2007年下半期ライトノベルサイト杯

初投稿します。よろしくお願いします。


新規作品部門

【07下期ラノベ投票/新規/9784840240710】

さよならピアノソナタ (電撃文庫)

さよならピアノソナタ (電撃文庫)

かの「イリヤ」に似た設定を持ちながら、読後感はまるで違う。ギターの調べとともに読者に伝えられるのは、ある種の達成感と淡い恋心。


【07下期ラノベ投票/新規/9784086303972】

敵味方がほとんど全滅する凄惨な1巻の結末から、よく2巻目を書き継いだ。2巻では定番ながら「少年の成長」というテーマにうまくスポットを当てていた点に好感。


【07下期ラノベ投票/新規/9784043875016】

アフリカン・ゲーム・カートリッジズ (角川文庫)

アフリカン・ゲーム・カートリッジズ (角川文庫)

2002年の作品が文庫版で復刊。「ヤングガン・カルナバル」、「疾走する思春期のパラベラム」など続刊中の人気シリーズの原点がここに。


【07下期ラノベ投票/新規/9784757739192】

暴風ガールズファイト 2 (ファミ通文庫)

暴風ガールズファイト 2 (ファミ通文庫)

ラクロスを通じた成長と思春期独特の悩みが実にバランス良く描かれている。全国制覇そして恋の芽生えを是非見てみたい。続刊切望。


【07下期ラノベ投票/新規/9784840120609】

魔女ルミカの赤い糸 (MF文庫J)

魔女ルミカの赤い糸 (MF文庫J)

作者の「美少女を舐めたい」という熱望にやられた。構成やキャラクター配置等々に課題残すも「設定」の勝利。個人的には「刺青」など谷崎潤一郎の諸作品に表れる耽美主義に通じるものを感じた。



既存作品部門

【07下期ラノベ投票/既存/9784840121163】

モノケロスの魔杖は穿つ4 (MF文庫J)

モノケロスの魔杖は穿つ4 (MF文庫J)

「国生み」から進んで地球の始原にまで及ぶスケールの巨大さに驚く。設定の前に人物がかすんでしまっているなど不満は残るのだが、このような「大きな」作品が今後も出てくるのを祈念して1票。


【07下期ラノベ投票/既存/9784894256224】

超鋼女セーラ センパイと僕の黄金週間[後編] (HJ文庫)

超鋼女セーラ センパイと僕の黄金週間[後編] (HJ文庫)

ロボット少女達が、自分なりに悩み決断したうえで主人公にラブアタックし成長を続けている所が買い。半独立状態の東北6県が先端工業技術を有する神権国家となっている変な設定もおもしろく、それにまつわる謎が読者に頁を繰らせる誘因の1つとなっているのもいい。


【07下期ラノベ投票/既存/9784840240321】

付喪堂骨董店〈3〉―“不思議”取り扱います (電撃文庫)

付喪堂骨董店〈3〉―“不思議”取り扱います (電撃文庫)

1−2巻では、アンティークが原因になったホラーの部分と女の子のラブの部分が分かれていた印象だったが、3巻になってその2つが融合し始めた。特に第2話で悲恋の人形カップルに取り憑かれた刻也と咲が互いに呼び合うところは、作中現実における二人に重ね合わずにはいられない。


【07下期ラノベ投票/既存/9784044267087】

4巻から続いた「東京地下戦争編」が完結。仁達の「理想実現の為にはどんな犠牲でも払うことは許されるか」という難問と団塊世代のそれとがラップするところに、’70年代の学生闘争が正面から取り上げられている意義があると思う。


【07下期ラノベ投票/既存/9784840241175】

とらドラ! (6) (電撃文庫 た 20-9)

とらドラ! (6) (電撃文庫 た 20-9)

ギャグを含む饒舌極まりないコメディの部分と、行方が知れずまた言葉に出来難いラブの部分が実に実に対照的。ライトノベルのみならず広くエンターテインメントの分野で現在最先端のラブコメでは。