2010年07月03日
日本カルチャーショック − 帰任1ヶ月目
日本に帰る前からいくらか覚悟はしていた「日本カルチャーショック」。アメリカにいた時点で日本とアメリカの差は実感していたので、日本に帰ったらこうなるのだろうな、と分かってはいたのだが・・・それなりにショック。きっと1年くらい経つともっと深刻に悩むのだと思うが、とりあえず1ヶ月目で思った事をまとめてみる。
- 食べ物がうまい
これはもう、比べ物にならない。お昼の食堂の定食、コンビニの菓子パン、飲み屋のメニュー、スーパーで買う野菜、肉、魚・・・最高。 - しゃべる自動販売機
「お買い上げありがとうございました!今日も残り一日、がんばってくださいね☆」・・・言葉が時間で変わるっぽい。くだらなくて意味が無いんだけど、そういうところに凝る日本人って素敵。 - ウォシュレット(今や標準装備か!)
これも、無くても別にいいんだけど一度使うとやめられない、心の隙間(一部の人には物理的に必須)機能。日本に出張に来るといい意味でびっくりするアメリカ人は多かった。 - 「スマイル0円」
マクドナルドだけじゃないけど、みんな挨拶してくれたり、やさしく会話してくれたり、おつりが落ちないように手を添えてくれたり(これやる人増えたね)。素直にうれしい。アメリカではありえない。マクドナルドのメニューに書いてあったかもしれんが、笑顔で対応された覚えがあまり無い。「Ah?」と言われなかったら「この人いい人だ!」と思ったくらいだから。お金を払われなきゃいいサービスをしない、というのが普通のアメリカに比べ、いいサービスは料金に含まれているという日本。客としては、こんなにいいことはない。
でも店側からすると・・・ - 偉い人と距離が近い(っていうか物理的に近い)
うちの会社だけかもしれないが、上司と飲んだり、上司の上司の上司と飲んだりという機会が多い。って言うか飲みにいくことが多い。
アメリカでも上司とよく飲みに行くが、上司とその上司と一緒に、ということはあまり無かった気がする。というのも、階級を飛び越えて意見したりすることはアメリカの仕事の仕組みを根底から覆すので嫌われる。下手なことがいえなくて結局楽しくない会話になってしまう。
無礼講とか、車座とか、上司が上官ではなく親分的な存在であるアジアならではではないかと思う今日この頃。 - オフィスサプライは本当に仕事用の物だけ
コーヒーはオフィスサプライじゃないの!??すべてのものはコーヒーでできているといっても過言ではないと思うのだが。100cc 100円払ってコーヒー買っていたら(レギュラーね)、俺1ヶ月に何万円コーヒーに使うわけ???(毎日水筒に入れて持参してます)アメリカでは、特にIT部門にはコーヒーサーバーがあります。快適に仕事をすることに対してお金を使うことは効率化のひとつだという考えがマネージメントの定石になっているためか。
これってつまり、快適に仕事をするということは贅沢(仕事に必須ではない)と日本では思われているということかしら。 - ミーティングが長い・多い
引きこもって物を作る部署だからか、私の部署はとにかくミーティングが多くて長い。特に私は帰ってきたばかりなのでいろいろ見るといい、とほとんどすべてのチームのミーティングに出ている。1チームが3時間のミーティングを週2回、足りなくて翌日にもやっていたりする。私を入れて4人の担当と部長1人。分からん。みんないつ仕事をしているんだ???5時以降? - 上司が凄く細かいところまで口を出す
これも物を作る部署だからかもしれないが、部長が作成中のツールのシーケンス図(というかコードが書ける人達が作る前にシーケンス図を作ってその上で議論するのは意味ないと思う・・・)をレビューして、しかもどうしたらいいか考えてる。そりゃ楽しいだろうし、その人のコンセプトがそのまま形になるからその人は満足するんだろうけど、部長はもっと、どういうコンセプトで進めるか、誰に使ってもらうか、といった企画や外向きの活動に専念したほうがよくないか?
アメリカだと、たとえそれができるからといって、部下の専門性を侵食するようなことはしない。コンセプトは実現されればよいのであって、その方法はどうだっていいはず。自分の思い通りの形にしたいのはわがまま。作り方にポリシーがあるならそれを伝えればいいのに。 - やっぱり暗黙の要求がある
「言われなきゃできないのか」と叱られることがあるように、日本では言われなくてもこれだけは「常識としてやること」というものがある。特に下っ端は。
アメリカで「言われなきゃできないのか、と叱られる」と現地の人に話したらと、「言われなきゃやるわけ無いじゃないか、訳分からん」と言われた。「日本の上司って何してるの普段?」とも言われた。まぁ言葉尻捕らえるとそうなんだけど、もちろん日本の上司は当たり前のことを言わないでもっとほかの事をたくさん言っているだけなんだけど。
ここで言う/言わないはWhatの話で、Howは逆にアメリカの上司は(相談されるまで)言わないけどね(勝手に直されることはあるけど)。日本ではWhatとHowが混同されてるよね・・・Whatでその質まで指示するって凄く大変だし。でも本当は、コンセプトがきちんと目的の本質から降りてきていれば、成果物とコンセプト(利用者や利用シーンなどで具体的に)を伝えるだけでいいはずなんだけどね・・・Howはやっている人が一番よく知っているはず、専門家なんだから(分からなかったら聞くだろうし)
2010年06月27日
・・・帰ってきました、日本に
いろいろありまして、任期満了というか、いい加減にしろというか、日本に帰任となりまして、6月から再び「SE」と呼ばれる生活に戻りました。今までSalesforce.comの開発者として現場でバリバリ働いていた米国での日々と、フィールドのSEの皆様を新技術やツールで支援する日本の日々では何もかもが異なり、3週間ですでに(この湿度の高い暑さを含め)まいっておりますが、その違いこそがこのブログで語ることなのかと思い、もう少しだけ続けてみようかと思っている次第です。
まずはご報告まで。
まずはご報告まで。
2009年09月13日
[演劇] A STEADY RAIN (生 Daniel Craig (ジェームズ・ボンド) & Hugh Jackman (ウルヴァリン))
今日は、まだプレビューですが、なんと新ジェームズ・ボンドを演じる Daniel Craig と X-Men ウルヴァリンを演じる Hugh Jackman が共演する演劇、A STEADY RAIN を見に行きました。これまで生芸能人を見るために数々のお芝居を見に行きましたが、今回のは1粒で2度おいしい、なんともビッグなお二人を生で、1つのお芝居で見ることができます。うちの家内も含め、奥様方絶叫のキャスティング。
私としては、やはりこんなイメージで
v.s.
対決してくれるのかな、と期待してました。ちなみにボンド41歳、ウルヴィー40歳です。残念ながら、設定は二人ともシカゴの警官で幼馴染。この二人がある日の事件をきっかけに、とんでもないことになっていく、というお話のようです。
この二人を中心に進むお話かと思っていましたが、幕が上がると、なんと
そしてお二人が。このお芝居、役者は二人。背景(映像)が変わるだけでこの二つの椅子の周りで動き回ってしゃべるだけなんです。途中幕が一度も下りることなく、2時間一気にしゃべり通しです。
そんなんで演劇なのかいな、と思っていたのですが、感想から言うと
役者・女優さんって顔が綺麗で体がかっこいいだけかと思ってたけど、その顔も体もエンターテイメントのためだけではなく、演技のためにも必要な要素だったんだなと心底思いました。御存知の通り二人とも凄い体をお持ちですが(どの映画でも脱いでも凄いんです系のシーンがありますが)、ストーリー上で立場が強い方がそれを誇張し、弱い方はわざとそれを隠している。途中でその立場が変わるといつの間にか弱々しく見えていた方が、御存知のムキムキボディで突然強く見える!(オバマ大統領の演説方法でも取り上げられましたが、男性の腕まくりはセックス・アピールで、強く若々しく見せる効果があり、この演劇でもそれを立場の変移に合わせてさりげなく使っています)
そして、やっぱり二人ともカッコイイ・・・役柄上そうなんですが、Hugh Jackmanは本当にカッコイイ。Daniel Craigは役柄上、さえない独身男性なんですが、途中で上着を脱ぐと、やっぱり隠せないかっこよさがあふれ出します。
が、やっぱり普通のカッコイイ人ですね・・・普通の警官というところが売りなのでしょうがないのですが。芸能人オーラってモノはあまり感じませんでした。終演後に追っかけして本当に間近で見ると感じるのかもしれませんが・・・ Kate And LeopoldのころのHugh Jackmanは異様な輝きがあった気もするんですが・・・映像マジックですか。
シカゴ訛を練習したとの事で、英語、特にジョークに追いつくのが非常に大変なのですが、50%くらい分かって、ストーリーは何とかついていける、といった感じでした。ただ、これはあらすじを知ってしまうと何も面白くなくなるので、お芝居を見る御予定の方はネタバレは読まずに、とにかくガッツで英語についていきましょう。
以下、ネタバレ/spoiler
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私としては、やはりこんなイメージで
v.s.
対決してくれるのかな、と期待してました。ちなみにボンド41歳、ウルヴィー40歳です。残念ながら、設定は二人ともシカゴの警官で幼馴染。この二人がある日の事件をきっかけに、とんでもないことになっていく、というお話のようです。
この二人を中心に進むお話かと思っていましたが、幕が上がると、なんと
中央に椅子2つ
そしてお二人が。このお芝居、役者は二人。背景(映像)が変わるだけでこの二つの椅子の周りで動き回ってしゃべるだけなんです。途中幕が一度も下りることなく、2時間一気にしゃべり通しです。
そんなんで演劇なのかいな、と思っていたのですが、感想から言うと
感動!!息もつかせぬ迫力!
役者・女優さんって顔が綺麗で体がかっこいいだけかと思ってたけど、その顔も体もエンターテイメントのためだけではなく、演技のためにも必要な要素だったんだなと心底思いました。御存知の通り二人とも凄い体をお持ちですが(どの映画でも脱いでも凄いんです系のシーンがありますが)、ストーリー上で立場が強い方がそれを誇張し、弱い方はわざとそれを隠している。途中でその立場が変わるといつの間にか弱々しく見えていた方が、御存知のムキムキボディで突然強く見える!(オバマ大統領の演説方法でも取り上げられましたが、男性の腕まくりはセックス・アピールで、強く若々しく見せる効果があり、この演劇でもそれを立場の変移に合わせてさりげなく使っています)
そして、やっぱり二人ともカッコイイ・・・役柄上そうなんですが、Hugh Jackmanは本当にカッコイイ。Daniel Craigは役柄上、さえない独身男性なんですが、途中で上着を脱ぐと、やっぱり隠せないかっこよさがあふれ出します。
が、やっぱり普通のカッコイイ人ですね・・・普通の警官というところが売りなのでしょうがないのですが。芸能人オーラってモノはあまり感じませんでした。終演後に追っかけして本当に間近で見ると感じるのかもしれませんが・・・ Kate And LeopoldのころのHugh Jackmanは異様な輝きがあった気もするんですが・・・映像マジックですか。
シカゴ訛を練習したとの事で、英語、特にジョークに追いつくのが非常に大変なのですが、50%くらい分かって、ストーリーは何とかついていける、といった感じでした。ただ、これはあらすじを知ってしまうと何も面白くなくなるので、お芝居を見る御予定の方はネタバレは読まずに、とにかくガッツで英語についていきましょう。
以下、ネタバレ/spoiler
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