綺麗な円

ここ一週間ほど、俺は忙しさと面倒くささから自分のブログを見ていなかった。
だから前回の記事にコメントをくれていたJOLTに返信してなかった。
この事にワビを入れるべく、今日は君の事を書こう。



「JOLT」彼との出会いは、ある京都のクラブ。
その日彼はDJで俺は客だった。
俺がもうそろそろ帰ろうとした時、彼の選曲が俺の足を止めた。
 彼のプレイリストがあまりにも知りたくてフロアーに戻ってから彼のDJtimeが終わるのをずっと待っってた。
幸いな事に、彼が友達の友達だったのですぐに仲良くなれた。



その夜、朝になるまでずっと牛丼屋で友達数人と話してたんだけど、俺とJOLT2人はずっと音楽の話してた。
なんせ彼はレコ屋のバイヤーなもんで、明らか音楽への情熱が深かったし、通ってきたジャンルも幅広かった。



 俺の周りには洋楽が好きな連中は沢山いる。
ある奴はポップ、ある奴はロック、ある奴はブラック、ある奴は...。
俺も多ジャンルを探ってきただけに、友達によって異なった音楽ジャンルの話をしてきた。
でも彼と知り合ってからはそんな事を考えなくてよくなった。
何故か?
あいつ一人で何役もこなすからな。



俺はある意味でお前の様な人間を探していたのかもしれない。

ある時はナタリーの話をして、ある時はスリッツの話をする。
ある時はツインズの話をして、ある時はシャーウッドの話。
そしてエドラッシュの打ち込みについて話したかと思うと、マークロンソンのマッシュアップを話す奴。
そういう奴を。

白人音楽から黒人音楽まで。
60’から今日まで。
オーバーグラウンドからアンダーグラウンドまで。
すべてに手を出して深く知るお前の頭を
パワプロのカートリッジで表すと、「綺麗な円」になるはずだ。
だからCREWの話も回ってきたに違いない。
そうだろ?
そして俺とお前はこう言うはず。
「YESです。」


                                                − NEIL −

7.9  「Monthly Record Gallary」

毎月9日には「Monthly Record Gallary」と題して、その月に俺がオススメするアーティストのレコードを一枚紹介する事にしてる。
今日はそんなレコードの買付日、しかし問題発生! 俺は持病のアレルギーから併発した気管支炎の喘息にやられ、今日の買い付けができなかった。
って事は今日は第一回目にして「Monthly Record Gallary」ができません。

 今日代わりに、先月の買い付け分5枚から最も良かった1枚を紹介します!

Forever on

Forever on






 「The Draytones」
彼らを評価する奴らは口を揃えてこう言う「ビートルズの様な...」
このセンテンスには実際、多様なジャンルがロックで表現されている事を言う。
だから「The Draytones」をそんな例えで評価する事はナンセンス過ぎる。

 実際Tr1「keep Loving Me」ではNY風のガレージなギターで引っ張っていて、ボーカルのメロディやハモリなどは二の次になっている。
曲の構成にしてみても終盤までギターとスネアの掛け合いにこだわってる楽曲だ。
Tr2「Out Of This World」ではスイングのテイストが効いたカントリーソングを堪能。
Tr4「Time」は完璧なGSだ。 どちらかと言えばタイガース寄り。
Tr5「4Yrs」近年良く聴くサイケフォーク。 この曲はクラブでもよく耳にしてたし、今さら特にいいだろう。
Tr6もいらない。 そんな事より早くTr3の紹介がしたいからな。
という事でTr3「Not Alone」
 このアルバムの中でいっちばん好きな曲。 最近ご無沙汰だった名曲だ。
まずイントロのギターで惹きこまれた。 フランス映画の始まりみたいに。
リードのリフが孤独で切なさを感じさせる。 
しかし僅かに聴こえるアコギは希望を見てる。 Not Alone...って。
終盤、踊るギターパートがフェイドアウトして、アウトロで残されるのピアノがハッピーエンドじゃなかったりするからまた好きだ。

 この曲を聴く時間帯で最高に合うのが朝。
特に恋してる人にはオススメ。 相手の気持ちはどうであれ、その人の存在に感謝できる一日になるから。
絶対必聴すべき一曲だ。



                                −NEIL−


 

H.T.C

NEIL2007-07-05


「お洒落は靴から!」っという概念が俺にはない。
だったら何かというと、それはズバリ「ベルト」だ。


 ベルトの見せ方と付ける位置。
俺はトップの裾でベルトが隠れなくしてるし、だからといって下げすぎない様にしてる。
ココには絶対的な「こだわり」があって、お洒落の計りは本当はこれだと思っている。
逆にいうと、「お洒落さん」と呼ばれる人間はベルトの見せ方が本当に上手だって事。


 でも今日はそんな事よりも、ベルトのブランドで俺の最もお気に入りを紹介!
画像を見ただけで分かる人もいるかと思うけど、HTCです。



 写真の品はEditionで一目惚れして買ったモノ。
今まで買ったベルトの中では一番高かった。
でもその価値あり。 今でもめちゃくちゃ気に入ってる。
分厚いレザーに、重量スタッズ。 そしてアンティークなバックル。 クオリティーとデザイン性の高さに本当に驚いた。
購入当時はちょうどスタッズベルトが流行期を迎えていたけど、そんな中でもHTC製品は群を抜いていた。

使えば使うほどに味がでてくる革と金属との相性の良さが俺を愛しくさせる。
これこそHTCの職人技。

そして今秋、そんなHTCからMEXICAN RINGが発売される。
今月号のF&Eでその作品は公開されていたのだが、思った以上のラギッド感に釘ずけになった。
MEXICAN RINGというだけあって、HTC特有の斬新で武骨なデザインがリング360°表現されていた。
図柄もスカルやクラウン、インディアンとアステカ系。
ネイティブアメリカンブランドとしてのメッセージも込められている。




この指輪....とにかく早く欲しい!
今はF&Eを読みながら今年の秋がとても楽しみでしょうがない。




                                          −NEIL−

企画と企み...後編

「The Brown Mountain」 このバンドで約3年ほど活動し、ブッキングからのライヴも幾度かこなした。
でもいつからか俺の中でひとつの違和感みたいなものを感じ始める様になってた。

 スタジオに入っての曲作り。これはとてもいい時間だったと思う。
メンバーと一つのモノを作る。 これはバンドの醍醐味だし、いいモノができた時には「だからバンドはやめられへん!」って気持ちになる。

 でも問題は自分たちの音楽を披露する場。
  「ライヴ」
俺はこれに不満を感じていた。
「The Brown Mountain」のステージに客はポカーンとした表情を浮かべ、共演のバンドはどこかで聴いた様なお決まりのフレーズを歌う。
楽しくなかった。

問題だ。

俺は今でも思う。 数々のライブ。 一体誰の為にあって、誰が特をしてきたのだろう...。
ライブという場では基本、客の為にあったとすれば、きっと俺達の曲を覚えている奴なんていないだろう。
そして、ライブという場が俺達の為にあったとしても、自己満足にも至らなかった。

バンドの楽曲は悪くなかった。
でも活動としては意味不明。
じゃあどうすればいい?

俺はまず理想を考えた。

ライヴと言っても一つのイベント。
そこには必ずテーマがあってそれに似合った出演者で構成されている。
今までブッキングによって出演してきたライヴにはそれが無かった。
客のリアクションも悪いはず。 好みや聴いてる音楽が違うからな。
だから「ROCK」というテーマに沿った企画で、共演するアーティストも俺達と同じスタイルのバンドが必要だ。

まずは、テーマや企画の面。 ここで欠かせないのがDJの存在。 彼らの流す曲によって、その日のライヴやイベントのカラーが決まる。
「ROCK」空間を創るには気の利いたROCK DJの選曲に懸ってるって事だ。

そして共演者。 俺のバンドと同じスタイルとスタンスで活動しているバンド。
UK.US ROCK をルーツに英詩で歌うバンドだ。 
「UK.US ROCKをルーツに」って事はDJにも言える事だが、ROCK DJと言う肩書きを持つ奴はほとんどそうだが、バンドになると極端に少ない。
しかし理想としてはそんなバンドと共演したい。

そして実行。

俺は今、それらの理想を現実にする為に動いている。
来年の4月を的に新たなコネクションを築いているんだ。
「The Brown Mountain」の時代には得れなかったモノを俺が造る。

この計画を立ててからまだ2ヶ月ほどだが、思った以上に良いペースで人脈と構成が出来てきている。
後は肝心な俺のバンド。
実はまだ一曲も完成していない。
「The Brown Mountain」時代とパートもメンバー構成も変わったのでまだコツを掴めていないのが現状。
でも来年の4月までまだまだ時間はある。
ここは焦らずにじっくり煮込んで仕上げていくつもりだ。
新しいバンドの詳細についてはある日突然ヒモを解こう。




                                      −NEIL−

 

企画と企み...前編

俺が一年貯めると言った中には色んな意味をもっていて、例えばそれはパフォーマンスの事だったりもする。
前回このブログでも紹介した「Gulliver Get」の記事でも少し書いていたんだけど、俺はバンドを組んでいた。
解散したと伝えていたバンドなんだけど、実はそんな事はない。 たかだか一匹減っただけだ。
現在活動中のバンドの事は深くは言えないけど、今俺の中で一年越しに企てている計画の事はここで発表できる。
でも具体的に何を企んでいるかは後編で。 今日はまずみんなに知っておいてもらいたい事があるからそれを前編として伝えよう。



 忘れもしない16歳の夏。 俺は初めてクラブってとこに足を踏み入れた。
それまではライブハウスに友達のバンドや何かを観に行ったり、実際演奏したりしていたけど、クラブはライブハウスに比べて別世界もいいところだった。
流れる音楽、ファッション、オーディエンス...全てが違ってた。と言うより進んでた。
俺にとって衝撃以外の何でもなかったし、アンダーグラウンドって言われるサブカルチャーにどっぷり浸かっていくきっかけになったんだ。
実際何年かはバンドを辞めて、クラブでの音楽活動を満喫したしね。


ラッキーな事に俺はそこで貴重な経験、楽しい時間、本物と偽物を聴き分ける力を得た。
「見せる音楽」と「魅せる音楽」=「地上」と「地下」って事。
解りやすく言うと、ビルボードなんかで必ずと言っていいほど上位に顔を出すアーティスト達。 ココではくだらないって事だ。
DJブースのターンテーブル上で何枚も変わっていく皿の中にそいつらの名前はない。
レコードコレクター(DJ)。彼らは本者の音楽バカでありエキスパート。 そんな彼らが厳選して作るMIXの中にはどうして地上で流行りの音楽が組み込まれないのか。  良くないからだ。=ココ(地下)では流行らない。
 何を基準に流行りを知るのか。 それは自由。 でも俺なら地下だね。 だって楽曲の良し悪しを別にして、売れ行き次第で決まってしまう地上のチャートなんておかしい。 俺はいつもそういうチャートを気にしてる連中を腹の中で笑ってるんだ。


こうやって地上と地下はずっと平行線を辿るだろう。
きっと地上のお坊ちゃん達のイメージはこうだ「クラブってさぁ、危ない人がいて、みんなドラッグとかやってんちゃうの?」
俺はこう思う「当たり前や。 お前トレインスポッティング見た事ないんか。」



クラブに来る以上 −音楽、金、ファッション、酒、ドラッグ、SEX− は切り離せない。

だけどそれが今の若者が求める流行りの最先端であり、本当のサブカルチャーであり、青春だ。

そして音楽においては上質だ。



                                                 −NEIL−

 
 
 

Gulliver Get

 このブログでは紹介する洋楽アーティストを専門的に紹介しています。 しかし今日だけは日本のバンド。 しかも地元京都からです。
 
 

紅い月~あの人に愛されますように~

紅い月~あの人に愛されますように~

 Gulliver Get(ガリバー・ゲット) 

京都を中心にインディーズバンドとして活動していた彼らだが、今月めでたくデビューした。
しかも京都のラジオ局FM894で毎月1アーティストプッシュされるSmash Breakに今月選ばれ、上々の滑り出しだ。

 バンドのジャンルはJAZZ、FUSION、FUNK、SOUL、R&B、POP。 そこにシンガーであるアヤヲの歌がのる。
邦楽の実力派ブラックビート...ジャンルなんて何でもいい。
っと言うよりは、どんな曲をやっててもいい。 このバンドに限っては。

 なぜ今日、急にココで日本のバンド紹介するか。   知り合いだからだ。
このバンドのベースでリーダーでもある山田洋一さん。 彼とは以前俺がバイトしていた職場で知り合い、彼は俺の先輩だった。
彼は鳥取出身で、音楽スクールに通う為に京都に来たらしい。 バイトでは俺の3年先輩だったけど、一番仲良くなって、プライベートでも飯を食いに行ったりしたもんだ。
 俺はその頃組んでたバンドで彼と同じくベースとリーダーをしていたから、音楽的な事やバンドの事などをよく彼に相談したし、彼のバンドの話もよく聞いた。 スタジオに入ってベースを教えてもらった事もあった。  そして一度RAGで対バンをした事も。
正直俺はその時から彼らのバンドの曲はピンと来てなかったし、ライブでも「うちのバンドの曲の方がいいに決まってる!」
って思ってた。
でも彼らの曲が始まった時に思わず笑った事を覚えてる。  上手かったから...。
集客では五分だったし、俺たちのステージも悪くはなかったはず。
だけど彼らの第一音が鳴った瞬間、RAGにいた客全員の肩が一斉に上がった事を覚えてる。
そして次の瞬間、みんな笑ってた。
俺の前にいたツレは振り向き俺にこう言った。
 「この人ら、めちゃくちゃ上手いなぁ」


 今よく考えてみればジャンルも技術も全く違う彼らと同じステージに立てた事は奇跡に近い。
もう二度とは無い事だから。

 その後、俺達のバンドと言えば、特に何をするでもなくただ淡々と、趣味かどうかも分らないくらいに淡々と活動し、解散した。
そして彼らは夢をかなえるべくデビューした。 来月からはFM894で冠番組まで持つらしい。
 今度RAGで彼らのワンマンライブを見に行く。その時こう言う事にしてる。
「おめでとうございます」 それ以外に何を言うでもないし、二言目なんて無いだろ?
でも素直な感想だ。
 ライブでは彼らのデビュー曲を聴くはず。
それで俺はきっとこう思う。 デビュー曲?...そんなもんは何でもいい。
っと言うよりは、どんな曲をやっててもいい。 このバンドに限っては。
 

 山田さん、これからもGulliver Getの活躍を楽しみにしています!
あなたと一年間、冷蔵庫や洗濯機を運び、共に汗を流した事。
客の家に傷を付け、二人でめっちゃ怒られた事。
同棲当時、金欠だった俺にカロリーメイトを恵んでくれた事。
ここでは書けないくらい下品な下ネタで笑わせてくれた事。
飯が旨い店があるといつも俺を一番に連れてってくれた事。
そんな帰り道で今日の様なバンド夢を語ってくれた事。
思い出は忘れません。

これからも夢を叶え続けてください。
             

                                         −NEIL−



 

2PAC(トゥパック・アマル・シャクール)。 今さらこのブログを見てくれている君らに2PACの事を1から言うまでもない。

っというよりも語り尽くせないって言った方がいいかもしれない。
だから今日は俺が選んだ2PACの楽曲BEST3を発表します!  でもまだ問題が...このブログ上では1日の記事に対して1枚の画像しか載せる事ができない。  それで考えた結果、やっぱり「2PAC greatest hits」の中からのBEST3にします!

Greatest Hits

Greatest Hits


 3. [to live & die in l.a.] DISC2-12

実はNY出身という2PACが、第2の故郷であるLAについて歌った曲。 「LAで生きてLAで死んでいくって事は、地獄で迷子になったようなもんだ...」と言うリリックからしても、DEATH ROW RECORDのサウンドとシュグのやり方に完璧にとりつかれている様だ。
2PACって奴はいつも死の恐怖とメディアからの圧力に怯えていて、それを振り払うかのように、暴力や抗争に発展するようなリリックで自分を守ってきた。 でもそれが逆に若者達の本当はナイーブな心を魅了していたんだと思う。 
 クラブでこの曲が流れる時は、もう夜が明けるくらいの時間帯が多かったし、CLOSING DJの定番だったからこの曲を聴く度にそろそろ帰らないとって気になる。それと同時に何故か切なくもなる。



 2.[me against the world]DISK1-6

切ない。切なすぎる...。 どうしてこんなにも俺の感性を揺さぶる曲を作ったのだろうか。 本気で教えてほしい。 
 2PACの曲ってどうやって作っているのか分らないっていう話をよく聞くが、この曲なんて正にそうだ。
曲の基盤は2PACご自慢の生ドラムとベース、それに対して決して出しゃばらないメロディ。 
「俺は世の中に逆らって生きているのさ」っというアウトロウ主義な曲だが、実際のところこれは逆説で、本当は社会に認めてほしい。でもそうはいかないという2PACの嘆きの歌なのだ。 フックの直前で曲のタイトルを連呼する2PAC特有の癖がこの曲では一際切ない。

 
 1.[i get around]DISC2-4

HIP-HOPだけでなく、音楽と括ってもいい。 「天才」とはこういう曲を作る奴の事をいう。
この曲だけで2PACというアーティストがどういうサウンドセンスの持ち主なのか一聴にして分かる。
完全合致したベースとバスドラム、乾いたハイハットに湿ったスネア、耳を温めるシンセ、冷やすピアノ、計算されて入れられたレコードに付いたホコリの音、極めつけはザップの「コンピュータ・ラヴ」からのサンプリング。  最高の曲だ。 シンプルな仕上がりだがとても深くて緻密。 でもそれでいて無駄がない。 本当によくできた曲だ。 微妙にクラシックの要素が含まれているのはフィーチャーされたデジタル・アンダーグラウンドの業だろう。
よく聴くとスネアの音も行と拍ごとに変わっている。  基本を大事にしながらどれだけ刺し色ができるかってとこにこだわられている。
今回BEST3を選ぶにあたって他のアルバムからの候補はかなりあげていた。 だけど間違いなく俺の1位は「i get around」だ。


っとこれが俺の「2PAC greatest hits」から選んだBEST3。    君なら何を選ぶ?


                            
                                               − NEIL −