いちめんなのはな

Nahoho2011-05-06

菜の花を見に、北信州・飯山に行った。
今年はとても春が遅く、菜の花はまだ3分咲き。
これって全部、野沢菜なんやって〜。

桜は満開で、雪の残るアルプスと千曲川の大きくて緩やかな景色。
春、来てくれてありがとう。

雄大な景色を見るたびに、放射能でどれくらいの土地が失われたんやろう、と考える。
捨てなければいけなくなった地面は、今、私が見てる広さより遥かに広いんだろう。
広すぎて、途方にくれる。

毎日、保育園から帰ったトモの髪の毛から香る土埃も、小学生になったキナを登下校で濡らす雨も、
コタの大好きな粉雪も、外で働く私の頬をなでる優しい風も、もう前とは同じじゃないかもしれない。
そう思っても、ただ毎日はいつもどおり暮らしていくしかない。
大丈夫と自分に言い聞かせて、でも本当に大丈夫じゃなくなった地域の子供達のことは決して忘れずに。

悲しむだけは嫌で、希望を持ちたくて観に行ったドキュメンタリー映画が素晴らしかった!
鎌仲ひとみ監督「ミツバチの羽音と地球の回転
公式ホームページ:http://888earth.net/index.html
私の愛する瀬戸内海に作られようとしてきた原発に、ずっと反対し続けた小さな島の人々。
反対、なんて生易しいものじゃない命をかけたあんまりにも長い闘いと、対する電力会社の圧倒的な権力とびっくりするほどの横暴な行為。
それだけなら、また気分が沈むから困るんやけど(笑)、後半がいい!

電力の自給自足を始めた、スエーデンのリポート。
やればできるんやん・・・って。
それを阻むのは、技術でもお金でもなく、新しい行動を起こせない人の心だと。
そして、私的、主婦的に最重要だと思っている点は「電力の自由化」!!
イギリスでは自由化されていて、しょっちゅうセールスに来る色々な電力会社が面倒くさくてたまらなかった。日本は、電気どこの会社にしよ〜なんて悩まなくてよくて、ラクな国や〜と思ってた。
だけど、それこそが始まりで最大の問題点であった!
例えば「原発で作った電気」「風力発電で作った電気」を個人のレベルで選べれば、オーガニック食材を買うのと同じように電気が選べる。
そして、そこから企業努力や競争が始まり、電力問題はもっと柔軟になる。
ただ生真面目に節電するだけが「わたしにできること」ってのが、なんか違う思ってたから、そこを何とかしたい!
細々とあちこちで上映してるから、近くで上映した際にはぜひ観てみてください。


話は戻って、飯山の後に訪れたなべくら高原は、うちよりずっと標高が低いのに、この時期にこの雪!
ここのコテージ『森の家』が素敵でした。

家族でカヌーデビュー。
コタはじいちゃんと息ぴったり。

凍み凍み

Nahoho2011-01-11

3ヶ月ぶりにこんにちわ。
あけましておめでとうございます。
今更、正月写真もどうかと思うけど、まだ松の内やからいいか。
ここはウチの地区の神社。
地区唯一の公園であり、お祭りも焼き芋もみんなここ。
あんまり威厳がない(失礼!)、この素朴なたたずまいが好き。
信州のしめ縄は竹や松を枝のまま飾る。
これが、里の古い建物によく似合う。


10月から12月にかけては、林檎の収穫、年末に向けての庭師仕事の集中期が重なり、何も考えられない忙しさ・・・。
それでも子供達は誰も体調壊さず、なんとか乗り切った!
12月までは暖かかったので、私も外仕事は辛くなく、むしろ室内にいるより体調がよくなるのは、やっぱり体質やな〜。

暖冬とはいえ、1月に入り寒の内に入ると、きっちり凍みてくる信州。
年が明けたら里にも雪が降った。
雪を待ちにまってたこどもたちは大喜び。
とりあえず庭で雪だるま一号二号制作。

コタは毎週スキー教室に通ってるけど、家族では初スキーで、山田牧場スキー場に初めて行った。
圧雪しないエリアが多いので有名らしい。
まあ私のレベルじゃあまり関係なし。
帰りの山田温泉・大湯が最高にいいお湯でした。
スキー場の温度計がマイナス10度やあ〜と、騒いで帰宅したら、家の側の道路温度計はマイナス8度。ほとんど一緒・・・。
トモはどんなに寒くても手袋を断固拒否。
それでもはしゃいで外に飛び出しては、手に雪が付くと「おうちかえる〜!」の繰り返し。
2歳児手強い。


どんと焼きもいつもの神社で。
手ぶらで行った昨年の失敗を踏まえ、今年は繭玉作って行った。
・・・けど、なんか他のと違う。
イギリス食紅で作ったらやたらポップカラーやし、庭で切ったハナミズキの枝は短かすぎたので、あぶると自分まで焼かれそうに、笑。
本来はヤナギの大きい枝で作るそうです。
後ろのダルマ達はまもなく火だるまになる運命。


そんな訳で、凍みてる信州で、なんとか生きてる1月でした。
雪が降ったら仕事はかなり減るので、1,2月はのんびりです。
今週末はどこの温泉行こ〜かな。。

初・モノ

Nahoho2010-10-17

食べちゃった〜!
三十路も半ばにて、ほぼ初・松茸(もちろん地元産)。
かつて土瓶蒸のなかの、小指の先くらいは食べたことあったけど、今回は網焼き・お吸い物・松茸ご飯にてたっぷりしっかりと。
香りと歯ごたえが、やっぱりキノコの王さまでした。

長野に来て、秋に直売所に出回る「雑キノコ(松茸以外の山で採れる食べれるキノコ)」の量と種類の豊富さにびっくりして、買いあさった一昨年。
今年もまた!と期待して待てど暮らせど、全く雑キノコが売りに出なかったキノコ大凶作の去年の秋。
今年も夏の暑さがひどかったからみんなソワソワしてたけど、なんと今年は久しぶりのキノコ大豊作の秋!
松茸に雑キノコで直売所も賑わってます。
でも、いくら産地で安くても、1本5千円の松茸には手が出なかった私。それが、ラッキーなことに職場の会合で頂けることに。
「雑キノコで十分美味しいし!」とこれまで強がってたけど・・・・、ゴメン、やっぱすごかったわ松茸さま!


そして、今年の稲刈りはなぜか職場で、笑。
信州人らしく、仕事の他に田んぼも持ってる我が親方。
嫁に孫にスタッフも動員しての稲刈り。
やっぱり稲刈りはたくさんでやらなきゃ楽しくないからね。
刈られた穂がたっぷりとぶらさがってる姿はなんて平和で豊潤なんでしょう。ほんと笑い出したくなるくらい幸せな風景です。
まもなくできあがる無農薬天日干米、楽しみ。。。

そんなこんなで、忙しい毎日のなか、やっぱり秋は美味しいものに囲まれてます。
ひさしぶりに菅平に上がったら、もう、一面ススキ。
恒例の秋のお花摘みを娘達としてきました。
これが刈られたら、もう初雪を待つのみになる。

野生の叫び


いきなり秋が来たね〜。
秋の空がめちゃ綺麗です。

今更ながら夏の写真。
信州の短い夏に、短い子供の夏休み(たった19日!)、その間にお祭りやら、来客やら、キャンプやら、海旅やらみーんな重なって、そしてなんといっても絶え間なく畑の収穫が続き、楽しい夏は去っていった。
あまりのお祭り月間にて、写真ほとんどなし(涙)。

しかし、なんといっても畑のおかげで、7月から、玉葱、人参、生姜、ニンニク以外の野菜を全く買わずに過ごしてる。 
豊作だったからスイカもひと夏買わなかった!嫌というほど、キュウリを食べ、ナスを食べ、トマトやピーマンを食べた。9月いっぱいで食べきったら、もう来夏まで食べません。カボチャやジャガイモやトマトはたくさん貯蔵してあるし、むふふ〜。

植木屋さんも、林檎畑も、夏の盛りは一休み。
短い夏休みは、私も仕事少なめで子供とゆっくりできました。
季節とともに生きる仕事は子供との生活にも合ってて嬉しい。
これからまた雪が降るまでがんばりまーす!

最近のトモ、替えたくないオムツを替えられたとき、キナのおやつを横取りしようとして阻止されたとき、コタの読んでる本を取り上げられないとき(要するに悔しくて相手を威嚇したいとき)、突然仁王立ちになって「わん!」と吠えます。
こんな人初めて・・・。保育園でも誰もやってないらしいし、ウチには犬もいないのに、なんで〜?
面白すぎて、わざと怒らせたりしてみる家族でした。

山滴る

Nahoho2010-07-05

かんかん照りの昼間、そして夕方からの雷と土砂降りの雨、そんな日が多い梅雨の日々です。
この何ヶ月かですっかり日焼けした私。
植木やさんの現場シーズン、林檎畑の摘果シーズン、みんないっぺんにやってきた。外の仕事は1年を通してまんべんなく仕事があるってことが不可能で毎日お天気や気温とにらめっこしながらの生活です。

この忙しい今年、なぜか畑も始めることになった我が家。
急に借りられることになった畑は3×10mくらいの結構な広さで、土日しか畑に出られない共働きのウチには手に負えなえいくらい。
今朝の収穫は春菊と坊ちゃんカボチャと・・・、ズッキーニちゃうよ!きゅうりです!
キュウリってほっといたらこんなんなるなんて全然知らなかった。
スープにしたらいけました。

とりあえず植えた野菜、ジャガイモ、カボチャ、スイカ、トマト、キュウリ、ナス、シシトウ、ゴーヤ、イチゴ、トウモロコシ、春菊、紫蘇、細ネギ、バジル、ルッコラ、枝豆、二十日大根、かな、たぶん。。
無事収穫できたもの、蟻に先に食べられちゃったもの、すごい勢いで成長しててこの先が心配なもの、いつまでたっても芽を出さないもの、いろいろ。
畑の最大の敵は・・・トモです、笑。
植え付けシーズンには、肥料を食べようとするし、芽が出たら一つづつ抜くわ、花が咲いたら摘むわ、まだ青い実を取って食べるわ、そしてすぐに飽きて車道に向かってダッシュしていくわ、トモがいると全く作業できず。
しょうがないから、交代で家でトモを見ながら一人づつで畑しごと・・。

そして収穫シーズンにはその処理が待っている。
キュウリはパリパリ漬けに、二十日大根はピクルスに。
先週には知り合いの小梅を家族で取りに行って、脚立にのってみんなで摘んで、梅ジュースとカリカリ漬けにもした。
こんなことで土日が過ぎていく・・・。
そしてまた月曜がやってくる。
スローライフってめっちゃ忙しいよ、ほんま!

田んぼの中は

Nahoho2010-05-24

初めて田植えをした。手植えです。
去年、稲刈りをした時と同じ主催者による田んぼ企画。
先週一週間も風邪で寝込んだジャイは置いて、コタキナ連れて行ってきました。

履いてった長靴は、田んぼに入って一歩目で抜けないことがわかり、裸足に。
むにゅ〜〜〜うぉ〜うわ〜・・・・あ、なんか気持ちイイやん〜〜。
植えてる間じゅう、あ〜足が気持ちいい〜と連発しながらの田植えでした。

写真の奥に見える田んぼで植えたのですが、ちょうど向こう半分が植わってる状態。
竹でまっすぐな線を取りながら、横一列になって進んでく。
始めはがんばってた子供達は30分ほどでカエルとアメンボ取りに逃亡。
やっぱり最後は大人達でがんばりました。
休憩には田んぼを眺めながらおはぎを頂き、ほっこり。

でも植え終えてふと隣の田んぼを見ると、完璧な等間隔でまっすぐに植えられた美しい機械植えの田んぼが。。や、やっぱり文明の利器は素晴らしい・・・・と力が抜けた現代人でした。

それにしても、私を含め田植えのために日本のあちこちから駆けつけた都会人たち。
地元のママ友達に話すといつも笑われる。「お金払って田植え〜〜??」
みんな小さい頃から手伝わされるのが嫌でしょうがなかった人ばかり。
日本は広い、人生いろいろやな。

(おまけ)
保育園でトモの参観と懇談がありました。
もうすっかり保育園に慣れたトモ、毎朝さっさと私に手を振って、砂場に直行してく。
この日は、おやつの後、自分で箱を窓際に持ってってその上に乗り、麦畑から吹いてくる風を受けながら、いつまでも空に向かってバイバイしてました。

かぜ かおる


この前大雪が降ったと思ったら、連休には32度になって、そして5月がやってきた。
一年中なんとなく花や緑がある暖かい地域や都会と違い、徹底的に畑も山も冬枯れた後の新緑はすごい。まぶしい。山桜と新緑が混じっって笑う山に見とれて運転があぶないあぶない・・・。
田んぼに水が張られ始め、突然カエルの合唱も始まったし、ヒバリやウグイスが登場して、今日は今年初のカッコ〜も聞いた。トモは外に出る度に空を指さして「チュンチュン!チュンチュン!」と叫ぶ。

里に花が咲いたら仕事も始まる。今年もやります林檎農家。
初めの仕事は花粉付け。

都の花が桜なら、信州の花といえばはやはりこういう林檎や桃や杏なんかの果樹の花。
果樹の花は、桜みたいに綺麗なだけじゃ済まされない。その後確実に実を結ぶことを期待された花。毎年大変やね〜思いながら、甘い香りただよう中、素朴な白い花たちにふわふわ花粉振りかける。

こども達も毎日庭でがんばってます。
きな作 ヒメオドリコソウけーき、ムスカリカタバミ添え。