東京夜光/BLACK OUT(くらやみで歩きまわる人々とその周辺)
切実な舞台を観た。休憩を挟んでの2時間40分は、当初、上演時間として正直長すぎるようにも思ったが、杞憂だった。
ある舞台稽古の風景。演出助手は、何か周囲の目を気にしているようだ。しかし、それが何であるかは、そこでは明かされない。そこから時間は少し遡る。ある商業演劇のやはり舞台稽古が行われている。
主人公の真野は、作・演出を志し、小劇場系のユニットを主宰している。そこそこ器用で、それなりに客も集まるが、それが彼の限界でもある。しかし演出助手としての手腕を買われ、とある商業演劇の公演で仕事をすることになった。作家と出演者の衝突など、よくある厄介ごとが彼を悩ますが、なんとか対応し、仕事をこなしてていく主人公。偶然にも自身のユニットの次回公演も決まり、順風満帆にも思えたが…。
舞台が出来るまでの過程を描いた物語だ。それも2020年夏、コロナ禍のさ中、今まさに演劇が晒されている危機的状況の中である。まさに今そこにあるリアルのさ中の物語といってもいい。
さらにそこに織り込まれるのは、才能をめぐる持つ者と持たざる者をめぐる物語。いやでも三谷幸喜の『コンフィダント・絆』を思い出す。残酷な物語である。
『BLACK OUT』は、それら二重の切実さを描く舞台だった。作・演出は、川名幸宏、東京夜光というのは彼のユニットのようだが、しかと記憶した。
MITAKA 〝Next〟Selection 21st
8月28日ソワレ
三鷹市芸術文化センター星のホール
2013年01月17日のツイート
@apismellifera0: 3次元の演劇をフレームに収め、2次元の絵画芸術とシンクロさせる試みも愉快。まだ遊び心の段階かもしれないけど。フェルメールの有名な絵と成田亜佑美のプロフィルが、見事に重なっていたよ。
2013-01-18 00:02:24 via web
@apismellifera0: ハートをドキドキさせながら、中央のベンチシートに座ったのは私です。うーん、なるほど、こう来たか、と唸らされた。演劇と客席の距離を無効化してみせる術に、常にプログレッシブなデスロックの本領発揮。それでいて、しっかりと原典の「東京ノート」を見せてくれるあたりも素晴らしい。
2013-01-18 00:01:47 via web
@apismellifera0: さて、やっと本年1本目。無精ゆえに、東京を離れたデスロックは、気にはなってはいたけど、まったく観ていませんでした。なので、わくわくしながら待ってました、この帰還。しかも、平田オリザの「東京ノート」とは、大胆不敵にも程がある。
2013-01-18 00:01:10 via web
2012年12月31日のツイート
@apismellifera0: wonderlandの「振り返る私の2012」に回答しました。ベスト3は、中野成樹+フランケンズ「ナカフラ演劇展」、TRASHMASTERS「背水の孤島」、ロロ「LOVE02」、そして次点が城山羊の会「あの山の稜線が崩れてゆく」。URL
2012年12月29日のツイート
@apismellifera0: というわけで、さっそく1月の「笑って!タナトスくん」を予約だ。
@apismellifera0: バナナ学園、見事なフィナーレでした。ネタばれになるので詳しくは書かないけど、最高の見送りが出来たと思う。ズボンの中まで、びしょ濡れになったけど、気分は爽快w さて、二階堂瞳子の次の挑戦を楽しみ待つとしようか。
2012年12月28日のツイート
@apismellifera0: さて、そろそろバナナ学園に登校します。寒いので、飛んでくる水が心配。
@apismellifera0: 新国立の「音のいない世界で」は、子ども連れの家族がクリスマスの夜に安心して観に行けるタイプの芝居で、物足りないっちゃ物足りないんだけど、松たか子ひとりが終始自身の周囲の空気を濃いものにしている。そういう意味じゃ、児童劇を観ているような気分なのに、90分近くまったく息が抜けない。
2012年12月27日のツイート
@apismellifera0: 似たタイプをちょっと思いつけない。舞台装置が何気にアートなのも買い。ここは、次もぜひ観てみたい。
@apismellifera0: 妙な予感をおぼえ、灯りに吸い寄せられるようにふらふらと春風舎に足を運んでしまったQ「虫」。観てよかった。今どきの女子を群像劇風に描いて、まさに現代昆虫図鑑の趣き。笑う女、弁当を食う女などなど、悪夢を見ているようでもあるけど、リアルな存在感がある。