「特に悪いとこもない癖に、いつも病院に来ている年寄」の正体

昔からネット民に大層嫌われる対象に「特に悪いとこもない癖に、いつも病院に来ている年寄」というのがあります。

具合が悪くもないのに医療資源を浪費して迷惑極まりない、こんなだから国の福祉予算が足りなくなる、あいつら追い出せor自費にしろ…というアレ。

 

あれ結局は偏見だと思うんだけど、何がどうしてそう見えるのか実感できた気がするんですよ。

 

先日、いつもの薬をもらいにかかりつけ医者行ったら、普段わりと空いてるのに物凄く混みあってまして。

コロナ? とも思ったもののそれなら待合へ入れないはず。(外で待機してるそれっぽい人もいましたが)

 

恐らくは、連休で来れなかった常連が、週末と重なって特定の日に集中したせい。

私もその一人ですが、医者には「常連」がいます、かかりつけ患者。

特に内科は、高血圧・糖尿など、慢性病で定期的に薬もらうだけに通ってる患者が沢山います、それが普通です。

彼等は大抵の場合、どこも特段に具合は悪くありません。逆に、悪くならないように医者に来て薬をもらい、定期チェックされてる訳です。

むしろ来れないのは余程具合が悪くて外出できず仕方なく処方箋だけもらうとかです。

(いわゆる「具合が悪くて医者に来れない年寄」)

月一とか、そういうサイクルで頻回に医者通いです。待合室で知人と駄弁るお年寄りくらい居るでしょう。

 

結局そういうのを見た若者が

「なんだあいつら、具合が悪くもないのにいつもいつも医者に来るな」

という錯誤をしたのが、ああいうネット俗情の源泉になっているのでは。

 

近年特に強調されるようになりましたが、慢性病なのに放置してたりすれば逆に大病に繋がって高額医療になったりするわけです。軽症者の医者通いはそれを防ぐものです。

 

まあ大病になればなったで「不摂生してケアを怠ったのが悪い、自費にさせろ」とかいう長谷川豊論法が待っているので、ネット俗情側はどっちでもいいのかな。

おそ松さん 第3期10話「ZANSU」「人狼」そのまんまじゃん、これ

おそ松さん 第3期10話「ZANSU」「人狼」観ました。

前半「ZANSU」冒頭、コロナ自粛が過ぎて暗澹とした世間…みたいな想定が提示され「本当にこんななってたら感染拡大してねえ」とかニコ動※入ってましたが。

 

「話作る時はここまでコロナに悪慣れが広まるとは思ってなかったんかな~」と、まあ"事実は小説よりナントカ"ですわ。これも正常化バイアスかしら。

 

で、ふと作品内とリアルを比較してみたら、余りに「そのまんまじゃんこれ」で驚いたとこが二点。

「ZANSU」は、ともかく前向きっぽい雰囲気で皆が支持すれば、ルールなんざ100%無視して暴走しようが咎められない…という話です。

どっかで聞いたことないですか。ていうか最近そんな話ばっかでウンザリしませんか。

多分作品が意図した社会風刺は一般世情方向で、最も「ソレ」の悪弊が社会問題化している政財界方面は意識にないような気がしますが。偶然その方面を最も刺している。

 

更にアレなのは後半「人狼」。

例によって無責任とクズっぷりの極致を発揮した長男が、危機感を抱く人々に。

「そんな問題なんか放置して楽しくやろうよ~雰囲気悪いじゃん~」

とひたすら混ぜっ返し続け、根負けした全員が生死に関わる問題を忘れ"なんか前向き"になってしまい、結果…みんな死ぬ。

 

すっごい「今現在の政治状況そのものじゃん、特にコロナとか」ですよ。

長男のポジは無論、前総理~現総理ですね。(あと支持層の自称リアリスト)

おそ松のキャラって特定のモデルがいるはずはなく、単に『希によくいるクズ』『迷惑な奴』の属性を極度に誇張しカリカチュアしたらああなった…てものでしょうが。

しかし『クズ』性を突き詰めて強化したら、あら不思議、現行政権のトップ層と尽くの言動が丸被り…ってどういうこってすかね。

 

ホントいい加減にしろや。

 

喋ったら余りにも無能で驚いた次期総理の説明能力

10日のWBSで自民総裁候補3人の討論会みたいのやってました。
デキレースで立派そうな演説やらせてシャンシャンだと思ってたんですが。

いや、超本命の菅氏、あんまりにも喋れないので逆にびっくりしました。
十二分に準備できる余裕あったはずなのに、もうしどろもどろですよ。

 

前々から「それはあたらない」一言で一切説明しなかったのは、厚顔無恥だからバックレてるのかと思いましたが。
もしかして、説明する能力ないので喋れなかっただけなのかしら。
或いはそういう無説明に何年も慣れ過ぎて、説明する能力が喪失したとか。
他の二人は中身はともかく、それなりに演説してるんですよ。

 

纏め的に「就任後取り組むべき具体的な施策」を問われた菅氏がもうね…。

開口一番は「行政縦割りを打破、既得権を打破、悪しき前例を打破し規制改革」
…いやソレ1ミリも具体性がない。

 

続けて
・ダムの縦割り行政を打破しました(完全に過去)
・携帯料金値下げ(またそれかよ)

 

これから取組む施策、と聞かれて過去のワンパターン持ちネタ以外は何一つ示せませんでした。
闘わなくたって派閥と安倍総理の後押しで必ず勝てるからって、幾ら何でも考えて無さ過ぎじゃないですかね。
ホント無能さにビックリ、絶対安泰な地位にあぐらかき過ぎ。

 

あ、消費税については減税拒否に留まらず、増税する必要があるとはっきり言いました。
さすが「反緊縮派」から絶大な支持がある菅次期総理ですね。

世の中は変わらない〜、と言い続ける人たち

http://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.huffingtonpost.jp/2018/12/01/anri_a_23606141/
史上初 男の子プリキュア誕生 シリーズ放送開始から15年 | ハフポスト

話題のこの回、記事のテーマとは別に関係なくて恐縮なんですが。
今回見てて特に思ったんですが、クライアスは「世の中絶望しかないゾ〜」と無理に言い聞かせて相手を絶望させようとします。そりゃ、そう思ったら絶望もするよね…って感じで「予言の自己成就」ぽい。
まあ、ここらは児童向けですんで大変わかりやすい悪者像です。

ただこれリアルでも似たような人は幾らもいるなあ…と。
先日も政権への批判記事にちょくちょくいました、

「どこの政党でも変わらない〜、どうせ政治は変わらないんだ〜」

て執拗に言ってくる人ら。
いや、そんなこと言ってて何もしなかったらアカンやん、どこの悪役だお前ら、と。
消費増税入管法etc、最近ネット上でも安倍政権擁護がしにくい事例が増えたらコレなんですね。最後は"何をやっても無駄だ〜"ときた。

そもそも政権交代ってのは最初イイと思ったとしても後からダメになったら換えようって制度だし。多党制だって、政党間で良いところ悪いところあるのが当然だから、その良い方針は支持して延ばし、悪いとこは対立党を使って制止する、そういう制度です。
最近やたら多い「こんな完璧な政党がないから困る」「コレとアレとソッチを主張する党があれば」なんてのは民主議会政治を根本から理解してないとしか。
何のために多様な政党が政治の"多様性"を担保してるんだよっていう。

まあ見え透いてますけどね。
どこの党も同じ〜、とか言ってくるのは大体、現政権の支持者でしょ。或いは非自民のアンチかもしれませんがまあ、いずれにしろ…。
「どうせ変わらないよ〜」とか言い張ってるのは、当人が変えたくないと思ってる側だというだけです。そういう思想が広まったら実際変わらなくなるから。
『予言の自己成就』です。

もし万一本気でそう思ってるなら、そんな何の役にも立たないことは思ってても言わないでくれませんかね、変えたい側にとって迷惑だから、変えるなとは言ってないのなら。

えっ… 『ケムい』のって実害にならないの???

http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2017/04/post-18c8.html
『やあ、僕だよ。久しぶり。 極東ブログ

記事中で「もし定説ほど受動喫煙の害がなかったら」という仮定から「嫌煙運動は感情的な正義の暴走かもしれない」的な、いつもの逆張り論に落ち着いているんですが。

えっ・・・ナニ、「ケムい」のは肉体的な被害に入んないの?
いや立派な実害でしょそれ、気分の問題とかじゃないですよ。
少なくとも、喫煙者を嫌ってるから過剰反応ではないか…みたいな話に仕立てるのはどうよ。

基地騒音訴訟とかで確立しているように「うるさい」とかも立派な実害ですよ。
電車で子供が泣くとかに適用されないのは、社会運営上で不可避だとか、受忍限度内だとかいう事情の合意があるからで。
喫煙に、そういう「不可避的な事情」とかないですよね。
少なくとも、健康に超悪いのでなきゃ嫌煙は我儘だ…と切って捨てる程には。

要するに、嫌煙という社会合意が成立しつつあるのに対して、なんか嫌味が言いたいというだけなんではないかと。「ちょっと気に食わないから」

そも「定説が覆ったなら」の前提の話は「覆ってなければ」の話と等価のはずなんですけど…今はまだ有害説が科学的な公式なのだし。
何でまた、現状の科学的社会認識(合意)と食い違うものをデフォ扱いに「社会感情は非科学的」みたいな論調に纏めてんですかね。(言い切ってないからセーフですか)

「反PCでトランプ勝った」とか言ってるの日本人(の一部)だけだよね

ここ数日すっかり、PCの棍棒とかそんなんで持ち切りですが。
そういうPC対反PCみたいな話で沸いてるのはあくまで一部ネット界隈、かつ日本だけです。
元ネタはこの人みたいですが。
http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/1046979

トゥゲッターの纏めですが、発言はたった一人分しかありません。唯一引用されてる他の人の意見は「俺んとこ全然そんなじゃないヨ」です。
他のツイートを見るとかなり極右寄りの人らしく、まあ野生のテキサス親父というか。
PCの反動のせい〜とか言い立てる人らはそんな"一個人の感想"を真に受けて、他方ではヘイトクライム続発の報道等を疑問視してたりするという…リテラシー…。

選挙報道等でトランプ支持者の声として出ていたのは、主に反グローバル、反ウォール街、一国主義といったテーマでした。なんかネット界隈だけ、すっかり忘れられてますけど。
トランプは思想的に間違ってるけど、そういう政策面でやらせてみたい、的なコメントをよく海外発ニュースで見ました、「鼻をつまんで投票する」的な態度ですかね。
差別を容認するから支持、みたいな話は、KKK代表みたいな反社会的思想の人らでないと、あまり見ませんでした。

ラストベルト一帯の支持なぞ、まさに反グローバル、反中央でしょう。
経済的支配階層への大衆抵抗、という点ではPC的にむしろ順方向で、あまり反PC的ではありません…財界言説的にゃ違うかしれんけど。
これは共和党財界筋とトランプの対立点で、ネット界隈の自称リアリスト諸氏にも嫌われそうですね。サンダース支持層の一部が流れたとされる要因もこれです。
(実態的には面従腹背だろうという話は別として)
トランプの差別容認的な反PCは、戦術としてはマイノリティ票を敵に廻した不利要因でした。

マイノリティの多い州も獲ったとか、女性票も獲ったとかいう話でマイナスになってないという意見も見ましたが、そのマイノリや女性が「自分らを差別するから支持」したハズありませんわな。せいぜい他の課題の為に我慢した、程度でしょう。
反PCが主たる勝因ではないという、逆の補完材料でしかない。

一連の論争で「トランプ支持者を全て差別主義呼ばわりするな」て※見ましたけど、誰もンなこと言ってねえっての。
PC棍棒とか言って、さしたる理由もなく差別を容認させたがる奴は差別主義者だ、と言ってるんで。
とりあえず「差別してもいいじゃん」とか軽々に言わなきゃいいだけです。

…とまあ、別に反PCでトランプが得票したという根拠なんて殆ど無い訳ですよ、違う要因に依るという話は多々ありますが。
にも関わらず「PCが行き過ぎたから皆トランプに入れたんだ」と言い張る方々、トランプ支持者を差別主義扱いしてるのも、馬鹿にしてるのも、そういうPC嫌いな人らの方なんじゃありませんかね。

マスコミ不信もいいけど、なら別の信用できるソースくらい踏まえてから言ってもらわんと。

で、お前ら党首選期間に経済語りましたか?

http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2016/09/16/010831
民進党代表選と蓮舫新代表 - 山猫日記

保守派政治学者の三浦氏による記事。
例によって「民主党は経済をやれ」はまあいんですが。

これ激しく同意する人らに聞きたいんだけど、あなた方党首選期間中に経済視点で語ってましたか、と。
民進党首選開始早々に出てきたゴシップ「二重国籍問題」だいたいこれで持ちきりでしたよね。
お陰で、それ以外の観点(経済とか)で言及する人なんざ殆ど目に入らない有様に。
経済方向とかに高い関心が集まってたようには到底見えなかったんですが。
だいたい、コトの発端というか火付け役がホシュ「 経 済 学 者 」のノビーですよ。

安倍政権支持ですっかり暗黒面に堕ちたと評判の「経済学者」高橋洋一氏とかも追随して、法務省が判断不能と回答し、党首選も終わった今も執拗に違法と断言し続け食い下がっている有様。
とばっちりで二重国籍を持つTBSアナに向けて国籍剥奪しろとか吠えたててます。もはや赤狩りならぬ外国籍狩り。

ネット見てて思うんだけど、民主〜民進関係の政局にあたって話題になるのって大体が、売国呼ばわりだの今回の国籍差別だの、そんなネタばっかじゃないですか。
それが終わると、取って付けたように大所高所から経済ガ〜、とか御高説あるという。

経済やれ、だけならまだいんだけど、多くの場合は「それ以外のことは俺が嫌いだからやるな」ていう話とセットだったり。
…経済やってたらそれで合格なんじゃなかったのかよ。
結局その物言いは、後者が本音で前者はそれを正当化する為のブラフなんじゃないのかと。
「やるな」とか言い出すなら結局、経済以外に拘ってるのはそっちやん。