今頃気付くなよと思ったが

アレか、エヴァで原作設定を全部第三芦ノ湖へドボン、キャラだけ持ってきて全然別の話をやるという二次創作が他の作品のものに比べ異様に多いのは、26話のいわゆる「学園エヴァ」を見てシンジが「こういう自分もありえるかもしれない」とか言ったせいか。
二次創作がすでに原作に内包され肯定されていたわけかー。
つうか鋼鉄2ndがまさに二次創作だなあ。

『RE-TAKE』落穂拾い

原作って何よ? アニメ? 漫画?

両方混じっているようです。
『RE−TAKE』で、シンジがバルディエル(参号機)と対峙した際、思い浮かべた加持のセリフ「戦おうと思えば戦えたんだ」は漫画版のものです。が、漫画版はいまだ完結しておらず、エヴァ量産型なども登場していません。
ですので、原作はアニメ版と漫画版両方ということになります。アニメ版と漫画版で設定が食い違う部分は要注意です……といっても、大きな齟齬をきたしそうな部分はありませんが。

今回全然エロくないしあのエロシーン入れる必要なかったんじゃないの? そうしたら18禁にしないで済んだだろうに

「なんだとメガトロン」
「あんな申し訳程度のエロなら入れる必要なかっただろといっているのだ愚か者めが」
「もう許さんぞ! サイバトロン戦士アタック!」
さ あ 戦 い だ !

失礼。そんなのはどうでもよくてですね。
18禁かそうでないかで置いてくれるショップの数がダンチなんだそうですよ。例えばたちばな書店とかは
18禁じゃないと置いてくれないんでしょうなあ。
あと18禁だったものの続きが全年齢向けでも仕方ないという面はありそうな。

しかしきみまる氏の描くアヘ顔は実に上手ですな。

RE-TAKE 読本読んで吹いた

エヴァ読本と書いてること被り過ぎなんじゃねえの? 前2日分書いた意味あるのかよ?
というとあります。自分の言葉で纏めたかったんだし。読んでくださる方にはメリットはなさそうですが……!

RE-TAKE 細かいところのポイント2

アスカは何で自分のことを「十人並みの容姿だ」なんて言ってるの?

私も最初は「何言ってるんだきみまる!」と思いましたが、実はさほど怪しむに足らない話でした。

アスカが言うようにアスカの容姿は本当に十人並みなのか?

『RE-TAKE』はエヴァンゲリオンの二次創作なので、原作の設定は何らかの断りがない限り、基本的に受け継いでいると考えていいでしょう。
原作九話では、アスカを褒めそやす男子の声や、「あーあー、猫も杓子もアスカ、アスカか」というケンスケのセリフ、大量にラブレターが突っ込まれたアスカの下駄箱という描写があります。
この頃アスカは転校してきたばかりですから、その内面に惚れた、という人はまずいないと見ていいでしょう。
内面を知るには時間がなさ過ぎます。
加えて、内面を知ったとしてもそれに惚れるかは大いに疑問で、トウジも「写真にあの性格はあらへんからなあ」と言っています。
つまりアスカの外見は優れていると言えます。
また『RE-TAKE 2』においてもリツコが「可愛いものね、あの子」と言っています。
アスカの容姿は十人並みではないのです。

では何故アスカはあんなことを?

あの場面で嘘をつく理由はありません。なので、アスカは自分の容姿が十人並みだと思っているのです。
つまり、アスカは自分の外見が優れていることを認識できていないのです。

原作弐拾四話において
「シンクロ率……ゼロ。セカンドチルドレンたる資格無し。もう私がいる理由もないわ。誰も私を見てくれないもの。パパもママも誰も。私が生きてく、理由もないわ」
九話において
「わかってるわ、私はエヴァに乗るしかないのよ」
これらのセリフからわかるように、アスカは自分の存在価値をエヴァの優れたパイロットである、という点のみに見出しています。
「私は14歳にして大学を出ている天才だから存在する価値がある」
「私は容姿が優れているから存在する価値がある」
といったようには自分を認識していないのです。
このため、自分の容姿が十人並みだという発言をしたのです。
でも、その発言の後の「惣流アスカラングレーが世界一の美少女って扱いなのよ」というのは、一部の二次創作作者への皮肉なんですかね。
登場人物の容姿を長々と説明するのはエヴァンゲリオンのファンフィクションに限ったことではないですが、私はしばしばアスカの容姿を延々と肯定的な表現で説明した二次創作に遭遇しました。

アスカが好きな私が引くぐらいのものに。

これは却って冷めてしまうのでいただけません。さらっと上品に纏めたいものです。自戒もこめて。

何故渚カヲルは人間だったのか?

難しいところですが、使徒は17(18)体までという縛りがあったため、シンジが使徒となったことにより、カヲルは使徒ではなくなったのでしょう。
何故使徒の数に縛りがあるか……は、わかりません。原作に忠実であろうとしたため? いやいやいや。だったら、渚カヲル使徒じゃなきゃ、という考え方もありますからね。

何故アダムは消えた? 何故エヴァ初号機の魂は書き換わった? 誰のものに書き換わった?

これらもわっかりません。末葉なので特に深い意味はないのかもしれません。
原作だって意味のない設定は多くありましたからね。

最後のシーン、海から上がってきた少女は誰?

一瞬シンジとアスカの子供かと思いましたがそれはないですね。
他世界の出来事は他世界に影響を及ぼさない、が原則ですから。
これは原作では「自らをイメージできる人は帰ってくる」と言いながらも、誰かが帰ってくるところが描写されなかったので、本当に帰ってくるのか? 自らをイメージできる人なんていなかったのでは? という疑問があったのですが、この世界では帰って来られる人がいたということを表したかっただけで、特にどこの誰というわけではないのだと思います。
あるいはメタファかもしれません。
LCL の海という混沌としてさまざまな可能性を秘めたところ=二次創作の集合から生まれた少女=『RE-TAKE』ということなんですかね。
で、その少女が見たのがちょっとだけ和解できたシンジとアスカ。
10年も積み重なってきた二次創作がついにたどり着いたのがちょっとだけ和解できたシンジとアスカだと。
おお、いい話じゃないですか。

という感じでまとめたところでわりと気が済みました。
さて『RE-TAKE読本』読みますか。

RE-TAKE のポイント

何でレリエル戦直後に逆行なのか?

アスカとシンジの関係が悪くなりだしたのが16話だからと思われます。
15話のキスシーンでアスカはシンジが恋愛対象になりえないと思ったのかもしれませんが、それはシンジがまだ子供であるというだけの話で、シンジのキスへの対処がまずかったからといって、憎悪が芽生えるところまで行くとは思えません。
やはり関係が悪くなるための決定的な出来事といえば、シンジのシンクロ率がアスカのシンクロ率を超えたことでしょうから。

何故シンジの A.T.フィールドアルミサエル戦で弱体化した?

これがわっかんないんですよねえ。どなたかおわかりの方いらっしゃいましたら教えてください。

「神様」がアスカから借りていた「大切なもの」とは?

私が解説するまでもないかもしれませんが、『RE-TAKE』世界のアスカの精神です。
ただし、この少女が自発的にアスカに精神を返却したのではなく、使徒であるシンジと包帯のアスカが『RE-TAKE』世界から自らを消したために、この二人が『RE-TAKE』世界にもたらした影響が消え、結果として精神がアスカの元に戻っただけです。
何故なら、この少女がアスカから精神を借り、返却しただけであるならば、戻ったアスカの精神はシンジと結婚を誓った後であるはずだからです。
なのに、意識を取り戻したアスカは結婚式の招待状を見て拒否反応を示しています。

「父親のマネゴト」って?

陽電子砲の準備など、シンジの支援のことです。
ミサトが「超陽電子砲なんて武装がこんなにすぐ用意できるはずない――もしかして・・・わかっていたとでもいうの?」と言っていますが、勿論こんなものを準備するには技術部の力が不可欠です。
技術部の長であるリツコを動かしたり、予算を確保するためにはゲンドウの裁可が不可欠です。
つまりはそういうことです。
ゲンドウは(どのタイミングで消えたのかはわかりませんが)、手のアダムが消えた時点で、自らの計画が遂行不能であることを悟ったのでしょう。それでも、リリスの前でレイを待っていたようですが、そのレイも現れなかった。この時点で観念したのでしょう。そこで自分の計画が達成できないならばと最後に父親らしいことをした、ということだと思います。
その結果何らかの無茶をして胸を撃たれたと。いやあ最初はリツコに撃たれたのかと思いましたが。