年寄りの冷や水

今日、ボスが、うん十年?ぶりにSDS-PAGEを自分でやるとはりきっていた。朝から、ラボの中をうろうろし(普段は自分のオフィスか電話かよそでしゃべってるかでラボにはほとんど来ない。)、これがない、あれがない、これはどうやって組み立てるの?とかいちいちうるさい。

なんで、マリーナ(テクニシャン)に頼まないの?と私がきくと、
だって、自分でやりたかったんだもん!と女子高生のように答えるので、はいはい、勝手にやってくださいませとほっておいたら、

その後、マリーナに、私がなんでマリーナに頼まないのかときいたとボスが愚痴ってる。
で、マリーナに、その方が私も楽ですと言い返されてました(笑)

まあ、ボスのままごとは置いておいて、たまにラボで働いてみると、誰が働いているか、誰が全然働いていないかわかったみたいで、
私が学生2人も見てるので、忙しいなら、マリーナに仕事頼めばいいよー、彼女は暇なんだからといつも言ってたボスが、マリーナがすごく忙しくしていることに気づいたのでよかったと思います。
結局マリーナのスーパーバイズをしているポスドクが全然働かず、全部彼女に仕事をさせて、いいデータだけ自分がやったとボスに持って行くので、ボスはマリーナがそんなに働いていることも、マリーナが奇麗なデータを出せることも知らないんですよね。テクニシャンはボスとディスカッションしないしね。

俺はいつも頭の中で働いている  by そのポスドク
(その割には、ディスカッションもできないほど知識もアイデアもないくせに、データを見せろとか高飛車に他のポスドクに言っては、俺はこんなデータ信用しないと根拠もなく言い捨てるので、みんなに嫌われているんですが。しかも、本人は根拠のない自説をひけらかすことをディスカッションだと勘違いしていて、俺はなんて親切なやつなんだと自己満足に浸っている。)

もうすぐ契約が切れて、その働かないポスドクはいなくなる予定なので、敢えて言わなかったけども、あんなポスドクに騙されて、給料を払い続けてるボスはお人好しすぎるというか、やっぱりちょっとナイーブすぎると思います。ラボ運営は研究以外の能力が必要なので、難しいとは思うけど、ボスがちゃんと現状を認識していないと、ポスドクの間に不公平感が広がってしまうと思います。

アメリカにいたのに、見れなかったよ。

今日、下の階の教授に
You must be happy. と、朝言われた。

んん??何のことか、わかってない私。
どうやら、昨日の野球で日本が優勝したことを言ってるらしい。
え?そんなの見てたの?
アメリカ人は全然関心がないのかと思ってた。と、言うと、
ビッグニュースだよ!と、教授。

そ、そうなの?
実は、アメリカではテレビを見るのに(ケーブルテレビだから?)お金を毎月払わないといけないのだが、最初月60ドルもするいいプラン(映画も何でも見れちゃいますよっていうやつです。)に入ってたのはいいが、英語で映画見てもつまらないし、しかもそんなにTV見る時間もないし、ということで、今は月に20ドルぐらいの安いプランなんですよ。で、予想通り、うちが見れるチャンネルではほとんど今回の野球の中継無し。

オリンピックの時に1局だけ中継していたチャンネルを見てると、ずーっとずーっとアメリカ人ばっかりでてきて全然日本人とかいないかのように扱われていたのに懲りて、そこでもうちょっとよいプランに変更しておくべきでした。

ほんと、安いプランのテレビを見てると、多くのアメリカ人のように、自分の地域=世界と信じちゃうぐらい、ローカルニュースしかやってないし、オリンピックもWBCもそっちのけで地元の大学のバスケとか延々に流したりしてるからね。。。
一般のアメリカ人にアメリカは世界で一番、世界=アメリカ、アメリカ=世界と思わせるために政府がわざとこういうテレビのシステムにしているらしいですが、テレビって本当に恐ろしい道具ですね。

それと、今回のWBCの運営見てても思いましたが、アメリカ人ってほんと勝つことだけしか考えてないですよね。勝つためには何でもあり。何をやろうが最小限の努力で勝つのが素晴らしいこと。そんなポリシーだから、この国の人はみんなこんなにも殺伐としているんですよ。

温暖化はいつから既成事実になったの?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060315-00000408-yom-soci
こんなニュースをさっき見て、びっくり。
温暖化しているかどうかもわかってないはずなのに、温暖化の原因すらも既成事実なの?
本当にCO2が温暖化の原因だなんて誰が決めたの?
政治家や運動家ではなくて研究者がこんなアンケートをとるなんて。。。私にはちょっと考えられない。
っていうか、研究所で働いているだけで研究者ではないのかもしれないけど。

事実って研究すれば研究するほど複雑に一筋縄でいかなくなることが増えてきて、その分野に精通すればするほど、一言で物事を語るのはかなり難しくなるのが普通だと思うんだけど、こんな択一的なアンケートを一般の人に行って一体何を調べたいのだろう?
昔(今でもやってるかもしれないけど)、思いっきりテレビみたいなので、お医者さんという人がでてきて、はい、これはマルです。これは健康にいいですね。はい、これは間違いです。みたいなのをやっている度に、よくあれだけ簡単にこれはマルでこれはバツだと言いきれるなあ、知らないということはすごいなーとある意味感心してたけど、研究者でもこういう人っているんですね。(ちなみに学会などでお医者さんが発表される時には、大抵の人が、私は医者なので(あまりよく知らないので)深く突っ込まないでください。と発表の前におっしゃいます。)

確信犯なのか知らないですけど、こういう研究ってうまく政治に利用されるだけで、本当に百害あって一利なしですよね。

ヴィン・ディーゼルすきかも。

あまりの英語力の上達の遅さに最近、夜はできるだけテレビを見るようにしています。っていっても、韓国ドラマをみて、日本語放送を見た後の話ですけど。
意味がよくわかんないので、あまり楽しいものではないですが、まあ、見ないよりは英語がましになるかもと思いながら、今日はコナン・オブライアンというとさかみたいな頭の、芸風がちょっと今ちゃんに似ている感じのコメディアンの番組を見ていました。(しかも笑うところがわからない。赤い毛皮のコートの宣伝の横に、このコートはラクーンの血の海と呼ばれてますっていう注釈が入ってて笑える???)
で、ゲストででてきたのが、ヴィン・ディーゼル(って、聞こえた。ほんとは違うかも。)。外人さんの俳優なんか数えるほどしか知らないので、彼も知らなかったのですが、新しい映画の宣伝トークショウってやつですね。
あの、独特の声。
東部の早口の英語にさらされている身には新鮮な、ゆっくりためるような英語(多分、雰囲気出すためにわざとやってるんでしょうけど。)。
あの、笑顔。
う、ちょっと、スポットかも。
映画の中ではかつらか、地毛かは知らないですが、髪が生えてたのですが、テレビではスキンヘッド。それも、かなりよい感じ。

最近、早く話さなきゃばっかり思って、いつも目的語から話し始めるわけのわからない英語を話している私ですが、ゆっくり丁寧に話すのも悪くないなあと思いました。私がやると、単なる英語の話せないアジア人でしょうけど。。。
ゆっくり話すと、アメリカ人がよくやる、You knowとかlikeとかそういうつなぎをいれなくても話せるんですよね。今日、ヴィン・ディーゼルは一度もYou knowを言わなかった(と思う)。
私も明日はゆっくり話してみようっと。

法的に適正な医療費

12月に車で事故を起こしました。車に乗っていた私と同居人さんは救急車で病院に運ばれて、同居人さんは胸を打ったので、すぐにERで心電図やCTやらを取られました。私の方はなんともなかったので、4時間ほど待合室で待った後、膝のレントゲンを取って、イブプロフェンを一錠もらっただけでした。

で、送られて来た請求書。
同居人さんはCTなどもろもろのお金1500ドルぐらい。
私の方はレントゲン、70ドル。
あれで1500ドルは高いなーと思ったけど、アメリカはぼったくられるよと聞かされていたので、まあ1500ドルぐらいはしょうがないのかなあーと思っていたら、次の日、

な、なんと、
意味の分からない請求書が
同居人さんの分、10000ドル(100万超えてますよ!!)、私の方は意味がわかったのはイブプロフェン一錠分1ドルのみなのに1500ドル。
私の場合、百歩譲って、救急車に乗ったから2、300ドル払うのはOKですけど、私はドクターにも会ってないし、誰一人私を診察した人もいなければ、膝が腫れてきたから氷ちょうだいと言ったのに、氷さえもらえなかったし、湿布もなしですよ。で、なんで1500ドル???

請求書は何度も何度も同じものが送られて来て、払えないんだったら、病院で働け!!とかいう手紙までもらってしまいましたが、ずっと無視を続けて、保険会社からの連絡を待っていると、
保険会社からの説明書には、
最初のCTとかのお金1500ドルと私のレントゲン70ドルについてのみの記述が。
それも、法外なお金を取られているので、CTについては1200ドル、レントゲンについては40ドルのみ払うだけでよいという記述がありました。

さて、2枚目の請求書、10000ドルと1500ドルはどうなるんでしょうか?
全部、法外なのかな?それとも、一部は払わないといけないんでしょーか?また、報告します。
でも、ほんと、アメリカで請求書をもらっても、すぐには払わず、いろいろな手を使った方がいいですよ。
請求書がぼったくりの山ですから。

最愛の人が結婚します。

5年弱つきあってた最愛の彼。3年ぐらいは一緒に住んでもいました。
私が研究者さえ諦められれば、私が自分の仕事より結婚を優先できれば、その人と結婚して今、幸せに暮らしていただろうなといつも思います。
結局私は、ポスドクをやめることも、日本に帰ることもできませんでした。
ポスドクならそこそこ大きい大学のある都市ならどこでも仕事があると思います。選ばなければ。
どこかでなんでもいいからポスドクを続けるということだけで満足して、日本のどこかの都市でポスドクをして、田舎暮らしをしている彼と遠距離結婚という手もありました。
こんなに先が見えないのに、私はそれすらできなかったのです。
100%完全に仕事に向いていても、先なんて何も見えません。
それなのに結婚して、養ってもらいながら、条件が限定されながらポスドクをして、2、3年後にやめる、そういう選択ができなかったのです。

もう一度人生ができるなら、今度は結婚バージョンをやってみたいなと思います(笑)。
でも、一度きりだとすると、やっぱり私には結婚バージョンを選ぶことができなかったのです。
ここまでやって、将来はホームレスかもしれないのに、ほんとにバカです。

でも、彼が結婚するのはよかったなって思います。
いいダンナ&パパになることでしょう。

戦争の傷跡

日本が第二次世界大戦で負けて、その頃物心がついてなかった子供や産まれたばかりの赤ちゃん、その数年後に産まれた人々が今、日本の中枢を担っています。日本全体が貧しかったし、私たちには想像もつかない悲惨な子供時代だったでしょう。私の母は、女の子だったこともあって、食い扶持を減らすために、竹やぶに捨てられそうになったそうです。その後、受けた教育はアメリカ,民主主義礼讃一辺倒のひどいものだったでしょう。今の日本のがたがた具合を見るにつけ、戦争というものがどれだけ将来まで禍根を残すものであるか改めて思い知らされます。困窮した子供時代を送り、偏った教育を受けた人々に物事を広く見つめること、自分の頭で考えることを望むのはあまりにも酷なことなのかもしれません。そういう人たちに育てられた私たち世代もまたいろいろな問題を抱えています。実際、すごいスピードで少子化が進んでいる国はなんと、日独伊だとかという話も本で読みました。戦争に負けたあの時点で、日本の今の混乱、凋落はもう決まっていたのかもしれません。今の馬鹿な政治家達、特に、アメリカの手先に正攻法で対することができず、自爆してく民主党の姿なんかをみるにつけ、日本の将来はどうなっていくんだろうと不安になります。団塊世代のあとの人々には少しまともな人がでてくることを期待したいですが。