今週のニュース

共和派、憲法制定議会にて圧勝。単独採決可能な10議席を確保。

 6月の第一週に行われた投票とその開票結果は、共和派が単独採決可能な10議席、2/3を確保した。王党派は大敗し5議席のみであった。この選挙結果によって、事実上アンフレックは共和政憲法の制定に動くことになる。

陸軍正式採用小銃のトライアル始まる。

 5月末、ヴァリニール共和国からの突撃銃の輸入(VAB-68E)と参謀本部での評価が始まった。アインテップ第一市民は「VAB-68EはAB-68に比べて精度が改善されているものの、弱装弾の採用と射撃レートの引き下げ、そして銃身の延長によって小銃並みの精度を持った型が作れるのではないか。また、標準で銃剣の装着が行えるようにするべきだ。」との見解を発表し、再設計を命じた。このため、エティール(Étier)造兵廠が再設計した型はブルパップ方式を採用し、発射機構以外原型をとどめていなかった。そのため、ヴァリニール共和国との協定である「軽度」の改造と認定されるかどうかが問題となるかも知れないため、軍内部での賛否両論は強い。正式採用されれば、型番はANR-33Vとなる。
 ANR-33Vはアインテップ氏の求める性能を満たしており、高精度は塹壕戦の記憶が生々しいアンフレック国の国情に合わせた使用となっている。ただ、スコープをつければそのまま狙撃銃に転用できるような仕様の銃は「オーバースペックではないか」との声も上がっているが、正式採用されることは確実である。

ヴァリニールから航空機の購入と航空産業関連の技術顧問団の受け入れ

 「このたび、政府はヴァリニール共和国よりRieg-27を50機購入する決定を下した。また、ヴァリニール政府はわが国に対し寛大にも航空関連産業の技術顧問団の派遣を申し出た。わが国の航空機産業育成のためには、ヴァリニールの技術顧問団は大きな力となるであろう。」そう述べた、空軍参謀長は7月までに購入を終わらせ、正式空軍を発足させることをアインテップ第一市民へ願い出た。

石油採掘補助金、予定通り交付される?

 アインテップ第一市民は「石油採掘補助金は予定通り交付するが、食糧問題が解決してからだ。」とのコメントを先日の記者会見の折に見せた。石油採掘は26000億ウラン(9900億フェル)以上かかると見られ、十分な見返りがあるのか不明な状況での採掘は危険ではないのかとの声も上がっているが、このまま行けば当初予定通りに交付されるようだ。

新兵訓練南西アンフレックのナノボエにて始まる。

 各国が軍隊と認めるような規模と組織を目指して組織整備と産業発展に努めてきたアインテップ氏であるが、彼の願望は今かないそうだ。南西アンフレックのナノボエ(Nynoboe)にて新兵訓練が始まっている。現在、VAB-68Eで訓練を行っているものの、ANR-33Vが正式採用されれば、順次切り替わる予定だという。

今週のニュース

憲法制定議会、召集へ』

 V.C.33年5月、ついにアインテップ第一市民は正式な憲法制定へ向けて憲法制定議会の召集を宣言した。憲法制定議会は15名の議員から構成され、うち8人が国民投票によって、残り7人が議員投票によって選出される。なお、この憲法制定議会の決定によって王政復古が行われるのか、共和政へと転換するのかが決定される。
 現在、アインテップ氏が率いる国民戦線が議会の第一党ではある。しかし、国民戦線はアインテップ氏が国土を統一する過程で味方についた人々の寄せ集めであり、思想的統一はなくアインテップ氏への個人的崇拝と尊敬、そして地方の支持によって成り立っている。アインテップ氏は憲法制定議会への投票について党としての支持は打ち出さないことを明言しており、個々人がそれぞれ考えて投票することを望んでいる。むしろ、党議拘束をもってして議員に組織票を入れることを求めているのは拝山教統一戦線であり、この宗教政党は共和派が勝利した場合解散を命じられることは確実なので、明確に王党派支持へと回っている。
 本紙調査によれば、国民投票での選出は圧倒的に共和派が有利であるものの議会投票となれば宗教政党の後押しもあり、王党派が有利であるとの調査結果が出ている。
 しかし、王党派には大きな弱点がある。それは担ぐべき王族が存在しないことであるが、王党派は「王家の伝統と文化こそが王家足らしめる」というスローガンを元にどこからか王族を招き、王位についてもらえば良いと考えている。共和派はこのような考えを「外患誘致である!」として攻撃しており、王党派と共和派の対立は憲法制定議会へも持ち込まれる見通しだ。
 なお、憲法制定議会の投票は来月行われる予定である。

『ウラン硬貨の導入を断念―「さすがに無茶だった。」』

 アインテップ第一市民は各国からの非難を前に、「ウラン硬貨の導入を見送る。」ことを発表した。ウラン硬貨は健康問題や、各国のテロリストの手に渡る可能性、そしてそのことによって受ける国際的非難を前に流通を断念することを決定した。
 アインテップ氏は同時に「硬貨用地金の輸入をウランと引き換えに行った。」ことも同時に発表した。導入される硬貨は当面のところアルミニウム硬貨となるようだ。

『ラージマーヤと交易協定』

 アンフレック外務省は5月吉日、ラージマーヤ国とウラン:資金の1:4定期交易を結んだことを発表した。この交易協定によって、ラージマーヤ国との正式な国交樹立がならさ、さらに友好関係樹立へ向けた第一歩を踏み出した。

『アンフレック国を襲う日照り。都市の防災化が問題に』

 「5月末に襲った猛暑によってアンフレック国の住民が犠牲となったことに哀悼の意をささげると共にこれからは都市の防災化を進めなければいけない。」
 アインテップ第一市民はこう切り出した後、大都市の防災化計画を発表した。

再軍備計画を発表、産業界の反発』

 アインテップ第一市民と側近の将軍は「国際的に軍隊と認められるレベルの」地上軍の再編を計画していることを明らかにした。しかし、産業界は労働力が軍隊に取られることを警戒しており、さらに石油採掘計画に対する補助金を求めていた産業界は、補助金が打ち切られ、その資金を元手に再軍備が行われるのではないかとの不安を明らかにしている。

緊急ニュース『アンフレック国ウラン通貨採用へ』

 本日昼ごろ行われたアインテップ第一市民の記者会見によれば、アンフレック統一通貨としてV.C.33年6月よりウラン硬貨を採用するとの発表を行った。ウラン硬貨は健康上の問題で採用が見送られていたが、アインテップ第一市民が「ほかに鉱石が出ないのであれば仕方があるまい。」との一声で正式採用が決まった模様である。また、高級技官のP氏によれば「健康上の問題は特に出ないはずである。出たとしても、夜緑色に光るようになるとか、多少の発ガンリスクを背負うのみで特に問題はない。」とのコメントを発表している。
 このウラン硬貨採用決定は国際決済において大きな問題となることから、産業界は導入に対して強固に反対してきた。いまだに反核の思想が強い国々もある中で、ウラン硬貨の採用という今回のアンフレックの決断はさまざまな波紋を呼びそうだ。

アンフレック国中央通信社再建

我がアンフレックに、ついに共同マスメディアが誕生した。全国紙等いくつかのマスメディアが参加しており、戦争前ほどの賑わいではないものの、徐々にニュース記事も充実させていく所存である。

éditorial:A Notre avis

フェローチェ戦役がもたらすもの』

 「フェローチェ戦役が勃発したときは笑いが止まりませんでした。」こう語ったのはアインテップ第一市民に近いとある高級官僚であるA氏(本人希望により匿名)。「ウランの輸出国であるフェローチェが混乱に陥れば、需要と供給のバランスが崩れ始めるとの予測を立てていました。できるだけフェローチェには徹底抗戦してもらいたいですね。」こうも語るA氏はさらに続ける。「フェローチェ、連合国間での交渉が決裂したことについてはフェローチェ国民のことを思えばきわめて遺憾ではあります。しかし、わが国のウラン産業にとってはこれは大いなるチャンスでしょう。」
 アンフレック国の国際社会復帰直後から、アンフレック国のウラン輸出に頼った経済成長に対し警戒感を抱き、高圧なメッセージも送ってきたことがあるフェローチェ。そのフェローチェ戦役はわが国に何をもたらすのだろうか。それは、ウランの供給国としての地位上昇の機会である。そして、グランディオーソ宣言が受け入れられた場合、その地位上昇の機会は一瞬にして失われる可能性もあった。しかし、交渉が決裂した今、わが国は再度ウラン産出国としての地位上昇を狙える状況にある。
 わが国のウラン産業は核戦争前から存在した。内戦によって荒廃したわが国にとっての生命線はウラン産業でもあった。そのウラン産業の大いなるライバルが今倒れようとしている。このことをアインテップ第一市民は喜ばしく思っただろう。しかし、グランディオーソ宣言が出されたとき第一市民の心は大きく揺れ動いたはずだ。
 「もし、この宣言が受け入れられた場合、わが国は巨大な顧客を失うことになる。」彼の心はこの一文で満たされていたのではないか。
 そして、同時に大国の心情を損ねたくないという気持ちもあったのだろう。表立って宣言に反対することもできない、だが賛成することもできない。
 今、フェローチェの最後の抵抗はわが国の躍進の機会となりつつある。

今週のニュース『フェローチェ、グランディオーソ宣言の条件付受け入れを宣言』

フェローチェ、連合国間での交渉決裂』
 四月初頭に勃発したフェローチェ戦役は連合軍の勝利に終わりつつある。連合軍は象徴的な首都であったグランディオーソを占領し事実上の降伏勧告である、グランディオーソ宣言の受諾をフェローチェに対して迫った。しかし、フェローチェ側はいくつかの条件を拒否、または条件付の受け入れとした。しかし、連合国はあくまでも当初条件による受け入れを迫り、受け入れないようならば攻撃を続け旧石器時代までフェローチェを退化させるとの考えを示した。また、メッセージを伝えた後フェローチェ側の外交官は自決を試みたものの、ミッテラント王国のエトヴィン・リンハルト司令官の従者によって阻止された。
 アインテップ第一市民は、フェローチェ戦役について「フェローチェの侵略は明らかであり、連合軍の行動を支持する。」という声明を発表していた。しかし、第一市民はこの宣言について、何もコメントしておらず、政府の動向は不明。→詳しくは社説[éditorial:A Notre avis]へ

『ヴァリニール共和国からの支援が到着』
 V.C.33年3月中旬に国際復帰したわが国は復帰直後からヴァリニール共和国からの開発援助を受けていたが、先日さらに技術顧問団の受け入れも正式に決定された。アインテップ第一市民は「この技術顧問団によって教育改革と農村への公立学校の普及、識字率の上昇が見込め、さらにはウラン鉱山の落盤も減るだろう。ヴァリニールはよき友人である。」とコメントしている。
 わが国では内戦時に分離・反動主義者たちが煽り立てた結果、再度言語が分裂していた。再統一の研究―統一アンフレック語の開発―についての協力も得られ、教育効率の飛躍的な向上も見込まれている。

『依然として続く開発。以前の国土を求めて』
 わが国では核戦争時に水没した地域についての復興運動が今まさにピークを迎えようとしている。この復興運動はアインテップ第一市民直属の機関が行っており、入念な海底調査と地図の整合の元、再度旧国土を求めての埋め立てと再開発が行われている。アインテップ第一市民は主にニュータウンによって埋立地を埋めていく考えである。

『安すぎるウラン。外務省へ集まる批判』
 わが国の主力輸出品である、ウラン鉱石について国際市場への販売価格が市価のはるかに下であり、安すぎるとの批判が産業界から出ている。この批判についてアインテップ第一市民は「わが国は長らく国際社会からはずれすぎていた。外務省へ通達し、至急国際価格の調査に当たらせたい。」とコメントした。このコメントの後、ウラン鉱石の値上げが行われたものの、それでも国際市場の市価よりは安く、自らの首を絞めているだけではないかとの批判も政権内部と産業界から聞こえてくる。