父親の子育て参加で、子どもも活発に育つ

「パパ力」と言われるほど、最近は父親の子育てが話題ですね。

 昨晩の「メントレG」でも父親参加の子育てについて、伊東四朗さんや渡辺正行、ラーサル石井さんたちが語るコーナーがありましたが、最初に明橋大二先生が登場したのには驚きました。

 ちょっとだけでしたけどね。

 子育てに熱心なパパが、一つのムーブメントを……少子化対策にも直結しますからね、今や国をあげての問題なのでしょう。

 番組中に紹介された、パパ力の検定はいいのですが、結局子育ては知識があればオッケー、という訳ではありませんからね。子育てに関する具体的な数字を記憶することよりも、実際の「スキル」を、是非「子育てハッピーアドバイス」で勉強してもらいたいと思います。
 
 それにしても興味深かったのは、番組中のアンケート結果ですね。子育て熱心な父親に、母親として困ったことというのが、

1 お金を使いすぎる
2 寝ているのに起こす
3 子どもを溺愛しすぎ
4 妻への気配り
5 子どもを叱っている時に邪魔をする

……どれも「溺愛」に通じそうな気がします(笑)。

 日ごろ、子どもと接する時間が母親より少ない父親にとってみれば、かけがえのない時間、めちゃくちゃに愛したい、ということがあるのでしょうね。でもいいじゃないですか、どれも苦笑いで済ませそうな気もします。

 父親が積極的に子育てに参加するようになると、子どもも活発に成長するようになるそうです。

 積極的に子どもに関わることで、父親の自覚が育ち、わが子への没入感情を持つようになる、それに伴って、父親と子どもの間にも、強い心の絆が生じるということです。
 それによって、子どもはさらに活発に育つことができ、また、父親不在による母子密着や、母親の育児ノイローゼなどのリスクも少なくなると期待されています。
 (明橋大二:「忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス」)

 最近見た記事では「夫の努力に妻は高い評価」をしている、という統計があるそうです。
 子が宝なら、母親もまた宝。日本の宝を、お父さんにはしっかり支えてもらいましょう!
 

少子化は進む……育児休業が取れない厳しい現実

 最近、妻子による心中事件というのを、よく耳にします。
 その理由はそれぞれあるのでしょうが、育児ノイローゼも一つの大きな要因でしょう。

 仕事に忙しく、なかなか育児に参加しない夫。核家族で相談できる相手もなかなか無く、なかなか泣き止まない乳児を前に途方にくれ、育児疲れのイライラが精神を蝕む……。

 やはり、育児には、夫の協力は不可欠です。
 「協力」というか、育児は妻の仕事ではなく、夫婦で行なうものですね。
 まあ「亭主元気で留守がいい」という考えの奥さんも少なくはありません。母親としても、必ずしも男性に育休まで取って欲しいとは願っていないという声もありますし、逆にしっかり仕事をして、ちゃんと給料を稼いでほしい……それが本音の昨今かもしれませんが、やっぱり子育ての現場に父親の愛情は必要ですよ。
 (そこらへん、父親が育児に参加すると、子どもの自己評価が高まる、という記事を以前書きましたけどね)


 そこで問題の「育児休暇」なのですが、男性が育休を取るのは、かなり至難の業です。

男と少子化/1 「育児休業?前例ないだろう」「やる気あるのか」
「男で育休を取るつもりか。前例はないだろう? まあ無理だな」。兵庫県の元運輸会社社員の男性(38)は03年末、上司の人事課長に育児休業を願い出たが、却下された。当時長女は1歳。妻(37)は病気で、選択肢は限られていた。
 会社の従業員は約500人で、創業は大正。女性でも育休を取りにくく、古い会社だと思っていた。そんな風土に風穴を開けたい、という思惑もあった。
 3カ月後、この課長から突然、人事異動を告げられた。異動先は会社が事業の委託を受けている接客関係の職場。勤務時間が不規則で、「明らかに報復人事だった」。(中略)
 新しい職場は早朝出勤も多く、子どもを市内の実家に預けてしのぐ日々が続いた。だんだんと追い詰められる日常に憤りが募り、「働き方を変えるしかない」と決意した。
 退職は05年2月。「会社勤めはまた同じ目に遭う」と思い、自営業(保険代理店)を選んだ。ファイナンシャルプランナーの資格も取ったが、顧客開拓は容易ではない。収入は3割ほど減った。
 それでも、勤務時間の融通が利き、仕事と育児の両立が可能になったメリットの方が大きかった。昨年には、長男も生まれた。
 退職後、元同僚から異動はやはり報復的なものと示唆された。男性は「男の育休は、『男は仕事、女は家庭』との考えが強い地方では煙たがられるだけ」と話す。

 この方の場合、奥さんが病気だったので、育休はどうしても取得せざるをえなかったのでしょう。
 しかし、会社……というか上司は理解しなかった。
 おまけに報復とは……最悪の事態です。

 確かに、子どもを設けられる男性というのは会社の中でもそれなりの立場を持ち、長期に抜けられると困る面もあります。
 おまけに、「その社員の子どもの育成」がそのまま会社の利益になる訳ではないので、上司としても面白くない。

 長い目で見れば「将来の日本を背負う子どもの育成」という、重大な意味があるのですが、そんな観点などすぐに持てるものではないのでしょう。

 いやはや、難しいです。


 上記記事の2例目の方も言われていましたが、育休というもの、「不安で仕方ないが取ってみるしかない」。

 以前もこのブログで書きましたが、育休を取りやすくして不安を無くし、その社員のモチベーションを高めることができれば、逆に会社の利益になるのではないか、という発想も、やはり現場ではなかなかできないようです。
 そもそも、家族想いで、「古い体質に風穴を空けたい」と考え、また退職して自営業の道を選んでも立派に生き抜くことができる、こんな素晴らしい人材を失ってしまうことが、会社にとって損だったのではないか、とすら思いますね。

 社員が幸せを感じられるようになれば、そのまま幸せな会社になれるのではないでしょうか。
 ……そうもいかない、厳しい世の中ですかね。


 少子化担当の政治家様。そこらへんの意識改革からお願いします。

 でないと、女性も安心して子どもを産めなくなりそうです。

少年による殺人事件はむしろ減っている日本を、世界は注目している

 包丁を振り回して次々の通行人を襲うおぞましい事件があったかと思うと、「誰でもよかった」と言って無関係な人を駅のホームから突き落として殺してしまう事件も続き、マスコミもこぞって「無差別殺人連発」と毎日のように報道されています。
 岡山駅ホームで突き落とされた方には、幼い二人の子どもがおられたとか。突然に大黒柱を失ったご家族の悲しみを思うと、こちらも胸が苦しくてなりません。

 まったく、日本の治安は、実に悪くなっていると感じます。

……そう感じますが、実は凶悪犯罪というものは、日本は減少しているという統計があります。

日本の凶悪犯罪は減少してます。

少なくとも殺人、レイプなどの凶悪犯罪は減少傾向にあります。
殺人は昭和中期の半分以下、強姦は1/3以下に激減してます。
ただし軽犯罪は幾分、増加してます。

子殺しは顕著に激減し、親殺しについてもそんなに増加しているデータはありません。
はっきり言って今の日本ほど健全で快適に生きられる国はありません。
不満を言うのをやめ自分たちの幸せをかみ締めるのががベストです。
犯罪も激減してます。犯罪が増えているように感じるのは単に異常な事件だけを抽出し何度も何度も報道する報道のセンセーショナル化が原因です。

 いじめ問題を学校が認知していない、もしくは認知していても文部科学省に報告しない、というパターンから考えれば、犯罪数も警察が把握していないものが多くなったのではないか?という突っ込みが入りそうな気もします。

 何やらにわかに信じ難い数が示されていますが、しかしこれは事実のようです。

 この件に関して、明橋大二先生の本にも述べられていることなのですが、

統計で言えば、少年非行の数は増減を繰り返していますが、決して以前と比べて増えていません。
凶悪犯罪については、戦後、少年による殺人は、昭和25年から40年にかけては年間400件前後に対して、最近は100件前後と、明らかに減少しています。
明橋大二子育てハッピーアドバイス3」)

 むしろ、世界的な注目は、「日本の若者の殺人事件は、なぜ少ないのか」ということに集まっているというのです。
 
 凶悪犯罪、特に青少年による殺人事件などが勃発すると、マスコミはこぞって取り上げ、家庭環境の問題を指摘し、子育ての不安をあおっている報道がなされていたりします。

 子どもによる犯罪を強調して報道している影響もあるのでしょうか。司法福祉の専門家の指摘によると、「子どもが小さい時にたたいてでもしつけねばならない、と考えている親が、現在5年ごとに10%ずつ増えている」そうです。

 また、

 少年鑑別所や少年院に入っている子どもを見てみると、今から15年ほど前までは、確かに親が放任していてちゃんとした養育がなされていないから事件を起こす、というケースが多かった。
 しかし、その後ある時期からそういうタイプはむしろ減り、逆に親が一生懸命子どもをしつけようとしたことが、結果として、逆効果になっているケースが増えている。
 (「子育てハッピーアドバイス」より)

というのです。

 親に厳しいしつけを要求し、その結果として親子のコミュニケーションを妨げ、心のパイプ詰まりを起こし、問題行動や症状を起こさせる一つの原因が、そこに見ることができそうです。

 もちろん、凶悪犯罪のすべてが家庭問題に起因する訳でありません。
 
 しかし、「叩いてでも、厳しくしつけねばならない」と親の不安を駆り立てるような、そんな過度の報道がなされてはいないだろうか、また識者によるコメントがなされていないだろうか……と感じるのです。
 
 「今私たちが生きている日本は、決して悪くなってはいない。」
 
 子どもに対してだけでなく、子育てに奮闘する大人たちにも、それを伝えられるマスコミであり、社会であって欲しいと願うばかりです。
 

企業の「節約術」……それは父親の育児参加奨励なのかも?

ベンチャー企業が節約するための17の方法」という楽しい記事がありました。
 よく見れば、これは「節約術」という表面的な金銭コストよりも、業務効率を考えた全体コストの節約について書かれたものですね。
 これが実際に数値で示されれば、導入する企業も多いでしょうが、そうもいかないでしょうね、これ。

 ともあれ、

2.全員デュアルディスプレイに。作業時間の節約になり、かつ、社員が幸せになります。
4.テーブルは安いものをそろえましょう。一方、椅子はいいものを買いましょう。
11.素敵なエスプレッソマシンを買いましょう。スタバに行く時間とお金の節約になります。
12.冷蔵庫にはジュースなどの飲み物を補充しておきましょう。買いにいく時間がもったいないです。

 ここらへん、みんなが幸せな気分になれそうです。

 
 作業効率はともかく、仕事のモチベーション、と言いますか、仕事に対する感情というものは、成果に大きく関係してくることでしょう。

 そうなると、私としては是非追加しておきたいことがあります。
 それは「育児休暇が簡単にとれるようにしましょう」ということですね。

 まあ、13番の「フレックスタイムを導入しましょう。渋滞や満員電車を避けましょう。」に含まれているとは思いますが、社員が「子育て」に苦痛なく時間を割くことができるというのは、大きな要素だと思いますね。

 
 日本では、次世代育成支援対策推進法が施行され、父親の育児休業も推進していくこととなっています。
 しかし実際、競争社会の現場では、そう簡単にはいきません。
「子供がいるんで、先に帰ります。明日は休みます」などと上司に言おうものなら、とんでもないしっぺ返しが来そうです。

 父親が仕事忙しく、育児は母親にまかせきりですと、どうしても母親にはストレスが溜まります。
 そのイライラは、時として「虐待」という形になって子供に向けられることもありますが、それはここでは極端な例としても、夫に向けられるとどうなるでしょう。

 育児のイライラを夫にぶつける → 面白くない夫は気分を概して仕事にも影響 → 稼ぎに響いて妻は更にイライラに……という悪のスパイラルに陥りそうです。
 

 ちなみに、父親が育児をすると、子供の自己評価が高くなる、という調査結果があります。

 5〜6歳時点で、お父さんの育児行動が、平均点以上だった家と、平均点以下であった家を比較したとき、子供が10歳になった時点で「自分は生きていてもしかたがないと思う」と答えた子どもの割合が、平気点以上の家は6.8%だったのに対し、平均点以下の家は、18.5%に達しています。
 (明橋大二忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス

 さらに、父親の育児行動の有無は、妻から夫への愛情にも強く影響しています。
 育児参加の夫は、妻から「魅力的な男性」「今でも恋人同士」と思われる率が高いと言われます。
 こうなってくると、お父さんは育児に積極的に参加した方がいいでしょう。子どもの自己評価も高くなるし、そもそも夫婦円満に。

 家庭環境がいいと、当然仕事にもいい影響を与えることでしょう。
 
 もしかしたら、父親に育児参加の機会をストレスなく与えることは、企業にとってもプラスとなり、ある意味「節約」になるのかもしれませんね。

三つ子の魂百まで……問題は「教育」や「しつけ」ではない

「三つ子の魂百まで」という言葉について。

 「三つ子の魂百まで」という言葉がある。真実をついた驚くべきことわざだ。
 3歳までの教育は極めて大切であり、その教えは100歳までも影響するということだ。
 その大切な教育を、かつて日本中の家庭で行っていた。
 【学力低下、学級崩壊、悩む先生… 真犯人はこいつだ】3歳までに何を学ぶか

 この記事を書かれた向山先生はTOSSで有名な方なので、「教育」という視点から言及していることは理解できます。

 それにしても、乱暴な解説ではありませんか?
 もともと「三つ子の魂百まで」という意味の捉え方には、様々な意見があります。ことわざ辞典などには「幼い時に身につけた性格は、死ぬまで続く」といった内容のものもありますね。
 それが災いしてか、「3歳までに大切なことを身につけさせねばならない」と、一種の恐怖観念にとらわれて、やれ3歳までにしつけねば、3歳までにいい性格にしなければ、3歳までに……と、しつけや教育にやっきになっている人も多いはず。

 よく、ディズニーの「ワールドファミリー」英語システムの教材を見るのですが、その宣伝には、やはり幼い時から英語に親しませましょう、とビデオによる英語教育を赤ん坊の時から始めよう、という内容のものもあります。
 赤ちゃんの時から、英語ビデオを親しませたから、小学校では英語がペラペラになりました、と紹介されている子どもさんが、メガネをかけていました。英語が喋れるようになるのはいいのですが、何か別の大切なものも失ってはいないかという気すらしましたが、それが今日の本題ではありません。

 さて、「三つ子の魂百まで」について、明橋大二先生は「子育てハッピーアドバイス2」の中で解説していますね。

 明橋先生の場合は、やはり「自己評価」の立場からの解説でした。

 3歳までの子どもの脳の発達は著しく、この時期に、周囲からの愛情に包まれ、安心できる環境の中で育てられることは、とても大切なことです。
 (中略)
 3歳までにいちばん大切なことは、子どもに安心感を与え、自分はこの世の中に、生まれてきてよかったんだ、周りは自分を大切にしてくれるんだ、という、基本的信頼感、自己肯定感を育むことなのです。


 つまり、3歳までに、しつけ、すなわちルールや、相手への思いやりなどを十分理解させることは、まだまだ無理、というのが明橋先生の指摘です。
 私もそう思います。
「三つ子の魂百までだから」と、無理強いすると、叩いたり、恐怖で子どもをコントロールしようしがち。今話題の「虐待」にもなりかねません。
 そういえば「虐待」する親の言い訳は「しつけとして」が多いのも頷けます。

 そして明橋先生のいいところは、「たとえ3歳までにできなくても、後からでも十分取り返すことができる」ということです。

 だから、急ぐ必要は無いんです。

 「教育」という言葉を、3歳までの子どもに持ってくる必要も、無いのかもしれません。

「児童虐待」と「老人虐待」の根っこにあるもの

先週のNHK「にっぽんの現場」では、お年寄りの虐待について放送されていました。

実の息子による虐待。通報により駆けつける支援センターの人に対して、すぐには虐待を認めない悲しいまでの親心。
そして、解決への糸口を探る、息の長い戦いの現場を見せられました。

いずれにしても、高齢者を抱える家庭というのは、生活において非常に大きなリスクを伴う、と言うべきか、厳しい状況に置かれていることがよく分かるドキュメントでした。

それにしても、支援センターの人たちも大変です。相談を受けても、そう簡単に解放される問題ではありません。その家庭に住む人たちの、それまでの「人生」と向き合わなければならないのですから。


この「老人虐待」について、明橋大二先生の「忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス」の中で、触れられている章があります。
それは、「体罰は子どもの成長にマイナス面が大きい」の章です。

言うことを聞かない子どもに対して、ついつい手をあげてしまいがちなのが親の常なのかもしれませんが、虐待をすることによるリスクを長期的に見ると、

  1. 攻撃性が強くなる
  2. 反社会的行動に走る
  3. 精神疾患を発症する

という3項目が上げられています。

体罰のあり方について、教育の現場では排除の方針になっていますが、家庭の中となると、まだまだのようです。
学校では「暴力はいけません」と言いながらも、「しつけ」を理由に体罰をすれば、暴力で物事を解決していいと教えていることになり、同じです。

明橋先生の「老人虐待」の指摘は、ここからです。

体罰の根本にある考え方の一つとして、「口で言ってもわからない者には、体で教えるしかない」というものがある、というのです。

子どもを育ててきた親は、やがて年をとり、体の自由がきかなくなり、排泄さえ意思通りにはいかなくなります。
子どもの面倒にかかるようになる訳です。
子どもが、いくら言っても、食べ物はこぼすわ、排泄はうまくやってくれないわ、言うこと聞かずに徘徊するわ、物覚えが悪くなるわ……。

この時、体罰を受けて育った子どもは親に体罰を与えることになるのだそうです。
つまり、「口で言っても分からない者には、体で教えるしかない」という感覚が、子どものころから植え付けられているからです。

児童虐待」と「老人虐待」の根っこは、実は同じところにある、というのが明橋大二先生の指摘です。


NHKで放映された家庭はどうだったかは知りません。
もちろん、それぞれの家庭の事情、個人個人の環境によって、それは変わってくるとは思います。

しかし、子どもに体罰を与える、その影響は、その時で終わるものではなく、その子の人生をも左右し、やがては親自身に大変な災いとなって返ってくるかもしれない、と自覚すべきなのでしょう。

忙しいパパが、更に忙しくなりそう

明橋大二先生の新刊「忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス」が、ようやく手に入りました。
タイトルの通り、お父さんの為の子育て手引き書です。と言いますか、父親向けとはいえ、子育てに奮戦する母親をバックアップする路線はしっかりと健在!
素晴らしいです!有り難うございます、明橋先生!

問題は、いかにパパに読ませるか、なんですけどね。
ただでさえ読書しないのに。
その点、太田知子さんの素敵なマンガで、実に読みやすくなっているので、大丈夫だと思いますけど。

書店で買ってきて、すぐにババーッと読んだところで、一番印象深かったのは、「お父さんが、育児をすると、子どもの自己評価が高くなる」という章でしたね。
この「自己評価」については、明橋先生の本では一貫して主張されてきたことで、いわば先生の主張の土台とも言うべきものです。
自己評価が育まれていない子が、将来様々な問題を引き起こす可能性が高い、ということで、幼い時からこの自己評価を高めることが必要なのだと力説されています。

私もその通りだと思っています。

なるほど、父親の育児行動によって、それに差が出てくる統計には、驚きました。

子供を持つ男性の皆さん、子育てとは、母親への間接的なサポートではなく、育児への直接的な関わりがとても大事なのですよ。
将来、子供が正しく育つためにも。

こういった、父親向けの育児本は、既に子供が生まれてしまってから読んでいては遅い気がしますね。
できれば、結婚する前。婚約した時から、しっかり「パッピーアドバイス」を読んで、覚悟を持ってもらいたい、と。(そうなると、子供を持つなんて面倒だー、とか言われそうですが)
でも、私の友達が言っていましたが、「主人よりも、会社の上司にハッピーアドバイスを読んでもらいたい」と言っていました。なるほど、そうかもしれません。
父親は育児参加したくても、そうさせてくれない環境が、ありますので。


ところで、パパに育児をまかせると、なんだかだるそうにやっているんですよね。
無駄な時間を過ごしていると思っているなー、と端で見ていて分かる時って、あります。
でも、考え直して欲しい。それは貴重な時間なんだと。

明橋先生も今回の本の「はじめに」に書いておられるのですが、

子育てに関わることは、決して時間と労力を犠牲にすることではなく、父親の人間性を豊かにし、幸せを与えてくれるものなのです。

つまり、子育て参加は、自分の幸せの為でもあるのだ、と。
素敵な文章でした。

感想を、続けて書いていきたいと思います。