2023/03

3/11 勝井祐二 × 山本達久 × 岡田拓郎 ランチライブ @440

勝井祐二のヴァイオリンと岡田拓郎のギターの音色はあまりイジリの無い音で、それにビートが山本逹久だからハードな展開の時も軽快に進行。土曜日の午後という時間帯の音楽としてハマりすぎとすら思う

 

3/11 事 ある 事 ~ 灰野敬二、山崎比呂志 @公園通りクラシックス

灰野敬二のギターがストレートな音でシングルノートを連ねるとDerek Baileyがジャズを演奏しているように聴こえて、その音の相手が山崎比呂志なのでますますジャズ気分になったりしていると爆音の展開がきて、その爆音がいくらかハコをビリビリさせる

2020/07のライブ観賞 7本

7/5
スピリチュアルな音が鳴る荒武裕一朗のピアノと硬い音でグルーヴしまくる冨樫マコトのアコべとドレッシーからニヤつくしかないハードまで叩き込む本田珠也のビートというピアノトリオを聴いた満足

 

7/12
レディジェーンでの八木美知依&武田理沙は自粛明けという鬱憤晴らしのような演奏でまあここまでやりっぱなしの八木美知依も珍しい。そして演奏を聴く機会が2回目の武田理沙は普通の楽器を弾けない演奏者では鳴らせない鍵盤と普通の楽器がメインの演奏者では出せないノイジーという個性でなんていうか丁度居そうであまりいないポジションの演奏者だと思う

 

7/14
中村達也八木美知依ナスノミツルの音と中山晃子のペインティングの黒ちょうちん!という若干あれなバンド名の音楽は中村達也のドラムも八木美知依の21絃箏も振り切れる持ち味を全開しない感じがナスノミツルの音楽観が構成されたバンドだと思った。中山晃子のペインティングも併せて2ndの出来が

 

7/18
1stは中村達也の独奏ナカコーの独奏ナスノミツルの独奏という3つの演奏で長年ナスノミツルの演奏を聴いているけど独奏を聴いたのは今夜が初で演奏のスキルと音のスキルを両方聴かせるスタイルでこれで帰ってもいい気分だったけれど2ndのMUGAMICHILLはピットイン時よりも更にという出来で帰らなくてよかった

 

7/23
それぞれ色んなストレスがあるようだけど実際に音を出し始めるといつものあの分厚いジャズがガンガンしてくるのが荒巻バンド

 

7/24
須川崇志のスケジュールが合わずアコベがトラ(名前失念失礼)の竹内直カルテットのストレートな仕様のジャズは本来のオレの好みではないけれどこのバンドで竹内直が吹く音はそういうジャズの総括に聴こえるのでこのバンドは別枠

 

7/27
本田珠也と中村恵介と織原良次の不穏な空気の中に淀むヘドロまたはヘドロ&カプリシャスってフルで名前入れただけでもういいだろって気もするけど今夜のヘドロはそれまでよりも音数の少ない展開が抑えめでそれで起伏が多くキャッチーさが少し増えたので内容が濃すぎるぐらいだったけどこのバンドは今日本のジャズというところで重要

2020/06のライブ観賞 5本

6/7
そもそも自由度の高い歌い手の蜂谷真紀とダイナミックと繊細を行き来する田中信正のピアノの組合せは生音に飢えている耳には何も不足がなくて、というか歌と音の関係はこれだけで十分だとわかってそれにライブの空気でしか感じれないのを聴いてきたオレは結局今までと同じでいつものように酔っ払い
蜂谷真紀はSidsel Endresen並のインプロとCalling Youを歌い上げることも出来そうな歌唱力があって田中信正は左手にBud Powell右手にOscar Petersonを持っているかの様なピアノだから、二人の音を知らん人はそれで想像したら今のオレの頭の中が聴こえるかも

6/12
ベースが工藤精のイレギュラーな本田珠也トリオはレギュラーよりも和を感じないドジャズが意外で、だからかこのトリオ編成は守谷美由貴トリオと言いたいぐらいに守谷のサックスが映えてオーネットの曲での終盤のフリーキーとレゲエでの軽快とバラッド表現の巧みはオレのアルコール摂取量を増やした要因

6/18
ZEPというロックの教科書みたいなバンドの曲をジャズミュージシャンが演奏するZEK3は英の音を逆転したようにスワンプした音で清水くるみの躍動感で鳴らしきるピアノと本田珠也のボンゾを理知的に並べ替えた様なビートの間を埋める米木康志のベースラインの特に4弦のあの音に絶句

6/24
佐藤允彦と金澤英明と本田珠也のアリトミアはモダンジャズの名盤というイメージが目の前で演奏されてジャズの音色と即興の魅力を再認識して、それと筋肉に直接皮が張り付いたような佐藤允彦の腕がイギー・ポップの腕のように美しかった

6/27
MUGAMICHILLは国内外のオルタナなロックで最も好きなと多分何度か言ってるけど1年ぶりの生音で音の隙間と過激な変化聴いてやっぱりそれは継続してる
ナカコーがキング牧師の演説を再生しててこの時期にあのやり方はミュージシャンとしての高いスキル

2020/05のライブ観賞 1本

5/27
本田珠也と中村恵介と織原良次の不穏な空気の中に淀むヘドロまたはヘドロ&カプリシャスはダイナミックレンジの広さが中心にあると思っていたけど久々にライブを聴くことで自分の聴き方が注意深くなったかじゃないかわからんけど三者ともメロディーを聴かせることに細心していて、刺激と心地良さの同居

2020/03のライブ観賞 8本

3/1
ピアノの佐藤浩一とアコベの須川崇志で元々のIctus Trio改めとりあえず本田珠也Trioという名義の演奏はジャズ演奏の色んなスキルの次の音色のところやっててそれの意味はわかる人だけでいいと思う

3/12
竹内直と須川崇志のデュオはサードストリームの次のフォースストリートしたのでだからジャズと言いはめるのとは違う音そのものを聴いてオレは美音というのをこれで説明出来ると思った

3/14
「ありがとうオーネットコールマン」というのはバンド名なのか違うのかよくわからんけどドラムとベースにアルトとテナーとギターとピアノってオーネットにトリビュートしてるのか違うのかよくわからん雑な感じだけど重厚なオーネットコールマンの6テットとしてワールドツアーしてもイケるはず

3/15
1stは独奏でミニマルを変化させ続ける波多野敦子のヴァイオリンと只管音が動き続ける坂口光央のピアノという対比があって2ndのデュオはそれがマッシュされたような展開なのであまり他では聴けない音楽だった

3/19
Overhaulvol.1 -BREAKTHROUGH-の1stはAggressive Dogsで完全に初見だけどメタリックなドコアで日本のラウドロックの重鎮ながら新鮮な音カマしててこのバンドを今まで見ていなかったのは痛恨
2ndがジプシーズで今時の状況でも大人でクールなミドルのグルーヴは日本のロックの成熟で今時の状況でのそれの意味は特別に思う
トリの亜無亜危異も実は初見だったけど勢いのあるパンクロックはポップながら無骨でそれは「芯が通った」という事

3/20
white visitation 2の1stが禁断の翼棟でわかりやすくはないけれど明らかに先鋭的を伴ったジャズで刺激的が終始
2ndの石橋英子ソロはThe Dream My Bones Dreamを下敷きにした歌とエレクトロニクスと生楽器を交えたセットでソロでのこれに近いスタイルは以前ユニットで見たけどそれが繊細に拡張された印象
石橋英子のセットの最後に禁断の翌棟が加わってバンド表現の厚みを聴かせたあとの即興はコルトレーンの至高のカルテットからジミー・ギャリソンを外してサックスは使わせずにフルートに限定したファラオ・サンダースを加えてオファリングを演った未発表の音源の様な演奏

3/22
マニ・ノイマイヤー坂田明ヤマジカズヒデナスノミツルのセッションはジャズ的はあまり無いサイケとクラウトを行き来する感じで、それをナスノミツルのメタな演奏で個々を際立たせたという印象

3/24
荒巻バンド

2020/02のライブ観賞 9本

2/1
音楽の中心はナカコーの卓でそれとermhoiの卓とヴォイスが絡んで勝井祐二のヴァイオリンがらしい音を差し込む。してメインアクトのカブサッキは俯瞰したように時にはベースラインを弾いてくるのだけどこの音の位置は大きい編成の端でジム・オルークが佇んでいるのと似ているけどそれより更に達観した音
音をあまり彈かない音響の演奏者は日本にもいるけどそれが自分の好むスペースを必要とするのと違ってカブサッキは何も選ばないように見えてだからこの人は特別だと思う

2/6
何度目かのNO-MADは爆音である事に頼らないアグレッシブな整合性があってまあそれはもうオレがNO-MADの曲が完全に頭に入ってるせいなのかも知らんけどNEBUTAのような日本ならではのオルタナな楽曲が他の曲との違和感が無いのはバンドのキョーレツな個性があるからだと思う
オレがずっと付き合うロックバンドはジプシーズ位だろうと思ってたんだけどNO-MADが並んでしまったかもしれない

2/8
不穏な空気の中に淀むヘドロまたはヘドロ&カプリシャスという面倒な名前を持つこのバンドの音の置いて置き方でジャズ耳舐められながらファンクの造り方に身体イジられてる感は病みつきなので面倒すぎる

2/9
アコべの水谷浩章とピアノの石田幹雄とドラムの山本達久のトリオを聴くのは3回目でいつもそのバランスに惹かれてそれは要するにインタープレイのことなのだけどそういう意味で例えるなら現代のビル・エヴァンスのトリオだと思う

2/11
蜂谷真紀&加藤崇之のミクロマクロと本田珠也の合体はMiles DavisのRated Xを拡張したアグレッシブに自在が合わさる音楽でそれが蜂谷の歌声に帰結する展開は即興力という言い方でしか形容の仕方が見当たらない

2/16
1stは40分ほどの中で一人叩きを圧縮するようにビートを変化させる中村達也の音を聴きながらアブストラクト気味に二十絃箏を鳴らす八木美知依という印象
2ndでは八木の歌声が持ち込まれてそれでその後の演奏の方向が確定した印象で、少しバタバタしたような1stとは違ってうまく起伏したと思うんだけどそうなるともっと破綻する方向も聴きたくなるという贅沢な考え

2/22
アコベのAsger Thomsenと1stはテナーで2ndは篳篥を演奏した岡部春彦のインプロは高度に楽器をコントロールしながら音の出し方をとことん模索している様なアプローチで音は鳴ったら消えるだけということを聴いた気分になった
2人とも名前も知らなかったけれどアコースティックのエグさが満遍でホントにヤバいのだった

2/23
最初がRUINS aloneで安定のイカレを聴いて2ndのSlight Slappersで「元気だな」と思う
してのWRENCHでやっぱこれはちょっとマジで今これってのマジこれはオレが聴いてるどのバンドの中でも抜群
サーファーズSUNはSWANSしててここでアルコールに抗えない状態でメインの痛郎はゴメン

2/28
久々の八木美知依トリオはドラムがタリアから中村海斗に変更された面子だったけどこのトリオ編成がクラシックスというハコに似合う音というイメージのジャズという感触から外れない音に仕上がってて須川崇志のアコべとチェロの弦の響きを聴いてると彼がこのトリオのコアと思う
中村海斗のドラムはフリーインプロ的な音色でスネアや金物への細かいアプローチがあってソロの場面は流れでというより考えて入れ込もうとしているように見えて、とりあえずまだ高校生という立場と知ってなかったらそういう年齢の演奏とは思えない
二人の音を見守りつつという感じもあった八木美知依中村達也の聴き手にはこっちの方がウケるだろのエグいエフェクトも使いつつ多彩さを聴かせながら前回とはまた少し違うトリオの音楽の提示しているように思えた

2020/01のライブ観賞 9本

1/3
中村達也八木美知依は初めての組合せならではの緊張感と八木の陰と達也の陽が安易な同化をしないまま発せられる二面性の同時進行が2セット継続する中で中山晃子の映像が中和どころかミニマムを拡大するエグさで視覚まで生々しい時間だった
即興のセッションとはいっても実際には予定調和っていうと言い過ぎかもしれないけどでも先が読めるものが多いんだけど今日のはそうしようがないというヤツでそれは実はあまり無い
予定調和しないのも時々ありはするけどそういうのはなんか振り切れていないものに仕上がるんだけど今日の中村達也八木美知依のはどちらの側から見ても不足は無かった
2ndのあれは実際には歌ものだったんだけどマイクありながら結局八木美知依が歌わなかったのは何故か?は知らんけどあの美しい旋律と中村達也の叩き込みの絡みは今年早々の美形だった

1/8
ロックのエグいのとジャズのエグいのがバランスして大変なユニットになってるけど半分ぐらい集団投射してるような感じなのでノイズより凶暴な悪意みたいなのを新年早々喰らってまあとにかくこれ聴いてから色々話しになる気がする

1/10
Chrome Hillと本田珠也と八木美知依の組み合わせはRy Cooderのサントラを聴いている様な残響の美音が羅列されて道場タイムも含めた詰め込みがある時も生々しさより何かのフィルターがかかったような非日常

1/12
本田竹広トリビュートという名の新年早々だから和ジャズで賑やかに楽しんどけというイベントは現場以外では全くわからんだろうけどそれがライブの醍醐味

1/16
道場&Chrome Hillは先週の裏するという展開ではなかったけどサントラ&オルタナするジャズとかそこら辺をプログレッシブする高スキル

1/18
酒井泰三とKAKUEIとAHの組合せはダンスビート的やエスニックや色んな音が切れ目なく絡んだのでロックとは単純には言えないけどだけどそれとして見たオレにはかなりインパクトでこのライブのカッコよさを言葉で伝えるのは他のより難しい
ロックならその曲を知っているかどうかがライブでの楽しみには重要な意味があるけどそれが無くてでもアヴァンのようなアグレッシヴで通す演奏でもなくて今色々考えてるけど演奏聴いている時はそれをする必要のないヤツだった

1/21
音響をジャンルにしたJ国のセンスとジャズミュージシャンならではの高スキルが合わさったのが「不穏な空気の中に淀むヘドロまたはヘドロ&カプリシャス」という面倒なバンド名?の音楽でそれ目の当たりしたら酔っ払って帰ってきたのは仕方がないよな

1/24
Baby、のら犬にさえなれなかったので途方に暮れた
ハリーと中村達也が同じステージに居るのを見ただけでグッグッギャラッグッグってなった

1/30
禁断の翼棟はジャズ表現に押し込めた繊細なオルタナティブでルーツ引きずりながらの現在と言える音楽で数年の内にグラミーのジャズ部門を受賞する(予定らしい)