上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは、上司の立場、部下の立場をふまえて、真のリーダーとは何かについて考えてみたい。
シリーズ
河合薫 上司と部下の力学
442回
脈々と引き継がれる「老害」 時流に乗り遅れたシニアの悔悟
またもや「老害」が話題だ。昨年は「#老害意見」なるものがXでトレンド入りしたが、今年は「ソフト老害」という、ちっとも“ソフト感”のないシビアな言葉を見かけることが増えた。
相次ぐ50代の「退職挨拶メール」 事実上の強制・女性差別背景に
またもや「退職の挨拶メール」が届いた。今年に入って3通目。いずれも“やむにやまれぬ事情”で、希望退職制度を利用したという。やむにやまれぬ事情といえば聞こえはいいかもしれないが、正確には「強制された選択」である。
昭和の職場は「不適切」か ハラスメントより怖い「評価不安」の正体
今回は「それぞれの不安」というテーマであれこれ考えてみる。ドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)の影響だろうか。やたらに「昭和のハラスメント」に関する取材が相次いでいる。ドラマを見てない人には「はて?」な話題かもしれないけど、要は「昭和のハラスメント」あるいは「昭和と令和の…
大谷翔平の“スーパー通訳”水原事件に思う 海外勤務の「ストレスと過酷さ」
かねがね「人生には上り坂も下り坂もない。あるの“まさか”だ」などと言い続けてきた。が、その誰にでもある“まさか”が、日本、韓国、米国でトップニュースになるほどの“とんでもびっくりまさか”が起こるとは。つくづく人生ってしんどいなぁ、と。おまけにとんでもまさかに直面した“本人”が真摯…
「100歳まで生きたい」がわずか3割 大企業正社員シニアの末路
2024年も“また”、賃上げのニュースが続いている。23年はユニクロを運営するファーストリテイリングが、新入社員の初任給を月額25万5000円から30万円に引き上げ、24年はイオングループがパートなどの非正規社員の待遇を、正社員と同等とする制度を検討しているという。
自民党過激ダンスショー問題と「ジブリとゴジラ」の共通ワード
今回は「多様性の正体」について、あれこれ考えてみる。「……ったく、何をやってんだか」と1億人くらいがあきれたであろう、“自民党青年部の過激ダンス問題”。会合を主催した川畑哲哉和歌山県議が、ダンサーを招いた理由に「多様性」を掲げたことで、この数日間テレビ、新聞、SNSなどありとあら…
「最後に潰れよう」と熱狂した社員 「熱気は仕事に必要?」と冷めるZ世代
あの頃の「私」は、一体何に熱狂していたのだろうか。先日、日経平均株価がバブル経済期の1989年につけた過去最高値を更新し、「バブル期」との違いをメディアが取り上げた時、よく使われたのが「熱狂」や「熱気」という2文字だった。
管理職は本当に罰ゲームか 孤独な課長が量産されたワケ
最近「管理職」について意見を求められることがやたらに増えた。「管理職は“罰ゲーム”だと言われていますが、ビジネスパーソンをインタビューしていて、どう思いますか?」「若い世代が管理職になりたがらない問題」は数年前からあった。が、罰ゲームというワードが管理職とセットで語られるようにな…
ENEOSグループで相次ぐセクハラと世界が落胆した日銀人事問題
ENEOS HDグループにはの愚行は“たまたま”続いた出来事なのか。あるいは、気を付けてはいたけれどつい、本当につい“うっかり”昭和にタイムスリップしてしまっただけなのか。はたまた、全く“懲りていない”というか、「偉くなったら何をしてもオッケー!」という社内ルールでもあるのだろう…
河合薫氏・岡田武史氏対談(3) 子孫から借りている地球をどう守り生かすか
健康社会学者の河合薫氏が、サッカー日本代表元監督の岡田武史氏(今治.夢スポーツ会長、サッカー日本代表元監督)をゲストに迎えた対談「絶望を夢に変える昭和おじさんの条件」の再録・第3回をお届けします。
河合薫氏・岡田武史氏対談(2) 365日人々が行き交う「里山」をつくる
健康社会学者の河合薫氏が、サッカー日本代表元監督の岡田武史氏(今治.夢スポーツ会長、サッカー日本代表元監督)をゲストに迎えた対談「絶望を夢に変える昭和おじさんの条件」の第2回をお届けします。
豊田自動織機が堕ちた「加速のわな」 増殖する何もしない社員たち
このところ雑誌や新聞の取材、ラジオや音声メディア「Voicy」への出演やら何やらで、メディアに関わる人たちと会う機会が続いた。彼ら、彼女らは共通して、政治家の裏金や企業の不正への問題意識が高い一方で、「うちの会社~」問題も抱えていた。 面白かったのが「うちの会社~」問題を嘆きだす…
河合薫氏・岡田武史氏対談(1) 「強い組織」をつくるのは芯になる価値観
健康社会学者の河合薫氏が、サッカー日本代表元監督の岡田武史氏(今治.夢スポーツ会長、サッカー日本代表元監督)をゲストに迎えた対談「絶望を夢に変える昭和おじさんの条件」の第1回をお届けします。
中年氷河期苦しめるヨーヨー型キャリアと転職礼賛社会の若者の末路
テーマは何だろう。「大人にさせてもらえない若者たち」といったところだろうか。かなりポエム感が強い気もするけど。ここでの“大人になる”とは、学生生活を終え、社会人となり、仕事や家族、職業的スキル、お金、そして健康といった、個人の人生を形成する過程で必要不可欠なリソースを、自分で操作…
懲りない「リトル麻生太郎」が求める鋼のメンタル 会社の責任は?
この“お方”は、一体いつの時代を生きているのだろうか。「この間(上川陽子外相に)ニューヨークで会ったけれど、少なくともそんなに美しい方とは言わんけれども、外交官の手を借りなくて『私がやるからいい』って、自分でどんどん会うべき人たちは自分で予約を取っちゃう」ーー。はい。“お口のお行…
「月給31万円で過去最高」の理不尽 正社員になっても格差200万円
「いまパートで働いているなら募集要項の給料より下げていいですね」――。これは2024年1月21日(日)、日本経済新聞朝刊1面の記事に書かれていたコメントである。記事は「『正社員の壁』人手不足でも」との見出しで、リクルートワークス研究所によると正規雇用を望む非正規のうちで22年に正…
東大生の本音は「生活苦は本人のせい」 国民のための政治、どこへ
今回は「リーダーの志」についてあれこれ考えてみる。先週(1月16日)、自由民主党元幹事長の石原伸晃氏と元明石市長の泉房穂氏のバトルがテレビ番組で勃発し、SNSでトレンド入りするなど話題になった。その日、自民党・政治刷新本部の2回目の会合が開かれ、派閥の会長を経験したこともある石原…
死ぬまで低賃金で働く無間地獄 定年後も広がる世界との格差
この年末年始、海外に長年駐在していたり、海外で就職していたり、国際結婚して移住したりした知人と会う機会があった。皆同世代なので、どうしたって親の介護問題や今後の働き方が話の中心になるわけだが、知人らが共通して不思議がったのが、“ニッポン人のシニア人生”だった。
JALと海保機事故の奇跡と悲劇 かけがえのない「命」が支える空の安全
年明け早々胸が痛む出来事が相次いで起きてしまった。今、この瞬間も、悲しみを抱えている人、不安にさいなまれている人、やり場のない怒りに苦悩している人がいるという現実を考えると、気の利いた言葉がちっとも浮かばない。ただただ、穏やかな日が1日でも早く戻ることを心から祈るばかりだ。
ダイハツの社員を責めるな 報告書が明かした経営幹部の不始末
「年の瀬感」が全くないまま、一年が終わろうとしている。2023年、皆さんはどんな一年を過ごしましたか? 穏やかでしたか? なかなか難しい一年でしたか? 個人的には、今年ほど「やるべき仕事がある」ことに、救われた一年はなかった。やるべき仕事に集中している間は、プライベートの悲しさと…
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