ヤバい経営学
- 作者: フリークヴァーミューレン,Freek Vermeulen,本木隆一郎,山形佳史
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2013/03/01
- メディア: 単行本
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フリーク・ヴァーミューレン著『ヤバい経営学』読了。経営の世界における「不都合な真実」を暴いた本。
買収に関わる話は興味深い。
「三分の二の買収案件は失敗する。そう、本当にそうなのだ。」(P.93)
成功例として、フレディ・ハイネケンの買収戦略が紹介されている。買収を有機的成長の代わりとするか、有機的成長を行うためのツールとするか。後者でないと、買収案件の先は暗い。
買収に関連して記載されている組織再編についての考察もおもしろい。意図のよく分からない組織再編は多いが、著者はそれで良しとし、定期的な組織再編を勧めている。理由は過度な権力集中の阻止と変化への対応力強化とされ、説得力がある。
もう一つ楽しく読んだのは給与格差と部門業績の関係だ。給与格差は小さい方が部門業績は高くなるらしい。
よい製品とは何か
- 作者: ジェイムズ・L・アダムズ,石原薫
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/05/17
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ジェイムズ・L・アダムズ著『より製品とは何か』読了。製品の品質をテーマとした本。
良いデザイナーはエンジニアであり芸術家でもある、とあるが、これは昔読んだ「フェラーリと鉄瓶」と通じているような気がする。
製品の良し悪しの指標となる「パフォーマンスとコスト」「人になじむか」「クラフツマンシップ」「感情に訴えるか」「エラガンスと洗練」「象徴性と文化的価値観」「地球への影響」といった7つの視点から論じられており、各章の終わりにある「考えるための質問」について考えるのは楽しかった。この考えは工業製品のみならず、サービスにも通じるものだ。
メリットの法則
- 作者: 奥田健次
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/11/16
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奥田健次著『メリットの法則』読了。行動を促す際に使用するのは「アメと鞭」ではなく、「アメとアメなし」というのも頷ける。また、『「したいからやる」行動随伴性』の強化もその有用性は認めるが、どのように実行するかが肝要。反論等あるかもしれないが、お子さんが不登校や引きこもりで対処に苦慮されている方には一読をお勧めする。
「編集手帳」の文章術
- 作者: 竹内政明
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/01/20
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竹内政明著『「編集手帳」の文章術』読了。
読売新聞朝刊一面コラムの著者による文章術の紹介。
「耳で書く」というのはどの様な文章であれ、書く時は意識したい。
人生は楽しまなくっちゃ!
- 作者: 荒俣宏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/05/16
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「私は好きなことを生業にしている。」から始まってはいるものの、「好きでないこともしなけらばならない」わけで、本書では荒俣氏の持つ「好きでないのにしなければならなくなったことを、好きなことの一つにしてしまえる変な能力」を伝授することを目的としているそうだ。
下記は心に残ったセンテンス。先ほど紹介した「スタンフォードの自分を変える教室」とも重なり、自分のしなければならないことは、自身への動機付けと「ドーパミン化」が鍵となるということだ。
「おもしろくない勉強であっても、自分の関心につながることをどこかにみつければそうでなくなる。遊びのようにすることは可能なのである。」(P.188)
「近ごろは長所を伸ばすことがよしとされる風潮があるが、危険だと思う。」(P.207)
「ぜひ今すぐにでも好きなことを始めてもらいたい。時間は、どこかを切り詰めれば、かならずひねり出せるものだから。」(P.248)
「脳がワクワクして喜ぶことこそが勉強する本来の目的であり、大いなる魅力であるはずだ。」(P.254)
意志力の強化
- 作者: ケリー・マクゴニガル,神崎朗子
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2012/10/20
- メディア: 単行本
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ケリー・マクゴニガル著「スタンフォードの自分を変える教室」読了。
意志力−「やる力」「やらない力」「望む力」という3つの力を駆使して目標を達成する力−を強めるためにどうやって脳を鍛えるのか、具体的な方法まで述べた本。
どちらかというとマーケティングの本の様な印象で、期待したほどのものではなかったが、「モラル・ライセンシング」という概念やその重要性は興味深かった。自覚している癖で無くしたいものを無くす、運動や勉強などを上手く続けるために脳にどういった動機付けを施すか、そんなことを考えるヒントにはなると思う。
瞑想も、やってみる価値はあるかもしれないと初めて感じた。今日からやってみよう!