ジョー山中セッションバンド」を経て、藤丸BANDを結成し西城秀樹のサポートバンドとして活躍。1977年には後の藤丸サウンドの原石となるアルバム「BGM」をリリース。
翌、1978年には芳野藤丸、大谷和夫を中心に、スタジオミュージシャンでSHOGUNの前身となるONE LINE BANDを結成。ハワイの歌姫ノヘラニ・シプリアーノ参加のハワイ録音でアルバム「YELLOW MAGIC」をリリースしている。
その後、テレビドラマ「俺たちは天使だ!」の音楽を担当する事になり、新たなメンバーにケーシー・ランキンを迎え、バンド名もSHOGUNと改め活動を開始する。芳野藤丸曰く、嫌々歌ったケーシー作曲の主題歌「男達のメロディー 」が大ヒットし、その同年、ドラマ「探偵物語」でも音楽と主題歌を担当した。オープニングテーマとなった「BAD CITY」、エンディングテーマの「LONELY MAN」を収録したSHOGUNのセカンドアルバムが1979年リリースの「ROTATION」だ。大ヒットを記録したドラマ同様に、30年以上たった今でも色褪せることなく、若い世代へと語り継がれる歴史的名作となった。数々の和モノディスクガイドに掲載されていることからも、決して避けては通れない作品だということがわかる。
80年頃になるとSHOGUNの活動も停止、そんなときに藤丸氏が出会ったのがRCAでAIRレーベルを担当していた小杉理宇造だという。"なにか形になるものをやりたい"と相談を持ちかけた藤丸氏は、小杉氏の新レーベル、MOON RECORDからソロ・アルバムをリリースする運びとなった。
その作品が、1982年にリリースされた「YOSHINO FUJIMARU」だ。参加メンバーには同じレーベルメイトの松下誠(G)、スペクトラムのリズム・セクションの渡辺直樹(B)、岡本郭男(Dr)の2人、そしてパラシュートの安藤芳彦(Key)が作詞で3曲で参加するという、このレコーディング・セッション直後に結成するAB'Sのメンバーがガッチリとサポートした作品である。
アルバムのオープニングを飾る「Who Are You?」は藤丸氏の代名詞である軽やかなギター・カッティングが舞う涼風ナンバーだ。セクシーなJake H.conceptionのサックス、デュエットの相手を務める桑名晴子の灼けた歌声が、どこまでも夏のムードを演出する。
続くA2「Midnight Plus 1」は更に加速するリズムがスリリングなドライブ・ナンバーで、コーラスにはEPOも参加している。A3「One Shot Lady」はレゲエのリズムを隠し味に使った海辺のカクテル・ミュージックとでも言うべきナンバーだ。"in the DAY time"サイドとされるA面ラスト「Free Way 5 To South」は、これぞ芳野藤丸な16ビートのAORナンバーだ。芳野藤丸、渡辺直樹、松下誠による美しいコーラスワークに耳を奪われる。
レコードでいうB面は"in the NIGHT time"となり、夜を意識した構成になるのでしょうか、そこまで極端なサウンドの色分けは無いと感じるので、A面の流れの延長で楽しめる構成だと思います。
セクシー&ダンディーな藤丸印のAORナンバー、B1「Girl's In Love With Me」。Jake H.conceptionのメロウなサックス・プレイが聴くものを魅惑のナイトクルージングへと誘う。
B2「Shang-Hide Night」での異国感をアクセントに、英詞で歌われる「Not What I'm Looking For」へ続く。作中でもかなりクールなアレンジの一曲でSTEELY DANっぽくもあるのですが、EPOのコーラスが丁度良い感じに華を咲かせます。アルバムのラストはTR-808を使ったメロウな「Pretender」。リズム・マシンの無機質な音色と数原晋のフリューゲルホルンが夜の静寂を効果的に演出している。
翌、1983年には上記ソロアルバムのレコーディング・メンバーで結成した「AB'S」でアルバムをリリースしています。それぞれのキャリアに裏づけされたテクニック指向のバンド・アンサンブル、個性の異なる両雄(芳野藤丸、松下誠)のギター・プレイ、元スペクトラム(渡辺直樹、岡本郭男)による息の合ったリズムセクション、それぞれの持ち味を活かしたボーカルワークや美しいコーラスアレンジなど、全員が卓越した演奏力と音楽センスを持つスーパー・バンドだからこそ織り成せる、本物志向のサウンドを体感することができる。
プログレッシブなギターのリフから浮遊感のあるファンクサウンドに流れるA1「Deja vu」。アメリカン・ファンクのようなクドさが無く、洗練を極めたスタイリッシュなサウンドが後のUKチャートを賑わすこととなる。A2「Dee-Dee-Phone」は安藤芳彦、松下誠による疾走感のあるファンクナンバーで、松下誠がリードボーカルを取っている。A3「Django」も安藤芳彦、松下誠によるナンバーで、松下誠らしいプログレッシブなメロウ・ファンクに仕上がっている。A4「Fill The Saie」は芳野藤丸による軽やかなAORナンバーだ。
B1「Asian Moon」は渡辺直樹作のプログレッシブなフュージョン・ナンバー。クールでいてエモーショナルな展開、なんと言っても渡辺直樹のベースが抜群にカッコいい1曲だ。B2「In The City Night」は岡本郭男作&ボーカルのメロディアスなナンバーだ。どちらかと言うと芳野藤丸寄りの、アルバムにポピュラー感をもたらしてくれるタイプの曲だと思う。続く「Girl」は芳野藤丸作のこれまたメロディアスなAORナンバーだ。メンバーによる美しいコーラスワークが最高だ。ラストを飾るのは松下誠作のバラード「Just You」です。宇宙、はたまた深海の闇さえも感じさせる松下誠ワールド全開の1曲です。
AB'Sでのアルバム・リリースから間も無く、1983年9月に芳野藤丸のセカンド・アルバム「ROMANTIC GUYS」がリリースされます。Robben Ford、Russell Ferrante、NathanEast、MikeBairdらL.A.のトップ・ミュージシャンを起用し、ぐっとシャレた雰囲気となった本作。芳野藤丸の数ある作品群のなかでも最もAOR、ライトメロウ的な1枚となっている。
A1「夏の女」は代名詞のカッティング・ギターと小林和子のリゾート感溢れる歌詞も最高なライトメロウ・ナンバーだ。Robben Fordとの素晴らしいギター・セッションやNathanEastのベース・ソロなどL.A.セッション的な意味でも聴き所が多い。A2「PACIFIC」もミディアム・テンポのオーシャン系AORナンバーで海辺で聴いたら気持ちよさそうな1曲だ。完璧なL.A.サウンドで洗練を極めたA5「JUST A WOMAN」では再び渡辺直樹、松下誠との美しいコーラスも登場する。
B1「YOU'RE THE ONE」はケーシー・ランキンの英語詞による完璧なAORナンバーだ。Don Grusin、Abraham Laborielらとのセッションの中で藤丸氏がL.A.から爽やかな風を吹かした。B3「BACARDI」はAB'Sから渡辺直樹、岡本敦男のリズム隊、コーラスに松下誠を迎えての東京録音だ。この曲は芳野藤丸本来のダンディズムを感じ取れる、アダルト・オリエンテッドなナンバーに仕上がっている。続く「AUGUST」も同系統の落ち着いたAORナンバーだ。"人の心なんて 夏雲と同じ 風が変わるたびに ちぎれてく"という小林和子の歌詞が胸を掻きむしる。
そんな芳野藤丸(藤丸バンド)さんが8月6日(日)、NO END SUMMERに登場します。メンバーは芳野藤丸さん(Gt,Vo)、植村まさひろさん(Dr)、ジャイアンさん(Ba)、佐倉一樹さん(Key)、法田勇虫さん(Gt)、後藤輝夫さん(Sax)、原久美さん(cho)となっています。藤丸さんのソロはもちろん、SHOGUNの、AB'Sの、はたまたONE LINE BANDの(?)中から一体どんな名曲を披露していただけるのか、乞うご期待です。
日時:平成29年8月6日(日)
場所:surfers Zushi 神奈川県逗子市新宿5-822-2
Liveの予約は 046-870-3307
イベント詳細は、こちら↓
noendsummer.com
第3回目となる今回は遂に登場、ライトメロウ界のミスター・AOR!濱田金吾さんです。ハスキーで甘い歌声、抜群のメロディーセンス、そして都会の夜や避暑地を舞台に、オトコとオンナの恋物語を描いた歌詞の世界観もわたしは大好きですね。また当時、浜田省吾のブレイクをいいことに所属するレコード会社が付けたキャッチコピーが「浜田といえば金吾です」という。。。そんな金吾氏の作品群、アルバム一枚一枚が、時代の流れから滲んだクリスタルの結晶のようなものなので、とても早足で紹介できるものではありませんが、少しでも参考になれば幸いです。
さて、ビートルズに影響を受けポップス〜ロックの扉を開けたという金吾氏は1976年にフォーク・ロック・グループ「クラフト」のベーシストとして参加、78年頃より作曲家としての活動が活発になり、その作家活動が山下達郎や桑名正博を育てた名プロデューサー、小杉理宇造氏の目にとまり、ソロ・デビューを果たします。そんな氏のデビューアルバムが1980年リリースの「Manhattan In The Rain」。Barry Manilow 等多くのヒットアルバムを手がけたNYのトップアレンジャー Gerald Alters やNYのスタジオ・ミュージシャンを起用しアルバムの半数以上がNY録音という気合の入りよう。冒頭から金吾節炸裂のライトメロウ歌謡なA1「May Sick」、パーカッション入りでDJユースなA3「Midnight Boxer」、男と女の一夜の情景を、松本 隆がアーバンに描いたA4「Modern Times」、アコースティック・ギターの音色がハートウォームなB5「Sunrise-Sunset」など、堂々のデビュー作となった。
翌、1981年には個人的にAir期の傑作と思っている「Gentle Travelin'」をリリースしている。鈴木 茂 、松下 誠、 富倉安生、渡嘉敷裕一、島村英二 ら日本のトップ・ミュージシャンを起用し、ますます洗練されたジェントル&メロウサウンドを構築している。和モノLight Mellow人気コンピレーション に収録されたA2「Listen, Baby」、松本 隆のアダルティな歌詞を、極上のアーバン・サウンドにのせて歌ったB2「避暑地の出来事」は金吾流AORの極みと言える。そして、まるでジャズスタンダードを聴いているかと錯覚してしまうような郷愁を、都会の空気に含ませ歌う氏のバラードも一級品。本作ではB3「Bedside Moon」を是非、聴いてみてほしい。
同年、金吾氏はair期の集大成となる「FEEL THE NIGHT」をリリース。山田秀俊らのシルキーな演奏が心地よいA2「PIANO MAN」、"逢わずにサヨナラ MRS.JONES"とBILLY PAULの名曲をダブらせる、康 珍化のオトナの演出に思わずにんまりな「BYE BYE MRS.DECENBER」は八木のぶおによるハーモニカソロも素晴らしい爽快なナンバー。その名の通りジャジーなアレンジなB3「JAZZ SINGER」はCHET BAKERやSALENA JONESも登場する小粋な歌詞が嬉しい一曲。今、手元にウイスキーが無いことが惜しまれる。最後は中年殺しのメロウ・バラード「海風通信」でしめくくり。
MOON RECORDSに移籍し第1弾となるアルバムが1982年リリースの「Midnight Cruisin'」です。これまで共にアレンジを担ってきた山田秀俊に代わり、山下達郎や吉田美奈子のバンドに参加していたり、DEWというユニットでアルバムをリリースしているキーボーディスト、編曲家の倉田信雄が全曲のアレンジを担当。金吾氏の新たな門出に貢献している。フュージョン・タッチな演奏がリゾート感溢れるA4「街のドルフィン」、これぞシティポップなB1「Midnight Cruisin'」、レゲエ調が新境地なB2「せめてからりと晴れてくれ」など、この夏ライブで聴いてみたいサマー・アレンジの曲が今の気分。また、都会と夜、オトコとオンナ、それらから滲み出る哀愁をアダルトに表現しているのが金吾氏の一番の魅力。康 珍化、小林和子、来生えつこら充実した作詞家陣による仕事が金吾氏の世界観に大きく影響、貢献しているのは言うまでもありません。
MOONレーベルからの2作目、濱田金吾=AORが集約されたライトメロウ的本命盤が1983年リリースの「MUGSHOT」だ。シングルカットされたA1「GATSBY WOMAN」から、佐藤 博編曲のアーバン・チューンA2「TROPICAL FISH」、ホーン・セクションにグイグイと引っ張られるような、強烈なドライブ感を持っ たA3「RAINY HEART」、ひと夏の恋がフラッシュバックするサマー・ソングA4「POOL & SUNGLASSES」。この完璧なA面の流れだけで何度か死にかけた。またNO END SUMMERでの紹介にて「どんなDJのMIXにも必ずと言っていいほどつかわれている、、」とあるように私自身、MIXCDに収録したことのあるB2「GOOD LUCK CITY ROMANCE」は悶絶必死のアーバンファンク・ナンバーだ。
そしていよいよ終盤戦、MOONレーベルに2枚のアルバムを残した後、東芝に移籍し1985年にリリースしたアルバムが「ハートカクテル」です。ジャケットのイラストはわたせせいぞうで、大ヒット・シリーズ「ハートカクテル」と同名のタイトルがお洒落だ。本作では、全曲のアレンジを松下 誠が担当し作品の印象を大きく決定付けています。A1「クールハート」などがまさにそうで、ビンビンのベースサウンド、疾走するシャッフル・ビートがインパクト大なオープニング・ナンバーとなっている。続くA2「夜風のインフォメーション」は同時期のJay Graydon風アレンジが逸品の、所謂ライトメロウ系AORナンバーで作中お勧めの1曲。A4「夕映えのDown Town Kid」は歌詞カード片手に聴いてほしい、哀愁と温もりをそなえた素晴らしいバラードだ。爽快なリズムと美メロのハーモニーが心地よいB3「昼下がりのセレクション」は、偶然再会したかつての恋人、お茶にでも誘おうか、、細い薬指からわざと視線をそらして〜な小林和子の詩も最高によい。
最後に紹介するのが、こちらも1985年リリースの「Fall In Love」です。このアルバムではアレンジャーとしての才能も発揮した濱田金吾。自身のアレンジによる、作中最もライトメロウなB3「悲しきBy-Player」が出色の出来だ。また、女性コーラスを効果的に配したダンサンブルなソウルナンバーA2「モーニングコールはマービンゲイ」、後のアーシアン(高河ゆん原作の同タイトル・イメージアルバム)での仕事を予期させる80'sブギー・ナンバーB2「Gipsy」など新境地も垣間見ることができる。ラストを飾る「ビリーホリディに背を向けて」では「あなた」のヒットで知られる小坂明子と美しく壮大なデュエットを披露している。
そんな濱田金吾氏が8月6日(日)、NO END SUMMERに登場します。メンバーは濱田金吾さん(Ba)、片桐幸男さん(G)、松田真人さん(Key)、佐藤唯史さん(Per)、和気 淳さん(Sax)となっております。あの、ハスキーで甘い歌声、とろけるようなアーバンな世界観、ライトメロウのコンセプトの下、一体どんなステージを披露してくれるのか、乞うご期待です。
日時:平成29年8月6日(日)
場所:surfers Zushi 神奈川県逗子市新宿5-822-2
Liveの予約は 046-870-3307
イベント詳細は、こちら↓
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*濱田金吾出演時間は18:00から21:00の間で70分ほどを予定しています。
前回の国分友里恵さんに続き、8月5日(土)に出演して頂くEPOさんにスポットを当ててみたいと思います。
多作な方なので、ここではRVC時代と言うことで1980年にリリースしたデビューアルバム「DOWN TOWN」から1984年の5thアルバム「HI・TOUCH-HI・TECH」を早足で振り返ってみたいと思います。
大学在学中から大瀧詠一や竹内まりやのセッション・ボーカリストとして参加してきた彼女のデビューアルバムが「DOWN TOWN」。元祖シティポップなシュガーベイブの同曲カバーもよいが、個人的にはシンガーソングライターとしてのEPOに強く惹かれる。このとき既に完成されていたであろう、彼女のポップセンスが炸裂したB4「水平線追いかけて 」から、清水信之のアコースティック・ピアノをバックにしっとり聴かせるB5「珈琲タイム 」の流れがとくに好き。ライトメロウの枠に収まりきらない、ジャパニーズ・ポップスの名作だ。
同年リリースされた2ndアルバム「GOODIES」ではAnthony Jackson、John Tropea、Luther Vandrossなど海外のミュージシャンも多数参加し、一気にシャレた雰囲気となった。そんな海外勢と交わったグルーヴィーなアーバン・ソウルA2「雨のケンネル通り」、A5「チアガール」が最高の出来だ。このあたりは是非ライブで聴いてみたい。また、山下達郎がアレンジを手がけたB5「GOODIES」もシンプルながら、曲の良さを活かしたアレンジと大貫妙子との美しいコーラスが胸をときめかせる。
1981年にはレコードで聴くFMラジオ・ステーションをコンセプトにした45回転のミニアルバムをリリースしている。山下達郎「MOONGLOW」のアウトテイクとなる共作ナンバー「真夜中にベルが2度鳴って」、大村憲司がアレンジを手がけた「エスケイプ」など聴き所は少なくない。白眉はB4「逆さ時計が欲しい 」で、やはり清水信之とEPOの相性が抜群に良いと感じさせるミラクルなライトメロウ・ナンバーだ。EPOによる多重コーラスのジングルも素晴らしいアイデアだ。
1982年にはRay Parker Jr.との共演を果たした「Girl In Me」をはじめ、洗練されたEPO流シティポップを存分に表現した「う・わ・さ・に・な・り・た・い」をリリース。"海岸で さんざん聴いたあの曲が・・・ひと夏だけのDiscoから 流れてくるよ・・・"なんてセンチな歌詞をちょっと背伸びして歌うA2「真夏の青写真」、切ない女心を歌ったレインバラードA5「雨のめぐり逢い」、シャッフルしたリズムが大人っぽいB2「夜の寝息」では、向井 滋春のトロンボーンが聴くものを夜の静寂へと誘う。アルバム全体がソフィスティケートされ、大人のポップスに仕上がっているのは清水信之の手腕によるものといってよい。
そして1983年には4thアルバム「VITAMIN E・P・O」。前作ではジャケットのアートワークも含め大人のオンナへの変換を伺わせていたが、ここでのEPOはポップス本来の明るさを、そして彼女のもつ元気なイメージを再び表現している。「オレたちひょうきん族」のエンディング・テーマであり、一十三十一もカバーした「土曜の夜はパラダイス」、資生堂化粧品の'83春キャンペーンCMソングとなった「う、ふ、ふ、ふ、」ではとことん元気に飛び跳ねる。個人的には、冒頭のタイトル曲で聴ける清水信之のアレンジがとにかく素晴らしく、非の打ち所がない。また、ライトメロウファン必聴のB2「Pay Day」や、昔愛した恋人と自身の門出を歌ったB4「五分遅れで見かけた人へ」など楽曲の良さ、歌の表現力など、元気なイメージだけでは収まりきらない、多くの魅力を持ったシンガーソングライターなのだと実感することができる。
RVC時代最後のオリジナルアルバムとなるのは5thアルバム「HI・TOUCH-HI・TECH」。本作は、1曲だけライヴ・テイクを覗いては、ほぼ全ての楽器を清水信之が担当している。打ち込みも多用されるようになり、ハイテック感も出てきたが相変わらず曲はキャッチーで温もりさえ感じる。EPOの持ち味を損なうことなく時代に順応したポップ・サウンドを作り出すことに大きく貢献した清水信之の存在は大きい。A2「赤い媚薬」、A4「朝のドライブ」、B3「海沿いの秋」あたりが個人的には大好き。A2「赤い媚薬」は伊東ゆかりの1982年作「MISTY HOUR」に提供した曲のセルフカバー。また伊藤銀次作曲のシティポップ大名曲「こぬか雨」のカバーも素晴らしく、彼女のシンガーとしての魅力にも改めて注目して頂きたい。
この後MIDIに移籍し、そこでも多くの傑作アルバム、名曲をを残していくことになります。また、現在は音楽活動とともにセラピストとしても活躍しています。そんな、EPOさんのステージ、ライトメロウのコンセプトの下、どんな名曲を披露してくれるのか、わたし自身もっとも想像のつかないスペシャルなゲスト様ですので楽しみです。
日時:平成29年8月5日(土)
場所:surfers Zushi 神奈川県逗子市新宿5-822-2
Liveの予約は 046-870-3307
イベント詳細は、こちら↓
noendsummer.com
さて、来たる8月5日(土)、8月6日(日)、逗子海岸 「surfers (surfers.jp )」にて、ライトメロウ版夏フェスとも言うべきアーバンリゾート型ミュージックパーティー「NO END SUMMER 2017」が開催されます。イベントのコンセプトは公式にあるとおりですので割愛させて頂くとし、当ブログではイベントの出演者にスポットをあてた記事を何回かに分けて書きたいと思います。
【国分友里恵Light MellowスペシャルLive】
凄いメンバーです‼︎
国分友里恵さんフルメンバー揃い踏みでLight Mellow…。もうこの機会を逃すと二度と聴けないかも…。
日時:平成29年8月5日(土) 18時スタート
(国分の出演時間は、19時前後の予定)
EPOさん、G・Rinaさん、と共演
場所:surfers Zushi 神奈川県逗子市新宿5-822-2
Liveの予約は 046-870-3307
イベント詳細は、こちら↓
noendsummer.com
まず今回は、8月5日(土)に出演して頂く国分友里恵さんにスポットを当てたいと思います。国分友里恵と聞き、真っ先に思い浮かぶ作品が林哲司プロデュースにより1983年にリリースされた彼女のデビューアルバムにして、ジャパニーズ・シティポップ、ブギーの名盤「Relief 72hours」。発売当時、注目を浴びる事のなかった本作ですが耳の肥えた好事家、DJらによる再評価の熱が高まり30年の時を経て13年に初CD化、さらに17年にはソニー・ミュージックのアナログ専門レーベルGREAT TRACKSよりLP復刻と、まさに「いい音しか残れない」を地で行く、金字塔的作品です。
本作収録、レコードでいうA面1曲目「スノッブな夜」は、山下達郎バンドの黎明期を支えたリズム隊(青山純、伊藤広規)による重厚かつタイトなリズムにまず耳を奪われる。また、キレのあるホーンアレンジと野力奏一のペンによるメロディーの絡み合いが、絶妙な軽やかさを装いアルバム冒頭を飾るに相応しいアーバン・ブギーとシティポップの極地的1曲となっています。
A3「Weekend Love」はギターユニットの山弦や山下達郎のツアーメンバーで結成されたネルソンスーパープロジェクトで活躍するギタリスト、佐橋佳幸作曲によるミディアムナンバー。村上秀一、高水健二、今剛らによるライトなグルーヴを巧みに乗りこなすこ友里恵嬢のボーカルに吸い寄せられる。
B1「回転扉」は佐藤健作のクール&ファンキーなナンバー。林哲司のアーバンなアレンジが楽曲をいっそうの高みに向かわせる。B4「Just a Joke」は林哲司の都会的なセンスが炸裂したシティポップ・ナンバー。
山下達郎&竹内まりやのツアー・メンバーとしても知られる国分友里恵の卓越した歌唱力はバラードでも、その魅力を存分に堪能させてくれます。本作では林哲司作のA4「Love Song」、野力奏一作のB3「パーティーにひとり」などで、当時、新人とは思えない表情豊かなボーカルを聴かせてくれています。
決して色褪せることのない楽曲とアレンジ、職人たちによる名演、そしてなにより友里恵嬢の歌がよい。改めて言うまでもなく最高で本物の1枚なのです。
そして1987年には岩本正樹をプロデューサーに迎え、ブラコン、ファンク色を前面に打ち出した「STEPS」をリリースしています。近年の80's、ブギーサウンドの異様な盛り上がりの中で、当然本作も大きな注目を浴びることとなります。
あいさつ代わりのA1「 I Got You Inside Out」では強烈なマシンビートに負けじとばかりに、パワフルな歌声を披露する友里恵嬢の進化を感じ取れます。
続く「 I Wanna Be With You」では一転し渡嘉敷 祐一、青木 智仁という人力リズムセクションによる艶めかしいグルーヴが魅力的なミディアムナンバーで、作中最もライトメロウな仕上がりに。
そして友里恵嬢の歌の上手さが際立つバラードナンバー「 In Your Eyes」。90年代のBobby Caldwellが歌っていそうなAORバラードです。作品の趣は前作とやや異なりますが、友里恵嬢の歌の上手さをより堪能出来るのは本作。
また各ミュージシャンの演奏も聴き所で「Counting Down The Days」での山岸潤史のカッティングギターや、ラストを飾る「You Are Love For Me」での佐藤博のピアノなどは一聴の価値があります。
その後、1990年にも夫である岩本正樹と共にダンス&コンテンポラリーなアルバム「Silent Moon」をリリース。角松敏生とデュエットした名バラード「It’s Hard To Say Good-bye」のリメイクや、前作同様に羽場仁志&岩本正樹作編曲のアーバンなダンス・ナンバーでより本格志向を強めていきます。
また、ソロ活動に留まらず1989年には当時カシオペアのメンバーだった櫻井哲夫と神保 彰によって結成されたボーカルバンド「SHAMBARA」のボーカリストとして秋元薫と共に参加。シングルカットもされた「SOLID DANCE」は実力派2人の息の合ったツインボーカルによる、アーバン系シティポップナンバーでこの手のサウンドが好きならば知らないでは済まされない、そんな一曲に仕上がっている。
長々と書き綴ってしまいましたが、そんな国分友里恵さんがライトメロウをコンセプトに8月5日(土)、最高のステージを披露して頂けることに。
メンバーは作編曲家、キーボーディストとしてシーンに大きく貢献してきた岩本正樹さんをバンマスに迎え、松下誠のライブ活動を共にしてきたメンバーが集結し結成されたParadigm Shiftから宮崎まさひろさん(Dr)、富倉安生さん(B)、前述したSHAMBARAのメンバーであり、リコメンドした「SOLID DANCE」の作者でもある古川望さん(G)、自己のバンド「ミツルジルシ」を率いて東京を中心に活動中の田中 充さん(tp)、数々のセッションワークやライブなどミュージシャンとして第一線で活躍している齋藤昇さん(sax)、コーラスにはバックコーラスの第一人者として数多くのアーティストをサポートしてきた比山貴咏史さん、ギタリストの松原正樹とバンド「TRIFORCE」のメンバーとして活躍し、その後スタジオミュージシャンとして精力的に活動している高尾直樹さん、岩崎元是&WINDYとしてリリースした「from SOUTH AVENUE」がライトメロウファンにも人気の岩崎元是さんというプロ中のプロが集まって頂けることに。
当日はアルバム「Relief 72hours」からのナンバーを中心にと言う事で、この日限りと言っても過言ではない、大変貴重なステージになるかと思います。なんだか、すでにソワソワしちゃいますね。夢のような出来事が現実になるのですから。あとは天気を祈るばかり、、、次回は同じく8月5日(土)に出演して頂けるEPOさんの記事を書きたいと思います。それでは
日時:平成29年8月5日(土) 18時スタート
(国分の出演時間は、19時前後の予定)
EPOさん、G・Rinaさん、と共演
場所:surfers Zushi 神奈川県逗子市新宿5-822-2
Liveの予約は 046-870-3307
イベント詳細は、こちら↓
noendsummer.com
Label:PSC – UVAL-1002
Produced & Arranged by Lamp
Musicians
榊原香保里:Lead Vocal,Background Vocal,Flute
永井祐介:Lead Vocals,Background Vocals,Bass,Guitar,Organ,Acoustic Piano,Synthesizer,Whistle
染谷大陽:Guitar,Vibraphones,synthesizer
佐々木俊之:Drums
北園みなみ:Contrabass,organ,acoustic Piano,Minimoog
田中啓介:Electric Bass
鈴木潤:Fender Rhodes
松尾由堂:Electric Guitar
榊原大祐:Drums
吉野友加:Harp
川崎太一郎:Trumpet
滝本尚史:Trombone
武嶋聡:Alto & Tenor Sax
高橋暁,保科由貴,田中景子:Violin
橋本歩:Cello
新川忠:Lead Vocal,Acoustic Piano
SIDE A
1. シンフォニー
2. A都市の秋
3. ため息の行方
4. 6号室
5. 空はグレー
SIDE B
1. 渚アラモード
2. 残像のスケッチ
3. 二人のいた風景
4. 静かに朝は
5. さち子
Lampは2000年、染谷大陽、永井祐介、榊原香保里によって結成されたバンドです。この作品は通産7枚目のアルバム。
- DEW / DEW 1st. (1980/invitation)
- Carlos Toshiki & Omega Tribe / Be Yourself (1989/Vap)
- 斉藤とも子 / たけくらべ (1980/PHILIPS)
- 今井美樹 / elfin (1987/For Life)
- 岡本舞子/ ハートの扉 (1985/Victor)
- NO END SUMMER 2017 【芳野藤丸 スペシャルLive】平成29年8月6日(日)
- NO END SUMMER 2017 【濱田金吾 スペシャルLive】平成29年8月6日(日)
- NO END SUMMER 2017 【EPO スペシャルLive】平成29年8月5日(土)
- NO END SUMMER 2017 【国分友里恵Light MellowスペシャルLive】平成29年8月5日(土) 18時スタート
- Lamp / ゆめ (2014/UVCA)