2024年4月26日金曜日

現在、当院の受付スタッフを募集しています

 当院は医師は僕一人、看護師一人、心理士三人、受付スタッフは三人という体制で運営しています。現在受付スタッフを一名募集しています。当院はとても小さな医療機関ですが、ご縁があって来てもらった患者さんやご家族に楽になってもらえるよう、スタッフ全員が最大限の努力をしています。

実は最近までこんなことを自分の口で言うなんて馬鹿なんじゃないかと思っていました。でも当院のスタッフが努力を厭わず、毎日必死で働いてくれている姿を見て、次に来てくれるスタッフにもそれを分かってもらった上で来てもらった方がいいと思い、ブログに書くことにしました。正直なところ、僕は仕事に対しては厳しいです。当たり前ですが、仕事は真剣勝負の場だからです。本当にやる気がある人に来てもらいたいと思っています。特に受付スタッフは受診する患者さんが初めて当院と接するポジションにあり、とても重要な仕事です。なので受付スタッフには誇りを持って働いていただきたいと考えています。

詳細については以下を参考にしてください。ただ、申し訳ないのですが当院に通院中の患者さんについてはお断りしています。理由は二つあります。一つは僕らが治療している方なので公私混同になってはいけないこと、もう一つはその方に健康になってもらうことが最優先だからです。どうぞよろしくお願いいたします。

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2024年4月19日金曜日

生きるとは手放すこと

毎週楽しみにしている日経新聞の若松英輔さんの連載「言葉のちから」にこんな文章がありました。

生きるとは何かを得ることだと思っていた。今は、生きるとは手放していくことのように感じている。

僕も人生が進んでいくとモノを得て、知恵を得て、家族を得て、ずっと得ていくものだと思っていました。でも老眼が始まって見えないことを受け入れざるを得なくなった。体力任せな行動はとらなくなった。したいことがあっても睡眠を優先するようになった。会うかどうか迷う人には会わなくなった。子どもたちは巣立っていく。手放したくなくても勝手に手放すようになっていくのです。ただ、手放すことは決して嫌な感覚ではなく、むしろ身軽になっていく実感があります。ぼんやりしていた人生のフォーカスがどんどん合っていく感覚です。手あたり次第に広げていた好奇心はかなり収束して、数少ないいくつかのことに集中するようになりました。以前は許せなかったことが自然に許せるようになりました。いいことばかりではありませんが、トータルではとても幸せだと感じています。今の僕が「手放す」ことのすべての意味を理解しているとは思えませんが、死が来れば否が応でも物理的なものはすべて手放すことになります。生きることは手放すこと。人生を見事に表した至言であると思います。

2024年4月12日金曜日

言葉にできないときの方が人に伝わる

毎日いろんな方のお話を聞いています。みんな一生懸命に話をしてくれます。それで気づいたことがありました。人は自分の気持ちを誰かに伝えるために正確に言葉にしようとするけど、言葉にできないときの方が人に伝わることがあります。言葉にならない「なにか」のほうが人の心に響く。そう考えると人の気持ちで言葉にできるのは一部だけなのだと気づかされました。


2024年4月5日金曜日

人々は有名な人のストーリーを知りたがる

沢木耕太郎さんのエッセイに、世界は「使われなかった人生」であふれてる、というのがある。人々は有名な人のストーリーを知りたがる。無名の人が自分のストーリーを語っても人は聞いてくれない。人口全体では無名の人のほうが多く、トータルでは大きなことを成し遂げているはずなのに、である。

この春からNHKで「新プロジェクトX」が始まるらしい。プロジェクトXが放送されていたころ、僕は大学生だったように思う。ひたむきに愚直に一つのことを成し遂げようと奮闘した人たちに感動した記憶がある。大きなことを成し遂げたはずなのに、光が当てられていなかった人々に光を当ててくれるからである。

人への判断基準は昔から人格よりも有名か無名かが用いられてきた。その価値観に警鐘を鳴らしてくれる番組である。そう考えるとNHKのプロデューサーはすごいと言わざるを得ない。72時間、逆転人生、バタフライエフェクト。僕が知っているだけでも素晴らしい番組はたくさんある。こんなアイデアはどこから来るのかと感服する。いつか視聴者の目には見えないNHKのプロデューサーや番組制作スタッフの努力に光を当てる番組を作ってほしい。

2024年3月29日金曜日

例外のないものはない

僕がブログに書きたいなと思う内容が思いつくのは「これは普遍的なはずだ」と思う時です。一方でいつも感じる矛盾があります。果たして普遍的なものなんてあるのか。ブログで書いている内容は僕一個人の偏った視点、限られた視野の中で見えていることに過ぎない。それでも自分の考えをまとめようとすると「こんな場合は当てはまらないな」と例外が浮かんできて自分の考えがどんどんぐらついてくる。例外が多すぎると話になりませんが、全方位からの視点を受け入れ、万人が同意するものはあり得ないわけです。例外探しを徹底してしまうと本体の自分の考え自体が消滅してしまう。なので文章にするときの最後の一押しは自分の信念によるものになっています。いや、それでいいんじゃないかと思っています。