往生際悪く

 「私はもう書きたいときには「論文」を書くの!」みたいな悲壮な決意でもってここの更新をやめたような気がするけど、結局のところ「ひまつぶしんぶん」なしでやっていくのはとても難しいようだ。
 論文書いてます。ほかのお仕事もがりがり書きます。もっともっと勉強もしたいし遠くまで行きたいし素敵なものを見たいし広い世界をいろんな人に見せたいし面白い人にも会いたいし体力もつけたいし腹立つことには全力で抵抗したいし争いに巻き込まれないように用心するけど売られた喧嘩は相手が用心するまで闘いたいし家でとことんのんびりしたいし好きな人たちと遊びたいし美味しいもののために壮大に無駄な経路をたどりたい。30過ぎてなんて利己的な人間よ!私はだからとても忙しい。だからこそ無駄が必要だ。
 日常のかけらは、今はここに→fragments ひまつぶしんぶん


 前々から焦がれてやっと訪れたというわけではないのに、ずっとここに来たかったような気がしてしまう場所。生きている間にじかに見られて本当に幸運だったという気持ちと、この一生はもうあの場所へは行かなくていいことへの安心感と(!!)。






 誂えたように丁度よい写真が撮れたのも一つの機会という感じで、ひまつぶしんぶんの更新はこれで終わりにしようかと思います。今までの記事はここにこのまま置いておきます。ここでは私は相変わらず性悪で小器用で綿密に計画を立てた上で上手に本気ですっぽかすことによって最大の効果を得る一方たまに反省の色を見せるかと思えば本心から善良な時もありいけしゃあしゃあと嘘を書くがその半分は事実で口下手なのに時に有頂天でとめどなくしゃべり好奇心旺盛な怠け者で八方美人と天の邪鬼を独自の法則で使い分け食欲がないからなどとのたまいながら饅頭を食っている京都の大学院生であり、ここじゃなくてもそうかもしれない。なにかしら物を書いていないことには落ち着かないので、また別の場所でもお目にかかりましょう。

 主に大学進学を機に一人暮らしを始める女の子が、薄っぺらなキャッチフレーズ(リア充とかナントカ系女子とか男子とかそういうさー)を笑い飛ばしてやりたいことやってすっごく楽しく過ごすヒントみたいなことを考えてる。もっときちんとしたものは、この辺にまとまっているので参考にされたし。→再掲: 4月から・・・ - 発声練習
 ここでは思いつくままに適当に。
・恋愛はしなくてもよい!してもよい!焦らないでいい!
 私がいきなりこんなことから書き始めるのも変な感じがするが(しかもいきなり禁止条項…〜するなかれである。すみません)、自分がどうしたいかを自分で決めるのはとても大事なことなので。珍妙でスリリングな経験を好む向きもあるでしょうけど、そっちは学問や趣味の分野でも出来るから、可愛い妹たちには大事にし合える幸せな関係を求めてほしいもの。とりわけ、周りの女友達全員に恋人が出来るとか、雑誌とかメディアとか含めた雰囲気でどうしても世に言う彼氏を作りたくなったとしても、以下のようなのんはやめとこう。
 言葉の暴力や物理的な暴力をふるう人。冗談でも手をあげてこられたら、冷静に真剣に嫌だと伝え、二度目があったらもうその人はやめた方がいい。もし本気でかっとなって怒鳴ったり、ましてや殴りかかってくるような人間なら即刻別れること。あなたの相手は他に沢山いるし、そもそも相手などなくとも人生は楽しい。あと、狭量な人、とりわけ時間・手間・気持ちを必要以上にけちる人。これは友達やってる時点では判断できないケースもあるっぽい。それから、とかくグラスハートな男の子っているもんですが、自分に自信が持ち切れないために親しい人を度々直接的間接的におとしめ見下したがる人も有害。
 以上はタチの悪い例。でも、相手が酷い奴でなくとも、嫌なことが出てくることがあるかもしれないが、その時はちゃんと伝える。
・100人越えの大教室でも自分一人に授業をしてもらえる方法。
 はじめの頃は、私もなんとなく「面白い講義って先生とよく目が合うなー」くらいに感じていたに過ぎなかった。教育実習で母校に赴いて教壇に立った時、全体の一割弱、顔をあげて目をみて授業を聴いてくれる生徒の顔に、要所要所で、無意識に自分の意識が向いてしまうのに気付いて、ああ、そういうことか!って思った。その何人かが腑に落ちない顔をしているのが見えたら、もう少し噛み砕いて説明したりする。
 そう思って今度は自分が授業を受けていると、ベテランの先生でも視線の置き所は幾つかに決まってることが多いし、その中に入り込むと、断然楽しいことが判明。なので、ノートを取りながらでも、度々顔をあげて、わかったか、面白いか、もう少し説明が欲しいか、ささやかにリアクションを返し続けることをお薦めしたい。これで、誰かが遠くでしゃべってるのを聴いている90分間ではなく、黙っていても貴女の参加してる授業になる。居眠りしたりするとまた目立っちゃうから緊張感もあって理解も進む気がします。
 次回はもう少し一人暮らしを楽しむ感じにしようかと。

 お久しぶりです。自分のへたれっぷりに対する深い絶望とともに訪れた風邪の奴が花粉症に感動的な襷を繋ぐべく懸命の粘りを見せている今日この頃、私はよくわからんくらいやらないかんことを抱えております。さしあたって鼻と喉で頭いっぱいのときは、時間と体力を喰うばかりの作業を小手際よく小役人のようにこなしていたのだけど、回復とともにちょこちょこと手順を改善しているうちにやんぬるかな、飽きてきた。というわけで今は作業と並行して書いている(書いていない時は真面目なご本を読んでまとめています)。
 ところで、現在私がいるのは研究室付属の書庫。なぜかほかの部屋より暖房の効きが悪く、とてもとてもとても、自分に絶望するなんてめんどいことせずとも風邪が引けちゃいそうなくらい涼しい。北海道の子どもは、暖房の効いた室内で上着を着ていると怒られるけれど、暖房の効いていない室内ならその限りではないと判断して、心置きなく役立てているのが母上からお借りしている青いダウンのコートである。
 ところで借りておいていうのも悪いが、私はもともとダウンコートなるものに一種の精神的な距離感を覚えていて、平たく言うと忌み嫌っていたのだが、その理由の一つがふわふわした実体のない軽さとボリューム、カシャカシャして人工的な肌触りである。だが、これが、室内でコートを着るような極限状態において転じて長所となった。何より軽いし、すべりがよくって動きやすい。まったく「着こんでます」って安心感というか圧迫感(これぞ冬の幸せ!コートの全て♡だと思っている)がないのに不思議と温かい。おかげで肩こりを最低限に抑えつつ、自分に絶望するまでは風邪をひかずにやってこられたわけである。
 加えて、このダウンは素敵な色をしている。四条河原町、朝九時十時に阪急列車の乗り場のちょっと裏手にある高島屋の従業員通用口に向かう行列を見れば、黒かベージュかグレーのダウンを着ていない女性を見つけるほうが難しい(この支給された制服じみたデザインバリエーションは私がダウンを苦手とするもう一つの理由である。もちろん僅差を見分ける目利きの術を持たぬ私が悪い)。その中にも、バーバパパのようにぷっくら膨らんだターコイズ色のダウンは一つもない。
 ただしこれがまた諸刃の剣でもある。仮定の話だが、百万遍近辺のうぶな青年のどなたかが、電柱に向けるより若干質量ともに多めの注意を私に向けたとしたら、それは万が一にもマスカラが巧みに積載されてるというような理由ではなく、地中海ブルーのバーバパパが紅梅色の手提げを持っているのにぎょっとしたからである。それだけならいい。うら若き女性がいつも好き好んで塵か埃か暗闇のような色を着て雪もない街をさらに暗くすることもなし、冬こそ鮮やかな色を纏いたい。もうちょっと問題があるとすれば、私がひょっとして深夜の今出川通りを酔っぱらって象に踏みつぶされたウワバミよろしく這っていたりしたことがあったりしたとしたら、それでもって例の鮮明な配色とともに記憶されていたりしたのであったら、まあ、いささかよろしくないかもしれない。無論、これは仮定の話である。

 一月の三日以降の急展開ぶりを振り返れば、二月がまだ三日だとて毫も油断の隙などありゃしない。しかもこの度はわかりやすい締切仕事ではなく明日の自分のための積み上げ仕事なので余計に易きに流れがちなわが身が不安だ。なんて言いながら一日と置かずにここに舞い戻っているのはこれ如何に??そんなことは悪魔のみぞ知る!!

 近頃とにかく野菜が高い。小松菜198円の輪っかがどんどん小さくなり、ホウレンソウは200円を超えるのが日常。ニラ一把80円で買えた古き良き日よいずこ…となると、フレスコでは1/4で108円なんかで売っている白菜も、どう頑張ったらこんなにスカスカなのが出来るのかと感心するぐらいに中身がない。ところが、先日少し遠くの変なスーパーに出向くことがあったついでに、素晴らしい白菜を見つけたので、半分購入!変なスーパーというのは、ご存知の方はご存知でありましょう、何故か卵はお菓子や乾物とともに二階にあり、野菜売り場は二か所あってそのそれぞれで同じ種類の野菜が異なる値段で売っている。とにかくそこで、玉葱なみの密度のずっしり重い白菜を見つけて、頬ずりしながら1/2を198円で購入してきたのでありました。
 最初はお友達を招いてピェンローもどき。ピェンローというのは、白菜を超絶美味しく食べる妹尾河童式の中国の田舎料理で、干しシイタケと鶏・豚の出汁のほか、調味料は胡麻油のみ、各自の取り皿で塩と七味と煮汁を調合してたれを作るのが本来のやり方だ。ちゃんとした作り方については以下などを参照されたい。私は時間が足りなかったのもあって、酒やら塩やら鍋に投入してしまったんだが、それはそれで美味しかった!
ピェンロー:妹尾河童さんによる旨すぎる白菜鍋
これは旨い!この冬オススメ、ピェンロー鍋の作り方 | 純コミックス
 その後、余ったのから少し、ベーコンと小松菜といっしょに緩めのホワイトソースで煮てパスタのソースに。ホワイトソースと白菜というのも何気に最強の組み合わせである。
 そして、今日は節分前の雰囲気に、昔クレルモンで上海から来た子たち(なにしろ沢山いた)に旧正月の餃子を御馳走になったことを思い出し、一人その気になって餃子などものしていた。豚ひき肉と白菜の他は、長ネギに大蒜、生姜。やっぱり修業が足りないので時間はかかってしまったけど、これくらいちゃんとすると料理してる気分になるなー♪沢山作って残りは冷凍。
 これから花粉の季節。普段以上に自分の身体の声をきちんと聞いて、丁寧な生活をおくるのが大事だものね。