屈辱。

もともと患っていた持病の一つが再発した。


「腰椎・椎間板ヘルニア


先日の山梨の旅行後、体調を崩し、風邪→扁桃腺炎→エヘン虫→
おやじばりの咳→軟骨突出。


・・・そもそも人間の骨と骨の間には「軟骨」がある。
私の場合、数個ある軟骨の中の1個が、円筒形ではなく「そろばんの玉」みたく
潰れて角が神経に当たっていた。

今回の咳の衝撃で、元来、角部分しか飛び出ていなかった「そろばん軟骨」が
神経経路を塞ぐ格好で完全に飛び出たのである。



・・・猛烈に痛い。
・・・動けない。
・・・腰から下が全てしびれている。

足も上がらず、自力歩行は出来ず、たまたまJRの駅構内で発症した為、車椅子。



通勤時間が長く、電車での通勤が困難で翌日から約2週間程、会社を休むことに。
欠勤した分給料は減り、通院する為、治療費もかかる。
時間を見つけて自宅の不用品をヤフオクで販売し、小遣い稼ぎ。



病院では電気治療はせず、腰に注射を打つ。
痛いとこに打つんだから、かなり痛い。
先に麻酔を打つが、それ自体が痛い。


今は杖を片手に久々の通勤。通行人の視線は慣れた。
しかし、未だになかなか慣れたくない事がある。
病院の先生は、男前である。



腰の治療時、患者は常に半ケツ。

決戦の後。

山梨、石和温泉での決戦は、一人の負傷者も出ず無事に全員帰還しました。

10名の猛者達は、朝から予定通りのアルコール量を摂取し、ワイン工場の
芝生広場で柔軟体操→側転→プロレス技・・・と多種多様な動きを各自が見せた。

豪華な夕食の後は、部屋で宴・・・

男子は粋に旅館の浴衣を着こなし・・・
女子ははんなりと色浴衣を着こなし・・・
湯上りのほんのりとした石鹸の香りが秋の夜長に彩をそえます。


・・・もちろん何か艶っぽいことがあるわけでもなく、プロレスごっことUNO、
誰かが持ってきたファミコン(スペランカーツインビースパルタンX・アイス
クライマー)で夜は更けた・・・。

翌日、朝からご飯を4杯おかわりするツワモノもおり、前夜の酒が足りなかったと
反省。
一行はそのまま「日本一の渓谷・昇仙峡」へと向かった。
バスで麓に着いた段階からひんやりとした空気。
前夜の疲労が足に来ており、自力での登山は困難と判断。
素直にトテ馬車に乗った。

一馬力。

老体に鞭を打って道産子の「こうちゃん」は客と馬子さんの合計13人を乗せて
4キロの渓流沿いの道を登って行く。

しばらくすると「こうちゃん」の体から、汗と湯気が湧き上がってくる。
パッカパッカという陽気な足音とは違い、こうちゃんの激しい息遣いが渓谷の道に響く。

「臭い」

こうちゃんの真後ろに座っていた人が顔をゆがめた。
私は一番後ろに座っており、気がつかなかったのだが、こうちゃん、おしりに
う○こ袋がついていた。
どうりで、道が汚れていないワケだ!
「俺、先頭!!」と一番前を陣取った我ら仲間は、二日酔いの中、馬にゆられ
目の前で用を足され、臭いをモロに嗅がされ、すっかりグッタリして目的地に着いた。

「昇仙峡」とても素晴らしい所だった。
景色はもちろん、散歩ルートも整っている。勘で行ったが正解だった。
帰りは目の前に富士山が拝める。


来年、旅行を計画する方へ。
一日目・・・ベルフォーレ(ワイン・チーズ工場)
宿泊・・・富士野屋・夕亭(ホロホロ鳥料理にいい温泉)
二日目・・・昇仙峡(絶景にけなげな馬達)

今回のコース、完璧です。癒しの旅です。自画自賛ですが、本当よかったです。
昇仙峡から帰りにタクシーを使いましたが、本当に二諭吉で収まりました!
・・・ただし、馬車は一番後ろに座ることです。

決戦の日。

来週の勤労感謝の日に、会社の人達と山梨へ温泉旅行に行く。
例によって宴会のさなか、
「普段、仕事頑張っている自分達にご褒美」
と、ほろ酔い加減で発案&企画したらしい。どうやら私が。
現在、参加者総勢10名。
最初は陽気な秋の一日を過ごす予定だった・・・。


現段階での確定行程。
朝、新宿発の電車の中から軽めにビールと焼酎をアイドリング代わりに摂取。
   ↓
昼、山梨のワイン工場にて見学ついでに無料試飲コーナー占拠。
   ↓
夕方、旅館の露天で日本酒。
   ↓
夜、ほろほろ鳥料理を楽しみつつ地ビールと旅館併設ワインセラーご自慢ワイン。
   ↓
深夜、各自持ち寄ったアルコール陣を一堂に集め、敗者復活有・延長戦有、の朝まで
耐久ベルト争奪戦。


翌日は腐った息を入れ替える為に、昇仙峡で紅葉狩り
片道約2キロのハイキング。
弱者共は馬車利用。

・・・多分、無理。負傷者が出てもおかしくない。
しかし闘うからには負けられない。
ウコンとアロエ必需品。

以上の内容で往復交通費・旅館代・酒代込、二諭吉。
今から参戦しようという猛者、いませんか???

必要経費。

最近、胃の調子が宜しくない。
食事の摂取や空腹に関係なく、シクシクと痛む。
この痛みは数年前、胃潰瘍を患った時と似ている。
会社で「胃が痛い」と言えば、高確率で「飲みすぎ?」と言われる。面倒臭いので最近は言わない。


酒もたばこも、少し控えてみよう。
昨日の台風の中、安いヤッケにレインコートを着せられ「立っているのがやっとです・・・!」と誰が見てもわかるレポートをさせられているアナウンサーの中継を横目に、スーパー銭湯で湯に浸かりながら思った。
酒とたばこ。
この2アイテムは、私の財政難をより圧迫する。
試しにたばこを今までの半分の量にする。
→毎月3夏目の節約。
さらにアルコールを今までの半分にしてみる。
→毎月2諭吉の節約。

1年で約27諭吉が私の元に滞在する!
本格的、節約時代の到来!!

溜まったお金で温泉でも行けるな。
いろいろと妄想しながら、今日は会社帰りに同期と日高屋でラーメンとサワーで胃を満たした。
食後の一服も満喫。

・・・これは明日も仕事を頑張る為の「必要経費」

無責任な言葉。

もう随分昔の話。

その人は悩んでいた。

悩みの内容は何処にでもある内容だった。でも誰かに聞いて欲しくて仲間に相談した。
「頑張れよ!」
「お前ならできるよ!もっと頑張れって!」

彼は、頷きながら酒を飲み「そうだよな・・・頑張ってみるよ」と笑った。
帰り道、居酒屋から駅までの道を皆でヨタヨタ歩きながら、彼は何度も「もっと頑張れ。もっとやらないと・・・」と繰り返していた。
ふと「もう頑張らなくていいんじゃない?」と言ってしまった。
・・・彼は急に泣き出した。
自分の限界まで頑張ってきた。それがあっていたのか間違っていたのかも解らない。ただ、自分が頑張ってきたと誰にも認められない。みんなは「もっと」と言う。だから間違っていたんだと思っていた。と。
人が悩んでいるとき、安易に「頑張れ」と言ってきた。
表向き「頑張る!」と言いながら、その壁から逃げようとしている人には、単なる励ましとして受け入れるだけだろう。
壁から逃げずに闘おうとしている人には大きな錘になる。
本人はもう頑張っている。

私たちは反省した。あまりに簡単に発言していた言葉に。

本心を言ってスッキリしたのか、彼は「また飲もうな!」と陽気に笑って帰って行った。

次にその場にいた皆で飲んだのは彼の通夜だった。

母の努力。

先日、仕事中に珍しく母親からメールがきた。

『てんほうがとといてます』

どうやら私宛に電報が届いている旨を言いたいらしい。戦前の人なので機械には滅法弱い。
恐らく、この1文を打って送信するのに1時間はかかっていたんだと思う。
それにしても、漢字変換ができなかったのはしょうがないとしても、1文字だけ濁音を打てたのは何故なんだろう?
「が」が打てたのなら「で」と「ぽ」と「ど」も打てたハズだ。
帰宅してから送信フォルダを見た。未送信フォルダに練習したと思われる、同一内容のメールがあった。
『電法か届いでます』
ニアピン!漢字変換できるんじゃない。濁音打てるんじゃない。何故、こっちの文を送信しなかったのか?
夕食後、居間で梨を食べながら母に携帯電話の操作方法を教える。老眼鏡をかけながら、ややテンション高めに「うん、うん」とレクチャーを受けている。
ここ最近、会社近くの友達の家に泊まりに行くことが多く、自宅でのんびり両親と過ごす時間がなかった。
携帯の使い方を習う母。横で犬の毛づくろいをしている父。
一家団欒。
母の作戦成功。年甲斐も無く可愛く笑った。
団欒の時間を設ける為のメールだったみたいだ。どへたなメールを送ると、私が「そうじゃないよ」と教える為に自宅に帰ってくる。表立って自分の感情を出さない人なだけにいろいろ対策を練って努力した結果のようだ。
少々の反省。給料日前なのに両親を外食に連れて行った。

美味かったんだ。

『八重椿』という名前の焼酎に出会った。
麦と芋を混ぜてしまった、創造性豊かな伊豆大島の焼酎。サラサラとくせがなく飲みやすい。
先日の昼下がり、海の見える都会の公園で、酒飲みの男友達とあっけなく1本あけてしまった。

持参のクーラーBOXには大量の氷と追加の酒、さらにコップが入っていた。
気付けば周囲に知らない人達がいた。即席宴会場。
ジャージの上着をズボンに入れつつ、健康サンダル姿がみすぼらしい格好のおじさん、とても東証1部上場企業の部長さんには見えませんよ。
セレブな巻き髪でチワワを連れたお姉さん、とても築20年のアパート住まいで、なか卯でバイトしてるとは思えませんよ。
爽やかサラリーマン姿のおじさん、とても田舎に家族を残し、東京で1人ホームレス生活をしているとは思えませんよ。

一緒にいた友達も、実は誰もが知ってる海中のビックプロジェクトを成功させたヤツだ。
そして私は陽気に営業畑を歩いてきただけ。
汐留の酒屋で購入した『八重椿』は通常会話することのない5人に会話を与えた。