2024年2月26日月曜日

Deutsches Technikmuseum - 技術博物館

少し前になりますが、ベルリンに行く用事があったのでスキマ時間で技術博物館に行ってきました。写真はベルリンの中央駅です。


ここから工事中の国会議事堂の前を通って、


スプレーでの落書きの跡が痛々しいブランデンブルク門を横目に見ながら


しばらく南に歩いていくと、


ありました。ドイツ技術博物館です。

博物館はドイツの工業製品全般を扱っており、鉄道はもちろんのこと、自動車、航空機、船舶をはじめ、カメラや宝飾技術など展示内容は多岐にわたっている。

残念ながら館内全てを隈なく観て回る余裕がなかったのでさっと駆け足で回ったのですが、どの分野の展示もその魅力が十分に伝わってくる素晴らしいものでした。


高速試験車 "UM-AN"というディーゼル・エレクトリック駆動の機関車です。ディーゼルエンジンで電気を作って軽量な電気モーターで車両を駆動する、電気モーターのトルクフルな特性を使った低速貨物列車から高速旅客列車まで対応するための試験車だったようです。(日産のe-Powerと同じ仕組みですね)


こちらはE71型電気機関車。愛嬌ある小さな機関車です。


車体の外に備え付けられた変圧器の冷却用ラジエーターが特徴的です。


屋外には機関庫に収められた展示車両につながるターンテーブルが。


航空機の展示も負けていません。歴史に名を遺す機体がズラリと展示されています。




船も時代ごとの精密な模型が沢山あってもっとじっくりと観る時間が欲しいです。

模型自体もその展示の仕方も素晴らしく美しい。

カメラも沢山。展示も芸術的です。

鉄道の展示に戻って、このマルーン色のレールバスの実物、模型は持っていたのですが模型よりも実物の方が背が低くてペッタンコな感じを受けました。


レールバスだけあって、路面から乗降口床面への高さが抑えられた設計であることがわかる。


ちなみに模型はTRIX製のDCCです。以前、初めて入ったお店に置いてあって衝動買いしたもの。


TRIXの製品はメルクリンと同じくmfxの機能を持っており、レールに乗せるだけでコマンドステーションが自動認識してくれるのですぐに運転を始められる。塗装やレタリングは細かく綺麗だし、DCCサウンドも迫力ある上に走りもスムーズで言う事なし。手軽さも所有欲も満たしてくれます。

2022年5月4日水曜日

Mehr Licht ! もっと光を!

模型の写真をもうチョットきれいに手軽に撮りたい。

自分のコンパクトカメラでは室内で模型を撮ろうとすると何故か上手く撮れない。模型全体にピントが合わなかったり、黒や濃い色の模型の色が思ったように写らなかったり。

模型全体にしっかりとピントを合わせるためには絞りをある程度絞る必要があるけど、そうするとシャッタースピードが遅くなり三脚が無いとブレる。

あまり写真を撮る、ということをちゃんと意識したことも知識もなく、ストロボを使うとシャッタースピードを保ちながら絞りを絞れるのでピントのあった写真が撮れるのは理解できるのだけど、ストロボを焚くと不自然に明るくなったりハイライトが入ったりしてうまく撮れないなあ、となんとなく思っていた。

のですが、ストロボを天井や壁に向けて発光させて柔らかい反射光を作ること(バウンス)で、室内でもシャッタースピードを維持しつつ、ある程度絞りも絞って、手軽に手持ちでも撮影できることを、遅まきながら知りました。

という訳で、光量が大きめで天井や壁に向けて発光できるストロボを使って模型を撮ってみました。

ストロボを白い天井に向けて発光させて撮影。
おー、天井からの反射光で足元がやや暗く写るものの、今まで撮っていた写真と比べれば断然きれいに撮れました。
ストロボの向きを変えたり、調光補正やISO感度を調整することで、写真が変わっていくことも実感。写真撮るの楽しい。

多少奥行きのある被写体でも、絞りを絞ることさえできればボケ具合をある程度コントロールできるのですね。

でも蒸気機関車の様に暗めの色の多い模型では目で感じるような色味を出すことはやはり難しい。
また、天井で光を反射させているからか、ボイラーの影にある動輪がどうしても暗くなってしまう。

動輪にも反射光があたるようにストロボの向きを少しづつ変えて試行錯誤してみる。
写真館で撮影するように画用紙でレフ板作って反射させたり。

チョット良くなった気がする。

お手軽な「ストロボ+天井バウンス」を使って、試行錯誤しつつも撮影を楽しむことができました。今更ですが写真を撮ることが楽しくなった。

おまけ)
被写界深度合成のできる小さなカメラも買って撮影してみた。
カメラが自動でピントを変えながら複数枚撮影した後、ピントの合った部分だけを合成してくれる。拡大すると少し色が滲んでいるような部分もあるけど面白いし総じて良く撮れる。

説明書には撮影時は三脚などでしっかりと固定して使うよう書いてあった。色々とやり方はあるのであろうが、三脚を使って机の上などの模型を撮るのは意外と面倒。
手持ちでストロボ+天井バウンス撮影は、それなりのストロボが必要だけど手軽さという点では魅力的。

2019年8月17日土曜日

DCC or Maerklin: That is the question - DCCかメルクリンか、それが問題だ

なんとなしにメルクリンに手を出してみたところ、良い意味でおどろきました。


まず、システムが簡便。
難しいことを考えずにサッと遊ぶことが出来る。食卓を片付けて、線路をパチン、パチンと繋ぎ、好きな車輛を線路に載せたらすぐに走らせられる。デコーダー付きのポイントには何の配線も要らない。片付けるのもその気になれば比較的短時間で済む。

これまでメルクリンと言って思い浮かんだのは車輪の間の不格好なシュー。
でも走らせてみたら全く目立たなかった。



メルクリンに手を出すまではこのシューが嫌だったが、
車輛を線路に載せて見たら全くと言って良いほど気にならなかった。枕木の上の第三軌条もほぼ気にならないレベル。
むしろ気になったのは、シューと第三軌条がこすれあう音の方。
そういえばミニチュアワンダーランドの車輛が聞きなれない「かすれた音」を出しながら走っていたのはこのせいか、と今になって納得。



金属のレール同士は直接結合されず、道床同士が電気的な接続をしている。

肝心のデジタル制御は、二線式のDCCでやれることは当然メルクリンでもやれる。
しかも至極簡単。
DCCを始めた時の苦労が嘘のようです。



最も基本的なコントローラーでもポイントの切替えが出来る。卓上でデジタル制御を楽しむには十分。
レイアウトで複数の車輛を制御したり自動運転をするのであればコマンドステーションと呼ばれる上級機等に将来変えることもできる。
車輛は線路に置くだけでコントローラーが自動で認識するので、面倒な設定なしに直観的に遊べます。

その他にも、客車のボディーを外す手順など、多くがシステム化されている。
例えば、客車の室内灯を自分で入れてみましたが、もっとも気を遣うボディーの取り外しが簡単で拍子抜け。



画面右にある黒い幌がボディとシャシーをロックするシステム。
前後の幌を外すと比較的簡単にボディーが外れる。総じて難しいことを考えずにデジタル制御の鉄道摸型をひと通り楽しめるよう工夫されている。これはとても重要なことだと思う。欧州で高いシェアを維持している理由がわかります。

わずかに短めに縮尺されている客車も悪くない。
360Rのカーブをスムーズに走れることは当たり前として、模型を上から眺めた時に妙に胴長に感じる違和感、あれが無い。
模型化にあたっての縮尺の微調整は鉄道模型に限らないことだし人間の記憶や思い入れに違和感の無いリアリティーは(個人的には)歓迎です。



いつでも好きなときに引っ張り出してテーブルの上で走らせられる、ライトもサウンドもポイントも難しい事を考えずに楽しめる。

HOサイズのデジタル鉄道模型を走らせる上で何を重視するのか(は人それぞれ)。

私のような人間にはぴったりのデジタル鉄道模型でした。