@kyanny's blog

My thoughts, my life. Views/opinions are my own.

Assist Lesson

ミス 15 点と。連休中は案の定レッスンは予約もしなかった。休みの日はもうスケジュールやリズムが違っててうまく組み込めない。

連休はどうしてた?休み明けは仕事が溜まってるんじゃない?という話から、連休は月曜で終わりだったけど昨日は通院と検査のために休みを取ったんです、という話から、どういう検査かとか病気の話になり、「この話前も聞いたことある?」ええ、病気や通院の話は僕にとってごくごく日常の出来事なのでこれまで多くのトレーナーに何度も話してきましたから、まず間違いなくあなたとも何度も話しているとは思います。「いつ頃から?」もう二十年以上、大学生だった頃から。「そういえば聞き覚えがあるかも、ラーメンを食べ過ぎたのが原因だったっけ?」ええ、コンビニ弁当やカップラーメン、ファストフードやジャンクフードばかりのひどい食生活ですね。あとは大学の勉強についていけなくて、山の上の大学に通うこともできなくなり(怠惰も多分に影響)、そういったストレスなども合わさってですね。からの、大学生活に関する細々とした失敗談などを話してたらそれで時間いっぱい。あまりにも惨めで酷い話題なので「そんなに自分を責めることはないわよ」とか同情してくれたけど、あれはどこをどう切り取っても間違った意思決定の連続で、どれひとつとして擁護できる要素などないことは自分が一番よくわかっている。

ほぼ一週間ぶりの英会話で、まあ例によって下手だったと思うが、ウォームアップの練習と思えばこんな話でも話し続けることはできたのでよしとしよう。

piled up

chronic illness

dialysis 透析。diarrhea と聞き間違えてたがチャットにスペルを書いてもらって違うとわかった。

サッカーの応援は、自分がちっぽけな存在であると実感できるところが良い。

「みんなの力を合わせれば」みたいな方向性とは真逆で、何百人何千人の声援の中では自分一人がどれほど大声を出そうが誤差、自分がいてもいなくても声の総量に与える影響などない。ビジュアル面においても同様で、「スタジアムを埋め尽くす観客」から自分一人いなくなっても見た目は何も変わらないし誰も気づかない。

人生も半分くらい過ぎると、もういい加減「自分はどのような分野においても何者でもなかったし何者にもなれはしない」という事実を受け入れざるを得ない。のだが頭ではわかっていても完全にすっぱり諦めることはできず、まだ何かあるんじゃないかという虚しい妄想を止められない。

スタジアムで「幾多のただの赤い点の一つ」として誰にも聞かれず誰とも区別されない声を張り上げている間は、自分という存在の小ささを正しく認識できる。それでいいのだと肯定されている気にすらなる。それは一種の安心なのだ。

普通は壮大な大自然を前にして畏怖を感じたりするときに自分という存在の相対的な小ささを実感したりするものなのだろうけど、そのレベルの大自然を見たことがないせいか、そういう経験がない。もしかしたら見たことがあっても忘れたのかもしれない。所詮その程度の感受性しか持ち合わせていないのだ。おれの感受性はどこまでも内向的で内省的なんだ。アウトドアではなくインドア、アウトサイドではなくインサイドに向いているんだ。

花粉症はもう終わる時期のはずなのに、五月に入ってからずっと鼻の調子が悪い。日曜の昼に洗車して夜までドライブして帰り、月曜の昼にみたらスモークガラスに黄色い粉がまぶされていた。綺麗に拭き取ってから移動して夕方まで屋外に停めていたらまた黄色い粉まぶしになっていた。まさか黄砂なわけはないし、砂埃が舞うほど風の強い日でもなかった。どうみても花粉だろう。そりゃあ花粉症も続くわけだ、と納得した。

スキリージ 一回目

クローン病治療に変化があった。

エンタイビオを始めて数年、慢性的な腹痛や下痢などの自覚症状はほとんどなく、容体は極めて安定している。しかし CRP は常態的に 0.9 くらいあり、先日の大腸内視鏡検査でも大腸を手術で切って繋いだ吻合部に潰瘍が確認できた。小腸と繋がる穴の周りほぼ全てに白い潰瘍がぐるりと囲っていた。

医師の見立てではエンタイビオの治療効果は十分とはいえず、長期的に考えると吻合部の潰瘍をそのままにしておいて狭窄が進むリスクがある。最悪、再手術となる可能性もあり(数年は先のことだとは思うが)、手遅れにならないうちに手を打っておくべき、という考えのようだった。

このような背景から、前回の診察時に新しい治療薬を提案された。候補は二つ。スキリージとステラーラ。ステラーラは聞いたことがあったがスキリージは初耳だった。医師はスキリージのほうが患者負担が軽いのでおすすめ、という話ぶりだった。パンフレットをもらい、自宅で読み、多少ネットで検索もした結果、スキリージのほうが良さそうと結論づけ、今日胃カメラの後に一回目を投与した。

クローン病でスキリージ®を使用される患者さんへ

スキリージは初回は点滴、その後二回四週間隔で投与したのち、八週間隔での投与になる。レミケードやエンタイビオと同じスケジュール。そして導入期間以後は点滴ではなく、オートドーザーという器具を使ってお腹のあたりに針を刺して投与するらしい。痛そうでちょっと怖いが、点滴不要で所要時間も短く済む。

初回は一時間かけて点滴、その後生理食塩水でラインの中の薬も流し切って、投与後30分は安静にして様子見ということで、連休明けで病院がとても混んでいたのでいつものリクライニングシートではなく処置室の最奥にあるベッドに寝ての処置となった。点滴後、トイレに行きたいと申し出て戻って来たらもう30分のタイマーが鳴ったので帰宅してよろしいとのことで、投与中も投与後も特に体調の変化も違和感もなく、初回はあっさりと終わった。

二回目と三回目はスケジュール通りきっちり四週後に投与する予定で、これまでエンタイビオのときは金曜を通院日としていたが、火曜日に変わった。落ち着いてきたらまた金曜に変えることもできるだろう。とりあえず、アレルギー反応などが出なくてよかった。あとは効果がちゃんと出るかどうか。

胃カメラ

金沢に来てから初めて胃カメラを飲んだ。二年ぶりか三年ぶりか。

三月に受けた健康診断で胃のバリウム検査を受けるつもりが、IBD 患者にバリウムはおすすめしないとのことで現地で中止になり、かわりにいつもの病院で胃カメラを受けてくださいという話に。それがきっかけだったか、どっちが先だったか忘れたが、今の病院でも胃カメラはまだだったので一度見ておきましょうということに。

鎮静剤は使ってくださいと予約時から何度も念を押し、いざ本番。今回はあっけにとられるくらいよく効いた。武蔵野日赤でも鎮静剤を入れて一度か二度は受けたはずで(検査後に別室のベッドの上で一時間寝て休む、を二度はやった)、しかしそのときは一部始終を一応ちゃんと覚えており、喉の辛さも鎮静無しに比べたらはるかにマシだったもののしっかり苦しみは味わった。

それが今回、検査用の薬(液体)を二種類飲み、喉の麻酔ゼリーを注射器で喉に注いで10秒待ってから飲み込み、ベッドに横になってベルトを外し(ジーンズのボタンも外した)、検査用のマスクをつけながら注射担当の医師が来るのを待ち、医師が来て検査用のマウスピースを口に咥え、例によって左手はラインが取りにくい話を検査技師が医師に説明し、「でも左腕このへんとれそうですけどね、正中は確かに…」などと話し声が聞こえ、三分の一(だけ麻酔を入れる、という意味か)という声が聞こえて針が刺さる痛み、医師が針を抜き、技師の「いまから薬効いてきますからね」、すこしぼーっとしてきたな、と思った次の瞬間、気づいたらカーレンで隔離された安静スペースの椅子に座っていた。一瞬何が起こったかよくわからず、まだ検査前かと思いかけたが、カーテンの裏にかけてあった時計は 10:45 くらいをさしており、「11:15 まで安静」と書かれたボードが隣にあり、検査は終わっていつのまにかここへ移動してきたことを悟った。そしてまたすぐうとうと→目が覚めると 11:15 ごろで、看護師がやってきて様子を聞かれ、眠ろうと思えばまだ眠れそうな気分ではあったものの立ち上がることはでき(少しだけふらついた)、後回しにした採血のためその場を後にした。

車椅子に乗って来たらしいが、何も覚えていない。うっすらと、ゲップを我慢してとか、もう少しで終わりますよという声を聞いたような気もするが、情景、視覚情報は何一つ覚えていない。これまでの胃カメラはカメラが映すリアルタイム映像すらモニターとの位置関係によっては見ながら検査を受けていたくらいなので、まるで違う体験だった。ここまではっきり鎮静剤が効いたのは大腸の手術のとき以来だった。今になって軽く喉の痛みを感じ、それが本当に胃カメラを飲んだ唯一の証拠といえるが、苦しみの時間は一秒たりとも経験しなかった。これは楽だ、楽すぎる。これなら胃カメラ何回受けたって構わない。猛烈な嘔吐反射で苦しみ、検査の数日前から憂鬱で不機嫌になっていた日々が馬鹿馬鹿しくなる。

検査結果について説明を受けた。少し逆流性食道炎の跡があり、なんとかヘルニア(前も言われた)もあり、胃から食道を見上げる形の写真でカメラの管の横に空間が写っていた。このせいで胃液が逆流しやすい、が、普段自覚症状がなければ等に対処不要、何か症状が出てくるようなら内服で対処。肝心のクローン病については、一言も触れられず。潰瘍も怪しい部分も皆無だったということだろう。これも初回の胃カメラ以来ずっと同じ。