2014年08月29日

背景:
現在西アフリカでは、かつてない規模のエボラウイルス流行が起こっている。ギニアで始まったとされるこのアウトブレイクは、特にシエラレオネやリベリアで多くの犠牲者を出し、ナイジェリアにも広がりつつある。患者数は増え続け医療関係者などにも犠牲者を出し、終息の兆しはまだ見えてこない。

要約:
今年5月末、シエラレオネのケネマ公立病院に運ばれた妊娠中の若い女性は、高熱にうなされ流産してしまった。治療を続けるうち大量の出血がみられるようになり、検査をしたところエボラウイルスに感染していることが判明した。彼女は、シエラレオネで診断された初めての患者となった。

その後彼女は回復したが、彼女の保持していたウイルスと同種のものは現在悲劇の真っ只中にある。しかし同時に、重要な研究対象ともなっている。エボラウイルス研究者は、5月末から6月半ばにかけて感染した彼女を含めた78人の患者から得られたサンプルを利用し、ウイルスのゲノム解読と解析を行い、今週サイエンス誌上でその成果が発表された。

ゲノムの塩基配列データは、シエラレオネで900人以上の人々が感染し今なお広がり続けているアウトブレイク初期に、エボラウイルスがどのように変化していったのかを示している。この研究結果を利用することで、短期的には診断をより効率的に行えるようになり、長期的にはワクチンや治療法の開発に役立てられることだろう。

またこの研究によって、なぜ今年になって西アフリカで流行してしまったのかを紐解くヒントが得られた。今回流行しているザイールエボラウイルスは、1976年以来少なくとも12回、中央アフリカやガボンで流行している。しかし西アフリカでは、今年までまったく見られてはいなかった。

これまで初期の塩基配列データから、エボラウイルスは何10年間も西アフリカに生息する動物間で循環していたが、単にヒトに感染が広がっていなかっただけだという説が唱えられていたが、今回の研究では、ここ10年の間に中央アフリカからもたらされた可能性が示唆されている。その動物は特定されていないが、中央アフリカから今回のアウトブレイクの始まったギニアに生息域を持つ、オオコウモリが疑われている。

4カ国から50人以上の人々が協力したこの研究は、最前線で働く医療関係者もアウトブレイクの只中にあることを強調することにもなった。この論文の著者となった人々のうち5人は、論文が出版される以前に犠牲となってしまっている。

Ebola virus

元記事:
Genomes reveal start of Ebola outbreak
http://news.sciencemag.org/biology/2014/08/genomes-reveal-start-ebola-outbreak

参照:
Stephen K. Gire, et. al. Genomic surveillance elucidates Ebola virus origin and transmission during the 2014 outbreak. Science. August 28 2014. DOI: 10.1126/science.1259657.

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2014年08月20日

背景:
エボラ出血熱を発症させるエボラウイルスは過去のアフリカで散発的に流行していたが、極めて高い毒性のためそれほど広がることはなく、最大でも数百人単位の流行で抑えられていた。しかし今年、アフリカ西部で発生したエボラウイルスの流行は、以前に比べて長い潜伏期間のため広く流行してしまい、これまでに1300人以上が亡くなっているが、収束の兆しは見えていない。

要約:
アフリカ西部で起こっているエボラ出血熱流行の背後には、宿主を殺してしまう強大な力を持った種が存在する。フィロウイルス科に属するザイール・エボラウイルス(Zaire ebolavirus)は、宿主の免疫系を不能にした後、血管系を分解することでその強毒性を発揮する。病気の進行はとても早く研究を難しくしているため、そのメカニズムに関して解明されていることはとても少ない。

例えば、エボラウイルスの持つ7つのタンパク質が実際にどのように機能するのか、体中にウイルスが広がる前に必要な免疫反応とは何かは、未だに分かっていない。しかし、培養された細胞内でウイルスがどのように細胞を攻撃するのかが解析され、霊長類を使った動物実験によって病気の進行を観察することで、少しずつ情報は集められている。

これまでに判明しているエボラウイルスについての基本的知識を以下で説明する。

免疫系にどのような作用をおよぼすのか
エボラウイルスが体内に入ると、まずは体を守る第一防衛線に位置するいくつかの免疫細胞がターゲットにされる。健康な免疫系を持ったヒトは、ウイルスなどの病原菌が体内に入ると、ウイルスの増殖を防ぐために感染細胞を除去する白血球(T細胞)を活性化させる信号が、樹状細胞から出される。しかしエボラウイルスはまず樹状細胞へと感染することで、増殖を防ぐことのできるT細胞への信号を止めてしまう。そのため、エボラウイルスはとても早く増殖を始めることができてしまう。

またエボラウイルスは、ウイルスの増殖を抑える役割を持つ分子であるインターフェロンの機能も阻害してしまう。例えば先週発表された研究では、VP24と呼ばれるウイルスタンパク質が、インターフェロン経路で重要な役割を持つ免疫細胞の表面の輸送タンパク質へと結合することで、その機能を阻害することが判明している。

興味深いことに、外敵を攻撃するためのリンパ球それ自体はエボラウイルスに感染することはない。しかし信号の遮断など他の様々な要因が重なることで、リンパ球がウイルスと戦い始めることができくなってしまう。

大量出血はどのように引き起こされるのか
エボラウイルスが血流に乗って体中へ移動する時、マクロファージと呼ばれる他の免疫細胞がウイルスへ攻撃を開始する。しかしマクロファージはエボラウイルスに感染すると、凝固作用のあるタンパク質を放出することで血を固まらせ、内臓各部への血液供給を減らしてしまう。また炎症を引き起こすタンパク質や一酸化窒素を生成することで、血管を傷つけ出血を起こさせてしまう。これはエボラウイルス感染の主な症状の1つであるが、全ての患者に目や鼻などからの大量出血が起こるわけではない。

特定の臓器をターゲットにするのか
エボラウイルスは体内で多種多様な組織に害を振りまいていく。そこでは、免疫細胞の機能を混乱させることでマクロファージなどに炎症を起こさせる物質を分泌させたり、感染した細胞を消費することで直接的な害となるが、特に肝臓にそれらの障害が出やすい。肝臓では、血液を凝固させる物質など、血漿の構成要素を生成する細胞を攻撃する。また消化管で細胞が傷つくと下痢による脱水に陥りやすくなり、副腎の細胞が傷つくと血圧をコントロールするためのステロイドホルモンの生成量が鈍り、循環系の機能が阻害され臓器が酸素欠乏となってしまう。

患者はどのような原因で犠牲になるのか
血管に負った傷は血圧を下げてしまい、出血性ショックや多臓器不全によって亡くなってしまう。

生き残ることのできる人々とは
経口・静脈注射などにより水分補給を継続的に行い、体が感染と戦う時間を稼ぐことができるような、適切な治療を受けられれば生存率は高くなる。しかし、ウガンダで2000年に起こったエボラ出血熱の流行時の患者から得られた血液サンプルを研究することで、遺伝的な要因なども特定されだしてきている。例えばエボラ出血熱から回復することのできた患者は、T細胞の活性が高く、他の細胞との信号伝達に利用する細胞表面タンパク質をコードする遺伝子に特定の亜種を持っていた。

また今年初めには、血管を補修する血小板によって生成されるsCD40Lと呼ばれるタンパク質量と、エボラ出血熱からの生存率に関わりがあることが判明した。論文の著者によると、sCD40Lのようなマーカーを利用することで、エボラ出血熱からの生存に最も重要な血管補修メカニズムを促進させる治療法の開発に繋がる可能性があるという。

Ebola virus

元記事:
What does Ebola actually do?
http://news.sciencemag.org/health/2014/08/what-does-ebola-actually-do

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2014年08月11日

背景:
今年1月、幹細胞の世界で革新的な研究論文が発表されたが、それらの論文には多くの問題点が見つかった。この問題に関わった理化学研究所・発生・再生科学総合研究センター(RIKEN CDB)やその副センター長であり責任著者の1人である笹井芳樹博士は多くの批判に晒されることになった。そして8月5日、問題の収束も見えぬ中、笹井博士は自らの命を断ってしまった。

要約:
世界中の研究者は、幹細胞研究における最も輝かしい星の1つを失ったことを受け止められずにいる。8月5日、幹細胞分野に刺激と厳しさをもたらした理化学研究所・発生・再生科学総合研究センター(RIKEN CDB)の笹井芳樹博士が52歳で亡くなった。自殺を図った原因は明確にされていないが、今年1月にNatureで発表された2本の幹細胞論文に関するスキャンダルが彼のキャリアを傷つけていたのは確かだ。

カナダはトロントの小児病院(Hospital for Sick Cheldren)に勤め国際幹細胞研究学会(International Society for Stem Cell Research、ISSCR)の前理事であったJanet Rossant博士は、笹井博士は厳しく独創的な研究者であり、その死を深く受け止めなければならないという。幹細胞分野での彼の主要な成果は、発生生物 学における知識からきているようであったという。

笹井博士の研究は、発生生物学・幹細胞・器官形成・生体組織工学を繋ぐ架け橋となっていた。彼は多大な努力によって、胚性幹細胞も培養液に何を加え・何を除けば、神経細胞をはじめとする成熟した細胞へと分化するのかを解明していた。

笹井博士が1990年代半ばにポスドクとして勤めた当時の指導教官である、カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)のEddy De Robertis博士は、彼は他の人々には見えないものが見えていたようだったという。De Robertis博士は、笹井博士が論文の作成過程中にコンピューターのデータが消えてしまった時に、一字一句完璧に書き直したことを思い出し、そのようなことをできる人は見たことがないと述べた。

笹井博士の大きな成果の1つは、2007年に発表された研究論文であった。そこでは、胚性幹細胞が分離された時に生存率を高める薬理学的な物質が紹介された。それまでは、胚性幹細胞は扱いにくい手法で切り取られ、不完全なコロニーとして移し変えなければならず、実験の結果に不確実性を生み出していた。ベルギーはブリュッセル自由大学のLuc Leyns博士は、彼の論文はそのような問題を突然に改善してしまったのだという。

しかし笹井博士の極めて輝かしい成果はその後すぐに発表されたものであった。胚性幹細胞の神経細胞への分化を基礎として、笹井博士は胚の胎内での成長を模して、細胞が自らの柔軟性を持って3次元構造を形成できる環境を作り上げた。その環境を操作することで、眼杯と呼ばれる網膜組織の一部や大脳皮質を想起させる組織の層が作成された。

これらの発見は、生体外での脳の器官形成が可能であることを示すことになった。Leyns博士によると、これでついに胚の顕微解剖なしに発達中の脳を研究できるようになったという。またLeyns博士は笹井博士の論文を用いることで、修士課程の生徒に現代の科学的発見がどのように成され、どのように実用へと進んでいくのかを教えているようだ。

笹井博士が昨年11月、眼杯の作成についてのプレゼンテーションを行ったユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのPete Coffey博士は、大きなインスピレーションを受けたという。笹井博士のプレゼンテーションの明快さや刺激、その後の研究者や生徒との議論は今日に至っても話題に上がり、Coffey博士の研究チームに大きな影響を与えたという。笹井博士の研究は黄斑変性など様々な眼疾患の治療を可能にするはずだ。彼の発見は、進歩を続ける眼疾患の細胞療法において、とても大きな衝撃をもたらしたという。

笹井博士は、血液の供給のある脳下垂体など、脳各部の3次元構造作成を進めることを計画していた。さらに、脳がどのように各部を連結させることで複雑な構造を形成しているのかを解明するための、より遠大なビジョンも描いていたようだ。

しかし2012年12月より、CDBの研究者である小保方博士によって研究されていた、ストレスによる成熟した細胞の幹細胞化についての論文作成を手伝うことになった。STAPと呼ばれることになったこの手法は、2014年1月のNature誌上で2本の論文として発表された。しかしこれらの論文には多くの問題が含まれていたため、7月2日にはNatureから撤回される結果となった。

4月1日には調査委員会によって、論文内の図の1つと、異なる現象を報告していた博士論文内でも使われていた画像について、小保方博士の研究不正であると結論付けられた。笹井博士については、直接的な介入については否定されたが、指導する立場としての重大な責任が指摘された。そして理研の懲罰委員会による裁定を待っている状態であった。

笹井博士と同様の立場にある人たちは、これほど革新的な研究であったのだからその再現性にはより大きな注意を払うべきであったし、当時の誇大な発表については責任があるだろうという意見もある。しかし笹井博士を知る人物は、これは珍しい事例であると考えているようだ。UCLAで笹井博士を知ったLeyns博士によると、彼は独立した確認を常に求めている1人であったという。笹井博士は、STAP細胞といった自身の専門分野とは外れた場所で、このような精神を置き忘れてしまったのではないか。しかし彼を知る立場としては、笹井博士が研究不正に関わったとは全く思えないという。

日本のメディアでは、笹井博士に対する批判で溢れていた。そこには根拠のない非難も含まれ、不正根絶を目指す理研とは独立した理研改革委員会による厳しい調査結果として現れることになった。そこでは、小保方博士の割烹着姿・記者会見・PR戦略は、STAP細胞の成果をセンセーショナルなものとするため、笹井博士によって仕組まれたものだと示唆されていた。また調査結果では、STAP研究による大きな予算獲得のため、笹井博士がこのようなことをしたと推測されていた。

6月26日にNatureニュースチームに送られた笹井博士の最後のeメールでは、笹井博士は研究データの精査を欠いたことは認めたが、予算獲得について考慮が働いていたことや、小保方博士がメディアの前で何を着るかについて決めたという憶測については、強く否定していた。

6月にNatureニュースチームは、笹井博士やCDBに対する様々な疑惑に関する根拠を質問したが、改革委員会長の岸輝雄東京大学教授も他の委員会メンバーもそれらを提示することはなかった。これに関して以下のような回答を得た。委員会の役目は果たされ解散してしまっており、不必要な混乱や誤解を招かないように、委員会の主張に関する証拠は提示できないということであった。

また前例のない動きとして、改革委員会はCDBの解体を推奨していた。2000年にCDBの設立に深く関わった笹井博士に関して、ロンドンは国立医学研究所のRobin Lovell-Badge博士は、このような圧力はとても重いものであり、委員会は公平ではなかったという。

笹井博士が自殺を図った理由については明確ではないが、CDBに隣接する研究棟の踊り場で首を吊っていたところが発見されている。その場にあったカバンの中から、CDB幹部・笹井ラボメンバー・小保方博士へ向けた3通の遺書が発見されている。

Coffey博士は、これは科学、特に再生医学にとっては多大な損失となってしまったという。また笹井博士の家族にとっては更に大きなものだろう。彼がCoffey博士の研究室にいた時代、いつも夜には早く家へ帰り家族と過ごし、子供の入浴や就寝を済ませた後、ラボに戻って遅くまで研究をしていたという。Coffey博士の想いは、まず彼の優しい妻と子供へと向けられるという。

2012年、De Robertis博士は笹井博士の業績を称えて、再生医療実現へ向けての長い道のりを照らす真なる導灯であると評していた。しかし今、彼の道は惜しくも絶たれてしまうこととなってしまった。

補足:
一週間近く前のものですがNatureの記事を紹介しました。この問題に関しては、日本と海外・一般紙と科学誌の報道姿勢や記事への反応はだいぶ違うなと思います。 仕方のないことかもしれませんが、もう少し落ち着いてほしいなと思います。日本で誰もが中高のたった6年間で勉強するような基礎的な科学も、何百・何千年も失敗や訂正を繰り返しながら少しずつ積み重ねられてきたものだということを思い出してほしいと思います。

また笹井博士への過去のインタビュー記事が載せられていて、とてもよいインタビュー記事だと思ったので、ご存知の方は多いかと思いますが紹介しておきます。
笹井芳樹博士が語った「これまでの道のり」と「再生医療の未来」

seaside

元記事:
Stem-cell scientists mourn loss of brain engineer - A famous name in regenerative medicine, Yoshiki Sasai was found dead on 5 August.
http://www.nature.com/news/stem-cell-scientists-mourn-loss-of-brain-engineer-1.15679

参照:
Kawasaki, H. et al. Neuron 28, 31–40 (2000).
Watanabe, K. et al. Nature Biotechnol. 25, 681–686 (2007).
Eiraku, M. et al. Nature 472, 51–56 (2011).
Eiraku, M. et al. Cell Stem Cell 3, 519–532 (2008).
Obokata, H. et al. Nature 505, 641–647 (2014).
Obokata, H. et al. Nature 505, 676–680 (2014).
Obokata, H. et al. Nature 511, 112 (2014).
Obokata, H. et al. Nature 511, 112 (2014).

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2014年08月05日

科学ニュースの森への訪問ありがとうございます。

今夏はとても忙しかったのですが、今後さらに忙しくなりそうなので更新を不定期にしようと思います。具体的には、どうしても紹介したい記事があった場合に更新するという形にするつもりなので、一週にいくつか記事を上げることもあれば、何週間か上げないこともあるかもしれません。予定通りにいけば今年末くらい、遅れたとしたら来年春くらいから通常更新を再開したいと思います。

では、今後ともよろしくお願いします。

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2014年08月02日

女性が避妊するためのピルは登場当初に比べて安全になっているとはいえ、未だに副作用が報告される。例えばこれまでの研究によって、ピルの使用は乳癌のリスクを高める可能性があることが分かっている。この度、フレッド・ハッチンソン癌研究センターのElisabeth F. Beaber博士らによって、ピルに含まれるエストロゲンやその他いくつかの物質によって、乳癌のリスクが高まっていることが分かった。

研究チームは乳癌と診断を受けている1102人の女性と21952人の健康な人々を対象に研究を行った。するとピルを使用している女性は、以前まで使用していた、もしくは全く使用していない女性に比べて、乳癌のリスクが50%上昇することが分かった。また、エストロゲンが多く含まれているものは2.7倍、適度に含まれているもので1.6倍のリスク上昇が見られた。またエチノジオール酢酸エステル(2.6倍)やノルエチンドロン(3.1倍)によっ ても乳癌のリスクは高まるようだ。

Beaber博士によると、この結果は更なる調査・研究によって確かめられなければならないという。若い女性の乳癌は珍しく、ピルによるよい影響も様々にあり、使用を止めればリスクは低下するため、この結果は慎重に受け止められなければならないだろう。

breast cancer

元記事:
Recent use of some birth control pills may increase breast cancer risk, study suggests
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/08/140801091210.htm

参照:
E. F. Beaber, D. S. M. Buist, W. E. Barlow, K. E. Malone, S. D. Reed, C. I. Li. Recent Oral Contraceptive Use by Formulation and Breast Cancer Risk among Women 20 to 49 Years of Age. Cancer Research, 2014; 74 (15): 4078 DOI: 10.1158/0008-5472.CAN-13-3400

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