addsomemusic2012-09-14



 ただいまのBGMはPRENTICE & TUTTLEの1971年にリリースされた『PRENTICE & TUTTLE』なり。ボストンのマイナーSSWデュオでこの1stは400枚プレスという自主製作盤。まぁ知る人ぞ知るといったレベルなんですが、その筋の方々には認知度もあり評価も高い。特に海外では人気が高く、そのあまりにも激レアなオリジナル盤はとてもじゃないけど手が届かないような高根の花ですねぇ。でもそんな激レア盤も今ではCD化されてるんだから恐れ入ります。


 ギターとピアノだけのシンプルな演奏。いわゆるフォークで、ややクセのあるボーカルも含め聴き手を選ぶタイプなのかもしれないけど、そのピュアな歌の数々には胸を打つものがあります。説明は難しいけど自主盤ならではの生々しい響きがリアルに耳に訴えかけるんですよね。全曲オリジナルで、ずば抜けた名曲があるというわけでもないんだけど、どの曲もレベルは高いです。ランバート&ナッティカムっぽいといえば想像しやすいかな?


 翌年リリースされた2nd『EVERY LOVING DAY』(1000枚プレス!)のほうが内容はいいと思うんですが、自主盤ならではの肌触りは圧倒的に1stが良いですね。ホント、この手のサウンドはクセになるんだよなぁ。染みいる名盤だと思います。

addsomemusic2012-02-07



 ただいまのBGMはLINCOLN MAYORGA & AMANDA McBROOMの『GROWING UP IN HOLLYWOOD TOWN』なり。


 映画『THE ROSE』でジャニス・ジョプリン役のベッド・ミドラーが歌いヒットした名曲「THE ROSE」。ほんといい曲ですよね。この曲を書いたのはアマンダ・マクブルームという女性。「THE ROSE」で、お世辞にも美声とは言い難いベッド・ミドラーの歌声に美しく澄んだ声でハーモニーを付けていたのがアマンダ・マクブルームご本人。


 アマンダ・マクブルーム自身にとっても当たり曲となった「THE ROSE」は彼女自身も何度も録音しています。この1980年にリリースされた『GROWING UP IN HOLLYWOOD TOWN』は作者によるオリジナル・バージョンが収録されたアルバム。


 このアルバムはLINCOLN MAYORGAとの連名アルバムになっています。デュオとかではなくアマンダ・マクブルームの歌とLINCOLN MAYORGAのインストが交互に入っているという変った内容。アルバムのデキとしては可もなく不可もなくといった程度かな。でもこれ探すと案外見つからない。決してレア盤ではないんですけどね。CD化もされてたと思うけどたぶん廃盤。肝心の「THE ROSE」ですが、悪くはないけどやはりベッド・ミドラーのほうが断然良いデキです。


 「THE ROSE」は日本語によるカバーもあります。一番お馴染みなのはジブリ映画『おもひでぽろぽろ』の都はるみバージョンかな。邦題は「愛は花、君はその種」ですね。


addsomemusic2012-01-31



 ただいまのBGMはTRYADの1972年にリリースされた『IF ONLY YOU BELIEVE IN LOVIN'』なり。たぶんこれが唯一のアルバムだったと思います。コアなフォーク・サイケ好きには認知されているようなマニア垂涎の激レア盤。私も随分探しましたが結局入手できず。ほとんど見ることもないようなレコなんですが、稀にオークションなどに出品されるととんでもない値段なんで諦めてたんですが、昨年に奇跡のCD化。もうどんな激レア盤でもCD化されちゃう時代なんですね。


 女性を含む3人組で、一聴はただのフォーク・ロックって感じなんですよ。それもかなりチープなね。でもこのいかにも自主盤らしい音世界には、その筋の方々を惹きつける魅力があります。女性ボーカルのフォーク・サイケ好きにはドツボでしょうね。特に女性がリードを取る曲がいいですね。間違いなくドリーミー・フォーク・サイケの名盤なんだけど、やはり聴き手を選ぶのかなぁ。


 シンプルな演奏なんですが、フルートとか入ってる曲もあって、それはアシッド色が強いですね。特にラストの「EULOGY/RAGA」はラーガ調のギターもあってアシッド・フォーク色が強く幻想的な世界へと誘ってくれます。

addsomemusic2012-01-13



 どうやら今日は13日の金曜日のようです。関係あるのかどうか分かりませんが、ただいまのBGMは13TH FLOOR ELEVATORSの1967年にリリースされた2nd『EASTER EVERYWHERE』なり。これはもう大好きなガレージ・サイケの大名盤。13TH FLOOR ELEVATORSといえば、目が痛くなるような色彩の目玉ジャケの1stが有名ですね。確かにその1stは歴史的名盤でしょう。でも1stは音も悪いし、個人的にはもっと内省的になったこちらでキマリ。


 今の耳で聴くと案外普通のフォーク・ロックっぽかったりしてます。前作にて時折魅せる美しくも狂気染みたボーカルは落ち着いた印象だけど、味わい深いギター・サウンドにはサイケ・フィールをビシバシ感じます。それになんといってもエレクトリック・ジャグなる楽器・・・見た目はただの壺なんですが、この「できるかな」のゴン太くんの声みたいなウホウホといった奇妙な音が全編に渡って鳴り響いているってのも、これまたサイケ(笑)。もうこのエレクトリック・ジャグあっての13TH FLOOR ELEVATORSですよね!

 
 なんといっても普通に曲がいいんですよ。全体にミディアム・テンポの曲が多いんですが、とてもメロディアスなんですよね。ディランのカバー「BABY BLUE」も聴き所のひとつ。「SLIP INSIDE THIS HOUSE」はプライマル・スクリームにカバーされて再注目を浴びたこともありました。ホント捨て曲なしの最高にイカしたアルバムだと思います。大好き!

addsomemusic2012-01-03



 あけましておめでとうございます。放置状態のブログですが、たまには更新しておきます(笑)。


 ただいまのBGMはPATTERSON & PULTSの1977年にリリースされた1st『GRAND TETONS』なり。テキサスのマイナー・フォーキー・デュオですが、その筋の方には認知されており昔から人気盤にして結構なレア盤だったりしています。まろやかなボーカルとアコギの響きが心地よい。テキサスとは思えないようなウエストコースト的な爽やかさがこのアルバムの魅力でしょうかね。


 アコギの他にはベースとドラムがサポートにつく程度。しっかりとしたバンド・サウンドな曲もありますが、軽くアシッド・フォーク・テイストな曲がやっぱりいいですね。でも全然暗くならず、アコギだけでこれだけ清々しいアルバムって案外珍しいと思いますよ。とにかく曲がいいですね。まさに捨て曲ナシ。人気盤なのも頷けます。私のような70年代のローカルなSSW〜フォーク・サイケ好きには間違いなく必聴の名盤でしょう。米国のローカル・アルバムにはこんな魅力に溢れたモノが稀に存在するんで堪んないですよね。


 これ昨年だったかCD化されました。2ndからの6曲とデモが6曲の計12曲ものボーナストラックが収録されてます。CD持ってないんで買おうかなぁ。

addsomemusic2011-10-30



 先日『THE PHILLES ALBUM COLLECTION』という7枚組CDボックスが届きました。もう、ずっと聴いてます。1962年から1964年にPHILLES RECORDSからリリースされた6枚のアルバムがオリジナルのフォーマットで初CD化。おまけにボーナス・ディスクとしてTHE PHIL SPECTOR WALL OF SOUND ORCHESTRA名義で『PHIL'S FLIPSIDES』というCDがついてます。これフィル・スペクターの手によるインスト曲を集めたものなんだけどシングルのB面とか未だ未CD化だったレアな音源満載で嬉しい限りですね。


 それにしてもこのボックスはフィル・スペクターによるウォール・オブ・サウンドが堪能できる素晴らしいリイシューですね。まぁ60年代前半はシングル盤の時代なんでアルバムとしての評価は?なところもあるんですが、改めてオリジナル・アルバムのフォーマットで聴くのも良いです。いままでベスト盤しかなかったんでアルバムにしか収録されていなかった未CD化の音源もあるので本当に嬉しいですね。


 やっぱりTHE RONETTESの『PRESENTING THE FABULOUS RONETTES FEATURING VERONICA』は素晴らし過ぎます。アルバムとして通して聴ける素晴らしい内容ですね。フィレスのアルバムの中では1番人気じゃないかなぁ。個人的にはBOB-B-SOXX & THE BLUE JEANSの『ZIP-A-DEE DOO DAH』も昔から大好きなアルバムなんですよねぇ。

 60年代ポップス・ファンはもちろん全ての音楽好きに聴いて欲しい一家に一箱の宝箱ですよ〜!


Philles Album Collection

Philles Album Collection

 

addsomemusic2011-10-24



 ただいまのBGMはHARPERS BIZARREの1967年にリリースされた1st『FEELIN' GROOVY』なり。後にワーナーの重鎮となるテッド・テンプルマンが在籍していたソフト・サイケ・バンド。まぁいわゆるソフト・ロックと呼ばれてるようなサウンドに近いんですが、プロデュースのレニー・ワロンカーを中心に、ヴァン・ダイク・パークスランディ・ニューマンレオン・ラッセルらが参加した典型的なバーバンク・サウンド。どちらかといえばウエスト・コースト・ロックのルーツ的な存在です。


 映画音楽を思わせるようなサウンドにオールドタイミーな雰囲気がまさにバーバンクの真骨頂。そこにハーパース・ビザールの美しいハーモニーが加わるともう最高!としか言いようがないですね。オリジナル・メンバーでは4枚のアルバムを残していますが、個人的にはこの1stが1番好きかも。


 なんといっても選曲が良いですよね。オープニングはヴァン・ダイク・パークスの「COME TO THE SUNSHINE」だから既にマニアックですよね。クロディーヌ・ロンジェでお馴染みの「HAPPY TALK」も素晴らしいデキでハマってます。でもなんといってもサイモン&ガーファンクルの「59TH STREET BRIDGE SONG(FEELIN' GROOVY)」が珠玉のデキでしょう。サイモン&ガーファンクルのオリジナルより断然良いと思ってますからねぇ。


 このアルバムのCDが11月29日に大量のボーナス・トラックを詰め込んで再発されるんですが、なんとオリジナルのMONOで出ます!MONOでは初CD化ですね。これは買わなくては!