江青日誌

夢は野山を駆け巡る

2024年2月に読んだ本

読書再開して2ヶ月目。今のところ、YouTubeを見る時間とゲームをやる時間を少し減らして、本を読めてます。

さて、2024年2月に読んだ本たちを紹介します。

 

世界一流エンジニアの思考法

積読していた、牛尾さんの本を、読んでみました。

・牛尾さんの面白い語り口で、みっちりと、マイクロソフト本社でプログラマーとして結果を出すために、周りの方から受け取ったことが書かれている

・日本のあちこちで行われているであろう、悪しき思考法や、慣習を変えるためのノウハウに散りばめられていた

・牛尾さんがなんでこの本を書こうと思ったかが胸に刺さったので、引用します

海外チームにいて感じる日本の会社との一番大きな違いは、「不幸そうな人がいない」ということだ。みんな楽しそうに、人生と仕事をエンジョイしている。どうやったら自分の人生が幸せになるかを主体的に考えて、仕事の仕方を「選択」している。

牛尾 剛. 世界一流エンジニアの思考法 (文春e-book) (pp.239-240). 文藝春秋. Kindle 版.

海外で経験している「幸せを感じられるような働き方」が日本でもっと広まってほしい、「仕事を楽しい」と思える人が一人でも多く増えてほしい、そんな思いからこの企画を引き受けることにした。

牛尾 剛. 世界一流エンジニアの思考法 (文春e-book) (p.242). 文藝春秋. Kindle 版. 

正直、マイクソフト本社と、日本の企業との対比が、読んでてちょっとつらいところもあったのですが、後半出てくるこれらの文章たちを読んで腹落ちしました。

 楽しく、幸せに人生と仕事をエンジョイする人を増やすために、牛尾さんがこの本を書いてくれたんだなと思うと、この現実とノウハウを、ITエンジニアに限らず沢山の人に感じて欲しいと思いました。


亡命者

この本は、1995年12月に発売され、長らく絶版だった後、2022年5月に文庫とKindleで再販されたようです。本当に嬉しいことです。

・受け売りですが、第2次世界大戦後、カトリックにおいて革新的な活動は、フランスから発信されることが多かったそう

・著者 高橋たか子さんも、1980年にフランスにわたり、パリで暮らしながら、観想生活を数年間行ったそう(Wikipediaより)
・観想生活は、静かに自らの内面に深く沈思し、故人や神や自分の信じる信仰における絶対的な存在と触れ合い、故人への思いや人生、生きることの意味について思いをめぐらす行為

・この本は、観想生活そのものを小説にしたもの
・読んでいると、当時のフランスのカトリック感や、都市の中に暮らしながら観想生活に導かれていく人達の心の葛藤が興味深く描かれいる。エスプリ(死語かもw)が効いた文章がお好きな方はハマるかもしれません。

カトリックの有名な聖歌、Salver Materのそもそものラテン語の歌詞の意味が、日本語訳と違っていることを気づかせてもらいました。この本の登場人物いわく「創世記のイブがりんごを食べて、土地を追放されてから、わたしたちは亡命者となり死んで天国に行くことで帰ることができるということ。それをマリア様がイエス様にとりなしてくれるのだ」ということ。

少なくとも私は聞いたことのない解釈で、とても興味深かったです。

 

組織を変える5つの対話

わたしは、CREATIONLINE MEETUPというイベントを月1回程度、クリエーションラインさんからの依頼で開催させていただいてます。

2/27に、まだ世に出ていない、発売前の『組織を変える 5つの対話』のABD読書会を、訳者の協力の下開催しました。

参加者の方がそれぞれまとめてくださった要約をお聞きすると、この本はとても対話の不安を払拭する、信頼を得る、、、などの工夫をわかりやすく書いてある本のようでした。

まだ本が到着していないのですが、個人的には、不安をどう乗り越えるのかを丁寧に書いている章を、じっくり読んでみたいです。

 

ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング

リンダ・リュウカス著『ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング』より引用

めったにないことなのですが、友人の勤務先で講演をしました。200人ぐらいの方が聞いてくださったようです。
新しい一歩を進むのに、躊躇している方に贈る言葉をと思い、ルビィちゃんの言葉を最後の締めにしました。(その関係で読み直しました。)やはり、名著。わたしも何度もルビィちゃんや、著者であるリンダに勇気づけられたことを思い出しました。

 

農業の絵本

仕事で、ビニールハウスの畑を借りて、障がい者の方々を雇用し、野菜を育ててもらっている。できた野菜は、社員が早い物順でいただけるという仕組み。

ただ、夏の間は、暑すぎて作業ができない日がある。去年は15日あった。昨年、始めて在宅勤務実施した。今年は、野菜づくりの本を読んで感想文を書いてもらおうということになり、何冊か図書館で選び、先日、興味が持てるか、農業を学ぶ助けになるか、レベル的に読み通すことができるかスタッフに見てもらった。持っていったものは大丈夫そうだったので、数冊会社で購入して貸出をすることになりそう。

読んでみて、農業の仕組みをコンパクトに絵本で学べるのは、楽しい体験でした。

 

以上、読んでいただきありがとうございました。

今月は、仕事関係で本を読むことが多かったので、3月はエンタメ的に読める本にも出会えるようにしようと思います!

2024/1月に読んだ本

全く本を読めなくなっていた。漫画ですらも。

買ってはみるものの、手にも取らず積読していた。

年末に、年間300冊本を読んでいる方が、2023年で印象に残っている本を紹介しているblogを読んだ。その中から1冊読みたい本が見つかった。物理本ではなく、電書だったら読めたことを思い出し、買って読んだところから、私の読書生活は再スタートした。せっかくなので忘備録的に月1回メモを書いてみようと思う。どちらも続きますように!

藤井聡太の名言』藤井聡太さんのことをほとんど存じ上げない人が、彼の人となりを知るには、いい本だと思った。

・指し始めたときから、将棋にハマり、家族がそれを支え続けた

・プロになる前までは、負けると大泣きしていて、お母様が連れて帰る時に苦労されたそう

・中学生でプロ棋士に。AIを使い始めたのも中学生の時。それまで終盤が強いが、中盤戦までが良くなく勝率が良くなかった

・今は、何故負けたのか、次勝つために徹底的にふりかえることを重要視している

・中学時代、運動神経は良い方だった

・「人間と勝負したことが奨励会に入るまでなかった人が、プロ棋士になる時代が来るかも」と予想

ということで、あの「あなた何歳なの?!」と問いたくなるような、落ち着いたコメントの裏に、どんだけの勝負にかける思いと研究があったのか想像させてくれる本だった。

 

社会復帰後の新しい仕事として、弊社の障がい者雇用した方々の後方支援をしている関係で、どんな社会保障の仕組みがあるのか、親はどこまでお金を準備すれば良いのか、イメトレするために読んだ。

結論からすると、筆者の体験された具体的なエピソードのお陰で、だいぶ先までイメージが出来たし、公共とうまく付き合うことの大事さと、今の制度がどうなっているか大まかに理解できた。

あと、障がい者雇用をしていると、ご家族の方とやり取りさせていただく事が多い。親御さんたちがどんなところを不安に感じているかということも具体的にイメトレすることが出来た。読んで良かった。

1月で唯一、娯楽本。ヤマザキマリの本の中で、『ヴィオラ母さん』が一番好き。私の母も、著者のお母様ほど破天荒ではないですが、仕事6割子育て4割と言って憚らない人で、後ろめたい思いをチラシに書いて、仕事に出かけてましたっけ。

ヴィオラ母さん』がご自身の子どもの頃の家族お話で、『ムスコ物語』は息子さんの成長と家族の話。とにかく、息子さんのバランスの取れた明るさがなんとも素敵でした。

読んでいる時間が愛おしく、まさに読書を楽しみました。

RSGT2023で「アジャイル開発で役立った本」のドット投票頂きありがとうございました。結果発表! @kohsei

2023/1/11から13まで開催された、Regional Scrum Gathering Tokyo 2023に、今年も旅するAgile本箱でブースを出させていただき、たくさんの方に本を見ていただく機会をいただきました(多謝!)

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会場を見ていると、来場者が若返っている印象です。せっかくなので、受講者の人たちがどの本に影響を受けたのかお聞きして、旅するAgile本箱の選書に参考にさせて頂きたい気持ちになりました。RSGT2023実行委員の方にお聞きすると許可をいただけましたので、壁を使ってドット投票させていただきました。結果をシェアします!

なんと!『アジャイルサムライ』王座譲らず!
そして、年齢別でドットシールを分けて投票頂いたのですが『SCRUM BOOT CAMP THE Book増補改訂版』や『カイゼン・ジャーニー』が若い人に評価されているということが、このグラフからわかります

 

2020年ランキングとの比較

2020年にもRSGT会場でドット投票をさせていただいてまして、ベスト20までのランキングの比較をしてみました。新刊だけではく、既刊もランクインしているのが嬉しいですね。長く読みつがれている本だということですよね。

ということで、投票結果を受けて、選書を考えたいと思います。投票いただいた方、場を提供いただいたRSGT実行委員の方、ありがとうございました!

最後に宣伝!

「旅するAgile本箱」は、業界の有識者から推薦いただいたアジャイル開発に役立つ書籍を約60冊ダンボール2個に詰め込んで、個人、法人、コミュニティ問わずに最大3ヶ月、貸出するプロボノプロジェクトです。送料のみのご負担頂いてます。

研修や合宿、チームで言葉を揃えたいときなど、ぜひご利用ください。

docs.google.com

 

 

 

2022年をふりかえる:皆さんのおかげで楽しい年でした。多謝!

年の瀬を迎えて、お元気でいらっしゃいますか?
ふりかえりの師匠、黄色い森さんが年末に1年を振り返っていらっしゃるとお聞きしたので、弟子である私もふりかえってみました。自分の中のものを一つづつ取り出し、眺める時間となりました。年末年始にやること、おすすめします!
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さて、今年は、個人的には、とても印象深い年でした。自伝を書くとしたら、めっちゃ長い年になると思います(書きませんがw)
2022印象深いベスト3は「1月:酔っぱらって、立ちくらみをおこして右上腕部を骨折し、手術した」「4月:1年半の病気休職から復職、フリーランスになった」「10月:カトリックの洗礼を受けた」というものです。
 
社会復帰とともにフリーランスになって、おかげさまで、古巣である翔泳社さまで業務委託となり、社内報を立ち上げたり、障害者雇用、社内イベントや研修のアレンジを担当しています。雑誌スタッフでキャリアをスタートし、また、雑誌スタッフをどこかでやりたかったので、とてもうれしいです。コロナになって感じられなくなった社内を感じられるような紙面を作りたいと思って、リソースとの戦いを行っています
 
クリエーションライン様とは、デブレル担当として今年働かせていただきました。クリエーションラインの雑談を大切にしている社風などを外にお知らせすることや、ぜいたくにも西脇さんや村上さんなどに講演をお願いして、お力をお借りしました。仲間とともに、CL MeetUpやActionable Insights Dayを通じて、今後もアウトプットしてきますので、お時間合えばお立ち寄りください。
 
フルストリームソリューション様とは、経営アドバイザー契約をむずび、お話をお聞きして、会話の中から、次の行動が見えてくるような時間になるように取り組みました。経営者から1ワーカーに、今年ロールを変えたわけですが、経営の話を聞くのは、頭の使いどころが変わり面白かったです。
 
2021年に立ち上げた研修「読書で自走力トレーニン」は、おかげさまで、ソニーデジタルネットワークアプリケーションズさまで講演、GXPさまとクリエーションラインさまで研修を実施させていただきました。まだ、復職に向けてリハビリ中から声をかけて下さった、あまのさん(ソニーネットワークアプリケーションズさん)、GXPありささん、フルソルの和智さんに大変お世話になりました。
特に、GXPさまは、「読書で自走力トレーニング」ワークショップの後に、笹さんに読書会ワークショップを3回実施いただき、月1回書籍を読んでアウトプットすることを重ねることで、論理的思考とアウトプット力の向上が見られた研修になりました。笹さんとのタックを組んだ研修、楽しかったので、また、ぜひ、お声がかかりますように!
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旅に出た
熱海、藤岡、箱根、仙台、札幌、台湾と、行ってきました。仲間と行く旅、家族と行く旅、一人旅、どれも楽しかったです。
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最後に、洗礼を受けた理由は、病気を得て、社会に出ていく勇気がなくなっていたところに、信仰を持ったことで、神様にすべてを委ねて生きていこうと思い、もう一度娑婆に出られるようになりました。信仰の話は、今のご時世しづらい感がありますが、祈りを重ねる中で、自分が社内の中で生かされている、仲間に恵まれていることを強く思うようになり、だからこそ社会の中で私もなにか役割を果たしたいと思うようになりました。どの会社さんにも良くしていただいてまして、そのおかげで、働けております。ありがたいことです。
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最近、プライベートの時間は「台湾有事が起こらない方法はないのか?」ということを考えています。いい方法あったら教えてくださいw写真は、台北の誠品書店でパチリ。
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そんなわけで、2022年、お世話になりました!病気は再発せずに今のところいます。継続していきたいです!
来年もどうぞよろしくお願いします。良いお年をお迎えください☆

スクフェス仙台で仲間と「ワインバーグ先生の未訳本 『フィードバック』の エッセンスと読書会の体験」について登壇した #scrumsendai

第1回目のスクフェス仙台で、ワインバーグ先生の未訳本『フィードバック』で、学びを得たことを読書会メンバー全員で発表してきました。

読んだ本

「上司が部下に言うことをきかせる本」的な和書が大半な中、ワインバーグ先生の『フィードバック』は、コミュニケーションを受ける側、与える側、それぞれの心構えやメソッドがちりばめられています。個人的には「口に出さなくても、もう、顔色や声、たたずまいでフィードバックは外に出ているものである」だから「情報は迷わず先に出した方がいい」などなど、名言がたくさんあった書籍でした。

親子、先生と生徒、友達、夫婦、などなど、ロールや状況を問わずに使える気づきが書いてある稀有な本なのですが、一方で、ワインバーグ先生の歯ごたえのある英文とじらすように本題までが長いため、翻訳が出るかはなんともいえない状況に感じており、今回、読書会メンバーでエッセンスを発表させていただきました。

みなさんの日々の活動のお役に立てれば、とてもうれしいです。

また、栄えある第1回目のスクフェス仙台で発表の場をいただけたことに感謝です。いるだけで幸せな場でした。スタッフの皆様、来場者の皆様、ありがとうございました。

知恵でサバイブしましょう!

戦争を知らない私達にとって、戦争を学ぶことで、「組織とは」「ミッションとは」など、今の仕事に応用が効く学びがあると思うのですが、一番の学ばなけれなならないことは「戦争をしてはいけない」という強い決意ではないでしょうか?
知恵でサバイブしましょう!
去年から今年にかけて、『かまいしの昭和20年』を出版したことや、
失敗の本質』を読書会で読み切ったこと、ウクライナのことなどあり、戦争について考える機会が増えました。
そして、今日は、長崎の原爆の日であり、釜石の2回目の艦砲射撃があった日です。

釜石艦砲射撃被弾図を御覧ください
釜石が徹底的に狙われたのは、鉄が取れたからですが、このエリアは住宅街です
製鉄所ではない、民間の住宅も、かなり狙われたことがわかります
わかっててやった説もありましたっけ
ウクライナでも同じようなことが今起きているのだと思うと、本当に一日も早く終わってくれることを願うばかりです
本を読むことで、太平洋戦争は、戦力の分析もされず、陸軍と海軍の実際のミッションの共有もされず、大きな意思で、ただただ、やらなけれならないという熱意に動かされてやったんだなという理解
「戦争をしてはいけない」「こんなでたらめな意思決定に自分の人生をあずけるような方向に民意を持っていってはいけない」と切に思うようになりました
8月は、日本で戦争について考える月
『かまいしの昭和20年ー艦砲射撃を生き延びて』良かったらご購入ください

『かまいしの昭和20年』
釜石:桑畑書店さま、さわや書店さまで販売中

翔泳社取締役退任と第3章開始のお知らせ @kohsei

こんにちは

6/17のSEホールディングス・アンド・インキュベーションズの株主総会で承認され、6/20に翔泳社の取締役を退任いたしました。

 

コロナ禍にメンタル疾患で1年半休職、この4月から復職したものの、役員で働くことは難しいとお医者様の指導があり、今回の決断となります。

また、復帰後は、私の希望を受け入れて頂き、翔泳社さま、4/1からお世話になっているクリエーションラインさまで、それぞれ週2日勤務で働いています。

今のところこれが、いいリズムになって、私の心の安定をもたらしてくれています。

 

今後は、ハッカーライフラボ名義(個人事業主)で

  • 翔泳社さま:人事部に所属し、5月に創刊した社内報「翔縁」や農園「ほのぼのファーム」を担当。
  • クリエーションラインさま:組織開発チームに属し、クリエーションラインの良い文化や技術をつたえるべく、CL MeetUpなどを企画運営を担当
  • フルストリームソリューションズさま:7/1より主に和智社長のアドバイザーとして参画。どんな出会いがあるか楽しみです。
  • 父の著書『かまいしの昭和20年-艦砲射撃を生き延びて』の販売や、「読書で思考力トレーニング」研修を通じて、震災・戦災を語り継ぎ、学び方を伝える

当面は、これらの事業を通じて、社会への貢献を意識しながら、それぞれの場で成果を出せるように取り組みます。

 

歳も妙齢で社歴的にもアレなので、みなさまから気軽に話しかけてもらいにくいかなあとちょっと心配ではありますが、面白いこと、あれれと思ったことなどあれば遠慮なく声をかけていただければありがたいです☆

 

大学生までが第1章、勤め人時代が第2章だとすると、人生第3章のはじまりです。

これまで面白い仕事を情熱ある仲間とたくさんできたことに、心から感謝します。

第3章も引き続き、どうぞよろしくお願いします。