新緑 ― 2024年04月26日
ツツジ ― 2024年04月25日
トキワマンサク ― 2024年04月24日
放射線サクラ ― 2024年04月23日
本の紹介ー宗教右派とフェミニズム ― 2024年04月13日
ポリタスTV /編、山口智美・他/著『宗教右派とフェミニズム』 青弓社 (2023/8)
女性の社会進出に伴い、ジェンダーフリーの考えが進むと、1985年には男女機会均等法が成立した。1999年には、男女共同参画社会基本法が施行され、各自治体でも、男女共同参画の機運が高まった。このような動きに対抗して、1990年代後半になると、右翼勢力による、反動が起こってきた。このような反動を「バックスラッシュ」という。バックスラッシュは、日本会議、在特会、統一協会などの在野団体のほか、自民党安倍派を中心とした国会議員らによる運動があげられる。このうち、在特会はヘイトスピーチが禁止される中で勢力をなくし、統一協会は安倍殺害以降、急速に批判の対象となった。自民党安倍派を中心とした国会議員は裏金問題で国民の大きな批判を浴び、安倍派は解散に至っている。
本書は、1990年代後半より起こった「バックスラッシュ」の実態を記すものであるが、安倍政権下での事態が多い。色々と、詳しい内容が書かれていて、この問題を考えるうえで参考になるのだけれど、なんだか記述が散漫な感じがして、多少読みにくく感じた。
本書では、自民党・山谷えり子や杉田水脈のバックスラッシュについて触れられている。山谷は道徳の重要性を他人に押し付けていたにもかかわらず、多額の裏金が発覚した。杉田は人種差別発言で何度も批判をされたが、山谷同様、多額の裏金が発覚した。ここ数年の動きを見ると、統一協会・在特会・自民党安倍派など、「バックスラッシュ」の面々には、ロクでもなのが多ことが露呈された。
ノウルシ ― 2024年04月11日
カントウタンポポ・シロバナタンポポ ― 2024年04月10日
ヒキノカサ ― 2024年04月09日
サクラソウ ― 2024年04月08日
本の紹介-ブッダが説いたこと ― 2024年03月27日
ワールポラ・ラーフラ/著, 今枝由郎/訳『ブッダが説いたこと 』(岩波文庫) 2016/2
元の本は、1950年代に、スリランカの上座部仏教学者がヨーロッパ向けに、釈迦の仏教を説明する目的で、英語で出版されたもの。2016年に、岩波文庫から日本語訳が出版された。
本書の内容は、釈迦の仏教の概要を説明するもので、具体的には、四諦の説明が全体の半分ほど。他に、釈迦の仏教でいうところの無我、および、心の修養の説明がある。四諦とは苦集滅道の4つの教えのことで、本書では『苦』と訳さずに、原語のまま『ドゥッカ』としている。釈迦の仏教の説明書はいくつもあり、多くは四諦に触れられているが、本書は、四諦の説明が詳しく分かりやすい。
本書は、キリスト教圏の人向けに、仏教とはどのようなものであるかを説明している。日本人は、大乗仏教になじんでいるので、本書を読んだだけでは説明に違和感を覚える人もいるだろう。これは、本書に、仏教史の説明がないためである。本書で解く仏教は、釈迦の仏教に近いものであるが、日本で信仰されている大乗仏教は、後代になって著しく変質を受けたものなので、両者は大きく異なる。