ネコぶんこ


2024年04月16日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] 1レベル・ウィザードの呪文選びについて

ダンジョンズ&ドラゴンズは剣と魔法の世界を遊ぶファンタジーTRPGです。

ウィザードはその中でも、さまざまな呪文を修得し、状況に応じて使い分けることのできるクラスになっています。

ですが、『プレイヤーズ・ハンドブック(PHB)』に収録されているだけでも呪文の数が多い! ただ並べられているだけで基準がわからない! とお悩みの方も多いでしょう。

私も呪文使いが好きでたまに遊びますが、本当にこの呪文選択でよかったのか疑心暗鬼にとらわれるほどです。

ですが、ある程度の選定基準は自分の中に持っています。

この記事ではそのささやかな基準をある程度まとめ、文章にしています。

これがあなたのウィザード作成の助けになれば幸いです。

初級呪文

まずは初級呪文から見ていきましょう。

この初級呪文、実は呪文のルールで一番特殊なもので、覚えているものをどれも何回でも発動できます。

その代わり、たとえウィザードといえどもレベルの上昇以外では追加修得できない、まさに身に刻まれた呪文です。

ウィザードは1レベルで初級呪文16個のうち3つを修得できます

ざっくりと

結論から書くと、慣れないうちは下に書いている「攻撃初級呪文」から1つ、無限の光源になるダンシング・ライツライトのどちらか、そして残りの1つを適当に修得で問題ありません。

ダンシング・ライツには精神集中が必要なので、それだけは気をつけてください。

攻撃初級呪文

何はともあれ、目標にダメージを与えられる攻撃呪文を1つは取っておくのをおすすめします。【敏捷力】でライト・クロスボウやダガーを使うのも悪くはないですが、スロットを使い果たした時でも基礎的なダメージ源になりますし、基礎呪文のダメージはレベルと共に上がるので、冒険を重ねても無駄にはなりません。

目標にダメージを与える初級呪文は、アシッド・スプラッシュ([酸])、ショッキング・グラスプ([電撃])、チル・タッチ([死霊])、ファイアー・ボルト([火])、ポイズン・スプレー([毒])、レイ・オヴ・フロスト([冷気])の5つです。カッコ内はその呪文のダメージ種別です。

「ダメージを与える」という観点から見れば、無効化や抵抗をされづらいダメージ種別のアシッド・スプラッシュショッキング・グラスプレイ・オヴ・フロストが良いでしょう。

ポイズン・スプレーの[毒]は比較的脅威度の低いクリーチャーでも抵抗や完全耐性を持っているので、1d12ダメージは甘い罠になりがちです。

[火]ダメージのファイアー・ボルトも抵抗や完全耐性を持っているクリーチャーは多いのですが、ダメージだけがすべてではないTRPGで「火を付けられる」ことがルールで保証されるのは大きいです。火起こしやトロルへのとどめなど、その利用方法はたくさん考えられます。

ショッキング・グラスプは射程が接触、つまり敵と隣り合わないといけないので、後方で魔法を撃つタイプのウィザードには使いづらいことには注意しましょう。

その他の初級呪文

攻撃以外の初級呪文は、杖や剣に光をつけるライトや小さな幻影を出すマイナー・イリュージョン、ちょっと傷んだ物をつくろうメンディング、交渉事でちょっと有利になるフレンズなど、生活に便利な呪文が多いです。

冒険の中での実用性だと、手を触れずに物を持てるメイジ・ハンド、重要書類の封印を破いて戻せるメンディング、光源になるダンシング・ライツライトなどが便利に使えます。

1レベル呪文

1レベルのウィザードは6つの1レベル呪文を覚えられます。これらのうち、1日に【知力】修正値+レベル個の呪文を準備でき、2回呪文を発動できます。

ウィザードは【知力】修正値を3~4くらいにするでしょうから、4~5種類の呪文を準備して冒険に行けることになります。

1日あたりの発動回数は2回ですが、準備しているレパートリーの広さがウィザードの強みです。ここぞという時、切り札を出すように呪文を決めるとウィザードがやめられなくなります。

ざっくりと

3レベルほどまではセーヴィング・スローもなしに問答無用で相手を眠らせるスリープはかなり強く、戦局をひっくり返せるでしょう。

マジック・ミサイルもダメージは少なめですがレベルを問わず長く使え、雑魚を散らすことから大物相手にダメージを押し込むことにまで使える、ウィザードの相棒と呼ぶべき良呪文です。

近くに魔法の物品があれば見つけられるディテクト・マジックも探索や宝探しでは欠かせません。10分をかけて儀式発動ができるので、呪文書に書いてさえいればいいから1レベルから覚えていても無駄になりません。

手に入れた宝に魔法がかかっていたとして、その効果を調べるアイデンティファイも覚えておきましょう。100gpの真珠代はパーティで出し合うといいでしょう。

以上の4呪文は基本のキのようなもので、レベルが上がっても埃を被ることなく、長い間使い続けられます。

残り2つは探索のお供にもなる使い魔を召喚するファインド・ファミリアーと、敵からの致命的な一撃を回避できるかもしれないシールドを修得しましょう。

攻撃呪文

呪文スロットが少ないウィザードの攻撃呪文選びは「1回の呪文発動でどれだけの数を巻き込めるか」を基準に考えましょう。

これを杓子定規に当てはめて考えると1レベルでのおすすめはサンダーウェイヴかバーニング・ハンズ……なのですが、どちらも結構前に出ないと使えません。使うなら位置取りに注意しながら使いましょう。

射程も長いし3回目標を選べるマジック・ミサイルは歴代のD&D定番呪文なだけあって、ウィザードにぴったりの攻撃呪文です。[力場]ダメージを防ぐ手段も少ないため、無駄になることもありません。

また、直接の攻撃呪文ではありませんが、戦場でhpの低い者から寝かせるスリープはコボルドやゴブリンなどに使うと一撃必殺の呪文になります。

注目の呪文

グリースは、一部でミームにもなっている強力な制御呪文です。移動困難な地形を作ることで敵の進行を遅くし、うまくすれば転ばせることができるので、ダンジョンの中などの移動が限定された空間なら大活躍するでしょう。

コンプリヘンド・ランゲージズは、「ざっくりと」でシールドとどちらを入れるか迷ったほどの呪文です。言語への習熟を得る機会が少ないこのゲームで、ウィザードをプレイするなら取って損はありません。取れる機会があればぜひ取りましょう。言語が理解できないことで情報を取りこぼすことがなくなります。D&Dにはたくさんの呪文がありますが、コンプリヘンド・ランゲージズのように情報に絡むものできないことをできることにする呪文はどれも強いものです。

サイレント・イメージは4.5m(15フィート)立方体分の幻を作ることができるので、落とし穴の上に幻の通路を置く、洞窟のくぼみに入って幻で岩を作り巡回をやり過ごすなど、工夫次第で色々な使い方を考えることができます。これを使って面白いと思ったなら、ぜひレベルが上がったら他の幻術も覚えてください。

チャーム・パースンはセーヴィング・スローに失敗した人型生物を魅了状態にしてしまいます。敵の城に潜入する時、捕虜を尋問する時など、さまざまなことに使えます。ただ、呪文の効果時間が終わったら魔法にかかっていた事を認識させるので、中立的、友好的な相手に使うのは考えものです。これが面白いと感じた人は、次からも心術の呪文を覚えていくといいでしょう。

サイレント・イメージチャーム・パースンなどのその系統の特徴的な呪文は、何もないところに大岩を出す幻術使い、ないものをあると言いくるめる心術使いなど、キャラクター表現としても有効です。こうした味付けの強い呪文を1つ覚えることで、キャラクターのイメージが引き締まります。「ざっくりと」で紹介した構成にこれらを入れるなら、サモン・ファミリアーシールドを差し替えるといいでしょう。

おわりに:攻撃ロールかセーヴィング・スローか

さて、駆け足でウィザードの1レベルでどう呪文を取るか、そしてある程度のグランドプランも提示したわけですが、ひとつあなたに訊ねたいことがあります。

自分で攻撃ロールを振るのが好きですか? それとも他人にセーヴィング・スローを振らせるのが好きですか?

D&Dの呪文にはさまざまなものがありますが、何者かに効果をおよぼす呪文はあなたが攻撃ロールを行なって目標にヒットさせるか、目標がセーヴィング・スローを行なって失敗しなければならない物がほとんどです。

戦闘でのランダム性はドキドキワクワクするところですが、呪文使いの場合、自分が行なうか相手に強いるかを使い分けることになります。

もしいくつかの呪文を並べて修得する物を迷った場合、プレイヤーであるあなたが好きな判定方法を選ぶといいでしょう。

Twitterで1レベルの呪文選びどないしよという話があったので、記事にしましたぁ。いつもの語尾じゃないのはなんかこうお察し下さいですぅ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

§ アイデンティファイ [>消費される100gpの真珠代 消費されましたっけ?]

§ ぱらでぃん [あっ消費されなかったですぅ。]


2024年04月13日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:武装交渉人(1レベル)

今週の小冒険は1レベルのキャラクター1人用ですぅ。

データ関係はCC4.0のものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は1レベルのキャラクター1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

キャラクターは町の廃屋を根城にしているコボルドの一団をなんとかしてほしいと地主に調停を頼まれる。

キャラクターはコボルドを追い出してもいいし、彼らに家賃を払わせてもいいが、地主にも利益が得られるようにすれば依頼は成功である。

選択ルール

よりヒロイックに遊ぶために、以下のルールを使用してもよい。

判定の際、キャラクターが有利を得た、インスピレーションを使った判定は無条件に成功になる。

冒険への導入

キャラクターが酒場で一息ついていると、この町の有力者カトラックの家で働く使用人がやってくる。彼女は「主人が仕事を頼みたいから屋敷に来ていただきたいのです」とキャラクターに声をかける。

話を聞いて屋敷に行くなら「1.仕事の依頼」へ進むこと。

1.仕事の依頼

キャラクターは町の地主、カトラックから呼び出され、このところ彼が持っている建物のひとつに、無断でコボルドが居着いてしまった。彼らを追い出すなり家賃を払わせるなりで、自分の利益になるようにしてほしいと言われる。報酬は成功報酬で20gpである。

問題の建物は町の中心部にある石造り平屋の店屋で、地下室がある。

2.問題の店屋へ

町の中心部に行くと、ドアから人が出入りできないように打ち付けてあった材木が外され、荒廃した雰囲気の店屋がある。ここがカトラックの物件だ。

出入口は表通りに面した表口と、使用人などが出入りするために路地に作られた裏口のふたつある。GMはどちらから入るかキャラクターに訊ね、「3.1階」へ進むこと。

3.1階

この建物の地上部分は窓が閉ざされたままの“薄暗い”明るさである。

表口から入るなら、そこには3人のコボルドがたむろしている。彼らは突然の来客に驚くが、すぐに要件を聞こうじゃないかと武器を手に高圧的な態度ですごんでみせる。

裏口から入るなら難易度8の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功し、たむろしているコボルドに声をかけるなら、音もなく入れるこやつは手練れに違いないと驚き、彼らへの判定に有利を得られる。

コボルドたちに事情を訊ねるなら、彼らは町から数日行ったところにある洞窟出身だが、来る日も来る日も細工仕事で見習いをさせられるのが嫌になり、町まで逃げ出してきたのだと語る。

きちんと仕事を見つけて家賃を払うようコボルドたちを説き伏せるなら、難易度9の【魅力】〈威圧〉判定か、【魅力】〈説得〉判定か、【魅力】〈ペテン〉判定に成功する必要がある。キャラクターやカトラックが仕事探しを請け負うなど、コボルドたちを助ける意志を表明するなら判定に有利を得られる。

キャラクターが武力に訴えるなら、コボルドたちは倒れるまで戦う。戦闘開始時の距離は3m(10フィート)とする。この戦闘でキャラクターが倒れてもコボルドたちは殺しまでする勇気はなく、路地裏に放り出すだけで済ませる。キャラクターは数時間後にヒット・ダイスを消費して出目の分のhpで目覚める。

この階のコボルドたちを制圧しても、彼らは「まだ下の奴らは納得してないから奴らも説得しろよ」と、地下室にも仲間がいることを示唆する。

地下室に行くなら「4.地下室」へ進むこと。

コボルド

小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪


AC:12(外皮)

hp:5(2d6-2)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
7(-2) 15(+2) 9(-1) 8(-1) 7(-2) 8(-1)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8

言語:共通語、竜語

脅威度:1/8(25XP)


日光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。

群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。

4.地下室

この地下室はろくに整理もされておらず埃っぽく、鼻がむずむずする。

物置小屋ほどの広さがあるこの部屋にも、コボルドが3人いる。その中には他の者たちよりも頭ひとつ分大きなコボルドがいる。彼はここのリーダー格、カーリンテムズだ。

彼らはここは使われていなかったので、それを見つけて使い始めた俺たちの物だと主張する。この町の掟ではここはカトラックの持ち主で、住むには家賃がいると説得するなら、難易度9の【魅力】〈威圧〉判定か、【魅力】〈説得〉判定か、【魅力】〈ペテン〉判定に成功しなければならない。

この時、上の連中は撃退した、あるいは仕事探しに納得したと言うなら、判定に有利を得られる。

交渉が決裂する、あるいはキャラクターが最初から倒してしまう気なら、コボルドたちはカーリンテムズが倒れるまで戦う。彼が倒れると他のコボルドは降伏する。戦闘開始時の距離は3m(10フィート)である。

戦闘になった場合、カーリンテムズのhpは10とする。

コボルド

小型・人型生物(コボルド)、秩序にして悪


AC:12(外皮)

hp:5(2d6-2)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
7(-2) 15(+2) 9(-1) 8(-1) 7(-2) 8(-1)

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉8

言語:共通語、竜語

脅威度:1/8(25XP)


日光過敏:コボルドは陽光の中では攻撃ロール、そして視覚を利用した【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。

群れ戦術:少なくとも1体のコボルドの味方がクリーチャーから1.5m(5フィート)以内にいて、その味方が無力状態でない限り、コボルドはそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。

アクション

ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[刺突]ダメージ。

スリング:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程9/36m(30/120フィート)、目標1体。ヒット:4(1d4+2)[殴打]ダメージ。

結末

コボルドたちを腕尽くで追い出したにしろ、うまく交渉したにしろ、カトラックの利益になる行動をしたなら報酬の20gpが得られる。また、コボルドたちが町に残る(カトラックに家賃を払う)ように交渉したなら、キャラクターはコボルドたちからも慕われるようになる。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-reference-document. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.


2024年04月06日 [長年日記] 編集

§ [DnD][5e] アドベンチャー:森の中、熊と(1レベル)

今週の小冒険は1レベルのキャラクター1人用ですぅ。

データ関係はCC4.0のものを使ってるので、そちらの参考にもどうぞですぅ。

冒険の概要

この冒険は1レベルのキャラクター1人用の短時間で終わるアドベンチャーである。

キャラクターは山小屋の猟師から買った野生動物の肉を村まで運んでいる。そんなキャラクターが進む森の中には、腹を空かせた熊がうろついている。

熊を振り切って村にたどり着けば冒険は成功である。

冒険への導入

キャラクターは近くの村人たちに頼まれ、山小屋に住んでいる猟師から包み5つ分の肉を買い、村まで運んでいる。

村に戻るには前にある森を進まねばならないが、気がかりなことがある。森の木々に鋭い爪でひっかいたような跡がたくさんある。どうやら、熊がこのあたりをうろついているようだ。

爪痕を見てみるなら「1.爪痕を見る」、先を急ぐなら「2.森の中を行く」へ進むこと。

1.爪痕を見る

爪跡を調査するなら難易度10の【知力】〈自然〉判定に成功すれば、キャラクターはこれがブラック・ベアのものだと気づける。

爪跡がつけられた木々の下にある足跡を調査するなら、難易度13の【判断力】〈生存〉判定に成功すれば、キャラクターは熊がうろついている方向をだいたい把握できる。

ここで調査できるのはこれくらいだ。「2.森の中を行く」へ進むこと。

2.森の中を行く

キャラクターは木漏れ日が落ちてくるくらいには明るい森の中を進んでいる。その足音に、いつの間にか重量感のある足音が混じってくる。

近くに熊がいるようだ。身を隠してやり過ごすには、難易度13の【敏捷力】〈隠密〉判定に成功する必要がある。この時、「1.爪痕を見る」で足跡を調査して熊の行動を把握しているなら、判定に有利を得られる。

また、道端に肉を少し置いて気をそらせることを試みるなら、その方法ででも判定に有利を得られる。

有利は重複しないことを注意すること。

身を隠す判定に失敗した場合、食べ物を求めるブラック・ベアと鉢合わせしてしまう。

この時、ベアとの距離は9m(30フィート)とする。ベアはキャラクターと27m(90フィート)以上離れたらそれ以上の追跡をやめる。

この時、肉を落とせばベアはそれに食らいついてその隙に逃げることが出来る。

ベアを倒す、あるいはやりすごせば「3.腹ぺこゴブリン」へ進むこと。

ベアとの戦いでhpが0になったなら、キャラクターはその場に倒れる。熊がとどめを刺そうと近寄ってきたところで、通りがかった狩人が熊に威嚇の矢を放ち、命だけは助かる。数時間後、キャラクターはhp1で息を吹き返す。体は傷だらけだが、歩けはする。「3.腹ぺこゴブリン」へ進むこと。

ブラック・ベア

中型・野獣、無属性


AC:11(外皮)

hp:19(3d8+6)

移動速度:12m(40フィート)、登攀9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
15(+2) 10(+0) 14(+2) 2(−4) 12(+1) 7(−2)

技能:〈知覚〉+3

感覚:受動〈知覚〉13

言語:-

脅威度:1/2(100XP)


鋭敏嗅覚:ベアは嗅覚による【判断力】〈知覚〉判定に有利を得る。

アクション

複数回攻撃:ベアは1回の噛みつき、および1回の爪で、2回の攻撃を行なう。

噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

爪:近接武器攻撃:攻撃+3、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:7(2d4+2)[斬撃]ダメージ。

3.腹ぺこゴブリン

ようやく森も終わりだ。「2.森の中を行く」でベアを倒していない場合、まだ熊が徘徊している。

森の出口近くには腹を空かせたゴブリンが野営している。彼らはやってきたキャラクターから何か食べ物を得ようと剣を手にすごんでくる。

ゴブリンに熊がいることを説明して剣を引かせて共に逃げるなら難易度9の【魅力】〈威圧〉判定、【魅力】〈説得〉判定、【魅力】〈ペテン〉判定のいずれかに成功すればよい。この時、熊に襲われた傷があるなら判定に有利を得る。

肉を分けてやるなら、ゴブリンは喜んでそれを懐に入れて去って行く。

これらのいずれも行なわない場合、ゴブリンとの交渉は決裂して戦闘になる。双方の距離は9m(30フィート)とする。

ゴブリン

小型・人型生物(ゴブリン類)、中立にして悪


AC:15(レザー・アーマー、シールド)

hp:7(2d6)

移動速度:9m(30フィート)


【筋】 【敏】 【耐】 【知】 【判】 【魅】
8(-1) 14(+2) 10(+0) 10(+0) 8(-1) 8(−1)

技能:〈隠密〉+6

感覚:暗視18m(60フィート)、受動〈知覚〉9

言語:共通語、ゴブリン語

脅威度:1/4(50XP)


器用な脱出:ゴブリンはそのターンにボーナス・アクションとして離脱あるいは隠れ身アクションを行なえる。

アクション

シミター:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い1.5m(5フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[斬撃]ダメージ。

ショートボウ:遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程15/60m(80/320フィート)、目標1体。ヒット:5(1d6+2)[刺突]ダメージ。

4.森の外へ

ゴブリンをやり過ごしたキャラクターは、森を抜けて村に帰ってくることができた。

おめでとう。君の冒険は達成されたのだ。

結末

キャラクターは村人から首尾を訊ねられ、肉1包みあたり1gpを受け取る。

This work includes material taken from the System Reference Document 5.1 (“SRD 5.1”) by Wizards of the Coast LLC and available at https://dnd.wizards.com/resources/systems-referencedocument. The SRD 5.1 is licensed under the Creative Commons Attribution 4.0 International License available at https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/legalcode.